LIVE SHUTTLE  vol. 42

Report

Chelsy “ESCAPE ON THE WEEKEND”@新宿LOFT 2016.7.3

Chelsy “ESCAPE ON THE WEEKEND”@新宿LOFT 2016.7.3

取材・文 / 永堀アツオ


3ピースのガールズロックバンド、Chelsyが7月3日に東名阪ワンマンツアー『ESCAPE ON THE WEEKEND』の最終公演を東京・新宿LOFT開催した。

今年4月21日にタワーレコード渋谷店限定でリリースし、同店のウィークリー総合チャートの1位を記録した2ndミニアルバム『ESCAPE ON THE WEEKEND』のレコ発ツアーで、Lily’s Blowがオープニングアクトとして東京公演に参加。Honey Bee チームの先輩と後輩の2組で平日の嫌なことや苦しいことを忘れさせてくれる熱く楽しいステージを繰り広げた。

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Chelsyのライブは蒸し暑い梅雨のジメジメを吹き飛ばすようなブリーズ感のあるオープニングテーマに続いて、ヴォーカル&ギターのMIOのタイトルコールで幕を開けた。<♪NANA NANA……>から始まる「SiStAr」、サビで<♪A la.la.la.la.>と歌う「It’s a Small World」、ハミングのような<♪Lalala>が情熱を引き連れてくる「Please Please Me」と、みんなで一緒に拳を振り上げ、クラップし、シンガロンできる3曲を立て続けにプレイした。ドラムのAMIが会場を煽り、ベースのSHIZUKAはクールに熱く躍動し、<ねぇSiStAr>という歌詞を<ねぇ LOFT!>に変えて叫んだMIOは、さらに<カモン!>と観客を笑顔で挑発した。

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MIOによる「無事に今日を迎えることができて嬉しいです。最後まで盛り上がっていきましょう」という挨拶のあとは、失恋からの回復をモチ−フにしたコーナーへと突入。切ない楽曲ながらクラップが鳴りやまなかった「I miss you」ではMIOが声だけではなく、表情でも寂寥感を表現してるなと感じたのもつかの間、突然、満面の笑顔を見せ、新たな恋へと切り替えるポップなラブソング「Restart」へ。さらにAMIのドラムミングでムードを一変させ、SHIZUKAがベースを抱きしめるようにプレイした「Happy End」、観客が頭を振りながら踊りまくった「Organ」、3人のハーモニーでスケール感を広げていくアコギを基調にしたバラード「Shutter」と1曲ごとに表情とムード、テンションを変えていった。

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今回のツアーではメンバーそれぞれが推薦したカバー曲を披露しており、名古屋ではSHIZUKAが選曲したthe pillows「Funny Bunny」、大阪ではAMIによる選曲でシンディ・ローパー「Time After Time」をカバー。この日は「毎年、父親が録画した小田和正さんのクリスマスライブを見てました。オフコースのなかで一番好きな曲です」と語った MIOが選んだ「愛を止めないで」をアコースティック編成で優しく、丁寧に演奏しし、エモいロックだけではない、Chelsyの幅広い一面をアピールした。

また、MCでは、最新ミニアルバムがタワーレコード渋谷店でウィークリー総合チャートの1位を獲得したことを報告。大きな拍手を浴びたMIOはアルバムとツアーのタイトルについて、こう説明した。
「直訳すると、週末を逃げるという、ちょっとネガティブな意味になるんですけど、みんなが抱えてることや悩んでることを週末の私たちのライブで発散して欲しいという気持ちを込めています。みんなが抱えてることや悩んでることはそんなに単純なものじゃないだろうし、簡単に頑張れ!って言って頑張れることじゃないと思ってます。それは、私たちも一緒だし、みんながいるからこうやってステージに立てていて、みんなが来てくれるから、ライブもできているわけだから、一緒に嫌なことからエスケープできたらって思います。今日はそんな気持ちで、最後までよろしくお願いします!」

