LIVE SHUTTLE  vol. 47

Report

スキマスイッチ TOUR2016『POPMAN’S CARNIVAL』 @昭和女子大学人見記念講堂 2016.7.12 (side-A)

スキマスイッチ TOUR2016『POPMAN’S CARNIVAL』 @昭和女子大学人見記念講堂 2016.7.12 (side-A)

取材・文/井桁学


いつも音楽の新しい楽しみ方を教えてくれる、スキマスイッチのライブ。 ボーカル&ギターの大橋卓弥と鍵盤&アレンジの常田真太郎によって創り出された音楽が、アルバムやシングルという完成された作品となってリスナーに届く。そして、ライブではその作品をリアレンジで再構築した音楽へと昇華させる。 2016年4月22日市川市文化会館を皮切りに7月12日昭和女子大学人見記念講堂まで全国20ヶ所23公演、約8万人の観客を魅了した スキマスイッチ TOUR2016“POPMAN’S CARNIVAL”。そのファイナル公演をレポートする。 新コンセプトの元、立ち上げたツアー“POPMAN’S CARNIVAL”。スキマスイッチ全楽曲の中から2人が今やりたい曲を選び、CDとは異なる大胆なリアレンジで魅せるライブ。これまでのアルバムツアーでもリアレンジを加え、ライブとCDでアプローチを変えてパフォーマンスするのがスキマスイッチのライブスタイルであった。今回“POPMAN’S CARNIVAL”では、そのリアレンジ度合いが多くなり、イントロを聴いただけでは何の曲がまったく分からないことが多かったのだ…。
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カントリーテイストのBGMに載って、バンドメンバーとスキマスイッチの2人が登場。大橋がエレキギターを持ちブルージーなリフを弾いて始まったウエストコースト調のオープンニングインストでライブはスタート。そのまま大橋はベフニックのアコギに持ち替え「晴ときどき曇」へ。常田はピアノのシンタウェイを奏で、ゆったりとしたグルーブでリラックスしたアンサンブルを聴かせる。続いてギブソンJ-50へ持ち替えて、1人ギターを弾き語りながらテンポルバートで始まる「LとR」へ。斬新なイントロアレンジで、歌い出しまで何の曲か分からなかった「飲みに来ないか」では、今ツアーのために購入したエレキギターのギブソンES-330が登場。レッドカラーが目立つセミアコを弾く大橋とコルグSV-1を弾く常田。今回のリアレンジは、バンドでのヘッドアレンジで再構築したというが、「新曲?」というようなアレンジで、どの曲も新鮮な感覚で聴くことができた。 「水色のスカート」ではポリス「Every Breath You Take」のオマージュともいえるアレンジ。この曲は隠れた名曲として知られていたが、新しいテイストが加わったことで楽曲がブラッシュアップされた印象だった。 ライブ中盤の「ソングライアー」は見所の1つだった。ストラトを持った大橋のカッティングリフからスタートし、ホーンセクションも絡み、新しいテイストへと様変わりするアレンジ。トランペットソロとオルガンソロに続いて、大橋がブルージーなエレキギターのソロを披露。最近、積極的にエレキギターを弾く姿が見られる大橋。さらに後半にはバッキングワーク主体の常田がピアノソロへ。こうした2人の新しいアプローチがよりスキマスイッチのアレンジの幅をどんどん広げていく。 「今回のツアーでやりたかったことのもう1つ」と言って、バンドメンバー全員ステージ最前に出てのアコースティックコーナーへ。古い曲ですと言って始まった「君曜日」やミニストップのCMでも流れている「フレ!フレ!」、名曲「ボクノート」と3曲をアコースティックアレンジにて披露。シンプルな楽器で奏でられたスキマスイッチ楽団の演奏はアットホームなアンサンブルだった。 後半は最新曲「LINE」からスタート。力強いメッセージと共にアコギのベフニックをかき鳴らす大橋。ここで観客は総立ちになり、バンドのパフォーマンスにただ圧倒されていた。「いくよ!」と大橋が声をかけて始まった「ユリーカ」から、怒濤の後半戦へ。常田のピアノから始まる「パラボラヴァ」や、イントロで歓声が沸いた「Ah Yeah!!」など、勢いを止めることなく進んでいく。大橋と観客との恒例のコーラスのコール&レスポンスの後に始まった、大ヒット曲「全力少年」では、ホーンセクションから始まる新しいイントロからスタート。本編ラストはスキマスイッチと観客との関係性を歌ったような歌へと進化したという「ハナツ」を披露。
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アンコールではインディーズ時代の「電話キ」を初披露。常田が歌う貴重な姿を観ることができた。そして、今回のツアーメンバー(Dr・村石雅行、 B・種子田 健、G・太田貴之、Key・浦 清英、Per・松本智也、Sax・本間将人、Tp・田中 充)とスキマスイッチによる楽器でのインプロヴィゼーションが圧巻だった「デザイナーズマンション」へ。リズミックなプレイの常田のピアノソロを始め、各ミュージシャンのソロも圧巻。そして、スキャットを始める大橋。途中からファルセットのボーカルソロとなり、その表現力やテクニックはすさまじかった。特にファルセットのソロではフィリップ・ベイリーを彷彿とさせるハイトーンボイスがきけた。優れたプレイヤーたちが共演し、互いに触発し合いながら、素晴らしいインプロビゼーションソロを生み出すインタープレイはとても見応えがあった。 “このツアーにぴったりの曲”と言ってハモンドと歌で始まる壮大な楽曲「サウンドオブ」でアンコールは終了した。 3時間21曲披露した新コンセプトツアー“POPMAN’S CARNIVAL”は、スキマスイッチの音楽の新しい楽しみ方を提示された新感覚のライブだった。今回のようなホールだけでなく、ブルーノートやビルボードのようなお酒を飲みながらゆったりと観られるようなライブハウスでぜひ観てみたいと感じた。そして、この“POPMAN’S CARNIVAL”はスキマスイッチの“Another Tour”として定着してほしいと強く感じた。 2人が紡ぎ出すアレンジという魔法に酔いしれたライブ。やっぱり、スキマスイッチのライブはいつも音楽の楽しさを教えてくれる…。

