Interview

DAIGO “Being愛”に満ちあふれたカバーアルバムは、DAIGOの青春と原点。長戸大幸プロデューサーとタッグが実現した1枚について訊く。

DAIGO “Being愛”に満ちあふれたカバーアルバムは、DAIGOの青春と原点。長戸大幸プロデューサーとタッグが実現した1枚について訊く。

BREAKERZのボーカル・DAIGOが、自身が所属するレコード会社“Being”が平成の世に放った数々の大ヒットナンバーをカバーした初のカバーアルバム『Deing』をリリースする。Beingが創立した1978年に生まれたDAIGOは、90年代に巻き起こった“Beingブーム”の真っ只中に青春時代を過ごしているが、彼のように子供の頃からBeing系アーティストの歌に慣れ親しんできた世代のみならず、平成の音楽シーンを鮮やかに彩った収録曲たちは、今も多くの人たちに愛され続け、歌い継がれている曲ばかり。ヒットソングがずらりと並んだ今作は、イントロが鳴った瞬間から、DAIGOと一緒に歌いたくなる衝動にかられてしまうだろう。森友嵐士(T-BOLAN)、大黒摩季、池森秀一(DEEN)といったオリジナルアーティストとDAIGOの豪華コラボレーション曲も収録された『Deing』は、“Being愛”に満ちあふれたカバーアルバムだ。

取材・文 / 松浦靖恵

Being創立40周年、DAIGOも40歳になった2018年は絶妙なタイミングだと思ったし、今しかない!と思いました

DAIGOさんがBeing(所属音楽事務所)の先輩アーティストたちの楽曲をカバーしたカバーアルバムを作ろうと思った最初のきっかけは何だったんですか?

「僕は中学時代にBeingの楽曲を聴きまくっていて、カラオケでは必ずBeingの曲を歌っていたので、完全に自分は“Being世代”なんですよね。しかも19歳の時にBeing音楽振興会(現在は閉校)のボイストレーニングに通っていた時は、Beingの楽曲をレッスンでも歌っていた。そういったBeingの楽曲との数々の出会いが自分の人生の中にいくつもあった僕が、29歳でBeingに所属しBREAKERZを結成したんです。いくつもの縁がこうして今の自分に繋がっているんだなという思いが、いつかBeing楽曲をカバーしたいという思いに自然と繋がっていたような気がしますね。ただ、自分が大好きな曲をカバーさせていただくわけですから、それを実現できる最高のタイミングはいつなんだろうと、ずっと考えていました」

その最高のタイミングがBeing創立40周年、そして、DAIGOさんが40歳を迎えた“2018年”だったんですね。

「Being創立40周年、DAIGOも40歳になった2018年は絶妙なタイミングだと思ったし、今しかない!と思いました。あと、今年7月に開催したソロデビュー15周年のライブでも、Beingの大先輩である森友嵐士さん(T-BOLAN)、大黒摩季さん、倉木麻衣さんとコラボをさせていただいたことも、自分がBeingに所属しているからこそ実現できたことだと思いましたし、運命的な出会いをいくつも重ねてきた自分だからこそ、Beingのカバーアルバムを作りたい!という思いがより膨らみました。具体的にカバーアルバムの話が決まっていない段階で、すでに自分の中でタイトルは『Deing』にしようって決めていましたから(笑)」

出ました!DAI語録!!

「もともと言葉遊びが好きっていうのもありますけど、Beingの楽曲をDAIGOが歌うんだから、“Being×DAIGO”で“Deing”しかないと思ったし、これ以外のタイトルは何も思い浮かばなかったです(笑)」

Beingから生まれたヒットソングはたくさんあります。収録曲の選曲基準は何だったんでしょう?

