Interview

ゆず 最新シングルは、儚い幻想的なバラード。作品に込めた思いを訊く。

ゆず 最新シングルは、儚い幻想的なバラード。作品に込めた思いを訊く。

11月16日に、NHK総合 ドラマ10「昭和元禄落語心中」主題歌となるシングル「マボロシ」を配信でリリースしたゆず。どんな作品に仕上がったのか? ふたりの最新の声をお届けする。


『昭和元禄落語心中』の原作を読んで感じた“無常感”みたいなものかな。その無常感を表現していきたいなと思った(北川)

本作は、現在放送中のNHK 総合ドラマ10「昭和元禄落語心中」主題歌となっています。制作にあたり、どのようなスタートラインだったのでしょうか?

北川悠仁(以下、北川) 「マボロシ」は、ドラマ『昭和元禄落語心中』のオファーをいただき、そこからゼロベースで曲に向き合う制作が始まりました。そのときから、「今回は、ゆずがこれまで表題曲で出してこなかった側面を全面に出した曲にしたいな」と、なんとなく思っていました。

制作はスムーズに進みましたか?

北川 いいえ。自分たちのイメージから逸脱していく制作は、なかなか難しいものでした。ましてや、アルバム『BIG YELL』を引っさげて行ってきたアリーナツアーの内容とは、ベクトルがまったく違っていたので。それこそ幻のように、霧の中に隠れてなかなかアイディアが現れてくれないような、悶々とする日々が長く続きました。

最初にアイディアが降りてきたきっかけはどこでしたか?

北川 最初はもう少しジャジーな曲もつくってみたんですけど、あんまりしっくりこなくて。でもあるとき――これはよくインタビューで話すんだけど――自分の頭の中にあるコップに、曲のイメージやアイディアの水が溜まったのかな。ふとした瞬間にポロっと溢れ出てきたのが、サビの「鮮やかに今~」部分のフレーズでした。そのサビのメロディーと言葉が一緒に出てきて、そこから楽曲のモチーフが少しずつですができてきました。

制作当初から、北川さんがイメージしていたテーマやキーワードはありましたか?

北川 陰と陽みたいな…相反する2つの感情が人には内存していると思っていて。僕は普段、そういう感情を抱えながらも、最終的に音楽として表現するものは“光”の方へ目指すことをスタンスとして曲をつくっていくんです。だけど「マボロシ」に関しては、その過程、つまり前を向いて歩き出す手前の、自分の中の矛盾した気持ちを出したくて。それは『昭和元禄落語心中』の原作を読んで感じた“無常感”みたいなものかな。その無常感を表現していきたいなと思ったし、それが、これから自分が新たに表現していくものの大事なキーワードになるのかなと思いました。

「無常感」というキーワードは、ゆずのイメージとして結びつきづらい言葉ではあります。この言葉を軸に表現していく。そう思った理由はなんだったんでしょうか?

北川 アルバム『BIG YELL』の作品とBIG YELL ツアーで、昨年のデビュー20 周年を経て、「ゆずとはなんぞや」みたいなものをすごくはっきり示せたし、最新のエンターテインメントとして、ライブもすごくやりきった、振り切れたものになったんです。なので、自分の中でまた新たな感覚を探していこうと思ったなかで、こういう無常感みたいなものに関心が生まれたんです。

曲調的に久しぶりの…今までの流れと違うなと思いましたね。最近は北川特有の明るいポップソングが多かったので、久しぶりに闇の部分を表現した曲というか(岩沢)

岩沢さんは、このような北川さんの心情について共感される部分はありますか?

岩沢厚治(以下、岩沢) 今年は本当にもう勢いのまま、「うたエール」という曲があって、そこから『BIG YELL』とツアーまでずっと繋がっていた気がするし、BIG YELL が完成したからこそ、そっち側( 新たなテーマ探し) に行けたんだとは思いますね。処女航海が終わり、自分たちから手を離して次に向かっていくというか。

最初に「マボロシ」のデモ段階を聴いたときの印象はいかがでしたか?

岩沢 曲調的に久しぶりの…今までの流れと違うなと思いましたね。最近は北川特有の明るいポップソングが多かったので、久しぶりに闇の部分を表現した曲というか。タイアップ楽曲で、配信ですがシングル曲として、このタイプの曲をここまで押し出すのは初めてなんじゃないですかね。

今回はテーマ的にもサウンド的にも、また新たな試みが垣間見える楽曲なのかなと思っています。サウンドメイクについては、どのようなイメージがありましたか?

