LIVE SHUTTLE  vol. 46

Report

Silent Siren Live Tour 2016「Sのために Sをねらえ! そしてすべてがSになる」@横浜アリーナ 2016.7.18

Silent Siren Live Tour 2016「Sのために Sをねらえ! そしてすべてがSになる」@横浜アリーナ 2016.7.18

取材・文 / もりひでゆき 撮影 / Hiroyuki Dozono


4月からスタートした全国ツアー“Silent Siren Live Tour 2016 Sのために Sをねらえ! そしてすべてがSになる”が7月18日、ついに大団円を迎えた。ファイナル公演の場所として用意されていたのは、サイサイがかねてから目標として掲げていた憧れの横浜アリーナ。結成からの約6年間でライブの規模を着実に拡大させてきた彼女たちではあったが、自身初のアリーナ公演には“挑戦”という意味合いが大きく込められていたはずだ。だが結論から言うならば、これまでに手にしてきた様々な経験によって磨き抜かれたパフォーマンススキルを堂々と発揮し、サイサイ史上最高と呼ぶにふさわしいライブを見せてくれた。バンドとして突き付けられた大きな壁を突破し、横浜アリーナという山を軽々と踏破してみせたのである――。

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高揚感を煽るSEが流れる中、トロッコに乗ったメンバー4人がアリーナ後方から登場するというインパクトのあるオープニング。広大な会場を埋め尽くすサイファミ(サイサイファミリー=ファンの総称)の顔を眺めながらゆっくりとアリーナを周回し、メインステージへとたどり着くと、息を合わせてバンドとしての第一音が爆音で放たれた。そこには、この日のライブを楽しみ尽くさんとする彼女たちの気合いと、ライブを成功へと導く確信が込められていたように思う。

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1曲目「milk boy」のイントロから“Oi”コールが沸き上がり、そこにいる全員でのシンガロングが会場を揺らす。厚みのある躍動感に満ちたサウンドが最高に気持ちいい。「BANG!BANG!BANG!」の間奏ではメンバー紹介をかねた4人のソロパートも。そこで見せたアグレッシブなパフォーマンスからはロックバンドとしての大きな成長を実感することができた。2曲目「八月の夜」から「BANG!BANG!BANG!」を経て、「ビーサン」へとつなぐ夏曲連発パートによって観客たちはライブ開始早々、一気にサイサイワールドへと引き込まれた印象だ。

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あいさつを兼ねた軽いMCの後、幾本もの炎の柱が立ち上る中で披露されたのは「チャイナキッス」。中華街を有する横浜にちなんだチャイナドレスをアレンジした衣装が楽曲の雰囲気をより色濃いものとしていく。「Love install」では映画「マトリックス」を想起させるサイバーな演出で盛り上げる。あたたかなメッセージが込められた「hikari」のサビでは、突き上げた手を左右に振るハッピーな光景が生まれた。

各公演で4人が罰ゲームをかけて様々な対決をしてきた名物“サイサイコーナー”では、本ツアー通しての敗者がついに決定。今回はすぅとゆかるんコンビが無人島でのサバイバル生活をすることに。本気で罰ゲームを嫌がる2人の表情に観客は大きく沸いた。こういった素の表情が楽しめるのもサイサイライブの大きな魅力と言えるだろう。

再びトロッコに乗り込んでアリーナに散らばった4人。会場を4つのパートにわけて振りの練習をした後は、「LOVE FIGHTER!」をプレイする。トロッコ上で演奏するレアな演出の中、会場に最高の一体感を作り上げた。「サイサイのサイは祭りのサイじゃー!」というすぅの叫びで始まった「What show is it?」、大量のスモークが吹きあがる中でまさに爽快なサウンドスケープを描き出した「爽快ロック」と、これまでのライブではクライマックスに配置していたキラーチューンを惜しげもなく投下していくことで、観客たちのテンションもぐいぐいと上がり続ける。かと思えば、「ハピマリ」で柔らかであたたかな世界を優しく届けることで心地よい緩急をしっかり描き出すことも忘れない。

