Interview

HY+BIGMAMA 奇跡的な偶然が産んだこの夏話題のコラボレーション!

HY+BIGMAMA 奇跡的な偶然が産んだこの夏話題のコラボレーション!

 

それぞれにキャリアと実績を積んだ2つのバンドが融合したコラボレーションが実現した。見た目にも、2つのバンドとも、女性が1人いる5人編成という共通項があるが、共同作業を行った行く上で、それ以外にも多くの共通点を感じたという。その結果、産まれたのものは、アルバムタイトルにもある『Synchronicity』。HYから新里英之、BIGMAMAから金井政人の2人にインタビューを行った。お互いの面識があったわけではなく、手探り状態からスタートしたこのコラボレーションから、この夏のマストアンセムを完成させた経緯など非常に興味深い取材となった。このアルバムの素晴らしさを感じてほしい。

取材・文 / 土屋恵介  撮影 / 森崎純子


HY+BIGMAMAとしてのアルバム『Synchronicity』を完成しました。まず、HYとBIGMAMAのコラボのきっかけから聞かせてください。

金井政人(BIGMAMA、Vo/G) BIGMAMAは今年デビュー10周年で、来年が現在のメンバーでの10周年になるんです。この2年間で面白いことをしたいなと思って、来年はBIGMAMAの時間を大切にしよう、今年は、いろんなアーティストと楽しいことしたいと思ったんです。そうした中で、HYは自然と出てきた名前なんです。もともとバイオリンの東出(真緒)がHYと共演したいって話をしてて、そこから僕もHYのことは常に頭にありましたね。

両バンドとも、女性メンバーが1人いる5人編成ですしね。

金井 そうなんです。で、今回のタイミングで、一緒に楽しいことできるアーティストを探してたときに、改めてHYのライブを見に行ったら、結果的にアルバムタイトルにもなった『Synchronicity』、シンクロする、共通するところが多いなってすごく感じたんです。それで、ぜひ一緒に作品を作りたいなと思って声をかけさせてもらったんです。

もともと知り合いとかではなかったんですね。

金井 はい。で、話していく中で、一緒にライブをするだけじゃなくてツアーをしようってことになったり、曲を作るだけじゃなくアルバムにしようとなったり。いろんなものが行くとこまでいけたなって。それはうれしいハプニングでした。すごく相性がよかったんだなって思います。

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新里英之(HY、Vo/G) この話をいただいたときに、HYも今年で結成16周年をむかえるときだったんです。僕らは、常に楽曲制作でも新しいことを取り入れたいって思いが大きくて、BIGMAMAからオファーを受けて、これはHYにとっても新しいチャレンジだなって。HYは、とにかくやってみないとわからないから、いろいろチャレンジしようというのがモットーなんです。メンバーで話して、どうなるかわからないけどやってみようって思いました。2組をつなげてくれたスタッフさんから、せっかくだから今までやったことないことをしよう、ライブだけじゃなく一緒に曲を作ろうってアイディアをもらって、面白そうだなって、そこから話がどんどん進んでいきましたね。

普通、対バンライブをして、コラボしてといった流れがありますが、いきなり曲作りからスタートって、なかなか勇気がいりますよね。

金井 そういう意味では、一番勇気を振り絞ったのは僕ですね(笑)。最初に会議室でお互い顔合わせて、自分の思いや案とかいろんな話をさせてもらったんです。僕は、HYとやるなら、やっぱりHYの沖縄らしさを感じたかったし、彼らの地元愛を知りたかったし。そしたら、HYのみんなが沖縄に来て欲しいと言ってくれたんです。で、沖縄で合宿することになって、沖縄に着いてすぐスタジオ入りしたんです。ランチして歓談してとかなく(笑)、いきなり10人で音鳴らすって感じでした。そこで共作曲の「シンクロニシティ」を作っていったんです。

共作曲「シンクロニシティ」が全ての始まりだったと。曲作りはどのように進んでいったんですか。

金井 お互いを認めつつも、どうなるのかはわからない状態じゃないですか。10人いきなりセッションしても曲って魔法みたいにできないんですよ。なので、僕が簡単なコード進行とメロディを作ったデモを先に渡していたんです。そしたら、HYがこんなのどうかなってパッと演奏してくれたんです。そのとき、僕の中ではカミナリに打たれたような感覚になって、うちのメンバーも、これはBIGMAMAだけでは作れない展開が来たなって顔になって。その瞬間に、HY+BIGMAMAってプロジェクトで楽しんでこの曲を演奏できるって確信できました。正直、それまでは心配もあったんですけど、ミュージシャンとして音鳴らして認めあえた瞬間に実態が伴ったなって。