北川 新しい音像や音色は常に求めていて。「マボロシ」では、曲の骨組は自分の中でほとんどできていたので、そこにどんな奥行きや浮遊感を、言葉だけではなく音像で表現できるのかを考えていました。それを表現できるアレンジャーを探しているなかで、安室奈美恵さんの「Hero」などを手がけているSUNNY BOY くんに出会いました。

数々の作曲やアレンジを手がける音楽コンポーザーですが、ゆずとは初めての取り組みになるんですね。

北川 初めての方なので、僕がイメージしているものに対して、どういったものが返ってくるのかわからなかったんですが、僕が想像していたよりとっても面白いものが返ってきたんです。だけど今回でいうと、実は一番最初にあがってきたものでOKということにはなりませんでした。

それはなぜでしょう?

北川 もっと「マボロシ」という曲は良くなるんじゃないかなと思って、何度かやり取りをしていきました。なんだろう…全体の淡さというか、最初にきたものは、色でいうと「原色」だったんです。わりとハッキリ際立った音像だったんですけど、自分が求めていたのは、油絵じゃなく水彩画に近いものだったんです。でも、あまり水彩画に寄りすぎてもJ-POP としての響き方が変わってくるから…あくまで自分が思う、ゆずの表題曲にしてもいい、ポップスの許されるギリギリのラインの淡さになるように攻めました。世界観ばかりを大事すると、自分の中のJ-POP として成立しないと思ったので。

差し引きがすごく絶妙だし、ようやく耳が慣れてきた頃に違う音が入ってきたり最初の音がいなくなってたり。まさにマボロシなイメージ通りなんじゃないでしょうか(岩沢)

1曲を通してアコースティックギターとピアノの響きが絶妙に混ざり合っていて、独特の空気感を生み出している感覚があります。

北川 ギターとピアノのアンサンブルにはすごく気をつけていて。ギターに関しては、僕と一緒にアコギの音作りをしている西山隆行くんというギタリストがいて。西山くんも参加しながら、プリプロの段階から、新たな演奏方法を探るというか。ギタープレイはとても重要視しましたね。それと、SUNNY BOY くんからアレンジが返ってきたとき、ピアノで表現する和音の構成がすごく面白かったから、そこに対してアコギの存在をどうやって置くかというのはとても悩んだし、同じリズムやテンポ感でもいろんな弾き方をしていますね。

岩沢 アレンジが出来上がっていく過程で世界観が構築されていたし、深みもあって、どうやってここにギターを弾いていこうか、この曲にどう入り込んでいこうかということは考えました。結果、うまくすべての音を混ぜてくれたなという感じですね。この曲のトラックで鳴っている音って、なにが主役ってわけじゃないんですよ。この曲を伴奏しましょうってなったときに、アコギもピアノも、主役でもないんだけどたしかに鳴っていて。差し引きがすごく絶妙だし、ようやく耳が慣れてきた頃に違う音が入ってきたり最初の音がいなくなってたり。まさにマボロシなイメージ通りなんじゃないでしょうか。

少ない音と少ない言葉でも印象に残るサウンドにしたいというイメージはありました(北川)

曲のオープニングからアウトロまで、音と音の“隙間” が、より感情の起伏を表現しているなと思いました。

北川 そこはずっとイメージとしてありました。ゆずの音楽って、普段は隙間を埋めて色を鮮やかにしていくんですね。それを今回、言葉もそうだったんだけど、少ない音と少ない言葉でも印象に残るサウンドにしたいというイメージはありました。

そのイメージは、昨今の音楽シーンからの影響もあったんですか? 

北川 おそらく、海外のヒップホップサウンドに影響されたんだと思います。ヒップホップで使っているトラックに耳がいくんですね。ああいったサウンドは自分も好きなんだけど、元々自分のルーツにあったものではなく、いまの時代を生きているなかで自分が影響を受けている音楽だと思います。直近の作品でもそうですね、「カナリア」でやったことはすごく活きていると思います。自分たちの新たな音楽の形として「シンプルにする」と言ったときに、ただアコギの弾き語りにしてくのではなく、歌や言葉やひとつひとつのサウンドが明確にわかる隙間や空間を、トータルでサウンドメイクしたいなと思っています。

最近の北川さんの作曲方法は、なにが主流なのでしょうか?

