Interview

『ジョジョ』第5部アニメ化の裏には、これだけの“覚悟”があった─大森啓幸P、シンガーCodaが語る『黄金の風』と「Fighting Gold」

『ジョジョ』第5部アニメ化の裏には、これだけの“覚悟”があった─大森啓幸P、シンガーCodaが語る『黄金の風』と「Fighting Gold」

「音程が外れてもいいから切迫感が欲しい」と言われたんです(Coda)

これまでCodaさんがソロで歌った『ジョジョ』楽曲は、第2部のOPテーマ「BLOODY STREAM」にせよ、OVA『岸辺露伴は動かない』のEDテーマ「FINDING THE TRUTH」にせよ、どこか洗練された雰囲気がありました。ですが今回の「Fighting Gold」は、逆に泥臭い熱さを感じさせますよね。

Coda まさにそのとおりで、今回の曲には「スリル」や「切迫感」「本能的」といったキーワードがあったんです。レコーディングのときも大森さんから「うまく歌わなくていい」というディレクションをいただいて、「音程が外れててもいいから切迫感がほしい。なので事前に練習をしないでいてほしい」と言われたんですよ。

大森 だからCodaさんには直前までデモを渡さなかったんですよ。今回はCodaさんにリミッターを外して思いっきり歌ってもらってもらいたかったので、俊之さんに「そろそろ渡したほうがいいんじゃないですか?」と言われても「渡すと練習するでしょうし、そうすると歌がこなれてしまうので、まだです」と返して。そしたら俊之さんに「鬼だね」と言われました(笑)。

Coda 本当にギリギリまで聴かせてもらえなくて。それに歌詞やアレンジが全部フィックスしてから1週間もないぐらいのタイミングでレコーディングだったんですよ。なかなか痺れる状況でした。

大森 だって第5部のキャラクターたちは一回一回の戦いが本気で、そこにリハーサルなんてないわけだし、歌で生きるか死ぬかの戦いの生々しさを表現するには、きっと事前に練習しすぎるとダメだと思うんですよ。もちろんCodaさんはプロなので、うまく歌いたいと思うのは当然なんですけど、良い曲というのは実は精度だけの問題ではないんですね。もちろん精度が求められる曲もありますが、今回は地が見える感じが欲しくて。ただ、自分がひどい要求をしてることもわかってはいます(笑)。

Coda だけど、それもディレクションの方法のひとつなので、僕は歌うことに集中して、そのなかでどうやって自分を出すかを考えました。もちろん「BLOODY STREAM」のときも、僕から俊之さんや大森さんに「こういうふうに歌いたい」という提案はしていたんですけど、今回は僕も自分の中にもうひとつ頑張るテーマとして「遠慮はしない」ということを決めたんです。大御所ばかりのチームで自分が歌うなかで、実験的なことも含めて遠慮なく提案していく。それがダメならダメで別にいいんですけど、とにかくやり残したことが何一つない状態で終わりたかったんです。

レコーディングはいかがでしたか?

Coda 僕は今までに、たぶん何百曲とレコーディングを経験してきましたけど、今回がいちばん緊張感のある現場でしたね。それもピリピリというよりもギラギラした雰囲気なんですよ。みんなが「この瞬間を絶対に録り逃さないぞ!」という気持ちでいて。

大森 みんな集中力がすごかったですから。シーンとしていて、本当に必要最低限のやり取りだけしながら歌録りをして。Codaさんも歌うときにリミッターを外してくれて、「これは絶対に声が枯れるな」と思うぐらいだったんですよ。これはそう何回も歌えないだろうなと思いましたね。

Coda でも、何回歌ったか覚えてないぐらいで、気づいたら2時間経ってたみたいな感じでした。終わったら声が枯れてましたからね。

大森 エンジニアさんにも「大森さん、歌い手は喉が命なんだからいい加減にしないとダメだよ」と怒られたぐらいです。

『ジョジョの奇妙な冒険』がないとCodaは生まれてないんです(Coda)

Codaさんは『ジョジョ』の楽曲に歌手や作曲者として数多く関わってこられました。ご自身の活動の中で『ジョジョ』という作品との縁を、どのように受け止めていますか?