音楽で会話して、しっかりと通じ合ったって感じですね。

新里 そういうことが結構多かったですね。初対面で5人5人が集まって、自己紹介から始まって。そこから僕もBIGMAMAの曲をいっぱい聴いて、ライブを見に行ったんです。見た瞬間にHYに似てる、BIGMAMAとうまくやっていけるなって思いがありました。ファンのみんなを一番に大切にして、一緒になったライブを作り上げていく。あと、ステージ上でメンバーが目を合わせながら楽しくやってる姿。そこに僕は一番惹かれました。チームワークがいいんだろうなって。で、沖縄に来てくれて合宿が始まったんです。金井くんが持ってきたデモの続きから曲を作って変化させていったんですけど、HYはそういうのが得意なんです。1番は僕が歌って、2番はイズ(仲宗根泉)が歌うとか多いんで。だから、やりがいがあるなって。10人で、まだ見えてないものに色をつけていくのが新鮮で、曲が持つパワーもどんどんすごくなって。歌詞もメロディもゆっくり変えていったよね。

金井 リードボーカルを取れる人がたくさんいて、欲しい声質を選べるってオールスター感がありました(笑)。演奏に関しても同じですね。僕が元々思ってたものが100だとしたら、200以上のものが確実にできました。HYのパワーをすごく感じましたね。

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歌詞はどのように作っていったんですか。

金井 僕が、唯一シンクロニシティって言葉だけを持っていきました。やっぱり一緒に歌詞を書くのにテーマとかキーワードが必要だったので、シンクロってものを真ん中に置いたんです。最初はHYとBIGMAMAのストーリーを描いたものってとこから始まったんです。でも、いろんな人が自分の曲のように思ってほしいっていうのも同時に思ってました。あと、シンクロして一緒だねって思えた先に何があるんだろうってところはずっと考えてました。僕らの出会いは偶然だったけど、一緒にいる時間ですごく多くの刺激をもらって、出会いが必然になったんですよ。偶然を大切にするためには、自分からちゃんと好きなものは好きだと発信し続けていると、気が合う人とたくさん出会えるっていうの痛感しましたね。そういう思いが込められたかなって。

新里 合宿で、金井くんとイズと僕と3人で部屋にこもって歌詞を考えていったんですけど、イズが“あなたひとりにこの歌を届けたいって言った方が濃い内容になるんじゃない?”“BIGMAMAとHYの出会いをまず書けばいいんじゃない?”って案を出して、そこからどんどん進みが早くなったんです。金井くんとイズが歌詞を出していくスピードが早くて、僕はついていけませんでした(笑)。でもこの2人の世界観を見て、歌詞を読み返しながらアイディアを出して、そこから膨らませてって作業が多かったです。夜になると、2人で外でギター持ってメロディを確認したよね。

すごくいい関係性が築けたんですね。あと、お互いの既存曲でのコラボについても聞かせてください。

金井 沖縄の合宿で「シンクロニシティ」の形が見えたときに、10人で作る曲をこれ以上作るとブレてしまうところがあるな、この1曲に集中しようと思ったときに、自分の中で準備してたものがあったんです。僕らの「A KITE」って曲を、イズの声で歌ってもらったら、どんな風に響くんだろうっていうのが発端でした。あと「MUTOPIA」って僕らのライブで無条件に盛り上げる曲があって、それをHYの力を借りて沖縄の人が喜んでくれるアレンジにして欲しくて「MUTOPIA in Okinawa」ができたんです。ほんと、やってみたいことを話していって、どんどんアルバムの中身が決まっていったんですよね。

新里 で、僕らは「NIJIKAN TRIP」で、真緒ちゃんのバイオリン入れてもらいたくて「NIJIKAN TRIP -MAMA TRIP-」を作ったんですけど、この曲自体がストリングスを待ってたんじゃないかなってくらい、ばっちりマッチしましたね。

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アルバムの流れもとてもよくて、ラストはHYのバラード「愛しあって許しあって貴方と共に」のコラボで終わるのが見事だなと。金井さんは、この曲で新たな自分の歌が見つかったとか。