北川 本当に様々になってきていて。昔は、それこそギターだけでつくっていたけど、ギターの手癖が嫌になってピアノでつくるようになった時期もあったし。トラックメーカーと出会って、トラックメーカーと並行させながら曲をつくっていくバリエーションもできたり。でも最近は原点回帰じゃないですけど、鼻歌が多いですね。楽器も触らないで、街を歩いていたらふと鼻歌で浮かんできて。慌てて帰ってギターを握るっていうのはあるかも。「マボロシ」も、途中の制作過程ではギターやピアノを使ったりしていたけど、きっかけは赤レンガ倉庫を散歩してるときにサビの歌詞とメロディーが浮かんだんです。

その鼻歌が、そのまま今の形になったんでしょうか?

北川 最初に出てきたメロディーをピアノに起こして、コード感を確認したり、音を半音にしていったりとか、音の玉を構築していきました。最初にざっくりしたデッサンがでてきて、それを持ち帰ってしっかり修正していく作業ですね。昔は鼻歌でメロができたら、そのままぶつけて作品にしていましたね。「青」とかたぶんそうかな。その良さと悪さではないけど、今はもっと音を味わい深くしたいというか。

一音一音を精査して、より楽曲に没入できるようなサウンドを求めるいまの制作方法だからこそ、「マボロシ」のような曲ができたわけですね。

北川 昔からのやり方でやったら「マボロシ」は生まれなかったと思う。やっぱり、せっかくこの時代に生きてるし、僕自身成長もしているし、今できることを大事にしたいかな。そういう意味では、フィーリングでスタートしたものを大切に研磨していく制作自体は、昔は他の第三者に追い込まれながらやってきた部分でもあって。いまはそのハードルを自分で設けて、ひとつひとつ越えている感覚はありますね。

今回は楽曲タイトルのとおり、幻のように自分を投影できる雰囲気を目指しました(北川)

「マボロシ」の幻想的なサウンドに乗せて届けられる歌詞も、これまでのゆずとは違う言葉選びがされていると感じます。

北川 今回はいつにも増して“削っていく” 作業が多かったですね。自分の中で伝えたい、表現したいことを音楽によって引き出されていく感覚があって。その出てきたものを引き算というか、極力シンプルにしていく作業には、時間がかかりました。

言葉を綴っていくうえで、意識した部分はありましたか?

北川 この曲を聴いた人たちが、イメージを特定・限定しないことによって曲とリンクしやすく、自分自身を投影できるんじゃないか。そういう奥行き感みたいなものは大事にしましたね。ディティールを出していく良さももちろんあるんだけど、今回は楽曲タイトルのとおり、幻のように自分を投影できる雰囲気を目指しました。ただ、それは無常感ではあるんだけど、決して人と隔絶したものではなく、その無常感をリスナーと共有できる喜びみたいなものをこの曲で感じてもらえたら嬉しいなと思いました。

発せられるメッセージこそ異なりますが、楽曲の醸し出す雰囲気や喪失感は「逢いたい」を連想させます。

北川 そうですね。「逢いたい」のほうが、自分の明確な気持ちをえぐった感じがするんですけど、「マボロシ」は、まとまりきらない感情も含めてさらけ出すという感じ。会いたいのか会いたくないのか。憎いのか愛しいのかっていうフレーズも入っているけど、そういう相反する感情に尽きるのかなと思います。

岩沢 「逢いたい」は、たしかに匂いとして近いものがあると思います。ただ、詩の世界観としてリンクしている部分はあれど、「マボロシ」はよりイメージが膨らむ歌詞という感じですね。「マボロシ」までいかないにしても、北川が書くバラードの特徴の一つに、ただ暗いだけじゃなく、どこかにやっぱり救いの手が要所ででてくるんですけど。この曲はどこで出てくるんだろう…あ、最後に救われた、みたいな。最後まで出てこないんじゃないうかというくらいこだわっていて。今までのパターンにはない曲づくり方法だなと思いました。

こういった無常な考えや、言うなれば死生観は、北川さん自身の思想が強く出ているのでしょうか?