スキマスイッチTOUR2016“POPMAN’S CARNIVAL”supported by MINISTOP 東京公演(2016.7.12)セットリスト

M0.Opening Inst M1.晴ときどき曇 M2.LとR M3.飲みに来ないか M4.水色のスカート M5.かけら ほのか M6.時間の止め方 M7.1+1 M8.僕と傘と日曜日 M9.ソングライアー M10.君曜日 M11.フレ!フレ!
M12.ボクノート M13.LINE M14.ユリーカ M15.パラボラヴァ M16.Ah Yeah!! M17.全力少年 M18.ハナツ
EN01.電話キ EN02.デザイナーズマンション EN03.サウンドオブ

<バンドメンバー> Dr・村石雅行 / B・種子田健 / G・外園一馬(11日)、太田貴之(12日) / Key・浦清英 / Per・松本智也 / Sax・本間将人 / Tp・田中充

リリース情報

【初回生産限定盤】

【初回生産限定盤】

【通常盤】

【通常盤】

Another Best Album 『POPMAN’S ANOTHER WORLD』

■初回生産限定盤(3 DISCS:Blu-spec CD2) AUCL-30034~36 ¥3,800+税 ■通常盤(2CD) AUCL-204~5 ¥3,300+税

*BONUS TRACK:未発表の新録楽曲「壊れかけのサイボーグ」「フレ!フレ!」を収録 【初回特典(初回生産限定盤)】 *三方背ケース+高品質Blu-spec CD 2 *二人だけで制作されたインストゥルメンタル曲を中心に収録したボーナスCD付属!

