LIVE SHUTTLE  vol. 32

Report

Skoop On Somebody @東京・日本橋三井ホール 2016.5.3

Skoop On Somebody @東京・日本橋三井ホール 2016.5.3

取材・文/藤井美保


前作『THE SOUND OF SUNRISE』から約1年、待望のミニアルバム『SING+DANCE』 をリリースしたSkoop On Somebodyが、発売に先駆けて、新曲披露も兼ねたツアー“Live in Performance 2016〜UP〜”を敢行。スタートは、5月3、4日の東京・日本橋三井ホールだった。
Skoop On Somebodyといえば、夜が似合うスウィート&メロウなサウンドのイメージが強いが、前作『THE SOUND OF SUNRISE』ではあえてそれを返上して、爽やかな朝が似合う世界観を提示。ほほう、こういうのもアリだよね、と、長年のファンをもうならせた。大人になってこそあらためて価値を見出せるその健康的なムードは、確実に彼らの新たな魅力になっている。それに伴い、ライブにもこれまでとは一味も二味も違う太陽の匂いのようなものが感じられるようになった。歌う喜び、音を奏でる喜びを全身にみなぎらせるTAKEとKO-ICHIROの姿は、まるで音楽への初期衝動地点に戻ったかのように無邪気で、感動的ですらある。そんなここ一連の変化を思いながら、ツアー初日の公演に観入った。

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序盤4曲は、すべて『THE SOUND OF SUNRISE』からのチョイス。まさに太陽の匂いのするコーナーだ。三井ホールは、どちらかというと着席して静かに観るのが似合うハコだが、1曲目「Gravity」が始まると、そんなことおかまいなしに会場は一気に総立ちに。その光景にちょっと驚いた表情を浮かべたTAKEとKO-ICHIROだが、すぐにそのエネルギーをガシッと受け取り、最高の笑顔で、解き放たれたように音に集中していった。サポート陣は、原田喧太(g,cho)、種子田健(b)、小笠原拓海(d)というTAKE曰く「奇跡のメンバー」。紡ぎ出されるアンサンブルは、心憎いセンスに満ちていて、どこまでも心地いい。なかでも素敵だったのが、ファンキーさやジャジーさが、上品かつ親しみやすく織り込まれた「Sunny Day」。これはもうSkoop On Somebodyにしかできない大人のハッピー・ポップだなと、思わずニヤッとしてしまった。
中盤は「ちょっとクールダウンして、深く下半身へと重心を移す」セクション。ベッドサイド・ミュージックと呼ぶべきナンバーが続いた。ミラー・ボールに照らされて、重厚でソリッドなリズム・セクションに身を委ねていると、ギター・カッティングにからみつくKO-ICHIROのシンセ・ソロに、脳はキューンと快感モードとなる。気づけば、ファルセットを巧みに操るTAKEの声の艶めきにすっかり酔わされていた。クライマックスは、究極のロマンチック・チューン「Nice’n Slow」。この日この曲のテンポは、Skoop On Somebody史上最も遅いと言えるものだった。それを、あえて少ない音数で極上のグルーヴへと仕上げてしまう百戦錬磨の匠たち。実にスリリングで、滑らかなサウンドスケープだったのである。

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後半は、ライブ初披露となった『SING+DANCE』の収録曲「UP」から。「How we do It」、「ONE NITE DRIVIN’」、「happypeople」など賑やかなメドレーも入れ込んで、文字通りアップな表情を思いきり見せてくれる。ふたりが放つ熱につられて、「ANOTHER LIFE」では会場から「♪ハーイヤ」の大合唱が沸き起こった。その興奮に負けじと、今度は原田喧太が踊り出て、ゴリゴリのディストーション・ギターで吠えるようなソロをぶちかます。そして、「アガっていこうぜ!」というTAKEの号令で、ラスト「バラ色」に。この意表をつく展開こそ、めちゃくちゃアガる瞬間だった。ただ、いい! っていうだけじゃない。Skoop On Somebodyが奥底に持つ音楽へのパッション、クリエイトするということの果てしない道に向けた覚悟のようなものが伝わってきて、なぜか胸が熱くなった。
アンコールでは新曲「Wednesday Lady」も。急逝したプリンスの80年代の打ち込みサウンドを彷彿とさせるいわばイカした曲だ。音楽の源流に常に敬意を払い、キャリアを積んできた彼らならではの噛み砕き方に、うんうん、とうなずいてしまった。

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デビュー20年目。消費される音楽が時流となっている一方で、Skoop On Somebodyが奏でる音の深度に心打たれる人がいる。古きよきものを血肉にして、新しいものとして語り継ぐという音楽の上昇スパイラルを、彼らはこれからも描き続けてくれることだろう。

「Live in Performance 2016 ~UP~」 セットリスト

M1:Gravity
M2:Hello Today
M3:Beautiful Sound
M4:Sunny Day
M5:wanna, wanna, wanna
M6:Sexy Sexi Sexe
M7:Nice’n Slow
M8:sha la la
M9:UP(新曲)
M10:SOS UPメドレー How we do it~ONE NITE DRIVIN’~happypeople
M11:ANOTHER LIFE
M12:バラ色En1:Wednesday Lady(新曲)
En2:ぼくが地球を救う

リリース情報

2016年6月15日発売

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SING+DANCE(シング アンド ダンス)

【初回生産限定盤(CD+DVD)】
SECL-1914~15 ¥2,315+税
【通常盤(CD)】
SECL-1916 ¥1,852+税

[CD]
01.UP
02.Oh My Friend
03.THE MUSIC
04.Love Song
05.Because
06.Wednesday Lady

[DVD] ※初回生産限定盤のみ
01.UP(Music Video)
02.Love Song(Music Video)
03.Because(SPECIAL DOLPHINS PERFORMANCE in AQUA PARK SHINAGAWA)

ライブ情報

Skoop On Somebody<Billboard Live 2016>

●東京公演
2016年10月9日(日)
会場:ビルボードライブ東京
時間:[1st]open15:30/start16:30、[2nd]open18:30/start19:30 ※完全入れ替え制
[問]ビルボードライブ東京 03-3405-1133
https://www.billboard-live.com/contact/

●大阪公演
2016年10月12日(水)
会場:ビルボードライブ大阪
時間:[1st]open17:30/start18:30、[2nd]open20:30/start21:30 ※完全入れ替え制
[問]ビルボードライブ大阪 06-6342-7722
https://www.billboard-live.com/contact/

プロフィール

Skoop On Somebody


97年SKOOPとしてメジャーデビュー。2000年現在のアーティスト名に改称。TVドラマや映画の主題歌、人気TVアニメ『BLEACH』『エンジェル・ハート』のエンディングテーマに抜擢されるほか、CMソングに起用された『sha la la』がロングヒットを記録。ミュージカル楽曲の書き下ろし、東方神起やCHEMISTRY、関ジャニ∞など様々なアーティストへの楽曲提供や楽曲アレンジメント、ヴォーカル参加などその活動は多岐に渡り、近年は海外公演も多数行う。ヴォーカルTAKEはブロードウェイミュージカル「RENT」のトム・コリンズ役として出演するなど俳優としても活動中。May J.、クリスタル・ケイ、広瀬香美など女性アーティストをゲストに迎えたデュエットアルバムや、あたらしい朝を思わせる新境地のミニアルバム『THE SOUND OF SUNRISE』など、オリジナル作品のリリースを続け、2015年にはエプソン アクアパーク品川にて、ドルフィンパフォーマンスと生演奏とのコラボイベントを開催し話題に。2016年 活動の経歴は20年目を迎える。

公式サイト:http://www.skoop.jp/index.php

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