北川 「逢いたい」のときは、実際に自分の父の死を体験したこともあって、命に対する考えがたしかにありました。けど「マボロシ」については、もうちょっと“想念”というか。自分の意識の中に残っている、本当にそうなのかどうかすらわからない、抽象的な言葉がを綴ったような気がします。

この曲は、つくってるときから岩沢に歌ってもらおうという想いがあって。ゆずを俯瞰で見ながら、ゆずに楽曲提供するくらいの気持ちでつくってたんですよ(北川)

サウンドと歌詞を際立たせるかのように、お二人の歌もよりクリアに聴こえてきます。北川さんの制作ですが、メインの主メロを歌唱するのは岩沢さんですね。

北川 この曲は、つくってるときから岩沢に歌ってもらおうという想いがあって。ゆずを俯瞰で見ながら、ゆずに楽曲提供するくらいの気持ちでつくってたんですよ。岩沢もソングライターだから、自分の曲の中で自分を表現することもあるんだけど、「マボロシ」ではそうじゃなく、あえて生意気言うと…ゆずのリーダーとして、岩沢のボーカルの魅力を引き出すことに挑戦しようと思いました。

具体的に、どのようなイメージがあったのでしょうか?

北川 普段は岩沢の主体性を大事にするんだけど、今回は自分のイメージする、この曲に対するゆずのイメージというものと、岩沢の歌が一致するまで妥協しませんでした。今までも妥協してるわけじゃないけどね! ひとつ例を挙げると、“伸びやかに歌うこと” の良さと悪さがあって。歌声が突き抜けていく感じって、ゆずのポップスの中で近年岩沢に求めてきた部分だったりしてたと思うんです。だけど、そうじゃない、伸びやかさを消すことで出る哀愁感というか。もちろんサビは広がりがあっていいんだけど、Aメロでは特にそう思いましたね。

いわゆる目立つサビという感じではなくて、いかにさりげなくさらっと歌えるかを気にしながら歌いましたね(岩沢)

岩沢さんはいかがですか?

岩沢 サビでポーンと高いキーにいくんですけど、いわゆる目立つサビという感じではなくて、いかにさりげなくさらっと歌えるかを気にしながら歌いましたね。Aメロとかも、もっと雰囲気を出すこともできたかもしれないけど、あまり雰囲気を出しすぎると、この曲の良さがなくなっていく感じもして。

北川さんがこの「マボロシ」で思い描く、岩沢さんの歌声像に向かっていったんですね。

岩沢 世界観が元々あるこの曲の中で、ゆずの高い声の人の個性を出すと、この曲は良くなくなるというか(笑)。もちろん自分は歌うんですけど、今までじゃないやり方…いままでが直球だととしたら、今回はチェンジアップというか。最初のオーダーからそうで、まず歌ったものが直球で、そこからもうちょっと変化球で三振とってくださいみたいな。なるほど、こっちじゃないんだと試行錯誤しながら、今の歌い方に行き着きましたね。

このレコーディングを行うにあたり、チャレンジしたことはありますか?

北川 サビでは少し特殊なやり方をしていています。とはいえ時々やるんだけど、ハモを先にレコーディングするんです。僕が先にハモをつくってしまって、そこに岩沢のサビメロを入れていく。主メロなんだけどハモってるようなやり方によって、その曲の抑揚だったりアタックポイントだったりを出すということを意識しました。

岩沢 イメージ先行なので、たしかにそういうやり方も一理あると言うか。こういうふうに主メロを歌ってほしいんだろうなというハモがあったので、その音を参考に歌入れを行いました。

とても繊細で、完成図に向けて一歩一歩進んでいったんですね。

北川 自分の中で響いているその曲の“絵” があって、そこに一致させてくレコーディングでした。もちろん、一致させずにさらなる可能性を広げていく場合もあるんです。でもこの曲はそうじゃなかった。

ただ当初の北川さんの言うように、ゆずをプロデュースしていく感覚として、岩沢さんの歌の魅力が損なわれているわけではなく、聴いている人にとってはやはり「これがゆず」という歌になっていると思います。サビは特に顕著かと。

北川 サビでは、岩沢のロングトーンをうまく表現しようと。“ひねり”っていって、「鮮やか(ああ) に」の歌い方をちょっと変えて、うまく織り交ぜてるんですよね、その“ひねり”のタイム感みたいなものがすごく大事で。その部分を先に僕が歌いタイム感を示して、岩沢に歌ってもらうことは成功したなと思いました。とにかく岩沢の歌に関しては、岩沢のいい部分が出るように。自分の曲でも過去に「虹」だったりでやってきたことなんだけど、その一歩先というか。岩沢の可能性も含めて、自分なりに良い形でゆずをプロデュースできたなと感じています。

北川が言った“ひねり” の部分は、工夫をして裏声と地声をミックスさせて歌ってみて、それが良い形になったなと思います(岩沢)

岩沢さんにとっては、どのような歌入れになりましたか?

