LIVE SHUTTLE  vol. 319

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L'Arc~en~Ciel 初のクリスマスライヴ。きっと伝説になるだろう、愛に包まれたステージをレポートする。

L'Arc~en~Ciel 初のクリスマスライヴ。きっと伝説になるだろう、愛に包まれたステージをレポートする。

L’Arc~en~Ciel「LIVE 2018 L’ArChristmas」
2018年12月20日 TOKYO DOME

L’Arc~en~Ciel にとって初めてのクリスマスライヴとなる“L’Arc~en~Ciel「LIVE 2018 L’ArChristmas」”が、東京ドームで12月19、20日の2日間にわたって行なわれた。初日を成功に終わらせての2日目。ドームはこれ以上ないほどの数のオーディエンスで埋まっている。ドームでは何度もライヴを観ているが、L’Arc~en~Cielの“超満員”は群を抜いている。そしてその“超満員”が、1年8カ月ぶりのライヴを待ち受けていた。

ステージには、背後を覆う巨大なスクリーンと、左右には高さ15メートルのクリスマスツリーをかたどったセットが置かれている。ライヴのスタートは、スクリーンの映像だった。氷った海を切り拓く砕氷船のイメージの映像がたどり着いた場所には、氷柱に閉じ込められたyukihiro、tetsuya、ken、hydeがいる。その氷柱が砕け散って、ステージに4人のメンバーが現われた。hydeとtetsuyaのハーモニーで「winter fall」が始まる。このライヴに最もふさわしいオープニングナンバーに、大歓声が上がる。モフモフの毛皮ウエアをまとったhydeがスクリーンに映し出されると、歓声はさらに大きくなったのだった。

オーディエンスは全員、L’edバンド(LEDリストバンド)を手に付けている。2曲目「Caress of Venus」でそれがコントローラーによって一斉に点灯され、アリーナとスタンドに光の幾何学模様が走る。3曲目「snow drop」でhydeはtetsuyaとすれ違うとき、さっとtetsuyaのヒップにタッチ。このオチャメな行動に、オーディエンスから「キャー」と悲鳴のような笑い声が巻き起こる。このライヴ、まったく目が離せない(笑)。

「“L’ArChristmas”へ、ようこそ。1年8ヶ月ぶりに揃いましたね。L’Arc〜en〜Cielです! どうですか、この並び? これねトランプだったらかなり強い手だと思うんですよ(笑)」。巨大スクリーンにはメンバー4人の姿が大写しになっている。hydeがMCを続ける。「平成最後のL’Arc〜en〜Cielを、存分に楽しんでってくれ。こんな師走の平日に来てくれるのは、かなりマニアな人たちだとお見受けしてるのでね、久しぶりの曲をいくつか用意してるんで、最後まで一緒に楽しもうぜ!」と、ライヴの開始を宣言。「BLESS」などヒット曲を連発する。「接吻」ではkenのブルージーなギターに反応して、hydeが低音を響かせて歌う。「Dearest Love」では、yukihiroのタイトなドラムが炸裂する。

*19日の公演より

中盤で光ったのは「MY HEART DRAWS A DREAM」だった。ステージ中央から延びたランウェイを歌いながら歩いて進むhydeが、その先端に設置されたセンターステージに着いて両手を広げると、それに促されたようにオーディエンスが一緒に歌い出す。オーディエンスの歌うリフレインの間を縫うように繰り出されるhydeのフレーズが、だんだん熱を帯びていき、ラストで♪笑顔のままの君に逢えると良いな♪と気持ちを込めて歌うと、感動の拍手が贈られたのだった。

中盤の「DIVE TO BLUE」が終わると、メンバーはセンターステージに移動。

センターステージで「未来世界」。tetsuya、kenの2人がコーラスを務め、hydeがリードヴォーカルを取って、見事なアカペラを披露。tetsuyaのアップライトベースがメロディアスなソロを取り、ロマンティックなムードを醸し出す。この曲と次の「静かの海で」は、このライヴで最もファンタジックなシークエンスとなった。

一転して、「trick」では4人全員がギターを抱えてパフォーマンスする。最初はtetsuyaがヴォーカルを取り、次にyukihiroがギターを持って歌うと、オーディエンスが歓びの声を上げる。kenが歌い、最後はhyde。その後、4人はメインステージに戻り、ここから「X X X」、「Wings Flap」、「Link」とライヴはぐんぐん加熱していった。

