LIVE SHUTTLE  vol. 325

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ファンキー加藤 ツアーファイナルは地元・八王子でファンクラブ限定で。“ファンの笑顔を守った”ステージを振り返る

ファンキー加藤 ツアーファイナルは地元・八王子でファンクラブ限定で。“ファンの笑顔を守った”ステージを振り返る

「希望のWooh oh TOUR」
2019年1月12日 オリンパスホール八王子

全国33公演のショッピングモールなどを巡った『全日本フリーライブツアー~超原点回帰〜』を経てスタートした3rdホールツアー『希望のWooh oh TOUR』もいよいよファイナル公演。2DAYSの初日だった前日に引き続きファンキー加藤の地元である東京都八王子市の会場・オリンパスホール八王子で、ファンクラブ『ファンキー号』会員限定特別追加公演という形で行われた。

加藤が選曲したBGMに耳を傾けながらまだかまだかとワクワクした表情を浮かべていた観客は、開演を告げるお馴染みの曲がスタートした途端に一斉に立ち上がって手拍子。スタッフによる準備体操「ファンキー応援団体操」が始まると、会場内は一層開放的なムードで包まれた。そしてSEが鳴り響き、サポートメンバーの田中隼人(Keyboards)、バカムスコ翔(Chorus)が現れたのに続いてファンキー加藤も登場。1曲目の「中途半端なスター」を歌い始めた彼は、早くも全力投球をしていたのだろう。顔をみるみる内に紅潮させていたのが、遠目でもわかった。ライブの佳境に一気に突入したかのような感覚にもなる、とにかく爆発的なオープニングであった。

「花」と「ブラザー」も披露された後に迎えた最初のインターバル。「俺の地元、八王子にようこそいらっしゃいました! 一緒に盛り上がって、一生懸命に汗を流して、最高の2019年のスタートダッシュをしましょう。昨日より今日! 去年より今年! 誰よりもあなた!」。熱い言葉を届けてから雪崩れ込んだ「輝け」は、ますます圧倒的な熱気を巻き起こしていた。続いて「ファンキー号CREWに捧げるぜ!」という言葉と共にスタートした「You are the Light」は、全国各地から集まったファンクラブ会員と加藤が、出会えた喜びを噛み締め合っている様子が伝わってくる曲だった。そして「風物詩」も届けられた後に披露されたのは、この公演限定=日替わり曲として用意されていた「ただいま~HOMETOWN~」。タイトルにも表れている通り、彼の地元のことが歌われているこの曲を八王子で聴けたのは、とても嬉しかった。

ライブが中盤に差し掛かったところで用意されていたお楽しみコーナーも、観客を大いに沸かせていた。「今日はツアーファイナルで、地元の八王子で、ファンクラブ限定。いろんな感情が詰まってます。結構緊張したんですよ。でも、こうやってステージに出てみると、ライブをいかに盛り上げるかを知ってる人ばかり。“今日は大丈夫だ”って思えるくらい熱くて大きい声援をありがとうございます!」というMCを経て、スクリーンに表示されたのは、「今後期待するファンクラブイベントは?」というテーマを踏まえた3つの選択肢「①世代別ライブ」「②ツーショット撮影会」「③バーベキュー大会」。加藤、田中、翔は、別々の選択肢をチョイスした。それぞれに対する観客の拍手が最も小さかった人が、罰ゲームを受けるゲームだったのだが……見事に最下位に輝いたのは加藤。「罰」という文字が描かれている白いTシャツを着せられた身体にセットされた風船は、容赦なく一気に膨らんで破裂。衝撃で床に倒れ込んだ彼の姿が、観客を大喜びさせていた。

先述の通り、日替わりの曲、三択問題のゲームが用意されていたこのツアーには、さらにもう1つ、非常に話題になっていたコーナーがあった。昨年の3月にリリースされたアルバム『今日の詩』の中でも独得の存在感を放っていた「急性ラブコール中毒Solo ver.」で、加藤、田中、翔によるパラパラダンスが繰り広げられたのだが……その際にステージ上のスクリーンで流れたムービーの破壊力が、とにかく桁外れだったのだ。映し出されたのは、なんとフルメイクでありながらも、とても可愛いとは言えないギャルに扮した加藤のパラパラ! このムービーについて彼は「今日のライブが最後だから、目に焼きつけてね。ライブが終わったらデータをぶち壊す(笑)」と言っていたが、観客を楽しませるための努力を惜しまない彼のエンタテインメント魂を、改めて実感させられる衝撃的な仕上がりであった。各地のライブ会場に足を運んだ全観客にとって、一生忘れられないインパクトだったのではないだろうか。

