esゲーム記事執筆陣が総力でおすすめする【2018 ベストゲーム3選】  vol. 4

Review

ゲーム好きなら一度は体験してほしい、おすすめゲーム3選

ゲーム好きなら一度は体験してほしい、おすすめゲーム3選

2018年は大作も多くリリースされ、豊作な年でしたね。大手メーカーがドカーン! とリッチな作品を打ち出す一方で、インディーゲームや小さなスタジオから配信されたものにも光る作品がたくさんありました。2018年に日本でリリースされたゲームの約半数をプレイしてきましたが、選出した3本はそんな1年を表すような取り合わせになりました。この3本はいずれも、オンラインでのマルチプレイでもソロプレイでもなく、家族といっしょにプレイしたタイトルで、その楽しかった思い出も込みで選びました。ひとりでじっくり遊ぶのはもちろん、誰かを誘ってプレイするにもぴったりなラインアップですので、チェックしてみてください。

文 / 小泉お梅

[執筆記事]

癒されたいすべての人へ『ネコ・トモ』でほわっほわの家族ができます

癒されたいすべての人へ『ネコ・トモ』でほわっほわの家族ができます

2018.12.03


※記事の後半でアンケートを実施中です。ぜひご参加ください!

1. すごいゲームが出てきた……『Detroit: Become Human』

ソニー・インタラクティブエンタテインメント / PlayStation®4 / オープンシナリオ・アドベンチャー
オフィシャルサイト

以前書いた記事でも説明しましたが、『Detroit: Become Human』はアンドロイドたちが心のようなものを持ち、自分の居場所を勝ち取るために抗うドラマティックなアドベンチャーゲームです。「これは、すごいゲームが出てきたな……」と、プレイして身震いするような思いをしたのは本作が初めてかもしれません。
物語は、アンドロイドの主人公3体のうち、警察の捜査をサポートするモデルのコナーが現場に到着するところから始まります。「現場を調べて事件を解決するのね」と、やるべきことがすぐわかる導入。そして、はっきりとは語られないにしても、部屋にある家電などから近未来であること、捜査官たちが放つピリピリとしたアウェイ感からアンドロイドがあまり歓迎されていないことなどがわかります。こういった情報が受け取れることで、一気にこの世界に入り込んでしまいました。

▲コナーは捜査の一環として、データ照合や状況シミュレートなども駆使するので、海外ドラマの捜査班モノをプレイしているような感覚にもなりました

ミステリー色が強いのかと思ったのも束の間、本作の真骨頂は対話だと気づかされたのは、少女を人質に取った犯人との交渉の場面でした。

▲犯人は、自分が捨てられてしまうことを恐れた家事用アンドロイド。彼には心のようなものが芽生えていたのですね

コナーは犯人を刺激しないよう少しずつ歩み寄りますが、このときの選択肢によってさまざまな結末に分岐します。私が初めてプレイしたときは、少女は無事だったものの、犯人は待機していた特殊部隊によって射殺されました。あとで家族や友人に聞いてみると、これとは違った結末を辿っていて、「え! そんなことになるの!?」と驚かされましたね。ほかのシーンについても「あのとき、どっちを選んだ?」という会話が弾むこと! 選ぶ選択肢にプレイヤーの性格が如実に出るのも面白いところです。私の家族は慎重派なので、危険そうなところはことごとくスルーしていましたが、私は隅々まで確認したい性分なので突っ込んでいくこともあったり……。また、友人は主人公のひとり、女性型アンドロイドのカーラと同行する幼き少女・アリス至上主義でした。彼女のためなら犯罪にも手を染める覚悟だったそうです。その一方で、アンドロイドの解放を訴えるリーダー・マーカス編では、平和的解決を選択したとか。こんな風にゲームのことを語り合える、うれしい副産物があるんですね。

▲アリスは本当に可愛らしいんですよ。不憫な身の上だったこともあり、なおさら守ってあげたくなります。カーラに母性が目覚めるのも納得です!

▲マーカス編には、武力も厭わず革命を起こすのか、それとも犠牲を払ってでも平和を望むのかという重いテーマがあります。電波ジャックなどの大胆な行動を起こしたりと、ヒーロー感を味わえるストーリーでもありますね

▲周りに本作について話せる相手がいなくても大丈夫! チャート画面で世界中のプレイヤーがどの選択肢を選んだかがわかるようになっています。比較してみるのも楽しいですね

コナーの最初の事件の話に戻ります。人質の解放後、すぐさま踵を返して立ち去るコナーの冷たい表情に、やはり彼は機械なのだと思わされました。逆に考えてみると、自分はそのときコナーを機械ではなく、すでに人間として捉えていたから違和感を覚えたのかもしれません。

▲のちに、このときの違和感も本作の巧妙な仕掛けのひとつだとわかるのですが……

しかし、こんな芸当ができるのは本作のグラフィックが綿密であり、“人間と見紛う外見のアンドロイド”という設定を見事に達成しているからこそ。表情や仕草も限りなく自然なので、どうしたって同じ人間に思えてしまうし、一挙手一投足から彼らの抱く気持ちがヒシヒシと伝わってきます。

ちなみに私の心がいちばん揺れ動いたのは、コナーとその相棒となるベテラン刑事・ハンク(人間)の関係です。頭でっかちでマジメな若造と、ハードボイルドで変わり者のオジサン……。水と油のようなコンビなので、最初はマイナスの関係からのスタートとなるのですが、コナーの行動によってハンクとの友好が深まっていきます。

▲ハンクはアンドロイド嫌いですが、コナーの身を案じてくれる場面も……

ネタバレになってしまうので詳しくは言えませんが、エンディングのワンシーンは最高でした。そのぶん、敢えて不仲となるルートを進んでみたときは辛かったですね……。どうしてこうなっちゃったんだろうと(自分の選んだ選択肢が元凶ですけども……)。それでも、「あのとき、あの選択をしていたら?」という気持ちに突き動かされるように、周回プレイを重ねてしまう自分がいました。本作にはそれこそ2周、3周では網羅できないほどのルート分岐があります。でも、「さすがにそこまでプレイできないかも?」という方も安心してください。フローチャートから気になるチャプターだけを選んでプレイできますし、1周目だけでもアンドロイドたちの物語はちゃんと結びを迎えます。もうほんと、「年末年始に映画でも観よっかな~」くらいの気持ちでプレイしてほしいのです。でも、ストーリーに自分が介入し、選択肢に悩む時間があるぶん、映画以上にのめり込めることは間違いないですから! 

©2018 Sony Interactive Entertainment Europe. Developed by Quantic Dream.

1 2 3 >
vol.3
vol.4
vol.5