岩沢 あくまで自分の中にある引き出しから歌わせてもらったので、極めて新しいというものではないのかな。少し口の開きを小さくするとか、小さな工夫なんだけど、それが大事な歌入れだった気がします。サビの一行目とかは、実際は地声で歌ってたんですけど、やっていくうちに少し裏声を混ぜたらどうかというアイディアは、自分から出して。それを提案してやってみたらわりとハマったので、そこから方向性が見えたというか。北川が言った“ひねり” の部分は、工夫をして裏声と地声をミックスさせて歌ってみて、それが良い形になったなと思います。

このような過程を経て、ともに制作を行ったSUNNY BOY さんとの取り組みはいかがでしたか?

北川 とても自分が納得のいくものになったし、SUNNY BOY くんにとっても、ゆずとやることで新しい領域に導くことができたんじゃないかという自負はありますね。同時に、前回のTeddy Loid くんとの「恋、弾けました。」~「通りゃんせ」じゃないけど、SUNNY BOYくんともう一曲くらい、違う形で曲をつくってみたいな。毒っ気のあるものをつくったら、おもしろいものができるんじゃないかなと思います。

岩沢 話していて、いろんな場数を踏んでるんだろうなというディレクションの仕方だったし、「いつもゆずさんどうやってますか?どうとでもきてください」みたな、合わせるんじゃなくて、懐深く知識もあって、お互いのアイディアを出し合って、いいですね!と言い合う連続というか。サウンドメイクは絶妙じゃないですかね。

ファンの皆さんにゆずの新たな魅力をまた感じてもらえることが、一番嬉しいかな(北川)

こうして、2018 年を締めくくる作品として、ゆずとして異質ともいえる「マボロシ」が完成しました。

北川 そうですね。何度も言ってしまいますが、それくらい『BIG YELL』で、ベスト盤ではなく、これまでやってきたものを踏襲して新たな作品として表現できたものがあって。だからこそ、あまのじゃくなのかな、違うことをやりたくなってしまうんです。そもそも、「マスカット」のあとに「マボロシ」を出すのは狂気の沙汰だなと思います(笑)。

『BIG YELL』リリース後、「公園通り」「マスカット」「マボロシ」と、良い意味で異なるコンセプト・イメージの楽曲たちがリリースされています。

岩沢 より自然にというか、昔ながらのやり方というか。「公園通り」や「マスカット」もそうだし、「マボロシ」もしかりで、力んでないと言うか。そういう曲のつくりかたをたぶん北川はしてるんだろうなという印象ですね。すべて北川らしい曲だなと。今まではいろんな人たちのヒントを混ぜて、いろんなものと格闘しながらつくってきて、それもすごく大事なつくりかたなんだけど、この3 曲はちがうというか。特に「公園通り」は、そうそう、こういうのねって感じだし、その肩肘張ってない空気というか。こういった曲が、また今後ゆずの血となり肉となり、新たなポシェットであり小物であり武器であり。これもゆずです、みたいな。そんなことを感じましたね。

北川 つくづく、自分たちを次のステージに連れてってくれるのは、いつも曲だなと。その曲が、自分たちでもすごくワクワクする作品としてリリースできていることは、すごく幸せなことだなと思います。なにより、ファンの皆さんにゆずの新たな魅力をまた感じてもらえることが、一番嬉しいかな。

*「マボロシ」オフィシャルインタビューより

『マボロシ』特設サイト
http://yuzu-official.com/pages/maboroshi

その他のゆずの作品はこちらへ

ゆず

北川悠仁、岩沢厚治により1996年3月結成。
横浜・伊勢佐木町で路上ライブを行うようになる。
1997年10月、1st Mini Album『ゆずの素』をリリース。
万人を引きつけるキャッチーなメロディーと独特なハーモニー、飾らない共感性の高い歌詞が評判を呼び、翌98年6月にリリースした1st Single『夏色』で脚光を浴び、7月リリースの1st Album『ゆず一家』で一躍全国区となる。
8月30日に行われた路上ライブラストには7,000人を集め、路上ライブが社会現象となるきっかけとなった。
その後、ライブはホールクラスからアリーナクラスへとステージを上げ、2001年には初の東京ドーム公演を行う。
CD音源もコンスタントにリリースしながら、2005年7月23・24日には、ゆず史上過去最高のキャパとなる日産スタジアムで「YUZU STADIUM 2005 GO HOME」を行う。
2007年にはCDデビュー10周年を迎え、10月に記念アルバム『ゆずのね1997-2007』をリリース、10周年感謝祭ライブを行う(全9公演)。

