『映画刀剣乱舞』特集  vol. 3

Interview

廣瀬智紀が鶯丸 役で登場。初参戦した『刀剣乱舞』が持つ大いなる可能性、魅力を紐解く

廣瀬智紀が鶯丸 役で登場。初参戦した『刀剣乱舞』が持つ大いなる可能性、魅力を紐解く

『映画刀剣乱舞』に廣瀬智紀が出演する。それは、ちょっと驚きのニュースだった。舞台『弱虫ペダル』の“巻ちゃん”を筆頭に、廣瀬智紀は近年の2.5次元ブームを牽引するフロンティアのひとり。すでに2.5次元シーンにおいて確かな存在を確立している。だからこそ、このタイミングで『刀剣乱舞』の世界に彼が飛び込むことは少し意外に感じられたのだ。
はたして廣瀬自身はこの縁をどのように受け止めていたのだろうか。その胸中を知りたくて、彼に話を聞いてみた。そこから見えてきたのは、戦友たちへの厚いリスペクト、そして多くの人から慕われる廣瀬智紀の愛すべき人柄だった。

取材・文 / 横川良明 撮影 / 冨田望


『刀剣乱舞』の世界に自分が関わることは正直ないと思っていた

まずお伺いしたいのが、ここ数年の2.5次元シーンにおける『刀剣乱舞』ブームを、廣瀬さんがどのようにご覧になっていたか、ということです。

ありがたいことに“2.5次元”というジャンルが世の中から少しずつ注目を集めるようになって。その中で一緒に頑張ってきた役者仲間のことを、僕は“戦友”だと思っています。この『刀剣乱舞』にはそんな“戦友”たちが何人も出ていて。だから、自分が関わっているわけではなかったんですけど、どこか“親戚”のような感覚はありました。すごい広がりを見せているなって驚いたり、そのたびに僕も頑張らなくちゃってパワーをもらったり。“親戚”みたいな感じで、このブームを見ていました。

廣瀬智紀 エンタメステーションインタビュー

その『刀剣乱舞』に自分も加わると決まったときのお気持ちは?

ビックリしました。もうその一言です(笑)。やっぱり2.5と呼ばれる世界の中でも抜群の人気や実力を誇る人たちが出ていたので、気にならなかったと言ったら嘘になる。だけど同時に、「自分が関わることはないんだろうな」と正直思っていたので。まず映画になることにビックリしましたし、そこにこうやって呼んでもらえることはすごく名誉なことだなと思いました。

現場に入って、舞台版からのキャストとの間で距離を感じることはなかったですか?

それがスッと入れたんです。そこはもう“戦友”の方々のおかげで。お互いのことを知り合っているからこそ、事前にディスカッションをあまりしなくても、こういうプランでいきたいんだけどって相談したら、それを周りが受け入れてくれた。今回に関しては、完全に僕が合わせてもらっていた側です。おかげで難しいなと感じたことはほとんどありませんでした。

廣瀬智紀 エンタメステーションインタビュー

僕が拡樹くんを支えられたらという想いで現場に入りました

撮影に入る前はどうですか? 廣瀬さん自身は何か特別な気持ちってありましたか?

それはありましたね。舞台からやってきたキャストも本丸が違うということで舞台とはまた違ったアプローチを考えていたと思うんですけど、僕に関しては完全にゼロからのスタートでしたし、僕が演じる鶯丸というキャラクターが加わることで、新しい風を起こしたいというか、何か空気感を変えられたらという気持ちはありました。

廣瀬智紀 エンタメステーションインタビュー

特に三日月宗近 役の鈴木拡樹さんとは縁深い間柄です。

ちょうどクランクインの数週間前まで別の舞台(『髑髏城の七人 Season月』下弦の月)で半年間ずっと一緒にやってきて。そこで培ってきた信頼関係をそのままスライドさせてこれたというのも、すごくいいタイミングだったなと思います。今回の三日月宗近と鶯丸の関係性にもそういうところがありますが、僕が拡樹くんを支えられたらという想いで現場に入りました。

廣瀬智紀 エンタメステーションインタビュー

本作における鶯丸の立ち位置を、廣瀬さん自身はどのように捉えていますか?

観察力や洞察力、危機察知能力といったものを兼ね備えた、俯瞰して全体を見渡せるキャラクターであることを意識していました。あとは、従来の鶯丸というキャラクターそのものが、わりとのほほんとしていてマイペース。縁側でお茶をしているというイメージだったんですけど、今回の鶯丸は与えられた任務をきちんとまっとうしている印象が強くて。そのギャップをうまく活かせたら、より新鮮な鶯丸をお見せできるんじゃないかなというのはありました。

廣瀬智紀 エンタメステーションインタビュー

映画ならではの難しさを感じる点はありましたか?

立ち回りのシーンがあるんですけど、撮影の日の前日が雨だったんです。それで当日も地面がぬかるんでいて。舞台だったら、天候に左右されることなく、いつものクオリティを出せるんですけど、映画ではこういうこともあるんだなと改めて気づいたというか。特に鶯丸は立ち居振る舞いからしてスマートですし、立ち回りもしなやかで洗練されているイメージだったので、なかなか大変でした(笑)。

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