Weekly モバイルエンタメステーション  vol. 17

Column

北村匠海の魅力を凝縮して紹介! 『春待つ僕ら』『十二人の死にたい子どもたち』『君は月夜に光り輝く』、2019年さらなる飛躍に期待

北村匠海の魅力を凝縮して紹介! 『春待つ僕ら』『十二人の死にたい子どもたち』『君は月夜に光り輝く』、2019年さらなる飛躍に期待

「DISH//」のリーダー兼ボーカルとして武道館に立つなど音楽分野でも活躍する一方で、俳優としての活躍も目覚ましい北村匠海がスクリーンで引っ張りだこだ。2017年には、泣ける映画として話題になった『君の膵臓をたべたい』(月川翔監督)で初主演を果たし、「日本アカデミー賞」新人俳優賞を受賞して注目された。今年1月から放送されたドラマ『隣の家族は青く見える』(フジテレビ系)では、眞島秀和と同性同士のカップルという難しい役に挑み、さらに芝居の幅を広げている。

今月14日からは、主要キャストで出演し、ヒロイン役の土屋太鳳とユニット「TAOTAK」を組んで主題歌も担当した、映画『春待つ僕ら』(平川雄一朗監督)が公開される。北村の最新作と過去代表作品を軸に、俳優・北村匠海の奥深さに迫ってみたい。

文 / 上村恭子

最新作『春待つ僕ら』は、北村匠海が持つ“静”と“動”の魅力がハマった作品に

『OVER DRIVE』、『スマホを落としただけなのに』、そして『春待つ僕ら』と、今年は映画出演作が3作品も公開された北村。2016年から毎年3~4作品が公開され、近年スクリーンで観ない年はないほどになった。大きく黒目がちな目元には、憂いがある。陰を感じさせるミステリアスな雰囲気で、観る者の想像力をおおいに掻き立てる風貌が持ち味だ。声質も落ち着いていて耳に心地良く、せりふに深みが増す。そんな恵まれた見た目もさることながら、北村は、役柄の感情の襞をまっすぐに観客に届ける芝居ができる。さらに、迷い、焦りだけでなく、気後れ、自分自身への葛藤……。役柄の抱える“負”の感情まで繊細に伝えてくるのだ。

たとえば、最新作『春待つ僕ら』でも、そんな北村の特長がいかんなく発揮されている。北村が演じた浅倉永久は、校内で人気のバスケ男子4人のうちの一人で、幼いころ両親を亡くした過去からバスケットボールに打ち込む……といった無口で芯のあるストイックな役柄だ。ヒロインの美月(土屋太鳳)に思いを寄せる“見守る系男子”だが、恋のライバル・亜哉(小関裕太)が突然現れたことにより、美月を巡っての三角関係の行方も見どころとなっている。内気な自分を変えようとする美月とのシーンでは、似た者同士の空気が自然に流れている。青春の途上、夢中になれるものがまだ見つかっていない美月は、永久にとっては過去の自分自身なのだ。「大事なものがきっと見つかると思うよ」。永久は美月にエールを送る。北村が演じると、せりふは生きたものになり、まるで観客自身に放たれたかのように、心に直接響いてくるのだ。

一方、バスケの試合シーンでは、かっこ良くシュートを決める(これが本番一発だったそう!)など、躍動感あふれる芝居も見せている。“静”と“動”の両方の表情があるが、磯村勇斗、杉野遥亮、稲葉 友が演じるバスケ仲間とワチャワチャする中、永久はどこか落ち着いた色合いで存在している。クールだけど穏やかさのある北村の独特の持ち味がカチッとはまった作品となった。

初主演映画『君の膵臓をたべたい』で「日本アカデミー賞」新人俳優賞を受賞!