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「サイサイに触れているときだけはあたたかい気持ちになって欲しい。たくさんの愛に溢れた場所にしたいなと思っています」というMCに導かれて歌われた「nukumor」や、内向的でシリアスな心情を紡いだ「レイラ」といった楽曲からは、サイサイというバンドの持っている表現の幅、可能性を垣間見ることもできた。紗幕を使った幻想的な演出も素晴らしいものだった。

「スローモーニング」で再びアッパーモードにシフトチェンジした後は、ラストに向けてさらに盛り上がりを加速させていく。撮り下ろしの映像とともに披露された「吉田さん」。ガーリーな世界観の中で“ラーラーラー”の大合唱が巻き起こった「C.A.F.E.」。DJ YUKAKOのDJプレイに合わせて他の3人がハイパーなダンスを繰り広げ、そのままの流れで突入した「DanceMusiQ」と、息つく暇を与えない展開によって猛烈な熱気が会場を包み込む。

そして本編ラストに用意されていたのは「KAKUMEI」。この曲は2015年1月15日に行った初の日本武道館公演に向けて作られたものだが、そこに注がれたサイサイとしての思いは時を経たことでより鮮明になっていたように思う。日本武道館から横浜アリーナへステップアップしたことで生まれた新たな覚悟と決意が、そこには間違いなく滲んでいたように思う。

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一つの目標を達成したサイサイだが、ここはまだゴールではない。アンコールでは、そんな思いを具現化した新曲「シンドバッド」も披露された。“Silent Siren”という船はここからもその規模を大きくしながら未来に向けた航海を続けていく。その行く先に何があるのか? それを目撃するために僕らはクルーとして旅をともにする――。ラスト2曲を飾った「ぐるぐるワンダーランド」「チェリボム」でこの日、最大の盛り上がりを見せる中、すべてのサイファミが、そう心に誓ったはずだ。

「もっともっと最高の景色をみんなで見に行こう!!」

 最後に放たれたサイサイからのメッセージ、信じていれば間違いない。

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セットリスト

01.milk boy
02.八月の夜
03.BANG!BANG!BANG!
04.ビーサン
05.チャイナキッス
06.Love install
07.hikari
08.LOVE FIGHTER
09.What show is it?
10.爽快ロック
11.ハピマリ
12.nukumor
13.レイラ
14.スローモーニング
15.吉田さん
16.C.A.F.E.
17.DanceMusiQ
18.KAKUMEI
En1.シンドバッド
En2.ぐるぐるワンダーランド
En3.チェリボム

プロフィール

Silent Siren(サイレントサイレン)


すぅ(吉田菫/vo&g)、ひなんちゅ(梅村妃奈子/ds)、あいにゃん(山内あいな/b)、ゆかるん(黒坂優香子)の4名からなるガールズバンド。2012年11月、シングル「Sweet Pop!」でメジャーデビュー。 全員が読者モデル出身。通称“サイサイ”として親しまれ、原宿を中心に女子中高生に人気が広がり、LINEの公式アカウントの登録数は45万人を超える。 2015年1月17日、ガールズバンド史上デビュー後最短で日本武道館でのワンマンライブを開催した。

Silent-siren オフィシャルウェブサイト
http://silent-siren.com/

ライブ情報

サイサイフェス2016
9月4日(日)東京都・新木場スタジオコースト
【出演者】
メインステージ=Silent Siren / Aqua Timez / アルカラ / 奥華子 / XOX / ロッカジャポニカ
テントステージ=北原ゆか / 閃光ロードショー / D.G.B.(仮) / HelloMusic / ry-moon

SILENT SIREN S WORLD TOUR 2016
9月9日(金)インドネシア・ジャカルタ
9月24日(土)中国・上海
9月30日(金)アメリカ・ロサンゼルス
10月2日(日)アメリカ・サンフランシスコ
10月8日(土)台湾
10月10日(月)香港

Silent Siren 2016年末スペシャルライブ Dream on!
12月22日(木)愛知県 日本特殊陶業市民会館 フォレストホール
12月24日(土)大阪府 大阪国際会議場 グランキューブ大阪 メインホール
12月30日(金)東京都 東京体育館

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