Report

平成最後の“祭”シリーズは佐奈宏紀&内藤大希W主演の戦国絵巻。『歳が暮れ・るYO 明治座大合戦祭』ゲネプロレポート

平成最後の“祭”シリーズは佐奈宏紀&内藤大希W主演の戦国絵巻。『歳が暮れ・るYO 明治座大合戦祭』ゲネプロレポート

年末恒例となった“祭”シリーズの最新作『歳が暮れ・るYO 明治座大合戦祭』の東京公演が、2018年12月28日(金)~12月31日(月)に明治座で上演された。
演劇製作会社る・ひまわりと明治座がタッグを組み、2011年よりスタートした人気シリーズ8作目となる今回は、武田家の嫡男として生まれながらも争うことを嫌い、平安の世を願い続けてきた武田晴信(後の武田信玄)と、異形として生まれついた己の境遇を嘆き、無慈悲な世を恨み続けてきた山本勘助が出会い、全国制覇の夢を追いかけるという青春友情浪漫活劇を描く。

取材・文・撮影 / 近藤明子

身近で誰でも当てはまる物語。メッセージもガツンと届く

武田晴信 役を演じるのは、舞台『パタリロ!』『ロードス島戦記』『犬夜叉』など話題作に次々出演し、2017年には『Fate/Grand Order THE STAGE -神聖円卓領域 キャメロット-』で初主演を果たし、一躍注目の存在となった佐奈宏紀。
山本勘助 役は、ミュージカル『レ・ミゼラブル』マリウス 役をはじめ多くのミュージカル作品やストレート舞台でも活躍する実力派俳優・内藤大希が演じる。

共演には、小劇場・ミュージカル・映像など様々な畑から“つわもの”俳優たちが集結し、笑いあり、歌あり、ダンスあり、涙ありの歴史エンターテインメントを繰り広げ、それぞれの代表作や特技を持ちネタ化したようなパロディも盛りだくさんにお届けする、まさに“時代劇版異種格闘技戦”のような舞台となっている。

公演前日の2018年12月27日(木)にはゲネプロが行われ、W主演の佐奈宏紀と内藤大希より公演に向けてコメントが寄せられた。

<武田晴信 役:佐奈宏紀コメント>
柄にもなくたくさんの不安を抱えながら稽古に入ったのですが、毎日稽古をしていく中で、漠然と悩んでいたことにも先輩が的確なアドバイスをくださり、皆さんに助けていただきひとつひとつ具体的に解消されていきました。普段は同世代の共演者が多いので、先輩がいっぱいいて、惜しみなく頼っていい、皆さんが頼らせてくれる環境が、る・ひまわり作品の良いところだと思います。そして何より、(W主演の)大希くんがいつもニコニコと受け入れてくれる感じが本当に支えになっています。
お芝居は歴史ものなので難しいイメージを持たれるかもしれませんが、言葉も現代に置き換えられたり、物語も身近で誰でも当てはまる内容だったりするので、メッセージもガツンと届くと思いますし、感じて欲しいと思います。また、二部のユニット「TONO&KERAI」は先輩に頼らず若手だけで何とかできないかと皆で試行錯誤して作り上げましたが、稽古で出し切った感じがするので、10公演最後まで同じテンションで乗り切れるかというのも見どころかもしれないです(笑)。

<山本勘助 役:内藤大希コメント>
2017年に初めて参加させていただいた“祭”シリーズですが、W主演決定の発表から約半年、(8月に上演した)リーディング公演ではお客様の前でお披露目があり、前作W主演の安西(慎太郎)・辻本(祐樹)両座長からバトンを引き継ぎ、日に日に実感しています。演出の板垣さんのもと、(W主演の)佐奈とふたりで自分たちができることを頑張る、ふたりの力を出し惜しみせず全力で稽古から臨んで本番を皆様に観に来ていただくということを念頭に稽古に励んできました。たくさんのスタッフ・共演者に支えられて最終稽古を終え、これから皆様に観ていただくのが楽しみです。

