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これを観ずして平成は終われない! “2018年ベストアニメ”9選【編集部・ライター陣が本気で選ぶ!】

これを観ずして平成は終われない! “2018年ベストアニメ”9選【編集部・ライター陣が本気で選ぶ!】

2018年に放送された数あるTVアニメの中から、本誌ライター陣が今年もっとも惚れ込んだベストアニメを選抜! 女子高生が活躍する青春ものから、感動的なファンタジー、ギャグ、キッズ向けながら大人にも人気の作品まで、3名×各3作品=計9作品をガチで選んでみました。未見の人は年末年始にイッキ見するもよし、視聴済みの人もこれを機に振り返るもよしのおすすめラインナップをどうぞ。

構成 / エンタメステーション編集部


ヴァイオレット・エヴァーガーデン

2018年1月~3月放送

戦うための道具として育てられ感情というものが理解できない少女が、「愛してる」の意味を探す物語。と、ここまではよく聞くような設定ですが、本作では主人公ヴァイオレット・エヴァーガーデンが「愛してる」を知るために就いた職業が、“自動手記人形”という手紙を代筆する仕事だったのが意外。SNSが発達し、簡単にメッセージが送れる今のご時世。しかも字が書けて当たり前の日本において、この作品がどれだけの人の心に響くのだろうかと、なかば好奇心で視聴しはじめたのを覚えています。

しかし視聴していくと、相手に気持ちを伝えることの大切さ難しさ、大切な人に想いを届けられることのありがたさを、ヴァイオレットの仕事を通してしみじみと感じることができ、彼女が感情を知っていく物語の後半は、もう涙なしでは観られません。第10話で涙腺が崩壊したのは、今日のことのように覚えています。2020年1月には劇場版が公開されるので、ぜひ今のうちに観ていただきたい作品です。(長田雄太)

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宇宙よりも遠い場所

2018年1月~3月放送

女子高生4人が南極を目指す本作は、“南極”というなじみない場所にスポットが当てられているので、変化球の作品なのかなと思っていましたが、まさかの王道青春もの! なかでも、心に刻まれるような名言の数々を残してくれた主人公・玉木マリ(キマリ)には何度も泣かされかけ、そして泣かされました。南極へと出発する前に訪れた、意外な形での親友との別れ。「自分で選んだ」とまっすぐに言い放つシーン。そして第12話の終盤で南極への思いを語る場面など、いつもはちょっと抜けているのに、ここぞというときに圧倒的主人公感を出してくる彼女はとにかく見ていて眩しく、ほがらかな気持ちにさせてくれます。

むろん、キマリと共に南極を目指す小淵沢報瀬、三宅日向、白石結月の3人もみな魅力的。それぞれに抱えるものがありながらも、同じ目標を目指す彼女たちの姿は、大人ながらに羨ましさを覚えます。しかも、王道だからと言って決してベタではなく、南極という大多数の人にとっても触れることのない、未知の領域が描かれている本作は、誰でも新鮮な気持ちで観ることができるはずです。(長田雄太)

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ゆるキャン△

2018年1月~3月放送

ドラマティックな展開を盛りこむわけでもなく、ギャグに寄るわけでもない絶妙なバランスの良さは、「キャンプっていいよ、楽しいよ」以外の要素をナチュラルに排除し、キャラクターの過剰な可愛さに頼ることなく、ただただ“何も考えずに観ている”のが居心地いい、『ゆるキャン△』ワールドを構築しました。それは、登場する女の子たちが全員、仲間を大切に思いながらも、集まれるときに集まり、自分が心地よいと思ったことを自分らしく楽しめばいいと適度な距離感を保ち、精神的に自立しているからこそ表現できたものではと思うのです。日常系女の子アニメへの新たなアプローチを成立させたエポックメイキングな作品だった……と、後になって語られる“超良作”ではないかと。

