Interview

「とと姉ちゃん」次女“鞠子”役・相楽 樹 素顔から見えてくる女優としての決意

「とと姉ちゃん」次女“鞠子”役・相楽 樹 素顔から見えてくる女優としての決意

朝ドラ「とと姉ちゃん」にて小橋家次女“鞠子”役で、一躍脚光を浴びている女優“相楽樹(さがらいつき)”。
もともとは女優志望ではなかったという。
最初にテレビドラマに出演したのが2010年。そこから数えると今年は6年目となる2016年は飛躍の年となっている。
「とと姉ちゃん」で放つ存在感はさることながら、6月25日に公開されるオムニバス映画『スリリングな日常』で主演している1作品「不審者」での表現力には驚かされる。6年の間に充実した日々を送ってきたに違いないと、実際聞いてみるとオーディションに落ちたことで気落ちする日もあったという。その中で体得した相楽本人のモチベーションの維持には、表現者として持つ素養というべき、役者として生きるための覚悟が感じられた。

取材・文 / エンタメステーション編集部  撮影 / 荻原大志
撮影協力 / plate Tokyo


中学校3年生の夏休みに今の事務所にスカウトされました。

まずは、芸能界に入るきっかけを教えてください。

中学校3年生の夏休みに今の事務所にスカウトされました。その時期が事務所のスカウト期間だったようです。

中学生の時だったんですね。

はい、それで(事務所の)オーディションを受けにいって…ちゃんと所属したのは、高校受験が近かったので、その受験も終わって、ちゃんと高校に入るくらいからです。

街頭での芸能事務所のスカウトに抵抗は感じなかったですか?

多分、今のマネージャーさんだけだったらそう思っていたかもしれないんですけど、女性のマネージャーさんもいたんです。その女性からはじめに声をかけられたので、女の人だから普通に立ち止まって話を聞いていたところへ、今のマネージャーさんがちょこちょこっと来て、それから事務所の所属アーティストを見せられました。蒼井優さんとかともさかさんは知っていたので、こういう事務所なんだとそこで確認しました。

そこで大丈夫だと思ったんですね。

ちゃんとした事務所だと思いました。

最初のお仕事は何だったんですか?

最初は「熱海の捜査官」というテレビドラマでした。(※2010年7月)

ドラマスタートなんですね!

そうですね。初めて受けたオーディションで、初めて見た台本で受けたオーディションがこれだったんです。よくわからずにやったのが逆に良かったのか(笑)

相楽樹

もともと女優志望だったんですか?

私はあんまりお芝居をやりたくて、というよりは、中学生雑誌とかを見てたので、そういう雑誌のファッションモデルさんにちょっと憧れるくらいでした。ちょうど名刺をいただいたときに、私の読んでいた雑誌のモデルさんの名前が載っていて、“あっ、じゃあ私も出れる可能性あるんじゃないか”って。ファッションに興味があったので、そっちで飛びこんだつもりだったんですけど、いつの間にかお芝居をやっている…(笑) 結局、お芝居をやってました。

映画『スリリングな日常』で意識したのは、表情だけではなく、全身での演技を心掛けました。

いよいよ公開となる『スリリングな日常』のお話を聞かせて頂きます。この映画はオムニバス形式4つのミステリーが1つの映画になってますが、その中の1つのストーリー「不審者」の主演をやられてますね。基本、部屋の中のみで展開される映画になってますが、1日のみで撮り終えたんですか?

1日でした。朝から夜中まで、ぎゅっと1日に詰めて。

「不審者」自体にBGMが一切なかったのも同じ部屋にいる感じがして。

そうですね。淡々と進んでいくんですけど、BGMがない緊張感ありますよね。

部屋を舞台としていながらも、引いた映像もところどころありました。

そう、覗かれてる感がありますよねぇ。

この「不審者」のジャンルを相楽さんはどう位置付けていますか?

4つそれぞれに違うと思いますが、「不審者」は他に比べるとホラー寄りかもしれません。「世にも奇妙な物語」を想像してもらうと、『スリリングな日常』はイメージし易いと思います。

なるほど。以前に相楽さんは「世にも奇妙な物語」(※2012年春O.A)にも出演されてましたね。そんな経験を踏まえて、今回の役柄で苦労した点、注意した点はありますか?

う〜ん、気づかった点でいうと、奈々美ちゃん(今回の相楽が演じた役名)って、彼氏がいるけど、主婦の女性と同性愛の関係でもあるという役で、それは私にはわからないことだったので、そこは過去の映画みたりとか、いろんな方のブログをみたりとかして結構情報を集めました。なんか私は、そういうことに否定的ではないので、彼氏もいるのに、女性の恋人がいるって、どういう感覚なんだろうって、凄く調べました。

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その女性ですが、その彼氏のお母さんにも思えました。

そうそう、見る方によって、その女性と恋愛関係にあったと思わなかった人もいるし、なんか皆さんいろんな捉え方をしてくれるのが、また面白いんですけど。

熊坂監督とのお仕事は初めてですよね?演出面とかいかがでしたか?

そうですね、初めてでした。熊坂さんからは、あまり台本にとらわれなくていいって考え方だったんで、やっていても、別にセリフとか気にしなくていいよって、自分がその時思ったことを言って。だから芝居をやってはいるんですけど、どっか半分エチュードやってるような感覚というか。

セリフというよりも表情で演技しなければならなかったシーンも多かったと感じましたが。

そうですね。足だけとかのパーツだけの細かいところがアップになっていたので、表情だけではなく、全身での演技を心掛けました。

衝撃のエンディングが待ってますが、そのシーンでそうだったように、本当にびっくりした時は、声がでない方ですか?

あ、出ないかもしれないですね。絶句というか…映画では、まさかいると思ってなかったというシーンで。多分、ホラー映画とかでは、“いるような気がする、いるかもしれない、いた!”という流れでビクッなると思うんですけどね。

セリフがない表情のみでの緊迫した演技が観ているこちらにとてつもない緊張感を与えてました。

でも自分の日常にあるかもしれないですね、というのはゼロではないですよね。

確かに。映画観ると、一人暮らしの自分の家に帰るのは…

ちょっと怖いですね?。あの部屋も、実際、プロデューサーさんの実家をお借りして撮ったんです。だから実際住まれているおうちなんです。

相楽樹

部屋がちょっと特殊な作りですよね。

そうですね。玄関横がすぐ台所だったりして、ちょっと特殊ですね。

最後のシーンは一発撮りなんですか?

はい、もう用意していたものが1つしかないので、最後一発勝負でした。最初台本では、襲われて殺されて終わりみたいな感じだったんですが、変わって、最後はあの衝撃的なシーンになったんです。他の3編と比べても、ちょっとグロさを感じる作品になってますね。

相楽さん主演の「不審者」は全4編中、何番目なんですか?

二番目ですね。でも多分一番短いと思います。それぞれにスリリングな作品になってるんですが、オムニバスでひとつくらい血があってもということで、その血がある映画が「不審者」です(笑)

 

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