「ホント、ヒット曲が多すぎますよね(笑)。それこそWANDSさんのカバーだけで1枚、ZARDさんのカバーだけで1枚って感じで、アーティスト別に出せちゃうくらいヒット曲が数多くあるので、何かひとつ“しばり”を作らないと永遠に決まらないと思って、まず各アーティストさん1曲にしよう、と。今回サウンドプロデューサーをつとめてくださった長戸大幸さんやスタッフとディスカッションしながら収録曲を決めていく中で、例えば「もっと強く抱きしめたなら」は、僕がWANDSさんを知るきっかけの曲だったので、初心にかえって歌わせていただこうという思いで選ばせていただきました。また、Beingにとって宝のような存在のZARDさんの「永遠」は、自分がとても好きな曲だったのでカバーさせていただきました。あらためて名曲だなって思いましたね」

今作を聴いて、DAIGOさんってBeingの楽曲が似合うんだなって思いました。

「ありがとうございます。きっとそれは10代の頃からずっとBeingの楽曲を聞き続けているから、知らず知らずのうちに“Being愛”が自分の体に染み付いているからなんでしょうね」

長戸さんプロデュースに思いっきり飛び込みたいと決めていたので、今回はアレンジ、曲順、ボーカルのディレクションなど、すべて委ねて、僕はボーカリストに徹しました

『Deing』はBeing創設者の長戸大幸さんがサウンドプロデューサーをつとめていらっしゃいますが、制作中はどのようなやりとりをされたんですか?

「何百万枚もCDを売り、“Beingブーム”を巻き起こすほど数多くの曲をヒットさせてきたスーパープロデューサーと、いつか一緒にプロジェクトができたらと思っていたので、長年の夢が叶ってとても嬉しかったです。制作中も幸せな気持ちでいっぱいでしたね。リスペクトを込めて思いっきり飛び込みたいと決めていたので、今回はアレンジ、曲順、ボーカルのディレクションなど、すべて委ねて、僕はボーカリストに徹しました。これまでバンドでそういうことをやったことがなかったのでとても新鮮だったし、長戸さんの才能やセンスを目の当たりにできてとても刺激的でした。

誰もが知っているBeingのヒットソングをDAIGOがどのように歌うのか、DAIGOさん自身もとても興味があったのでは?

「どの曲も全力でカバーさせていただく中で、原曲の良さを残しながらも新しい色を加えた今の時代のアレンジの中で歌ってみると、自分でも気づいていなかった歌い癖というか。これまではそれがあまりにも自分にとって普通になっていたからわからなかった癖に気づいちゃいました(笑)。例えば、15周年ライブでも森友嵐士さんと一緒に歌わせていただいて、今回のカバーアルバムでも森友さんとコラボした「離したくはない」(T-BOLAN)は、知らず知らずのうちに、自分の中に森友さんの歌い方が沁みこんでいるんだな、“森友イズム”が出ちゃうんだなって思いましたね。森友さんの声が出た瞬間のT-BOLAN感、声の力の凄さや濃さにあらためて感動しちゃって。俺、まだまだだなって(苦笑)。とても勉強になりました」

僕は人生で挫折という挫折をあまり感じてこなかったんですけど、初めて「Secret of my heart」の大サビで挫折しかけました(苦笑)

R&Bテイストが入った大人っぽいJAZZYなアレンジの「Secret of my heart」(倉木麻衣)は、ボーカリストとしてのDAIGOさんの新境地を開いてくれたのでは?

「実はこの曲がいちばん難しかったんです。倉木さんの憂いのある繊細で優しい歌声が自分の中に沁み込んでいたので、この新しいアレンジの中で自分はこの曲をどう歌うのかというところを探りながら、何回も歌いました。特に大サビの部分が本当に難しくて。僕は人生で挫折という挫折をあまり感じてこなかったんですけど、初めて「Secret of my heart」の大サビで挫折しかけました(苦笑)」

オリジナルアーティストの森友嵐士さん(T-BOLAN)、大黒摩季さん、池森秀一さん(DEEN)が、それぞれの楽曲にゲストボーカルとして参加されていますね。

「長戸さんが“DAIGOくんのカバーアルバムを作っているんだけど コーラスで参加してくれる?”って、お三方に直電してくださったんです。みなさん、その場で“ぜひ!”とお返事してくださって。長戸さんとBeingのみなさんの絆を感じました。しかも池森さんは僕がBeing音楽振興会(現在は閉校)のボイトレに通っていときに、受付のところでちらっとお見かけしただけで、ちゃんとお会いしたことがなかったのに参加してくださったんですよ! 大黒摩季さんは「コーラスワークが大好きなの!」と言って下さって、たくさんコーラスを重ねてくださったし。Beingの大先輩の懐の深さ、みなさんの優しさを思いっきり感じながらコラボさせていただきました」

