角松敏生デビュー35周年記念特集  vol. 2

Interview

vol.2【角松敏生がデビュー35周年記念ライブを振り返る】+ 【35周年記念ライブ使用機材レポ】

vol.2【角松敏生がデビュー35周年記念ライブを振り返る】+ 【35周年記念ライブ使用機材レポ】

横浜アリーナで行われた「TOSHIKI KADOMATSU 35th Anniversary Live~逢えて良かった~」のライブレポートに続いては、ついに角松敏生にインタビュー。今回は先日の35周年ライブを振り返ってのインタビューとライブで使用したギター機材を紹介する。ギターや機材と、少々マニアックなようだが、実はあまり他では見ることができない貴重な内容。そして、次週も角松敏生インタビュー記事を掲載。そこではギタリスト角松敏生をフォーカスした内容をお送りする。

取材・文 / 井桁 学 撮影 /荻原大志


35周年ライブを振り返って

6時間にも及ぶ40曲を披露した35周年ライブ、大変お疲れ様でした。本番までの準備は大変だったと思うのですが、いかがでしょうか?

角松 リハーサルはトータル6日間しかやっていないです。3日やって、1週間後また3日やって終わりです。それよりも、リハーサル前の準備がとても大変でした。このプライベートスタジオで、演奏する40曲をライブアレンジして、打ち込みなどのプラグラミングをしてからレコーディングします。つまり自分でオケを打ち込んで、ボーカルメロディを歌って、それからコーラスを録ります。コーラスパートは先にレコーディングしてリハーサルするんです。最初男性2人だけで録って、次に女性4人で録っていきましたね。

つまり、今回ライブに参加したコーラス6名の方がこのプライベートスタジオに来てレコーディングしたと。

角松 そうなんです。4人のホーンセクションもこのスタジオでリハーサルをして録音しています。そうやってライブ用にリアレンジして録音して完成した40曲をミュージシャンに渡して練習してもらうと。この仕込みが2ヶ月ぐらいかかっています。そして外のリハーサルスタジオで全体リハーサルになるのですが、ホーンやコーラス以外のミュージシャンは6日間リハーサルしました。3日かけて全曲分のリハーサルをして、残り3日は全員入れる大きなスタジオへ移動しました。

角松敏生のデビュー35周年記念特集

総勢22名のバンドですからね。

角松 そうなんです。最初のスタジオにはトリプルドラムまでしか入らなくて、4人のホーンセクションと6人のコーラスが入るのでもっと大きなスタジオへ移動して、3日間は通しリハーサルをやりました。その内の2日間はコーラスが来て、最後の1日だけホーンセクションが来るというスケジュールです。6時間分の曲をリハーサルで歌ったのは1回だけです。全部歌えるのかなという検証は1日だけやって…、その日は死にましたけどね(笑)。でも歌えたから本番はいけるなと思って。そして、ゴスペルクワイアに関しては『THE MOMENT』ツアーで1回歌って体に曲が入っているから、当日の横浜アリーナでリハです。ちなみに、3日間のリハと次の3日間のリハの間の1週間はオープニング映像や「The Moment of 4.6 Billion Years」の映像を自分で編集していたので、そこも大変だったんですよ。

映像編集やリハのためのレコーディングを自らしていたわけですね。さて、今回の40曲のセットリストですが、漏れた曲もあったと思うのですが?

角松 今回MCは台本を書いたので、MCタイム計っていったらオーバーするってことでACT1の方から「TAKE ME FAR AWAY」(3rd『ON THE CITY SHORE』収録)と「AIRPORT LADY」(4th『AFTER 5 CLASH』収録) の2曲削りました。

35年というキャリアが凝縮されたライブでしたが、ACT1とACT2、どういうセットリストを組もうと思っていたのですか?

角松 ACT1はデビューアルバム『SEA BREEZE』をすべて演奏するのがメインで、ポンタさんも来るし、まったく同じ曲順でライブを見せるというのはなかなかないので、それは目玉でしたよね。ACT2はMCでも言っていましたけど、30周年から35周年の間にオリジナルアルバムは1枚しか出していないので、そこは表現しなければならない。「The Moment of 4.6 Billion Years」だけで5曲分の長さがあって、ゴスペルクワイアの「Get Back to the Love」は3曲分ぐらいの長さがって、全部で8曲分ぐらいのタイムを使うわけですよね。さらにインスト「OSHI-TAO-SHITAI」が長いので、あとは最近ライブでやっているノリのいい定番曲をやればいいかなって割り切りだったので、逆に余計な欲はなくなったんですよ。

角松敏生のデビュー35周年記念特集

なるほど。そして、角松さんがプロデュースした女性シンガーとのデュエットコーナーもありましたね。

角松 実は国分友里恵さんを久々に呼びたいなと思ったんですけど、残念ながらスケジュールが合わなくて。それで梨絵(吉沢梨絵)が来てくれたら相当盛り上がるなと思って。彼女はすごいモチベーションで参加してくれましたね。他にも最近のMAY’Sだったり、チアキが久しぶりに来たりとか、今まで女性のプロデュースをいっぱいやってきましたよっていう、山場も入れつつ。ライブが進むごとに情報の質をどんどん変えていくことによって、いかにして6時間があっという間に過ぎるように見せるかがポイントだったんです。次から次へと色が変わっていって、そこで有無を言わせないっていう(笑)。そういえばあれも聴きたかったなって言わせないっていうね(笑)。

あっという間の感覚は確かにありました。ライブが終わってみての手応えはいかがでしたか?

角松 僕は手応えも何も…、疲れましたっていうだけですね。ただお客さんは、30周年のときよりも統一してまとまっていた感じがするんですよね、僕の中では。情報量の細分化によって飽きさせないセットリストがちょっと成功しているなっていうのはありましたね。終わってもお客さんが同じ方向を向いている感じが見ててしたので、今回の35周年ライブは良かったと思います。

 

35周年記念ライブ「TOSHIKI KADOMATSU 35th Anniversary Live~逢えて良かった~」使用機材

リハーサル5日目の6月28日、スタジオにて機材取材へ。まずは角松敏生が使用していたギター3本の紹介。

角松敏生のデビュー35周年記念特集

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