金井 イズに育てられました(笑)。最初2時間くらい歌ったけど、全然うまくいかなくて。僕は、彼女のメロディライン、歌詞の譜割を崩さない方がいいなと思ってたんです。でも、イズが“もっとあなたの声の似合うところで歌った方がいい”ってメロディを手直してくれたんです。それから、一度自分の中で整理して、自分の気持ちで歌おうとブースに戻ったんです。それで歌ったら、イズがオッケーを出してくれて。最小限の音で自分の声だけのニュアンスが感じられる曲を、最近自分たちは作ってなかったんですよ。なので、この曲で、より自分の声だったり表現を知ることができて、新しい面も引き出してもらえました。ほんと、イズへのリスペクトが高まりましたね。

新里 最初、金井くんがダメだってなってたとき、泣いてるんじゃないかなって思いました(笑)。でも、改めて金井くんが歌い始めた瞬間、金井くんのものになってて、そのときイズも泣いてましたね。“とっても心に伝わる”って。うれしい反面、僕も一緒に歌いたいなって思いました(笑)。

金井 今だから話せるけど、やっぱり初めはみんなこのコラボがうまくいくか半信半疑だったと思うんです。それが一緒に曲を作ったり、段階を踏んで心を開いていって、いいものを作ることができた。そうした中でも、イズは、10人の中で一番冷静にみんなを見てたと思うんです。そこで、イズが自分で書いた曲を僕に歌わせてくれた。その瞬間、イズは自分に対してもちゃんと味方なんだなって思えた気がしたんです。でも、やっぱりイズの歌のパワーはすごいんです。そういう人と一緒に歌うって、すごい覚悟がいるんですよ。そんな彼女が、僕の表現をひとつ認めてくれたのは、誇りだし財産だしすごく自信になりました。この先、僕が歌を歌うってことに関して、すごく背中を押してくれる大きなものになりましたね。

一緒に音楽を作って心も通じ合えた、すごく大切な作品になったんじゃないですか。

新里 それはありますね。HYとしても自分としても新しい扉を開けたなって。HYは昔から知ってる同士だから気兼ねなくしゃべれるけど、新しい出会いって最初は大変じゃないですか。それを、めんどくさいと思ってしまったらそこで終わり。そこから芽は出てこない。でも今回のコラボは、お互いを理解して10人で息を合わすって大変な作業して、そこからほんとに素晴らしいものが生むことができたなって思えますね。BIGMAMAって素敵な5人のメンバーに出会えて、ほんとにうれしいなって。

金井 まさにヒデの言った通りですね。あと、このアルバムは、BIGMAMAのファン、HYのファンに響くものであるのはもちろんのこと、それだけじゃない方にもしっかりと届く、10人の強いエネルギーを込められたものって手応えがありますね。

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そして、9月にはHY+BIGMAMAでのツアーも開催されますね。

新里 ステージでほんとに魂込めて歌う瞬間が、僕が音楽を続けてる生きがいなんです。今度はライブで、お互いがほんとの気持ちをぶつけ合うことで、また違うものが生まれると思うんですよ。ツアーは4本だけなんですけど、1本1本がすごく大切な時間になりますね。最後、ツアーファイナルが終わったらほんとに寂しいだろうな(笑)。ライブが終わったあと、HYとBIGMAMAのファンのみんなもいい関係になってると思うんです。そこで出るのが、また会おうねって言葉だと思うんです。僕らも、それからお互いの場所で一生懸命がんばって、また笑顔で会いたいですね。

金井 BIGMAMA年表において、2016年にHYとアルバムを作ってツアーを回るってことは、この先も絶対に忘れない大きなことだと思うんです。このタイミングでHYと音楽を作って、HYだったからこそ気付けたこと、生まれてきたことがたくさんあって、それを踏まえてのツアーだから、この4日間はとても貴重な時間なんです。最初の、HYとBIGMAMAのシンクロの話に戻るんですけど、お互いのサウンドはそれぞれのカラーがあるけど、最終的なエンディングの持っていき方が、僕の中では一番シンクロしてるんです。会場にいるひとりひとりと音楽で一生懸命向き合って、いい顔でまた会おうねってところが繋がってると思う。今まで5人で作ってきた100%のまた会おうねが、今度は10人のエネルギーになるんだから、最高にいいもの見たって言ってもらえる自信があるんです。最終日、沖縄で終わったあとに僕らが帰りたくないって言い出すんだろうな(笑)。それくらい、みんなにとっても忘れられないツアーなってくれるとうれしいですね。僕も何年後かに振り返って、絶対に忘れられない日になると思うので、自分はそれを満喫する気でいます。たぶん、みんなも同じ気持ちになってもらえると思います。もう、とにかくライブに来てほしいですね。