Coda いやあ、「その血の運命(さだめ)」なのかはわからないですけども、ほんとに奇妙な縁なんですよ(笑)。まず第2部のOPテーマを歌わせていただいて、第3部ではJO☆STARSとして3人でOPテーマを歌って、第4部では(本名の小田和奏名義で)曲を書かせていただいて。そこからOVAの曲も歌って、今回の縁があって。まずは本当に光栄だなという気持ちが大前提としてあるんですが、その次に思うのは「期待にどのように応えられるか?」ということなんです。

もちろん『ジョジョ』に関わらせていただくのは凄まじくうれしいことなんですけど、大森さんから連絡がくるとやっぱりちょっとドキドキするんですよね。こんなに長く関わらせていただいてるので、自分も作品と一緒に転がっていってるつもりだし、今回の楽曲面では自分が前に立たなくてはいけないと思うので、そこにすごくプレッシャーを感じるところがあって。

ただ、このCodaという名前は『ジョジョの奇妙な冒険』の曲を歌うためにつけたもので、つまりは『ジョジョ』がないとCodaは生まれてないんですよ。そこで毎回いろんな歌を歌わせてもらうことによって、自分ひとりで活動してるときとは違った引き出しを開けてもらえるし、自分自身の音楽も広がっているんです。僕はそれが単純にすごく面白いし、これからもどんな球が飛んできても、Codaとして落とし込んでアウトプットできるような存在でありたい。そしてそれが作品と一緒にどれだけ愛してもらえるかも大切ですし、やっぱり愛してもらえるものであり続けたい。なのでこれからもずっとCodaとしての活動も続けていきたいと思います。(大森に向けて)ほんとにありがとうございます!

大森 なんかいい感じに答えたよねえ(笑)。

Coda マジメになっちゃいました(笑)。

11月23日(金・祝)にはCoda名義での初ワンマンライブ「Live Experience 2018~mission to Coda~」を、東京・渋谷 TSUTAYA O-WESTで開催されますね。

Coda 僕がCodaとして活動を始めてから6年近くの道のりがあるんですけど、それを全部出し切りたいですし、楽曲のルーツも見せられるようなライブにしたいなと思っています。今回は一人というドキドキ感もありますけど、『ジョジョ』のシリーズの中で重要な楽曲も自分のフィルターに通して出していきたいですし、バックバンドにはブラスも入るので、たぶんあの曲もやると思いますし(笑)。そこはいろいろと想像してもらいつつ、楽しみにしていてほしいですね。

ライブ情報

Live Experience 2018 -mission to Coda-

会場:東京 渋谷 TSUTAYA O-WEST
日時:2018年11月23日(金・祝)
OPEN 15:15 / START 16:00
料金:
【1Fフロア オールスタンディング】
前売り:5,940円(税込) 当日券:6,480円(税込)
【2Fフロア 指定席】
前売り:6,480円(税込)
※入場時、ドリンク代別途必要となります。
出演:Coda

ライブ特設ページhttp://coda.fireworks.cx/

【注意事項】
※整理番号順のご入場となります。
※入場時、別途ドリンク代¥600必要となります。
※3歳以下入場不可(4歳以上チケット必要)
※アルコール類の持込、及び飲酒してのご入場は固くお断り致します。

主催:ファイヤーワークス/ワーナー ブラザース ジャパン

TVアニメ『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』

TOKYO MX 毎週(金)25:05~
毎日放送 毎週(金)26:55~
BS11 毎週(金)25:30~
Abema TV 毎週(日)24:00~
アニマックス 毎週(日) 19:00~
※放送時間は変更になる場合がございます。

【スタッフ】
原作:荒木飛呂彦(集英社ジャンプ コミックス刊)
総監督:津田尚克
監督:木村泰大・髙橋秀弥
シリーズ構成:小林靖子
キャラクターデザイン:岸田隆宏
総作画監督:石本峻一
スタンドデザイン・アクション作画監督:片山貴仁
プロップデザイン:宝谷幸稔
美術設定:滝れーき・長澤順子・青木 薫
色彩設計:佐藤裕子
美術監督:吉原俊一郎・桐本裕美子
撮影監督:山田和弘
編集:廣瀬清志
音響監督:岩浪美和
音楽:菅野祐悟
アニメーション制作:david production

【キャスト】
ジョルノ・ジョバァーナ:小野賢章
ブローノ・ブチャラティ:中村悠一
レオーネ・アバッキオ:諏訪部順一
グイード・ミスタ:鳥海浩輔
ナランチャ・ギルガ:山下大輝
パンナコッタ・フーゴ:榎木淳弥

©LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社・ジョジョの奇妙な冒険 GW 製作委員会

TVアニメ『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』オフィシャルサイト

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