esゲーム記事執筆陣が総力でおすすめする【2018 ベストゲーム3選】  vol. 1

Review

ぜひ遊んでほしい!年間100本遊んだコレクターがハマったゲーム3選

ぜひ遊んでほしい!年間100本遊んだコレクターがハマったゲーム3選

3. 彩り豊かな完成度『ワールドエンド・シンドローム』

アークシステムワークス / PlayStation®4、PlayStation®Vita、Nintendo Switch™ / ミステリー×恋愛アドベンチャー
オフィシャルサイト

最後は『ワールドエンド・シンドローム』。アークシステムワークスから発売されたアドベンチャーゲームだ。同社は格闘ゲームユーザーに支持される会社だが、その他のジャンルでもいろいろなクリエイターと手を組むことで、各種の新規タイトルを送り出している。そして、その新規タイトルには、本作のように光るものもたくさんある。

▲ミステリー+恋愛をテーマとした、テキストアドベンチャーゲームだ

物語は、死者が蘇る“黄泉人伝説”という設定の上で描かれる。プレイヤーは主人公を通してその謎と向き合いつつ、ヒロインたちとの仲を深めていく。蘇りをギミックにしたサスペンスやヒューマンドラマと同じく、「蘇った死者は本当にいるのか、死者がいるとしたらそれは誰なのか」という点を念頭に置きながら、プレイヤーは物語を読み進めていくことになる。ただ、この大きなメインストーリーは本作の見どころではあるものの、真に優れているのはヒロイン別の個別ルートで明かされる、彼女たちのささやかな秘密にあると思っている。散らばっていた秘密が、プレイヤーのなかでつながり始めるとき、本作がとても彩り豊かなタイトルであり、ミステリーと恋愛アドベンチャーの絶妙な融合が行われていると気づくはず。

▲なかなかハードなシーンもあるが、基本的にはグロ要素は薄め。恐怖よりも哀愁のような感情を揺さぶるストーリーとなっている

グラフィックの面において、ひとつ抜けたアドベンチャーゲームであることも本作の強みだろう。キャラクターたちの立ち絵やイベントシーンは、世界設定とマッチした繊細なタッチで描かれており、ほのかに怪しい雰囲気を放つ舞台を描いた背景グラフィックなども、よく見れば少し動いている部分があるなど、とても凝ったものとなっている。プレイヤーが作品に抱く、秘密や恐れの気配がじんわりと画面から伝わってくるのだ。

▲世界設定を表現するために練りこまれたグラフィックは必見。キャラクターの描写も非常に艶っぽい

▲イベントシーンも躍動感に溢れている。テキスト、グラフィック、サウンド、どれも印象に残る作り込みを見せてくれる

本作には、ひとつだけ惜しいところがある。それは、アドベンチャーゲームとしてのユーザーインターフェースの部分だ。エンディングが複数あるため、いわゆる共通ルート的な部分を何度か見る必要があるのだが、スキップがやや緩慢で、セーブできるポイントが少ないのだ。セーブポイントに関しては、12月のアップデートで改善されたものの、テンポの面で残念なことは否めない。本編のクオリティは素晴らしいので、システム、ユーザーインターフェース面がより進化すれば、アークシステムワークス発のアドベンチャーゲームはより評価されるものになると確信している。

© ARC SYSTEM WORKS/TOYBOX Inc.


以上が、僕が選ぶ2018年の3本になる。『レッド・デッド・リデンプション2』以外は、スルーしてほしくないタイトルとして2本選ばせてもらった。超大作については、レビューや評判などを見る機会も多いと思うが、残りの意欲作も注目されるべきだと思うのだ。
2018年のゲームシーンの感想は少し長くなる。まず思うのは、優れた海外ゲームが多く発売された。『アサシン クリード オデッセイ』や、『fallout76』などが優れた作品であることは十分にわかっている(両作品ともかなり長く遊んでおり、アップデートによる改修が進む『fallout76』は、現状の渾沌とした世界ですら愛おしく感じる)。こうした海外の大型タイトルに負けじと開発された『モンスターハンター:ワールド』も、圧倒的な表現力と遊び心地を備えた傑作だったことが忘れられない。世界に通用するタイトルを複数擁するカプコンは、本当に素晴らしいメーカーだと思う。
eスポーツで盛り上がりを見せる対戦格闘ゲームにユニークな新作がたくさん登場したことも印象深い。『ドラゴンボール ファイターズ』は大規模な大会の種目にノミネートされ、プロゲーマーたちが熱い戦いを繰り広げていて、遊ぶだけでなく見る楽しみも増えてきた。エンタメステーションでレビューを書かせてもらった『ミリオンアーサー アルカナブラッド』は、格闘ゲーム経験者には是非触ってもらいたい1本。リーズナブルで小粒なタイトルである『ブレードストレンジャーズ』も、今どき珍しいパッケージゲームとしての丁寧な作りに驚かされてしまった。なんとこの作品には、分厚い冊子の説明書が付いてくる。
Xbox Oneも楽しいハードになってきた。このハード独占の新作というのは少なくなってきており、日本では依然として新規タイトルすら少ない状態ではあるものの、このハードには“下位互換性”という独自要素がある。今年は次々と過去の名作がこの機能に対応し、『パンツァードラグーン オルタ』や『ジェイドエンパイア』、そして『ファイナルファンタジーⅩⅢ』シリーズまでもが、オリジナル版以上のレスポンスとグラフィックを備えた状態で遊べるようになった。2019年の展開も今からとても楽しみにしている。
本稿を執筆している現在は12月5日。2018年の残り1ヵ月には、楽しみな新タイトルも多数発売されるので、まだ総評というには早いが、今年も楽しいゲームライフを送れた一年であったと言うことができそうだ。来年もまた、響くゲームが現れることを願う。

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