そして、「そばにいると気づかないのに、気づいたときにはもういない。そんな雨の日の曲です」と紹介された激しいロックバラード「Rain」と、いつかの思い出が甦る晴れの日のポップソング「It’s fine days」と正反対の天気模様の曲を挟み、怒涛の後半戦へ。SHIZUKAがマイクを握り、ステージ中央で観客の声出しと振り付けを行った後、会場全体がピースサインで1つになった「You Make Me」、ドライヴィングなロックナンバーがカオティックに展開していく「I’m in love」、AMIのヘヴーナドラムソロ、SHIZUKAのファンキーなスラップを経て、MIOが<♪君にYESを/YESを>と繰り返すうちに大合唱となった「YES」と、ロックバンドとしてのダイナミズムがストレートに伝わるプレイで盛り上げた。

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ここで、MIOから9月に公開される映画「クハナ!」の主題歌に起用されることが決定したというニュースをサプライズで報告し、主題歌となった人生賛歌のギターロック「kite」を初披露。本編はMIOの「残ってるパワーを全部出し切ってくれますか?」という問いかけを経て、キレキレのプレイが光ったタイトル曲「escape」でアツく締めくくられた。

アンコールでは1stシングル「I will」を切なくエモーショナルな歌声とバンドアンサンブルで聞き手の胸にまっすぐに届け、MIOが再び、「みなさんが壁やハードルにぶつかるたびに背中を押せるChelsyでありたい」と宣言し、ライブの定番曲「My Way」をフロアが揺れるほど激しく演奏し、観客はジャンプで応え、3人は晴れやかな笑顔とともにステージを降りた。

この日の彼女たちは、あらゆる装飾や派手な演出、これまで試行錯誤してきたテーマやコンセプトを排し、純粋にバンドの音だけで勝負しながら、改めてファンの先頭に立って前に進んでいくことを誓っていた。他人を励ますためには、まず、自分が前向きで、エネルギッシュで、元気な状態になっていないといけない。悩みと葛藤の日々は誰の人生にも繰り返されるが、彼女たちはこの日、思ったようになかなか前に進めない苦悩と痛みの日々に別れを告げ、地に足をつけて、新たな一歩を踏み出すんだという姿勢を見せた。ライブバンドとしてのこれからの成長が楽しみでならない。

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東名阪ワンマンツアー2016“ESCAPE ON THE WEEKEND” @新宿LOFT 2016.7.3 セットリスト

01.SistAr
02.It’s a Small World
03.Please Please Me
04.I miss you
05.Restart
06.Happy End
07.Organ
08.Shutter(アコースティックセット)
09.愛を止めないで(カバー/アコースティックセット)
10.Good-bye girl(アコースティックセット)
11.Rain
12.It’s fine days
13.You Make Me
14.I’m in love
15.YES
16.Kite
17.escapeEN01. I will
EN02. My Way

プロフィール

Chelsy


MIO(vo,g)、SHIZUKA(b,vo)、AMI(ds,vo)。2014年3月に発売された初のミニアルバム「I’LL BE ON MY WAY」がTOWER RECORDS渋谷店J-INDIESチャートでウィークリー2位を獲得し、次世代のガールズバンドとして注目。2014年9月に、1stシングル「I will / Animation」を発表。2016年9月3日から東海地方先行公開ロードショーの映画『クハナ!』(http://kuhana.jp/)の主題歌に、Chelsyの楽曲「Kite」が決定した。
オフィシャルサイト:http://chelsy-official.com

ライブ情報

「Girl’s UP!!! vol.176~shibuya eggman 35th Aniversary special 2man live~ たんこぶちん vs Chelsy」
7/23 (土) 渋谷 eggman
【出演】Chelsy / たんこぶちん

『東京STREET』VOL.2 
8/5 (金) 新宿 LOFT
【出演】Chelsy / butterfly inthe stomach / Drop’s / Muff / THE THROTTLE etc…

「HUG ROCK FESTIVAL 2016 ハグの日」 (ハグロックフェスティバルニセンジュウロクハグノヒ)
8/9 (火) TSUTAYA/O-WEST/duo MUSIC EXCHANGE
※Chelsy出演会場は後日解禁
【出演】Chelsy / たんこぶちん / Carame l / 小南泰葉 / コレサワ etc

「ハピコレ!!vol.44」
8/18 (木) 六本木Morph
【出演】Chelsy / Lily’s Blow / バンドハラスメント / Yeti / 赤と嘘 / VOI SQUARE CAT

vol.41
vol.42
vol.43