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【2018年シューティング5選】新作や移植やリスペクトで盛りだくさんだった1年

【2018年シューティング5選】新作や移植やリスペクトで盛りだくさんだった1年

3. 『moon』開発者が名作シューティングをリスペクト!
『BLACK BIRD』

Onion Games / Nintendo Switch™、PC(Steam®)
オフィシャルサイト

この『BLACK BIRD』を開発したのは、木村祥朗氏率いるOnion Gamesだ。木村氏は名作RPG『moon』の開発に関わったクリエイターとしてその名を轟かせているが、『moon』はゲーム業界内にもすごくファンが多い。以前、ゲーム音楽を作っている業界の女子友だちが、「どうしても木村さんに会いたい!」というので飲み会をセッティングしたら、「『moon』の続編は作らないんですか!」、「どうしたら作ってくれるんですか!」と泣きながら懇願していた。そのくらい熱心な気持ちにさせてくれるゲームだったのである。
木村氏のここ数年は、『勇者ヤマダくん』などスマートフォン向けゲームの開発にかかりっきりだった。どれもOnion Gamesらしいゲームだったのだが、古くから氏のゲームを遊んでいる身としてはやっぱり家庭用ゲーム機で遊びたい。

なーんて思っていたところで登場したのが、この『BLACK BIRD』である。なるべく事前情報は入れずに配信日を迎えていざプレイしてみたら……これがまさかのド直球なシューティングゲームでびっくり。

もちろんそこはさすがOnion Games、グラフィックはちょっとダークでセピア調だし、音楽はオペラ調ですごく不思議な気分にさせてくれたりする。ぱっとプレイした印象では「Onion Gamesらしいな」で終わってしまうのだが、遊べば遊ぶほど「……これは相当にやり込める傑作シューティングゲームなのでは!?」という気持ちにさせてくれた。

それにはいくつかの理由があるのだが、まず最初に感じたのはセガ名作シューティングゲーム『ファンタジーゾーン』へのリスペクトだ。自機を左右に動かすことで横スクロールして左右でループしているステージ構造、敵を倒すとドロップするジェム、ステージ上の司令官をすべて倒すとボスが登場……なんてあたりは、『ファンタジーゾーン』を彷彿させる。

木村氏もメディアのインタビューで『ファンタジーゾーン』をリスペクトして作ったと発言しているが、そんな尊敬の念をプレイヤー側もひしひしと感じてしまう。筆者はアーケード版はもちろん、セガ・マークIII版、ファミコン版、X68000版、PS2版、3DS版と可能なかぎり、いろいろな機種で『ファンタジーゾーン』を遊んできたので、この意気込みと本気度がすごく伝わってくる。

そんなふうにリスペクトしつつ、本作ならではの楽しさもこれでもかと味わえる。ゲームシステムや操作など、必要最低限のことしか説明していないのも筆者的にはよかった。そこを不親切とは感じず、「もっといろいろ試してみたい!」という気持ちにさせてくれるのである。『BLACK BIRD』という名のダンジョンを探索しているかのようで、プレイするたびに「このほうが効率いいな」、「このパターンのほうがうまくパワーアップできるかも」、「ボムのタイミング、早すぎたかなあ」、「こんなところに隠しキャラ!?」など、いつもドキドキさせてくれるのだ。
なんて書いていたらまた遊びたくなってきた。もう1回遊んでから次のタイトルを書くことにしよう。

©2018 Onion Games, K.K.

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