LIVE SHUTTLE  vol. 326

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“まさかの”ワルキューレ楽曲も飛び出した3rdライブツアー。JUNNA、アニソンシンガーでありロックシンガーとしても開花していく18歳の物凄さ

“まさかの”ワルキューレ楽曲も飛び出した3rdライブツアー。JUNNA、アニソンシンガーでありロックシンガーとしても開花していく18歳の物凄さ

2019年1月5日・6日、新木場STUDIO COASTにて“JUNNA ROCK YOU TOUR 2018-2019 ~18才の叫び~”の東京公演が開催された。TVアニメ『マクロスΔ(デルタ)』の歌姫、美雲・ギンヌメールの歌唱を担当し脚光を浴びたシンガーJUNNA、その年をまたいだ三度目のツアーでは、過去最多の曲数を歌唱。にもかかわらず、最後まで力強さを失わないその歌声からは、急加速する彼女の成長がうかがえた。本稿では、そのうち公演2日目の模様をお届けする。

取材・文 / 須永兼次


パワフルに、そしてアツく。これがJUNNAのライブステージ!

開演前のステージには、アルバムのジャケットを連想させる紅いオペラ幕がかかる。客入れBGM中、フロアにクラップが自然と起こったところでシームレスにinterludeがスタートし、激しいストロボ点滅のなかオペラ幕が開き、1曲目「やってられないよ」へと直結。この会場らしい、クラブ寄りの盛り上がりからライブはスタートする。

ファンがいきなりコールを大きく響かせるなか、JUNNA自身も1曲目からかっこよくパワフルな歌声を響かせる。その一方で間奏ではフロアをファンがぎっしり埋め尽くした光景を目にすると、笑みがこぼれる余裕も。そんななか、2曲目にしていきなりのキラーチューン「Vai! Ya! Vai!」を投入。Bメロで沈み込んでからサビで一気に全開にするという持ち前のボーカルテクも活かしつつ、アッパーチューンにさらなる深みを与えていく。

また曲中溜めに乗った色気からは、音源以上のオトナ感が醸し出されていた。そしてクラップに包まれながら、イントロで「東京2日目、楽しんでいきましょー!」とシャウトした「情熱モラトリアム」が冒頭ブロックのラストを彩る。ここではパワフルな歌声に前向きさを上乗せし、その表情も実に明るいものに。

曲明け「本番前に待機してたところは寒かったけど、やっぱこっちに来るとアツいね」と上着を脱ぐと、「今日のセトリはこういうアツい曲いっぱいが詰まってます!この調子で盛り上がっていきましょう!」と続けて、「もうヤダ!」で再びフロアを踊らせる。ライブならではのよりバンドナイズされたサウンドのこの曲でも、溜めをたっぷり使ってオーディエンスを引き込んでいくと、サビでは頭から一気に全開のボーカルを叩きつける。ラストに「もうヤダ」のフレーズを溜めいっぱいに響かせて魅了すると、オリエンタルな入りのロックナンバー「狂ったカンヴァス」へ。直前よりは少しパワーは抑えめに、それでも鋭さのある歌声で、よりストレートでシンプルなロックチューンを歌っていく。

今だからこそ込められる、心の叫びが響く楽曲たち

歌い終わったJUNNAは、ファンへ年末年始の過ごし方を質問。自身は「初めて紅白を全編観た」と語るなかでファンから「紅白出てー!」とのエールも飛び出すと、そのMCを枕に「お正月中にいっぱい食べたものを消費していきましょう!」との言葉で、再びフロアを踊らせるナンバー「赤い果実」でライブ再開。上手・下手の両サイドからフロアに斜めにせり出した花道を移動しながら、超近距離でファンと目を合わせながら歌唱していく。

その歌声の塩梅とパフォーマンスとで、この曲にはセクシーさも加わる。落ちサビでの歌声の引き方も、聴き手をグッと引き込むものだった。すると今度は、スタンドマイクを前にした「JINXXX」をダンスしながら披露。デビューミニアルバム収録のこの曲は、三度のツアーを経ての練度もあってか、パフォーマンスにはキレだけでなくどこか余裕も感じられるものに。

しかしそれに続く「大人は判ってくれない」では、頭サビ歌唱後の自らのヘッドバンギングで再びロックライブへと空気を変えると、このツアータイトルにもマッチした、今ならではの想いを叩きつけるようなステージングに。さらにその想いは、次曲アルバムのリード曲「本当のことは言わない」へと繋がれ、今度はそれをバラードに乗せて会場中へと響かせていく。憂いを帯び聴く側の心に響かせつつ、曲が進むにつれて歌声にはツアータイトル同様の“心の叫び”感がより強くなっていく。その姿からは、彼女の一段の成長を感じることができた。

こうして、今の彼女だからこそ実感を強く持って歌えるナンバーを2曲続けて歌唱したところで、JUNNAは一旦降壇。逆光のなかその雰囲気を引き継ぎ、2ndシングル収録の爽やかなナンバー「ソラノスミカ」がアコースティック寄りに演奏されると、キュートな衣装に着替え終えたJUNNAが、ステッキ片手に再登場。彼女の持ち歌の中でもっともかわいさの強い「Be Your Idol」から、ライブ後半戦がスタートする。

歌唱中も手にしたステッキを活かしたダンスパフォーマンスも交えながらのステージングをみせ、間奏では、バンドメンバーと横一列に並んでの息の合ったダンスも披露。さらには、一瞬全ての音が止まり、静寂と青に包まれたステージでステッキを一振りすると、キラキラのSEとともに世界を明るいイエローへと変え、後半戦をキュートに楽しくスタートさせていった。

歌唱後には「この1曲だけショーみたいに見せたかった」とその意図を語りつつも、「かわいい雰囲気はこの1曲だけ。後半盛り上がっていきましょう!」と切り替えて、「Steppin’Out ~extended version~」へ。イントロ中の再びの衣装チェンジを経て、コール・アンド・レスポンスで場内の熱を高めてから楽曲を本格スタート。冒頭のフレーズから大きく上がったコールに力を得つつ、拳を振り上げたりして煽りながらロックに場内を盛り上げていく。

自らもお立ち台に上ってその歓声を受けてボルテージもUPさせていくと、本編唯一のワルキューレ楽曲「いけないボーダーライン」に突入。ここまでペンライトの光がほぼなかったフロアを、初めてパープルの輝きが埋め尽くす。この曲でも花道を移動しながら披露していったJUNNAは、サビでコールに合わせて自らも高くジャンプ。かっこよさ強めのボーカルを響かせる一方、そうやってファンをますますノセていくステージングからは、自身が感じる楽しさも溢れ出ていたようだった。

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