とにもかくにもキャンプ場の美しい風景、そこに流れる空気感の心地よさの表現は、出色の出来。だからこそ、彼女たちのその後を描いた最終話に静かにじーんとできるのです。ジャクソン5オマージュ満載の軽快なOPテーマ「SHINY DAYS」(亜咲花)、透明感あふれるEDテーマ「ふゆびより」(佐々木恵梨)と作品との素晴らしいマッチングにも拍手を贈ります。(阿部美香)

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ひそねとまそたん

2018年4月~6月放送

BONES(アニメーション制作)×樋口真嗣(総監督)×岡田麿里(シリーズ構成)という強さ。しかし奇妙な作品タイトルをはじめ、事前情報を見聞きしても内容が想像できなかったアニメでした。それゆえに第1話を観たときのフレッシュな楽しさが忘れられない……。航空自衛隊の基地を舞台に、女の子がドラゴンの体内に飲み込まれ操縦するという設定、「ひそまそ~」という変なアイキャッチ、’60年代のフレンチ・ポップスをカバーしたオシャレすぎるEDテーマ。などなど、下手を打ったらスベりそうな(!?)要素満載、だけど結果的にそれらがうまくかみ合っていく感じが観ていて心地よかったです。

実在の企業名や商品名をバンバン登場させるところもユニークで、「現実との接点」を表現したうえで「笑える演出」としても新鮮でした。(「ヤンジャンでキングダムの最新回読みたい」第7話は秀逸!)先の読めない展開とともに、「次は何やらかすんだ?」と毎週リアルタイムで観る楽しさがありました。“あま絵”で有名な漫画家・青木俊直さん原案による独特なキャラクターデザインも相まって、2018年に新しい風を吹き込んだ言わば“深夜アニメ界の『あまちゃん』”的存在感を見せてくれた一本。(柳 雄大)

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斉木楠雄のΨ難(第2期)

2018年1月~6月放送

約1年半振りに復活したアニメ第2期。第1期で衝撃を与えた声優陣の熱演ぶりは健在。毎回拍手を贈りながら視聴しました。通常のアニメを1.5倍速早回ししたかの如き、スピーディーな台詞の応酬を、超個性的なキャラクター性をさらにデフォルメしつつガシガシ叩きつけていく役者陣の技量には、感心を超えて感動しかありません。

「笑いはテンポが命」と言いますが、原作のノリを、膨大な情報量(台詞量)で満足度の高いギャグアニメに昇華するのは、想像以上に難しかったはず。神谷浩史、小野大輔らキャラクター表現に定評のある男性声優陣に注目が集まりがちな本作ですが、コメディの底の部分をしっかり支えているのは、茅野愛衣、田村ゆかり、喜多村英梨といった女性声優陣の技量の高さあってこそ。メインのハイスピードギャグが交錯する裏で役者陣が繰り広げている“裏芝居”の面白さも、他の作品では味わえません。シリーズ未見の方は、パッケージ版やサブスクリプションサービスでぜひチェックしていただきたい。12月28日(金)には、原作の完結をうけてテレビ東京にて『斉木楠雄のΨ難 完結編』も放映に!(阿部美香)

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あそびあそばせ

2018年7月~9月放送

本作は清純な美少女中学生3人が織りなす青春ストーリー……と思いきや、それは表の顔。原作の表紙もそうでしたが、本作はOPで視聴者を美少女アニメの幻想に迷わせ、本編で一気に爆笑地獄へと突き落とします。その先に待っているのは、とても“JC”という言葉が似つかわしくない、いちおう美少女の3人による顔芸と常軌を逸した行動のオンパレードです。

顔芸のレパートリーが豊富で、リア充をこよなく憎む残念お嬢様こと本田華子。文学少女のような見た目に豊満な胸というスペックを持ちながら、時折見せるドスの効いた顔でそれを台無しにする野村香純。金髪碧眼の美少女という見た目に反して英語が苦手なうえ、脇から強烈な臭いを放つオリヴィア。そんなクセしかない3人が遊びを研究するために起ち上げた“遊び人研究会”での活動は、原作を読んでいて、展開を知っていた自分でも声をあげて笑ってしまいました。まちがいなく、今年もっとも爆笑させられたアニメです。(長田雄太)