その後も精力的に活動を続けながら、15周年の2012年には、アニバーサリーイヤーを象徴する「ゆず15周年感謝祭 ドーム公演 YUZU YOU」(5月26・27日 京セラドーム大阪/6月2・3日 東京ドーム)を大成功に収め、同年10月には地元・横浜にて初の展覧会「ゆず展~15th Anniversary Exhibition~」を開催し、およそ2万人を動員。
2013年に11枚目のオリジナルアルバム『LAND』を発売し、「第55回 輝く!日本レコード大賞」最優秀アルバム賞に選出。
その後もNHK連続テレビ小説「ごちそうさん」の主題歌『雨のち晴レルヤ』や映画「劇場版HUNTER×HUNTER The LAST MISSION」主題歌「表裏一体」といったヒット作を送り出し、翌2014年、12枚目のオリジナルアルバム『新世界』を発売。
2015年も「OLA!!/ポケット」(4/15発売)や「終わらない歌」(8/12発売)とコンスタントにシングルリリースを行い、8月15・16日には、単独有料ライブとしてはおよそ15年ぶりとなる横浜スタジアムでの弾き語りライブ<二人参客>を開催。2日間で約6万人を動員する。
9月9日には約14年ぶりとなるライブアルバム『二人参客 2015.8.15〜緑の日〜』『二人参客 2015.8.16〜黄色の日〜』を2枚同時リリースし、オリコン週間アルバムランキングで初登場1、2位独占の快挙を達成する。

10月20日からは全国アリーナツアー「LAWSON presents YUZU ARENA TOUR 2015-2016 TOWA -episode zero-」を敢行。
そして2016年1月には2年ぶりとなるニューアルバム『TOWA』が発売された。
同7月には、自身のキャリア初となるアジアツアー<YUZU ASIA TOUR 2016 Summer NATSUIRO>を開催。台湾、香港、シンガポールで単独公演を成功に収めた。
11月26・27日の2日間には、東京ドームにて<ゆず 20周年突入記念 弾き語りライブ「ゆずのみ」>を開催。2017年よりデビュー20周年イヤーに突入し、4月にオールタイムベストアルバム『ゆずイロハ1997-2017』を発売。40万枚超のロングヒットを記録する。
5・6月には自身初の全国ドームツアー「YUZU 20th Anniversary DOME TOUR 2017 ゆずイロハ」を敢行し、全国4会場6公演で約30万人を動員。
6月には初となるEP作品『「謳おう」EP』 /『「4LOVE」EP』を2週連続リリースし、夏には全国各地の夏フェスに多数出演し爪痕を残す。
今秋には約5年ぶりとなる全国ホールツアー「YUZU HALL TOUR 2017 謳おう」を開催。
12月には20周年を記念した2大ドームライブ「LIVE FILMS ゆずのみ」、「LIVE FILMS ゆずイロハ」を同時リリースし、オリコン週間総合ミュージック映像ランキングで1位&2位を獲得。
12月22日には、毎年恒例で開催していたフリーライブ「冬至の日ライブ」ファイナルをカトレヤプラザ伊勢佐木屋上にて開催。長い歴史に終止符を打つ。

12月31日放送の『第68回NHK紅白歌合戦』では、初の大トリとして「栄光の架橋」を歌唱。アニバーサリーイヤーを華々しく締めくくった。

デビュー21年目の2018年も足を止めず、配信シングル「うたエール」、そしてタイアップ楽曲を多数収録したNEW ALBUM『BIG YELL』をリリース。
そのアルバムを引っさげて、4月末より<YUZU ARENA TOUR 2018 BIG YELL>を開催。全国10カ所31公演で約33万人を動員した。
ツアー中、伊藤園「お〜いお茶」CMソング「公園通り」、テレビ朝日系アニメ「クレヨンしんちゃん」主題歌「マスカット」、西日本豪雨の影響を受けた西日本への支援楽曲「うたエール(弾き語りバージョン)」など、コンスタントに楽曲もリリース。
さらなる音楽の可能性を追求しながら、シーンの第一線で活動中!

オフィシャルサイト
http://yuzu-official.com