芸達者な俳優陣の息つく間もない「これでもか」攻撃

第一部『風林火山をす・る』では、武田晴信(佐奈宏紀)が山本勘助(内藤大希)と手を組み、傍若無人な父・武田信虎(加藤茶)を追放する“お家騒動”から物語がスタート! 甲斐の当主となった晴信は勘助を軍師として召し抱え、“武田四天王”(板垣信方:中村龍介、小山田信有:KIMERU、飯豊虎昌:兼崎健太郎、甘利虎泰:滝口幸広)ら家臣の力を借りて平和な世の中を夢見て戦を繰り広げる。

戦国最強軍団と謳われた武田軍誕生までのストーリーを描きつつ、隙あらば随所にキャスト陣の“持ちネタ”やコミカルな芝居が挟まれるというカオスな状況……気がつけば場内は笑いの渦に包まれることに。

加藤茶の「ちょっとだけよ~」「加トちゃんペ!」など、ドリフファン大喜びの名台詞や、満面の笑みで“ひげダンス”を楽しそうに踊る武田四天王たちの姿に場内は大爆笑! ほかにも晴信の正室・三条の方を演じる隅田美保(アジアン)の躍動感溢れるプロレス技や、側室・諏訪姫を演じる井深克彦のパリピ感など、女性陣(!?)の奮闘や、永田聖一朗が演じる武田信繁の兄・晴信へのデレっぷり、田中涼星が演じる武田信廉のぶっ飛びっぷり、さらには今川義元 役の泉見洋平、上杉謙信 役の貴城けいら実力派ミュージカル俳優たちの弾けっぷりからも目が離せない。

その一方で、本願寺顕如を演じる辻本祐樹の徹底した悪役っぷり、そして村上義清 役の木ノ本嶺浩のヘヴィメタ・ボーカリスト的キワモノ感に腹筋崩壊!?

芸達者な俳優陣の息つく間もない「これでもか」攻撃が連続する第一幕とは対照的に、第二幕ではドラマチックで切ない歴史ロマンが描かれ、笑って泣ける傑作時代劇にお腹いっぱい間違いなし!

続いて第二部『KAI ROCK FESTIVAL』では、歴史上の人物をモチーフにした3組の甲斐の超有名(!?)アーティスト“TONO&KERAI”“キツツキション”“GIRI-GIRIN”による豪華歌謡ショーが繰り広げられ、オリジナル楽曲に合わせて声援や手拍子が起こるなど、熱気溢れるステージを展開。

総勢27名のキャストが全力でお届けする、約4時間におよぶ大ボリュームのエンターテインメント作品には、演劇好き、時代劇好き、若手イケメン俳優ファン、お笑い好きや、アイドル好きも楽しめる要素がギュギュっと詰め込まれていた。

舞台『歳が暮れ・るYO 明治座大合戦祭』は、年末のカウントダウンと共に東京公演が無事終了し、2019年1月19日(土)の大阪公演で千秋楽を迎える。当日券情報など、問い合わせは梅田芸術劇場メインホールまで。※3歳以下入場不可、4歳からチケットが必要。

『歳が暮れ・るYO 明治座大合戦祭』

東京公演:2018年12月28日(金)~12月31日(月)明治座
大阪公演:2019年1月19日(土)梅田芸術劇場メインホール

内容:
第一部 芝居『風林火山をす・る』
戦国最強軍団、ここに誕生!
武田の嫡男として生まれながらも争うことを嫌い、平安の世を願い続けてきた武田晴信(後の信玄)。異形として生まれついた己の境遇を嘆き、無慈悲な世を恨み続けてきた山本勘助。交わらないはずの二人が手を組んだ時 武田軍団の伝説の快進撃が始まる。全国制覇という夢を追いかけた男たちの青春友情浪漫活劇!

第二部 ショー『KAI ROCK FESTIVAL』
甲斐の超有名アーティストたちがこの冬、甲斐に集結! 熱いLIVEを繰り広げます。

演出:板垣恭一
脚本:ほさかよう

出演:
佐奈宏紀(W主演) 内藤大希(W主演)/
辻本祐樹/杉江大志 永田聖一朗 松本岳 田中涼星
小早川俊輔 大薮丘 松村優 井澤巧麻 近藤頌利/
兼崎健太郎 中村龍介 KIMERU 井深克彦 谷戸亮太
二瓶拓也 加藤啓 槇尾ユウスケ(かもめんたる) 久ヶ沢徹/
滝口幸広 隅田美保(アジアン) 木ノ本嶺浩/
泉見洋平/貴城けい/加藤茶

オフィシャルサイト