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ハイスコアガール

2018年7月~9月放送

ファミコン発売と同じ年の1983年生まれとして、「レトロゲーム観」が自分に近い作品が出てきたことがまずはうれしかったです。本作はとにかく劇中に登場するゲームにまつわる時代考証やディテールのこだわりが半端なく、ゲームファンにとって毎週安心して楽しめるアニメに。そのうえで、「レトロゲームファンじゃないと楽しめないアニメ」ではなかったのがすばらしい。登場するゲームは実際半分ぐらいは知らなかったりもしましたが、そんな分からないゲームを熱く語りまくる少年を見ているのは楽しいし、知らなかったゲームも遊んでみたくなるものです。

そして実は原作コミックを今までちゃんと読んだことがなかったんですが、小中学生が繰り広げるラブコメをこんなにも毎週悶えながら楽しめる作品だとは知らなかった。個人的にはだんぜん日高さん派!なので、第12話のラストシーンにはシビれまくりました……。そこからの続きとなるエピソード(3月にBDリリース&Netflixで配信予定)がもう一刻も早く見たい!(柳 雄大)

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進撃の巨人 Season 3(Part.1)

2018年7月~10月放送

民放(MBS)からNHK総合へと放送局が移ったことにまず驚かされた3期。巨人との死闘よりも、世界情勢がメインとなる3期は、原作ファンの前評判は低かったようですが……蓋を開けてみれば、(1期、2期での巨人戦に正直、食傷気味だった私には)しっかりと人間ドラマと心理戦が描かれた、まるで『銀河英雄伝説』の如き(大袈裟!?)3期は、とても観応えのある内容でした。

それもひとえに、過去2期でしっかりとキャラクターをモノにしてきた、声優陣の熱演と表現力の高さがあってこそ。漫画だと、話の進行が静か過ぎて見えたのが物足りない方が多かったのでしょうが、アニメにおける“声の演技の力”は誠に偉大。キャラクターが美形寄りに変化した作画も、私には好印象。ドラマ主体の物語にはよくフィットしていたのではと感じます。何より、戦闘が少なかったぶん、たまに登場するバトルシーンの鮮烈さが非常に印象に残りました。まぁ、全体的には“リヴァイによるリヴァイのためのリヴァイ”な(笑)、とにかくリヴァイ兵長がカッコ良すぎる3期となったわけですが、なかでも39話のリヴァイ対ケニー戦のダイナミックな高速アクションは、何度観ても溜息が出ますね!(阿部美香)

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新幹線変形ロボ シンカリオン

2018年1月~12月放送(※19年1月以降も放送継続)

実在の新幹線がロボットに変形、その運転士は小学5年生。アニメの放送以前から展開されているおもちゃはカッコよく、作品を観ると新幹線のことがどんどん好きになる。そんなキッズ向けロボアニメの優等生ですが……1990年代にロボアニメを浴びるように観て育った大人にとってもかなり響くものがある作品です。『新世紀エヴァンゲリオン』との大胆すぎるコラボ回は象徴的で、その試みの本気度の高さは“事件”でした。しかし『シンカリオン』のすごいのは、そういう派手なコラボや仕掛けがない回でも常にお話の完成度が高いところにあって、多くの人が注目した8月の『エヴァ』コラボ回以後もず~っとおもしろいです。感動的ストーリーと小ネタの仕込みの行き届きっぷり、ぜひチェックしてください。

さらに、1月のスタートから年末で50話を迎えつつ、来年1月以降も放送継続。結果的に「2018年に一番観たアニメ」になった事実と、今のご時勢にロボアニメで5クール目突入という快挙には拍手を贈りたい……! 来年はもし機会があれば、まだシンカリオンにはなっていないけど思い入れのある上越新幹線が活躍してくれたらいいなぁ。(柳 雄大)

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