「このまま君だけを奪い去りたい」(DEEN)のカバーは、池森さんとDAIGOさんのデュエットソングという新しい形になりましたね。

「もともとデュエットソングではないこの曲を、オリジナルアーティストの池森さんと僕がデュエットするという長戸さんの発想がすごいなって思いました。ご本人とデュエットできる、一緒に歌えるって感動しかないじゃないですか! ずっと聴いていた曲だけに、とても光栄でしたし、嬉しかったです! 池森さんと「新しい「このまま君だけを奪い去りたい」ができたよね」「新橋のサラリーマンの皆さんにこの曲をカラオケでデュエットしてほしいよね」って話していたんですよ」

『Deing』のラストには、お三方と一緒に歌った「果てしない夢を」が収録されました。

「この曲にもBeingのみなさんの絆を感じました。Beingを代表するボーカリストの中に僕が入らせてもらえるだけでも大感動でしたし、僕は“果てしない夢”を追い続けて、今、この場所にいるんだな、こうして歌うことができるんだなって、とても感慨深かったです。また明日から頑張ろうっていう気持ちになりました。この曲をライブでお客さんと一緒に歌いたいです」

ジャケット写真もBeing愛にあふれていますね。

「僕の中で“This is Being”がテーマだったので、リスペクトを込めて、どれだけBeingっぽいか、どれだけBeingになるかを目指しました。Beingらしい顔の角度や表情になってる? ちゃんとBeingになってる?っていちいち確認してました(笑)。先輩方のアルバムを並べて、みんなでBeingをテーマに盛り上がりましたね。なんたってそこにいる全員がBeingの人たちですから、盛り上がらないわけがないです(笑)」

自分の音楽の原点をあらためて思い出させてもらったし、ここからまた前に進める強い気持ちを持つことができましたね

Beingの大先輩たちの曲、Beingのヒットソングをカバーしたことは、今後のDAIGOさんの音楽に何かしらの影響を与えてくれるのでは?

「僕もそう思いました。自分の音楽の原点をあらためて思い出させてもらったし、ここからまた前に進める強い気持ちを持つことができましたね。Aメロからサビまで全部歌える曲って本当に凄いなってあらためて思いましたし、自分もこういう曲を作りたいなって。自分も多くの人たちに愛され続ける曲を生み出せるように精進していかなきゃなって思いました。楽曲制作も含めて、自分の未来に繋げていけたらと思っています」

今作に収録した楽曲以外にもBeingのヒット曲はまだまだたくさんあります。『Deing』第二弾を期待しちゃってもいいですか?

「それ、僕がいちばん期待しちゃってますから! Beingの曲は僕の音楽の原点だし、僕が歌いたかった曲なんです。そういう気持ちにさせてくれる名曲たちがまだまだたくさんあるし、自分がBeingにいなければできなかったこと、音楽を続けていなかればできなかったことが『Deing』に繋がっている。それを思うと、自分のフィールドワークとして、新たな道や新たな方向性を見つけることができたなって」

*『Deing』特設サイトhttp://daigo-official.net/deing/

その他のDAIGOの作品はこちらへ

ライブ情報

DAIGOソロデビュー15周年記念ライブツアー”Deing” 開催決定!

2018年12月15日(土) 大阪・バナナホール
2018年12月16日(日) 愛知・名古屋ReNY limited
2018年12月24日(月・祝) 東京・神田明神ホール

DAIGO

BOØWYの影響で音楽に目覚める。インディーズでのバンド活動を経て、2003年に『DAIGO☆STARDUST』として、氷室京介氏によるプロデュース曲「MARIA」にてメジャーデビュー。2007年にDAIGO☆STARDUSTとしての活動を封印後、『BREAKERZ』を結成し現在に至る。2013年以降は並行してソロ活動もスタート。2016年にリリースした「K S K」が話題となった。また、タレントとしてもドラマや映画、舞台、CM、声優などマルチに活動。 常に「最高のもの」を届けようとするエンターテイナーであり、シンガーである。

オフィシャルサイト
http://daigo-official.net