Tリーグ丸かじり  vol. 3

Column

喝!喝!味噌カツ!名古屋には美味しいものがあるではないか。意外すぎる展開となったTリーグ女子序盤戦を振り返る

喝!喝!味噌カツ!名古屋には美味しいものがあるではないか。意外すぎる展開となったTリーグ女子序盤戦を振り返る

Tリーグ女子の見どころは、ズバリ、世界ランキング上位者を名古屋名物「味噌煮込みうどん」的に4ヶ国(韓国、香港、台湾、ルーマニア)から集めたTOP名古屋と、「赤い妖精」よろしく平野美宇、早田ひなの高校生コンビを揃えた日本生命レッドエルフの優勝争いだろう。奇しくも開幕戦を戦った両チームだ。

取材・文 / 伊藤条太 写真提供 / T.LEAGUE


世界ランキング上位者を「味噌煮込みうどん」的に4ヶ国から集めたTOP名古屋

開幕戦では日本生命レッドエルフが勝利を収めたが、チームの総合力ではTOP名古屋が上と見る。なにしろ上位4人の世界ランキングの平均値がTOP名古屋は4チームの中でダントツで、その次が日本生命レッドエルフなのだ。

TOP名古屋で注目されるのは、「韓国卓球界の女神」と称されるカットマン、徐孝元(ソ・ヒョウォン/韓国)だ。世界ランキング12位という実力だけではなく、打たれても打たれても華麗なフォームで打ち返し、相手が打ちあぐんだところを一撃で仕留めるファンタスティックなプレーは、Tリーグの華と言ってよい。しかも韓流スターと見まごうばかりの美貌なのだから、うっかりテレビ放送で見た男性視聴者が腰を抜かしたとしても、その治療に日本生命の保険が適用されるというわけでもないので注意が必要だ。

かくいう私も、開幕戦での徐を見てTOP名古屋のファンクラブに入会することを即断し、名古屋のFMラジオでTリーグについて熱く語ったほどだ(これは偶然だが)。

世界ランキング12位の実力者、徐孝元(ソ・ヒョウォン)らを擁し、優勝候補筆頭と目されたTOP名古屋だったが・・・

このように、どこからどう見てもTOP名古屋の優勢は間違いないはずなのだが、実はTOP名古屋は開幕から5連敗して最下位になってしまっているのだ。その原因は、エースの鄭怡静(チェン・イーチン/台湾)の体調が万全ではなかったこともあるが、2番手である徐が2戦目、3戦目と出場しなかったことだろう。彼女の不出場が、戦力の低下のみならず、ファンの盛り上がりが低下する流れを招き、まさかの5連敗を招いたといったら考えすぎだろうか。

半分妄想が混じった分析だが、半分は事実なので、TOP名古屋にはこの点をよく考えてもらい、6戦目以降は何が何でも徐をフル出場させてもらいたい。徐は4戦目、5戦目と負けているわけだが、そういう問題ではない。こっちは徐を見たいのだ!

なに?選手にも都合があるからそう簡単に出場させられない?
喝!喝!味噌カツ!

何のための名古屋なのだ。名古屋には美味しいものがあるではないか。味噌カツやら小倉トーストやらを存分に振舞ってご出場願うのだ。もちろんエースの鄭にも台湾ラーメンを振舞うことを忘れてはならない。

一方の日本生命レッドエルフは3勝2敗だが、実は平野、早田の高校生コンビが出場した3戦は勝ち、出場しなかった2戦は負けるというはっきりした結果なのだ。この二人がフル出場すれば優勝争いに食い込むことは必至だ。というか、出してもらいたい。この二人も見たいのだ!

以上のように、世界ランク上位の2チームが停滞気味であるわけだが、どこが勝っているかと言えば、ご存じカスミンこと石川佳純を擁する木下アビエル神奈川が4勝1敗で独走で、シンガポールのエース、馮天薇(フォン・ティエンウェイ)ら渋い実力者揃いの日本ペイントマレッツが3勝2敗と健闘しているのだ。

木下アビエル神奈川は、感心なことにカスミンが5戦中4戦に出場している。偉い。さすがだ木下!世界ランクを持たない実力者、袁雪嬌(中国)の存在も大きいのだろうが、スター選手を出し続けるところがニクい。

11月19日現在、首位は木下アビエル神奈川。カスミンこと石川佳純がしっかり出場し続けているのが大きい

ともかく、最強の選手が揃っているTOP名古屋が最下位で、次の猛者揃いの日本生命レッドエルフが日本ペイントマレッツと同率2位なのだから、このままで済むわけがない。混戦必至だということだ。

目が離せないぞTリーグ!スター選手出してね。

T.LEAGUE(Tリーグ)オフィシャルサイト
https://tleague.jp/

著者プロフィール:伊藤条太

卓球コラムニスト。1964年岩手県生まれ。中学1年から卓球を始める。東北大学工学部を経てソニー株式会社にて商品設計に従事。日本一と自負する卓球本収集がきっかけで在職中の2004年から『月刊卓球王国』でコラムの執筆を開始。世界選手権での現地WEBレポート、全日本選手権ダイジェストDVD『ザ・ファイナル』シリーズの監督も務める。NHK『視点・論点』『ごごナマ』、日本テレビ『シューイチ』、TBSラジオ『日曜天国』などメディア出演多数。著書『ようこそ卓球地獄へ』『卓球天国の扉』など。2018年よりフリーとなり、近所の中学生の卓球指導をしながら執筆活動に励む。仙台市在住。

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