LIVE SHUTTLE  vol. 53

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NOISEMAKER“ROAR TOUR 2016” 代官山UNIT 2016.8.7

NOISEMAKER“ROAR TOUR 2016” 代官山UNIT 2016.8.7

取材・文 / 岡本明 写真 / Takashi “TAKA” Konuma


今年5月にリリースされた最新アルバムのタイトル『ROAR』とは、“吠える”という意味。自分たちだけでなく、ライブに来た観客にも力いっぱい歌ってほしいという想いがそこには込められていた。実際に楽曲のクオリティがアップしただけでなく、コーラスパートが増したことで合唱できるナンバーが多く、ライブへの期待感を募らせる内容に仕上がっていた。そんなアルバム・リリース後に行われたツアー“ROAR TOUR 2016”のファイナルが代官山UNITで開催された。

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オープニングSEとともに歓声に迎えられ、4人のメンバーが登場。AGが「UNIT!行こうぜ!」と叫ぶと、「Mouse Trap」でスタートした。HIDEの骨太なギターリフ、YU-KIのうねるようなベースライン、UTAの歯切れのいいドラムのビートに乗せて、AGが思いっきりシャウトする。サビでは早くも観客の合唱がわき起こり、何度もジャンプを繰り返し、拳を握りしめて振り上げる光景が広がる。

AG(Vo)

AG(Vo)

「Heads and Tails」ではイントロの合唱が起爆剤となり、ステージ上の熱気とオーディエンスが発する熱気が強烈に混ざり合う。さらに、「初めて来る人、いつも来る人、関係ないです。全員ウエルカムなので、遊びたい奴は全力でかかって来いよ!今まで見てきたライブを全部忘れさせてやる!」と、AGが観客をあおりながら「Her Diamond」に突入。キャッチーなサビが胸に迫り、ハードな中にもキラリと光るメロディアスな要素が聴き手に突き刺さる。

写真左からHIDE(G)、UTA(Dr)、YU-KI(B)

写真左からHIDE(G)、UTA(Dr)、YU-KI(B)

「UNIT、ありがとう!ファイナルに、こんなにたくさんの人が来てくれて嬉しいです。『ROAR』というアルバムはみんなの声をイメージして作りました。みんながライブハウスで声を上げて、はじめて完成するアルバムになっているので、歌える準備はできていますか?でかいカラオケだと思って、俺たちの声を潰すぐらいの勢いでかかってきてください!」

そんなAGのMCから導かれたのは「Point of Origin」だ。またしてもイントロのコーラスで沸点に達する会場と、キレのある演奏で突き進むメンバー。哀愁を帯びた印象的な歌のメロディとエモーショナルなコーラスがドラマチックに響き渡る。間を空けずに、ヘヴィなリフが主体の「Minority」、YU-KIのベースのスラップで始まるパワフルな「CONTACT」、HIDEのスリリングなギターリフがテンションを高める「Rude Boy」と、強固で揺るぎない存在感を持つ楽曲が並ぶ。AGは客席にダイブし、会場をさらにヒートアップさせる。

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「俺たちは北海道出身のバンドで、2年ぐらい前に上京してきました。家族や友達と離れて寂しいなと思うこともあったけれど、離れたことで気づいたこともある。みんなも夢や仕事の都合で大切な場所から離れることもあると思いますけれど、いつまでも自分の中で大事な故郷は生き続けているし、新しい場所も君たちにとってまた新しい故郷になるはずです」

感動的なAGのMCが繋いだのは「Home」。繊細なメロディとスケール感のあるサウンドが、オーディエンスの心にそれぞれの故郷のイメージを膨らませていく。聴き入っているうちに涙ぐんでしまう観客もいるほど、聴き手を引き込む力を持っていることを、改めて感じさせる曲だった。

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ここからライブは後半に向けて熱量を高めていく。声を振り絞るコーラスとハンドクラップで盛り上がる「2nd Sun」、激しく叩きつけるようなサウンドで観客のジャンプの度合いをさらに増幅させる「Matador」、アッパーなビートとメロディに絡みつくようなリフ、そして濃厚なメロディがひたすら迫る「Black and Red Knees」と、息つく暇もなくたたみかけてくる。