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リリース情報

【初回限定盤】

【初回限定盤】

【通常盤】

【通常盤】

Synchronicity

【初回限定盤】(CD+DVD)
UPCH-7165 ¥3,800+税
【通常盤】(CD)
UPCH-2082 ¥3,000+税
初回盤、通常盤、共通特典:HY+BIGMAMA 「Synchronicity Tour 2016」チケット先行予約案内封入

【収録曲】
Disc-1(CD)

01.シンクロニシティ
02.Weekend Magic
03.僕空
04.NIJIKAN TRIP –MAMA TRIP-
05.MUTOPIA in Okinawa
06.アカイト・イズ・ト
07.Good Day
08.風になって花になって
09.天国の花は枯れない
10.Sweet Dreams (bittersweet)
11.愛しあって許しあって貴方と共に

Disc-2(DVD)※初回限定盤のみ
・Synchronicity Project Document
・シンクロニシティ Music Video

ライブ情報

HY+BIGMAMA Synchronicity Tour 2016

09月16日(金) 東京:Zepp Divercity
09月21日(水) 愛知:Zepp Nagoya
09月23日(金) 大阪:Zepp Namba
10月01日(土) 沖縄:ミュージックタウン音市場

詳細は「HY+BIGMAMA」特設サイト http://po.st/hybigmama

プロフィール

HY


[MEMBER]
新里英之(Vo&Gt)/ HIDEYUKI SHINZATO
名嘉 俊(Dr)/ SHUN NAKA
許田信介(Ba)/ SHINSUKE KYODA
仲宗根泉(Key&Vo)/ IZUMI NAKASONE
宮里悠平(Gt)/ YUHEI MIYAZATO 

2000年結成。沖縄県うるま市出身。グループ名の「HY」は、彼らの地元・東屋慶名(Higashi Yakena) の地名が由来。
現在も沖縄に在住し、全国・世界へと音楽を発信している。
2001年1stアルバム『Departure』をリリース。2003年2ndアルバム『Street Story』をリリースすると、インディーズとしては史上初のオリコンチャート初登場&4週連続1位という偉業を達成し、ミリオンセラーに。2008年、映画×ドラマ『赤い糸』の主題歌に「366日」(5thアルバム『HeartY』収録)が抜擢され、配信で450万ダウンロードを誇る大ヒットに。これまで11枚のアルバムをリリースし、全47都道府県ツアーや海外ツアーも成功させ、NHK紅白歌合戦にも2010年、2012年の2回出場を果たす。2015年に結成15周年を迎え、5人の個性溢れるポジティブでアクティブな活動にさらに期待してほしい。

HP:https://hy-road.net/

プロフィール

BIGMAMA


[MEMBER]
金井政人(Vo,G) / masato kanai
リアド偉武(Dr) / riad ibu
柿沼広也(G,Vo) /hiroya kakinuma
安井英人(Ba) /hideto yasui
東出真緒(Violin)/mao higashide

バンドサウンドにヴァイオリンをいれた5人編成のROCKバンド。 メンバーチェンジを経て2007年から現メンバーで本格的な活動を始める。 2015年 2月25日に、6th アルバム「The Vanishing Bride」を発売。
過去最大規模の全国36公演のリリースツアーを開催し、大成功に収める。
2016年 CDリリース10周年、現メンバーになってから10周年となる2017年を アニバーサリーイヤーとして”BIGMAMAniversary 2016~2017”と題し毎月イベントを開催中。
3月09日に最新シングル「SPECIALS」と2015年開催の”The Vanishing Bride Toue2015”の ツアーファイナルとなったZepp Tokyo公演の模様を余すところなく収録したライブ映像と、 ツアー密着ドキュメンタリー映像が収められているBlu-ray、DVDを同時発売。
各地大型FESに多数出演し、イベントの大トリを務める等、勢力的にLIVE活動を行なっている。

HP:http://bigmama-web.com/