FUNKY MONKEY BABYS時代の人気曲「One」「ヒーロー」「希望の唄」「恋の片道切符」「ガムシャラBOY」「ALWAYS」を贅沢に詰め込んだ「ファンモンメドレー」。「もっともっと大切な自分に生まれ変わっていこうぜ!応援してるよ!」という力強いメッセージを添えた「CHANGE」が披露されたことにより、観客の浮かべた笑顔はますます爽やかにきらめいた。そして再び迎えたインターバルで、じっくりと想いを語った加藤。「2018年は全国に行かせてもらいました。今まで以上にファンのみなさんとの距離が近づいた1年だったような気がします。笑顔とか喜びの表情が近くなった分、その裏側にある悲しみとかも近くに感じられました。俺にも悲しいこと、悔しいこと、不安とかがあるんですけど、俺だけじゃないって思えたのが大きかった。“俺は1人じゃない”って思える出来事でした」。昨年について振り返った後、彼は八王子で暮らしていた頃のことにも触れた。当時の彼は、「自分はここにいるべきではないのでは?」という違和感を抱えていたのだという。そんな日々を経て、モン吉とDJケミカルと出会ってFUNKY MONKEY BABYSを結成。様々な体験をした末に、こうして八王子に戻ってこられたことを、彼は心から喜んでいた。「違和感のまったくない自分の居場所はここだと、今日、ずっと噛み締めながら歌ってました。俺はこのステージに立つために、みなさんと会うために、みなさんの笑顔を引き出すために生まれてきた男です。誰にも言えない不安、悲しみを今、胸の前にそっと置いておいてください。その不安を今から俺が吹き飛ばします」。強い想いが込められたMCの後に届けられた「本当のこと」は、とても感動的な響きを帯びていた。

観客の大合唱が果てしなく高鳴り続けていた「あとひとつ」「冷めた牛丼をほおばって」「ちっぽけな勇気」。「俺はみんなの日々を、人生を全力で肯定し続けますから。少しくらい遠くに離れたって、このでっかい声でステージ上からあなたの心のど真ん中に向かって歌い続けます!」という力強い言葉が添えられた「My VOICE」……終盤も印象的な場面の連続であった。そして本編を締めくくったのは今回のツアータイトルにもある「希望のWooh」。《希望のWooh oh》という歌声を観客が一斉に響かせた瞬間、とてもポジティブなエネルギーが会場全体に広がっていくのを感じた。

「加藤さんがいないんです!」と、ステージ上を慌てながら探し回るスタッフ――という寸劇から始まったアンコール。「あそこしかないな。行ってみるか」ということでスタッフが向かった先は、八王子市内にある加藤の実家であった。両親、田中、翔と茶の間でご飯を食べながらくつろいでいる加藤の姿がスクリーンに映し出されて観客は大爆笑。「行かないから! 実家にカメラ入れないでくれる?」と、頑なにアンコールを拒み続けた彼によって強制終了された映像。そして終演を告げるアナウンスが流れたのだが……「うっそー!アンコール始めるよ!」という言葉と共に「MUSIC MAGIC」がスタートした。サプライズとして1階席の後方から登場した加藤は、歌いながら客席内の通路を歩いてステージへ。観客ととても近い距離で歌唱し会場全体が華やかなダンスフロアとなっていく様が、とても美しかった。

