Interview

岸本勇太が夜刀神狗朗を深化させる。舞台『K -RETURN OF KINGS-』いよいよ開幕!

岸本勇太が夜刀神狗朗を深化させる。舞台『K -RETURN OF KINGS-』いよいよ開幕!

巨大な異能の力を持つ7人の《王》が存在する、現実とは微妙に異なった現代日本を舞台に、それぞれの《王》たちと彼らが率いる《クラン》のドラマとミステリアスなストーリー、そして流麗なバトルシーンが人気を呼んだオリジナルアニメ「K」シリーズ。
舞台化はアニメ放送から2年後の2014年8月に初演、好評を博してシリーズを重ねてきた。3月に開幕する第5弾舞台『K -RETURN OF KINGS-』はタイトルどおり、TVアニメ第2期を舞台化する。
新キャラクター、新キャストを迎えた舞台『K』。新たに夜刀神狗朗を演じるのは、岸本勇太。B-PROJECT on STAGE『OVER the WAVE!』(金城剛士 役)やミュージカル『薄桜鬼 志譚』(永倉新八 役)、『家庭教師ヒットマンREBORN! the STAGE』(雲雀恭弥 役)と、2.5次元舞台で人気キャラクターを演じる岸本が、夜刀神狗朗に掛ける熱い意気込みを聞いた。

取材・文 / 片桐ユウ 撮影 / 中原幸


僕だからこその夜刀神狗朗と、杉山真宏が演じる伊佐那社のふたりだからこそ生まれる関係性や空気感

今日のお洋服は、夜刀神狗朗=クロに合わせて黒一色に?

僕、黒しか持っていないんです(笑)。買い物に行くと黒い服に自然と吸い寄せられるように買ってしまうので……。本当に全部“黒”。だから今回の役名を最初に聞いたときにはテンションが上りました(笑)。

そうだったんですね! では、その夜刀神狗朗 役として、今回の舞台『K -RETURN OF KINGS-』に出演が決まったときのお気持ちから教えてください。

舞台に出させていただくときには必ず原作を最初からしっかり観ると決めているので、まずアニメを第1期から通して観ました。そこで感じたことは、視聴者に考えさせるような要素がすごくたくさんあるなということでしたね。最初は正直、戸惑ったんですよ。「えっ、どういうこと!?」って(笑)。でももしかしてこれは、足りないところを自分で考えて埋めていくものなのではないかと思ったんです。情報が少ないからこその良さというか。舞台も映像で観させていただいて、舞台も同様に、あえて情報がないところをお客様が想像することで楽しめているのだと感じたので、出演が決まった嬉しさと同時に、僕はそれをどう表現できるのかな、という難しさを感じました。

今までの出演作とは、また違ったテイストの作品だと感じている?

そうですね。今までの作品は情報がわりとしっかりあるうえで、それを自分でどう噛み砕いてやっていくのかを主軸に置いていたので。今回は足りないピースをどう埋めていくのかということと、シリーズの歴史もある作品なので、今まで長く演じていらっしゃった方がいるなか、自分が務めることの意味も考えなくてはならないと思いました。今までのものは本当に素晴らしくて、かといってマネをするだけでは違う。でもこれまでこの作品をちゃんと愛してくれていた人がいるから、ここまでシリーズが続いてきたのだということもわかっているので、そこを加味して役と作品に向き合っていこう!と思っているところです。

シリーズものだと、役を引き継ぐことに対する想いも出てきますね。

はい。夜刀神狗朗は、荒牧慶彦さんが初演からずっとやられてきた役なので。ミュージカル『薄桜鬼 志譚』のときは、僕以前にも何人かの方が務めていらっしゃったなかでしたが、舞台『K』は前作まで荒牧さんが演じていらっしゃったので、荒牧さんの演じる夜刀神狗朗の良さ、というものを皆様が存分に知っていると思うんです。なので、そこを超えたいとかそういうことではなくて、僕だからこその夜刀神狗朗と、杉山真宏が演じる伊佐那社のふたりだからこそ生まれる関係性や空気感というものを楽しんでもらうのが一番かなと思っています。

たしかに「K」は《王》たちの間柄、そして「クランズマン」と呼ばれる王に異能を分け与えられた仲間たちの関係性が重要な作品だと思います。

めちゃくちゃ大事だと思います! 特に今回は《緑のクラン》も登場して、各クランがますます色濃い。その中で、僕らの《白銀のクラン》はやっぱり芯になっていなくてはいけないと思うので、ガッチリとスクラムを組まなければと。上辺だけの関係になってしまうのは嫌ですし、その繋がりがちゃんと出せれば、お客様が心動かされるものになっていくのではないかと思っています。シーンの稽古中に「ああ、この感情が戦う理由に繋がっていくんだな」と見えてきたりもしているので、もっともっと詰めていきたいですね。

シロとクロの掛け合いが今作の大きなポイントにもなっていると思う

《白銀のクラン》キャストの関係はいかがですか?

僕と真宏が今回からの参加で、ネコ 役の柴 小聖ちゃんは前回から舞台『K』に参加しているので、のなちゃん(柴 小聖)にとっても難しいところだと思うんです。3人が同時にイチからつくるということではないので、引き継ぐところは引き継ぎながら……でもこの3人ならではのものをつくっていかなければいけない。殺陣とかは自分との戦いですけど、チームの空気感というのは誰かひとりが頑張るというものではないですし、それぞれでやりたいことをやるだけでも成り立たないと思うので、3人でどれだけセッションをして、関係値を積み重ねていけるかだなと思います。それは先輩方のものを見ても思いますし、一瞬でつくれるものではないので、稽古期間でどれだけお互いのことを知っていけるか……僕のことも知ってもらいたいですし、ふたりのことももっと知っていきたいです。

現段階では、おふたりはどんな人だと感じていますか?(※取材は稽古序盤)

のなちゃんは、ものすごく「K」という作品が好きだということが随所から伝わってくる方で、もともとの性格がネコに近いような感じがします。シロ(伊佐那社)ともクロ(夜刀神狗朗)とも別のベクトルを持っている人……いや、ネコ? 難しいですけど(苦笑)。でも温かさも持っていて、何も考えずにキャピキャピしている子ではないというのを、のなちゃんにも感じるんです。すごく考えているし、周りが見えている人だという気がしています。前回からやられているのですごく頼りにしていますし、「何か思ったことがあったらすぐ言ってください!」と、お願いしています。ただ、すべてのなちゃん頼りにはしたくないので、僕にできることはしていきたい。真宏はまだ20歳なんですけど、今回を通して真宏の良さをどんどん引き出せるんじゃないかという予感があります。シロとクロの掛け合いが今作の大きなポイントにもなっていると思うので、彼の良さを僕が引き出して、また僕の良さも真宏に引き出してもらいたいなと思います。なんとなくですけど、《白銀のクラン》は各々の持っているものが役とそこまで離れていない気がするので、役を通しながら、あるいは自分を通しながらの関係性を舞台上で表していきたいです。

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