Interview

The Birthday 新曲「OH BABY!」を聴くと、どうして泣きそうになったり元気になったりするのか?

The Birthday 新曲「OH BABY!」を聴くと、どうして泣きそうになったり元気になったりするのか?

すでにニュー・アルバム『VIVIAN  KILLERS』のリリースがアナウンスされている中、直前に先行シングル「OH BABY!」がリリースされる。これが楽しいシングルなのだ。
タイトル曲「OH BABY!」は、弾むようなビートに乗って、スケールの大きなメロディが展開される。歌詞もシンプルで、♪甘い鼻先 闇は晴れた♪なんていうキュンとするフレーズが飛び出す。カップリングの「SUMMER NIGHT」も痛快なスカのリズムでぶっ飛ばす。こちらは♪ロックザカスバ 踏み鳴らして踊ろうぜ♪と、ザ・クラッシュの名曲のタイトルを織り込んだ歌詞が印象的。
2曲とも、わくわくするような曲調で、いやが上にもアルバムへの期待が盛り上がる。元気いっぱいな先行シングルについて、The Birthdayのボーカル&ギターのチバユウスケと、ドラムのキュウちゃんことクハラカズユキに聞いてみた。

取材・文 / 平山雄一 撮影 / 高木博史

「(新曲は)落ち込んでるときには救われる音楽に聴こえるのかもしれない」

2曲ともメッチャ明るくて、楽しいシングルだね!(笑)。

チバ ああ、ホント?

曲の途中でリズムが変わったりして、キュウちゃんが大活躍って感じ。

クハラ そっか、そっか、そっか。

 “リズムで遊ぶ”っていうか、すごく楽しんでやってる。曲調も超明るいし、なんか10代後半のバンドの感じがした(笑)。

チバ あ、そう?(笑)

クハラ うちの社長に「アルバムが出来たんですけど、聴いた?」って言ったら、「若返ったね」って(笑)。

俺からは「若返った」ってなかなか言いにくいけど(笑)。

チバ そっか……みんな、「素晴らしい」って言ってくれる。人によっては「泣いちゃった」って言う人もいた。

え、このシングルで? どういう意味で泣くんだろう。

クハラ いやあ、その泣く感じはねえ、わかんなくもないなあ。歳取ってる人は泣くんじゃない、きっと(笑)。そこそこ生きてきた人には“来る”のかも。

チバ あれじゃない? 平山さんがさ、今、すげえ明るくて元気なモードだから、そうやって聴こえるんじゃない?

あぁ、そうかもね。悲しいモードの人には別の何かが……。

チバ もしかしたら違う意味に聴こえるのかもしれないなと。

ははは!

チバ でも曲ってそういうものじゃん。

クハラ うん、落ち込んでるときには救われる音楽に聴こえるのかもしれない。

それは鋭いね。俺は確かに元気だよ。今、キュウちゃんが言った意味で泣くんだったら、ちょっとわかるな。

チバ 曲ってね、そういうものだから。その人のそのときの感情とかが、絶対出てくるだろうからね。

そういう意味で言うと、チバくん自身はどうなの? わかりやすく言うと、今は元気モードなの? それとも凹みモードなの?

チバ 俺はねぇ、今ね、疲れてる。

はははは! なんで?

チバ なんでだろう。

アルバムを作り終えたっていう感じで?

チバ ああ、そっか、それもあんのかなあ? まあ、なんかいろいろ疲れたなぁーと(苦笑)。今日、家を出るときも「ダルッ!」と思って出てきて、「寒ッ!」と思って(笑)。

ははは! キュウちゃんはどっちモードなの?

クハラ けっこう長きにわたってアルバム作ってる期間があって、つい先日、マスタリングが終わった。曲によっては去年の春ぐらいから録ってる曲もあったりするから。

チバ もう1年半ぐらい、ずーっと取りかかってたので。

クハラ ツアーもあったんですけど、アルバムをずっと作ってるという縛りはやっぱあるわけで。それがひとまず終わったなあという安堵はあります。今、元気ですよ。もうずっと、元気でいるのが一番いい。

そうだよね。アルバムに先行してこのシングルを出そうと思ったのは、バンドの元気モードをいち早く届けておこうっていう感じだったのかな。

チバ うん、この曲ができたときに、俺が「これをシングルで出そう」って言い出した。アルバム用に作ってた曲が出揃って、もういいんじゃねえかっていうぐらい曲の数はあって。で、その他にこの2曲のイメージがあって、もう一気に作って「録る!」つって、シングル急遽「出す!」つって。

そういう意味では、最新曲だったりするの?

チバ そう。最新、最新。

アルバムのピースとして足りない曲調のものを、作ってみたらシングルで出したくなったという感じ? 

チバ アルバムのピースとしてこういうのが欲しいっていう感じで作ったんじゃない。もう普通に曲が「あ、出来た!」と思って。で、スタジオに持ってって「せーの」でやったら、「これはいいな」と思って、で、もう次の日に歌詞作って、っていう感じ。

そういう意味では、悩まずに、それこそ最新モードで出来た曲なんだね。

チバ 最新モード――そうだね、最新っちゃあ最新だね。

1年半かかってアルバムを作っていく中で、一応終わりが見えたところで出てきたものなの?

チバ うんうん。そうかもしれない。

それが楽しいモードって、やっぱりいいなあ。

チバ ま、曲ってなんかね、出来るときはガーッと出来るし、いくらやってもバンドと合わなかったり、そういうのもあるし。

クハラ 曲によったりもしますよね。ダーッと出来上がるときもあるし、何度も練って完成する曲もあるし。

「俺史上でもこういう大きい譜割りの歌は、あんまりないと思う」

「OH BABY!」はメロディがデカい! そのメロディに、歌詞も大きく乗ってる。あんまり細かい譜割りじゃなくて。

チバ なるほど、さすが。俺史上でもこういう大きい譜割りの歌は、あんまりないと思う。

クハラ そうそう。だからドラムも♪ドッタンドッタン♪ってやってるんだけど、歌はすごい大きく乗ってる。

チバ 1音1音に対して、言葉がこう――

言葉を詰め込まない?

チバ あ、そうそう。

それもあって明るい感じがするのかな。おおらかっていうか。

チバ あ、なるほど、そうかもしれないですね。何て言うか、詰め込む歌じゃないから(笑)。

キュウちゃんがそれに合わせて、ドラムを1行目と2行目で変えている。

チバ バンドで合わせて、歌が入った瞬間から、もうこのパターンでドラムを作ってたから。

クハラ セッションが始まったときにいろいろ試す中で、単調なエイトビートの場面と、なんかちょっとオッペケペーな(笑)、ドタバタしてる場面っていうのをセッションのときからやってて、それがうまくスッと変わって行ければいいなっていうのがあって。「大丈夫かなあ?」って思ってた。で、さらに最後にリズムがハチロク(6/8拍子)に変わってく。

それがまたいい。ロックのバラードの王道!

クハラ うん。セッションのときから、「最後はハチロクでどうだ!」ってやってたんだよね。

チバ そうだったっけ? 忘れちゃったあ。

最新なのに、忘れちゃったの?(笑)。

クハラ 最後のパートに、どう持っていこうかって、いろいろやってたかもしれない。

昔のポップスの王道で、エルビス・プレスリーとかがエンディングでハチロクになって終わったりしてた。ビートルズで言うと、「オー!ダーリン」がずーっとハチロクで行くわけで。

チバ なるほどなあ。

The Birthdayがいつもライブのオープニングで流す「シックスティーン・キャンドルズ」も、3連符のニュアンスだしね。それをThe Birthdayがやるとこうなる! 

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