「フリーライブツアー、ホールツアーと、いろんな勉強をさせていただいた2018年でした。これを自分の活動に繋げていきたいです」(翔)。「みなさんの顔が幸せそうで、いいライブになってるんじゃないかなと思いました。たくさん聴いていただける音楽を作っていくので応援してください」(田中)――2人のMCの後、加藤はツアーについて改めて振り返った。「濃密なツアーでした。正直、終わっちゃうのがめっちゃ寂しい。みんなに笑顔になってほしいから、これからも歌っていきます。何よりも俺が一番幸せだなと思うのは、こういう会場で直接みんなの笑顔を見られることなんですよ。ネガティブな要素をぶち壊せる音楽を追求していきます。たくさんの目標はあるんですけど、ずっと俺の中で変わらない1つの目標は、みなさんの笑顔を守るということ。ただそれだけです」。この言葉を聞いた瞬間、観客は大きな拍手をステージに向かって届けていた。

会場内にいる加藤の父の姿がスクリーンに映し出されたりもしながら、彼らしい和やかなムードを存分に醸し出していた「ラストナンバー」。観客が掲げたタオルが一斉に回転する様が壮観だった「まわせ!」。この2曲が届けられた後、「幸せでした。ありがとうございました」という挨拶の言葉と共に終演を迎えたのかと思ったのだが……突然、「ちょっと待ったあ!」という加藤の母の声が響き渡った。どよめきの中「まだ歌ってない曲があるんじゃないの?」と彼女に促されてスタートしたのは、八王子市民に愛されている盆踊りの曲「太陽おどり ~新八王子音頭~」。八王子公演ならではの特別な曲を聴けて、観客は大喜び。盛り上がる会場内を眺めながら、加藤も心底明るい笑顔を浮かべていた。

「最高のツアーでした。今ゴールしました。ゴールっていうのは新しいスタート地点でもあります。みなさんと幸せな時間を過ごせるような空間を、また必ず用意します。ちょっと時間が空くかもしれませんが、どうかその日まで一緒に頑張って、笑顔で再会しましょう。ずっと元気でいてください。またどこかでお会いしましょう。以上、ファンキー加藤でした!」――生声で挨拶をしてからステージを去った彼を見送った観客の拍手は、とても爽やかだった。あの場にいた誰もが、大切な思い出として、このライブを胸に刻んだのではないだろうか。2019年のファンキー加藤の活動予定は、今後、少しずつ発表されていくはずだが、今年も刺激的な何かがたくさん待っているに違いない。

文 / 田中大 撮影 / 堂園博之 

「希望のWooh oh TOUR」 2019年1月12日 オリンパスホール八王子

セットリスト

1. 中途半端なスター
2. 花
3. ブラザー
4. 輝け
5. You are the Light
6. 風物詩
7. ただいま~HOMETOWN~※日替わり曲
8. 急性ラブコール中毒Solo ver.
9. ファンモンメドレー
10. CHANGE
11. 本当のこと
12. あとひとつ
13. 冷めた牛丼をほおばって
14. ちっぽけな勇気
15. My VOICE
16. 希望のWooh
~アンコール~
17. MUSIC MAGIC 
18. ラストナンバー
19. まわせ!
20. 太陽おどり ~新八王子音頭~

ファンキー加藤

1978年12月18日東京都八王子市生まれ。
2004年1月地元八王子にてFUNKY MONKEY BABYSを結成し、2006年1月「そのまんま東へ」でメジャーデビュー。NHK「紅白歌合戦」に4年間連続出場。TBS「輝く!日本レコード大賞」にも3年連続出演など国民的大人気アーティストの仲間入りをするも、2013年6月人気絶頂の中、夢の舞台でもあった「東京ドーム」にて同グループを解散。
グループ解散後の2014年2月12日、ファンキー加藤としてシングル『My VOICE』でソロデビュー。現在までにシングル9枚、アルバム3枚をリリース。
2018年は3月から10月まで「全日本フリーライブツアー~超原点回帰~」と題し、全国のショッピングセンターや商業施設にてフリーライブを行い、9月26日にはツアーの中のファンとのふれあいの中で生まれた9thシングル「希望のWooh」をリリース。約8ヶ月に渡る全国33箇所でのフリーライブの旅を10月8日に完走するやいなや、5日後の10月13日からは全国3rdホールツアー「希望のWooh oh TOUR」をスタートし計12公演を大盛況の中終えるなど、精力的なライブ活動を実施している。

オフィシャルサイト
http://funkykato.com

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