©2017「君の膵臓をたべたい」製作委員会 ©住野よる/双葉社

2017年夏、『君の膵臓をたべたい』(月川 翔監督)で、北村は浜辺美波とW主演で鮮烈な映画主演デビューを飾った。「2016年本屋大賞」第2位の住野よる原作の実写映画で、話題性も高かった本作。原作とは違って、過去としての高校時代の“僕”を演じた北村。読書家で人との関わりが苦手な役柄だった。正反対の性格のクラスメート・桜良(浜辺)の病を知ったことをきっかけに、彼女との日々が綴られていく物語なのだが、彼女に振り回されながらも惹かれていく心の動きを、細やかに演じ抜いていた。教室の席から彼女を見つめる目は、“僕”の思いがあふれ出ている。このシーンだけで、観る者に青春の“あのころ”を想起させてくれるほどだ。

主人公・浩介(松本 潤)の中学時代を演じた『陽だまりの彼女』(13/三木孝浩監督)でも同様だ。周囲になじめない浩介が、クラスでいじめにあう真緒(葵 わかな)を助ける側に回る。その後、真緒への思いを引きづっていくことになる浩介の思春期の純粋さを、役と同じ思春期にいた北村が素直な芝居で魅せてくれていた。

この二つの作品の役柄には、「過去の中にいる人物」「孤独」「ヒロインからもらう変化」「儚い時間」などの共通点があるかと思われる。たとえ一人でいることを選択していても、人は心の奥底では誰かを求め、そして出会いによって変化したいと願っている。そんな誰もが密かに持つ感情や、過去の苦い記憶などを、北村は独特の空気感で呼び起こしてくれる。

『君の膵臓~』での“僕”の名シーンを挙げるなら、“僕”が初めて慟哭するシーンなのかもしれない。でも、例えば図書館で桜良と過ごすとき、そして『陽だまり~』では真緒と並んでブランコに乗るとき……何気ない風景が心に残る人も多いのではないだろうか。もちろん、監督が役者を導いているのだが、おそらく北村は、監督、スタッフ、共演者も含めた撮影現場での感情の動きに、素直なアクションを起こせる俳優なのだろう。

キャリアを重ね、演じる役幅にも定評。2019年も注目作が続く!

©2017映画「勝手にふるえてろ」製作委員会

まだ21歳と若いが、2008年、『ダイブ‼』(熊澤尚人監督)で池松壮亮の子ども時代を演じて映画初出演を果たし、経歴は10年を越えた。近年では、ドラマ『ゆとりですがなにか』(16/日本テレビ系)、映画『あやしい彼女』(16)、映画『恋と嘘』(17)など、着実に出演作を重ねてきている。

中でも、『勝手にふるえてろ』(17/大九明子監督)のイチ役は出色で、これまでの経験に裏打ちされた名演となった。主人公・ヨシカ(松岡茉優)が中学時代から10年越しで片思いしてきた相手がイチなのだが、これが一筋縄ではいかないキャラクター。クラスのいじられキャラだった中学時代を、マッシュルームカットで個性的に、高層マンションに住む現在のイチをクールに演じ分けただけでなく、映画にはない時間、中学卒業後のイチの人生も見えてくるようだった。特にベランダでヨシカと話すシーンでは、イチのキャラクターと北村の表情の奥深さが表れている。ここでも“負”の部分、人間の残酷さとリアルさが露わになる衝撃的なシーンだ。

映画『勝手にふるえてろ』北村匠海さん&渡辺大知さんの対談インタビューはこちら
『勝手にふるえてろ』渡辺大知&北村匠海、同じ立場の二人が共鳴し合った音楽と芝居の捉え方

『勝手にふるえてろ』渡辺大知&北村匠海、同じ立場の二人が共鳴し合った音楽と芝居の捉え方

2017.12.19

年明けも公開映画作品が目白押しだ。2019年1月25日(金)公開予定の『十二人の死にたい子どもたち』(堤 幸彦監督)では、杉咲 花、新田真剣佑、高杉真宙らと共演。集団安楽死をするために廃病院に集まった12人の未成年のうちの一人・ノブオに扮し、ここでも謎めいた雰囲気とちょっとした視線の動きで、物語の行方を混乱させる難しい芝居に挑んでいる。3月には、永野芽郁との初共演でW主演となった『君は月夜に光り輝く』(月川翔監督)が公開される。不治の病を患ったヒロイン・渡良瀬まみず(永野)の願いを叶えることになる岡田卓也役を演じる。月川監督との再タッグ作として、早くも、北村の涙に注目が集まっており、2019年もますます、北村から目が離せなくなりそうだ。