「皆さん楽しんでるかな? 僕もね楽しめてます。素晴らしい! 皆さん、素晴らしい!」 「今回は、1年8か月ぶりにL’Arc~en~Cielが揃ってるんですけど、その時(2017年4月の東京ドーム公演)に“聴きたい曲”を募集したわりには全然やれなかったので、反省して、そのへんから冬っぽい曲を選んで今日はやらせてもらってるんですけど」「次の曲はアマチュア時代からやってる長い曲です。案外クリスマスっぽいなと思ったので、選びました」とhydeがコメントして始まったのは、「White Feathers」だった。

この記念すべきライヴをどの曲で終盤を迎えるのか注目していたのだが、20年以上前にリリースされた曲で、しかもシングル曲ではない「White Feathers」とは! 柔らかなメロディが、ドームに広がっていく。hydeの懐かしさと気合の入り混じったヴォーカルが際立っていた。

インターバル中には会場内に10人のサンタクロースが登場して、カラーボールを客席に発射したり、様々なプレゼントを配って歩く。

インターバル後の1曲目はアグレッシヴなビートの「Don’t be Afraid」で、前半の熱気を一気に引き戻す。続いては、tetsuyaのMCタイムだ。

「やっほー! やっほー! 映画館の皆さんも、やっほー!」「今日は映画館でもやってるからね。国内の映画館と、あと海外も」「ごぞん〜じ?」とtetsuyaが絶好調で質問を飛ばす。tetsuyaらしいやり取りをひとしきり盛り上げる。

「ラルク初のクリスマスライヴと言う事で、平日にも関わらず皆さんありがとう。」「まだ聴きたいの?続き聴きたいの? イクで~!」とtetsuyaが大声でコールして、kenのハードなギターから「twinkle, twinkle」が始まった。yukihiroとtetsuyaのリズムセクションは、終盤に入ってもパワフルだ。

*19日の公演より

*19日の公演より

*19日の公演より

*19日の公演より

hydeは、次の「I Wish」を丁寧に歌う。英語の歌詞がスクリーンに映し出され、オーディエンスが歌い出し、バンドとオーディエンスのハートが混ざり合っていく。そこに♪君がいつまでもいつまでも 幸せでありますように♪というhydeの歌がかぶさると、本当にこの夜だけの感動が訪れた。

そして、hydeから驚きの発言が飛び出した。

「どうもありがとう! 楽しめたかな、TOKYO? 今日、実は朝起きたら声出なくって。本当にさっきまでハラハラしてて。いろんな人に助けてもらって、なんとかいつもの様な声が出るようになりました。メンバーにも助けてもらったし、色んな人に助けてもらって、あと1曲絞り出したいと思います」。東京ドームがどよめき、「えーっ!」という悲鳴が上がる。 

「声は生モノなんで、怖いなって今日1番思いました。でも、みんなの笑顔見れてホントに今日ここに立てた幸せとか、みんなからのプレゼントをすごく感じたんで、自分も感動して、泣きそうになっちゃって」。「僕たちからのプレゼントは、みんなにちゃんと届いたかなと思います」。会場から拍手とhydeを気遣う声が上がる。

「気合入れて、あと1曲。最後の曲です。クリスマスて言う事で、神様っているのかなって考えてみました。でもね神がいなかったとしても、クリスマスってたくさんの人に夢を与えることができてるじゃないですか? 信じるとか信じないじゃなくて、今日僕たちがこうやって出会えた奇跡、そして愛し合った時間。これはたしかに存在してた。とても重要なことだと思います。導いてくれたこの日に感謝します」。

ラストの「雪の足跡」を、hydeは懸命に歌う。オーディエンスの中には涙を浮かべる人もいた。手を合わせて、祈るように聴く人もいた。そしてhydeを気遣いながらも、この瞬間を目に焼き付けようとするyukihiroとtetsuyaとken。このL’Arc~en~Cielのクリスマスライヴは、きっと伝説になるだろう。

文 / 平山雄一
撮影 / 今元秀明、岡田貴之、緒車寿一、加藤千絵、田中和子

L’Arc~en~Ciel「LIVE 2018 L’ArChristmas」
2018年12月20日 TOKYO DOME

セットリスト

01. winter fall
02. Caress of Venus
03. snow drop
04. BLESS
05. 接吻
06. fate
07. Dearest Love
08. MY HEART DRAWS A DREAM
09. Hurry Xmas
10. Driver’s High
11. DIVE TO BLUE
12. 未来世界
13. 静かの海で
14. trick
15. X X X
16. Wings Flap
17. Link
18. White Feathers
19. Don’t be Afraid
20. twinkle, twinkle
21. I Wish
22. 雪の足跡

フォトギャラリー

L’Arc~en~Cielの作品を聴いてみる。

オフィシャルサイト
www.LArc-en-Ciel.com

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