AGの激しくも切なく歌い上げるボーカルがメロディを鮮やかに浮かび上がらせる「REASON」、広がりを感じさせるサウンドの「Horizon」と多彩なナンバーが並ぶなか、「俺たちの持っている旗は白旗なんかじゃない。君たちもそう。夢の旗、信念の旗、野望の旗。誰に言われようと、自信を持って胸を張って、お前たちの旗を掲げろ!」とAGが鼓舞する「Flag」が始まった。

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マスクを被った2人のドラマーがマーチング・ドラムでゲスト参加。この曲は、実際のレコーディングでも複数のドラマーを呼んでスネアを重ねて録音したいきさつもあり、それをライブで再現した形となった。ステージにはUTAを含めてドラマーが計3人になり、スネアを中心としたドラムセッションが繰り広げられる展開に。観客の合唱もさらに大きくなり、ドラムの分厚いビートと相まって、場内はこのうえない熱狂状態へと突入する。「DRIFTING CLOUDS」「THE NEW ERA」でさらに突き抜けて、後半の大きなピークを形作った。

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ここで、11月23日に恵比寿リキッドルームで追加公演が“FINAL EXTRA SHOW”として行われることが発表され、ファンからあたたかい声援と拍手で迎えられる。今回のツアーで得た自信と、今後に向けて見えてきた希望。そんな、夢に向かって羽ばたく自分たちの姿を曲に投影した「Butterfly」を高らかに歌い上げ、家族や友人をはじめ大切な人に向けての気持ちを込めた「One Way Letter」で本編をきっちりと終えた。

アンコールでは、AGが「頭の中を空っぽにして全力で向かって来いよ!」と叫び、スピード感あふれる「PLATINUM SHOES」をぶつける。最後に用意されていたのは、この日最大級のコーラスを観客が一丸となって聞かせた「SOMEBODY WANTS DAYS YOU CLOSE」。凄みを感じさせる音圧で迫る演奏と、余力を残さず全身全霊で吐き出す歌声で、この日のライブを最高の形で締めくくった。

アルバム『ROAR』が今回のツアーを経たことで、ひとつの完成形を見せたことを確実に実感させてくれたライブだった。

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NOISEMAKER“ROAR TOUR 2016”@ 代官山UNIT 2016.8.7 セットリスト

01.Mouse Trap
02.Heads and tails
03.Her Diamond
04.Point of Origin
05.Minority
06.CONTACT
07.Rude Boy
08.Home
09.2nd Sun
10.Matador
11.Black and Red Knees
12.REASON
13.Horizon
14.Flag
15.DRIFTING CLOUDS
16.THE NEW ERA
17.Butterfly
18.One Way Letter
EN01.PLATINUM SHOES
EN02.SOMEBODY WANTS DAYS YOU CLOSE

リリース情報

New Album 2016.5.25 Release

NOISEMAKER_ROAR_JK

ROAR

AZCS-1057 ¥2,500+税
初回プレス限定スリーブケース仕様

01.Flag
02.Mouse Trap
03.Home
04.2nd Sun
05.Butterfly
06.Matador
07.Minority
08.Black and Red Knees
09.Point of Origin
10.One Way Letter

プロフィール

NOISEMAKER


札幌にて結成。AG(Vo)、HIDE(G)、YU-KI(B)、UTA(Dr)からなる4人組ロックバンド。重厚感と疾走感を併せ持つサウンドと煽情的なグッド・メロディを武器とし、パンク、ロックに留まらず、HIPHOPやR&B、グランジ、オルタナなど様々なジャンルをクロスオーバーした自由度の高いサウンドに支持を集める。また、ISSUESやENTER SHIKARIのJAPAN TOURをはじめとした国内外のビックネームと共演など、ライブ・パフォーマンスへの評価が非常に高い。
2015年3月にメジャー移籍し、ミニアルバム「NEO」を発売。そのリリースツアーでは各地SOLD OUT公演も続出する中、大盛況に終えた。夏は「ROCK IN JAPAN FES」や「SUMMER SONIC」をはじめとした大型フェスにも出演し、秋には「OZZFEST JAPAN」への出演と全国各地のフェス会場を沸かせた。さらに年末には「COUNTDOWN JAPAN 15/16」にも初出演し話題となった。2016年、1月にタワーレコード限定シングル「Butterfly」をリリース。タワーレコードとタッグを組み、1~3月の3ヶ月連続でイベントを開催。4月には地元・札幌での自主企画イベント「CIRCLE OF US Fes 2016」の開催を発表した。

公式サイト:http://noise-maker.net/

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