【収録曲】(初回生産限定盤/通常盤共通) Disc-1 01.夕凪 02.スフィアの羽根 ~2006 ABC高校野球統一テーマ曲~ 03.ためいき 04.電話キ 05.石コロDays ~NHK Eテレ「中学生日記」主題歌~ 06.Aアングル 07.弦楽四重奏のための『ドーシタトースター』 08.僕の話-プロトタイプ- 09.快楽のソファー(仮)2014 ver. 10.夏のコスモナウト ~第30回記念 北海道マラソン2016オフィシャルソング~/~インターハイ応援歌~ 11.サウンドオブ 12.雨は止まない 13.小さな手

Disc-2 01.雫 ~NHK教育テレビアニメ「獣の奏者エリン」OPテーマ~ 02.ハナツ ~「第95回高校ラグビー大会」大会テーマソング~ 03.1017小節のラブソング 04.僕の青い自転車 05.青春騎士 06.さみしくとも明日を待つ 07.猫になれ 08.君曜日 09.Bアングル 10.トラベラーズ・ハイ ~「大アマゾン展」テーマソング~/~「Doubles All Japan」テーマソング~ 11.回想目盛 ~オロナミンC Presents『キモチスイッチ』プロジェクト応援ソング~ 12.またね。 (betsu-oke ver.) < BONUS TRACK > 13.壊れかけのサイボーグ 14.フレ!フレ!  ~MINISTOP CMソング~

Disc-3 ※BONUS CD※初回生産限定盤のみ 01.蕾のテーマ 02.天白川を行く 03.追伸 04.花曇りの午後 05.安曇野にて 06.若葉 07.ピーカンブギ ~日本テレビ系「ズームイン!!SUPER」春のお天気テーマソング~ 08.夕間暮れ 09.ノウムの調べ 10.Human relations 11.ガレポンク 12.フォノグラフ 13.10th 14.10th-typeⅡ- 15.ミッドナイト・グッドモーニン!!のテーマ

プロフィール

スキマスイッチ

大橋卓弥、常田真太郎のソングライター2人からなる男性ユニット。 1999年に結成。2003年7月9日シングル「view」でメジャーデビュー。2004年2ndシングル「奏(かなで)」がロングセラーとなる。2005年5thシングル「全力少年」が大ヒット、2ndアルバム「空創クリップ」で初のチャート1位を獲得。同年、NHK「紅白歌合戦」に初出場し、3年連続出場を果たす。2013年にデビュー満10周年を迎え、リリースした初のオールタイム・ベストアルバム「POPMAN’S WORLD~All Time Best 2003-2013~」が大ヒット。同年10月、11月には全国アリーナツアー、更に12月には豪華フルオーケストラとの競演となった、キャリア初の日本武道館公演を大成功におさめ10周年YEARを締め括った。2014年、10周年記念ライブ作品(CD/Blu-ray&DVD)の4カ月連続リリースとともに、7月には人気テレビアニメ「ハイキュー!!」のOPテーマに起用された、2014年第一弾シングル「Ah Yeah!!」をリリース。これに続き、11月には21stシングル「パラボラヴァ」(ヨコハマタイヤ「アイスガード ファイブ」CMソング)を、12月には22ndシングル「星のうつわ」(『THE LAST -NARUTO THE MOVIE-』主題歌)と前作から約3年振りとなるオリジナル・アルバム「スキマスイッチ」をリリース。2015年、ニュー・アルバムを携えた全国ツアー「スキマスイッチTOUR2015 “SUKIMASWITCH”」(28ヶ所32公演)は全公演即日完売!日本武道館2DAYS &大阪城ホール追加公演と大成功をおさめる。11月には23rdシングル「LINE」(TVアニメ「NARUTO -ナルト- 疾風伝」OPテーマ)でNARUTOと二度目のタッグを組む。c/wには「第95回全国高校ラグビー大会」大会テーマソング「ハナツ」を収録。2016年、新曲「フレ!フレ!」(MINISTOP CMソング)、「夏のコスモナウト」(第30回記念 北海道マラソン2016オフィシャルソング)他、タイアップソングを多数収録した、大ヒットを記録したベスト盤「POPMAN’S WORLD」と対をなす、アナザー・ベストアルバム「POPMAN’S ANOTHER WORLD」をリリース。4月から新コンセプトの全国ツアー「スキマスイッチTOUR2016“POPMAN’S CARNIVAL“supported by MINISTOP」を開催!ライブアーティストとしても定評がある。

公式サイト:http://www.office-augusta.com/sukimaswitch/

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