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『テトリス® エフェクト』幻想的で壮大な映像がもたらすVRトリップが凄い!

『テトリス® エフェクト』幻想的で壮大な映像がもたらすVRトリップが凄い!

まず最初に謝らなければなりません。正直、本作をプレイするまでは、「ちょっと派手に演出した『テトリス』なのかな?」なんて、漠然と考えていました。しかし、それは大きな間違いでした。ごめんなさい! ひとたびヘッドセットを着けてゲームに飛び込めば、驚きのトリップ体験が待っていました。『ルミネス』、『Rez』、『スペースチャンネル5』の水口哲也氏の最新作は、壮大で幻想的な世界とおなじみの『テトリス』を調和させ練り上げた奇跡の一本。『テトリス® エフェクト』の魅せる世界を紹介します。

文 / 内藤ハサミ


※記事の後半でアンケートを実施中です。ぜひご参加ください!

Tetris Effectって? テトリスの基本をおさらい

『テトリス』と筆者の付き合いは長い……。1988年にセガ・エンタープライゼス(現・セガゲームス)から発売されたアーケード版こそプレイしなかったものの、1989年、ゲームボーイで登場した『テトリス』に、当時小学生だった筆者はどハマリ。寝ても覚めても授業中でも、ずっと『テトリス』のことを考え、頭のなかには常にゲームボーイ版の代表的BGM、“コロブチカ”が流れていました。布団に入って目を閉じても、瞼の裏にテトリミノ(テトリスに登場するブロックの名前)が落下する映像が流れて興奮が収まらず、寝づらかったこともあります。皆さんのなかにも、この現象を体験した方が多くいるのではないでしょうか。『テトリス』をプレイしたあと、頭のなかにテトリミノが落下する映像が流れたりする……これは“Tetris Effect(日本語では“テトリス効果”)”と呼ばれているそうです。その現象の名称をそのままタイトルにしている本作、どんなゲームなのか興味が出てきたでしょ?

▲美しい山岳地帯を鳥と一緒に飛んでいる疾走感のある映像。これから、こんな美しい映像が多数登場します!

次項から、『テトリス』をプレイすることで得られる新しい体験を、動画とともに案内していきましょう。動画はVRの体験をそのまま伝えることはできませんが、美しい映像と『テトリス』の共演から生まれるエモーショナルな体験の一片でも、楽しんでもらえたらと思います。

操作方法は非常にシンプルです。方向キー左右でテトリミノの左右移動。方向キー下でソフトドロップ(テトリミノを素早く落下)、方向キー上でハードドロップ(テトリミノを瞬時に落下)。〇ボタンで右回り、×ボタンで左回りにテトリミノを回転。非常に種類の少ない操作だからこそ、難しいレベルにチャレンジするときの緊張感がダイレクトに伝わるというのは、プレイをすれば実感できるはず。

▲ゲームオーバー!

念のため、基本的なルールについても説明しておくとしましょう。どんどん落下してくるさまざまな形のテトリミノを隙間なく横一列に並べて消していきます。一番上までテトリミノが積まれてしまうとゲームオーバー。さらに、4ラインを同時に消すとゲームタイトルでもある“テトリス”という状態になり、高得点をゲットできます。あと、めちゃくちゃにスカッとします。

▲8ライン同時消しでオクトリス! なんてこともできます。これはふつうにプレイしていたのでは体験できません。8ラインの揃えかたはのちほど説明します

“テトリス”を目指し、縦1ラインを残した状態でどんどんテトリミノを積み上げ、直列のテトリミノが出るのを狙っているうちに自滅する、というのも『テトリス』プレイにおける失敗あるあるです。テトリミノのスピードレベル(落下スピード)によっては即自滅となりかねませんが、どこまで高く積んで一気に消すか、というチキンレースめいた遊びかたも楽しいんですよね。

2つのモードが楽しめる

今作は、2つの異なる目的を持ったモードで遊ぶことができます。ひとつは、JOURNEY MODE(ジャーニーモード)。順番にステージを攻略していく、いわばストーリーモードのようなものですが、「考えるな、感じろ!」の世界になっています。ジャーニーモードの難度はゲームオーバーがなく練習にもうってつけの“PRACTICE(プラクティス)”、易しめの“BIGGINER(ビギナー)”、スタンダードな難しさの“NORMAL(ノーマル)”、上級者向けの“EXPERT(エキスパート)”の4つ。筆者はノーマルで始めましたが、プレイ経験があっても正直なところかなり難しかったです。何度も挑戦し、なんとかノーマルの難度でクリアまで漕ぎつけましたが、エキスパートはまだまだクリアできる気がしません。精進あるのみ……。

▲各ステージには、それぞれ“ジェリーフィッシュ・コーラス”や“夜明けの森”など、美しい名前が付けられています

美しいプレイ画面を何ステージか動画にしてみました。煌びやかなエフェクト同様、美しいBGMや、操作と連動して鳴るサウンドエフェクトにも注目してみてください。ステージが進んでくると、スピードレベルも平均して高くなってきますから、視覚と聴覚から入ってくる刺激がどんどん早くなり集中力が研ぎ澄まされ……その瞬間、まるで実際にゲームの風景のなかをビュンビュン飛びながらテトリミノを積んでいるような、言うなれば“ゾーン”に入るのです。

▲見事な透かし彫りのパーテーションのなかで……。音楽が流れているのに、しんと静かな雰囲気も感じるという、不思議なステージ

ゾーンに入るプレイヤーの感覚とは別に、ゲームには“ゾーン”という、今作独特のシステムが存在します。ラインを消していくと徐々に溜まっていく画面左下のゾーンゲージは、R2ボタンを押すことで任意に使用できます。すると、ゲージが徐々に消費され空っぽになるまでの間、テトリミノは手動でしか落ちなくなり、揃えたラインは下部に留め置かれます。そして、ゾーン解除のタイミングで揃えたラインがまとめて消えます。先ほどスクリーンショットで紹介した8本同時消しの“オクトリス”、実はこうして作るのです。ゾーン中にまとめて消したラインにはスコアボーナスが付くので、高スコアを狙うのであれば、戦略に組み込むことは必須と言えるでしょう。ステージクリアすると経験値が入り、プレイヤーレベルが上がります。レベルが上がると、別モードで使用できるアバターが解放されるなどの特典があります。

さて、もうひとつのモード、EFFECT MODES(エフェクトモード)も紹介しましょう。こちらは、150ラインクリアに挑戦する“マラソン”、3分間のスコアアタック“ウルトラ”、40ラインクリアまでのタイムアタック“スプリント”、最高速を超えた『テトリス』が楽しめる“マスター”、4つのルールで遊べます。

▲母なる地球をバックに、座禅を組む人が浮かび上がる……。水口氏のPlayStation®VR作品『Rez Infinite』の世界にも共通するようなイメージです

3分間のタイムアタック“ウルトラ”をプレイしてみました。リザルトではBランクという結果が。まだまだ研鑽を積む必要がありそうです。この素朴な枠の付いたテトリミノも、子供の積み木みたいで可愛らしいですね。エフェクトモードには“ゾーン”のシステムはありません。シンプルなプレイヤースキルが試されます。

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