【『勝手にふえてろ』(2017)配信先リスト】

【『君の膵臓をたべたい』(2017)配信先リスト】

北村匠海出演 公開待機作

映画『春待つ僕ら』

12月14日(金) 全国ロードショー

【STORY】
ずっと周囲に溶け込めず一人ぼっちだった美月は、高校入学を機に自分を変えて本当の友達を作り“脱ぼっち”を目指すもうまくいかない。そんなとき偶然バイト先で出会った、学校でも有名なバスケ部のイケメン四天王(永久、恭介、竜二、瑠衣)。突然イケメンたちに気に入られ、振り回され始める美月の日常。そんなある日、美月はアメリカ帰りで有名高校バスケ選手の小学校時代の幼なじみ・亜哉に再会。美月の新生活はどうなってしまうのか―!?そして恋の行方は??

出演:土屋太鳳、北村匠海、小関裕太、磯村勇斗、杉野遥亮、稲葉 友 泉 里香 佐生 雪 緒川たまき ほか
監督:平川雄一朗
脚本:おかざきさとこ
原作:あなしん
制作プロダクション:オフィスクレッシェンド 
配給:ワーナー・ブラザース映画
©あなしん/講談社 ©2018 映画『春待つ僕ら』製作委員会

オフィシャルサイト
harumatsumovie.jp

『春待つ僕ら』原作


映画『十二人の死にたい子どもたち』

2019年1月25日(金) 全国ロードショー

【STORY】
安楽死志願者12人(全員未成年)+死体1人
ミッション:集団安楽死 
ルール:死に方、タイミングが12人全員一致すること。
場所:廃病院
メンバー:見知らぬ12人の未成年

集団安楽死をするために集結した12人の未成年。彼らの目の前に現れた、ルール違反の13人目のまだ生あたたかい死体によって、ミッション達成が崩壊しだす。剥き出しになる12人の死にたい理由と、同時進行する犯人捜しへの追及。リアルタイム型・密室ゲームがスタートする!

出演:杉咲 花 新田真剣佑 北村匠海 高杉真宙 黒島結菜 秋川莉胡 吉川 愛 萩原利久 渕野右登 坂東龍汰 古川琴音、竹内愛紗
監督:堤 幸彦
脚本:倉持 裕
原作:冲方 丁「十二人の死にたい子どもたち」(文藝春秋刊)
配給:ワーナー・ブラザース映画
©2019「十二人の死にたい子どもたち」製作委員会

オフィシャルサイト
http://shinitai12.jp

『十二人の死にたい子どもたち』原作


映画『君は月夜に光り輝く』

2019年3月15日(金) 全国東宝系劇場にて公開

【STORY】
高校生の岡田卓也(北村匠海)はクラスの寄せ書きを届けるために行った病院で、入院中の同級生・渡良瀬まみず(永野芽郁)と出会う。
明るく振舞う彼女が患う病気は“不治の病・発光病”。
細胞異常により皮膚が発光し、その光は死が近づくにつれて強くなるという。
そして、成人するまで生存した者はいない―。
卓也は病院から出ることを許されないまみずの“叶えられない願い”を代わりに実行し、その感想を伝える【代行体験】を行うことに。
代行体験を重ねるごとに、まみずは人生の楽しみを覚え、卓也は彼女に惹かれていく。
しかしその反面、迫りくる死の恐怖が2人を襲う。
そして卓也に隠された“ある過去”を呼び覚ます。

出演:永野芽郁 北村匠海 甲斐翔真 松本穂香 今田美桜 / 優香 生田智子 長谷川京子 及川光博
監督・脚本:月川 翔
原作:佐野徹夜『君は月夜に光り輝く』(メディアワークス文庫/KADOKAWA刊)
配給:東宝
©2019「君は月夜に光り輝く」製作委員会

オフィシャルサイト
https://kimitsuki.jp

『君は月夜に光り輝く』原作

映画編の次回更新は2019年1月14日(月・祝)予定です。


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