Interview

崎山つばさが、どんなトラブルも解決する──初主演映画『クロガラス』公開!

崎山つばさが、どんなトラブルも解決する──初主演映画『クロガラス』公開!

新宿歌舞伎町というアンダーグラウンドな世界を舞台に、“解決屋”がトラブルを解決していくアクションエンターテインメント映画『クロガラス』。2部作となる本作は、「Episode.1」が3月9日(土)から、「Episode.2」が3月30日(土)より、それぞれ1週間限定レイトショーにて公開となる。本作で映画初主演を務めるのは、崎山つばさ。彼が演じるのは、高額報酬でどんなトラブルでも解決する解決屋の社長・黒斗だ。
本心が見えない、金さえ払えばどんな依頼も引き受ける裏社会の“ダークヒーロー”という難しい役どころに挑み、さらに、主題歌も担当。初めての作詞にも挑戦している。昨年10月頃に行われた撮影は、約一週間で「Episode.1」、「Episode.2」を撮り終えた激動のスケジュールだったというが、まだ半年も経っていないというのに、「すごく懐かしく感じる」と感慨深げに台本を眺める崎山に、撮影エピソードや音楽活動について、自身の解決したいことなど話を聞いた。

取材・文 / 能一ナオ 撮影 / 冨田望


「Episode.1」では3人の空気感を観て欲しい

映画初主演ということで、決まったときの気持ちを教えてください。

嬉しさが一番大きかったですね。映画に出ること、主演をすることが目標でもあったし、絶対的に必要な経験だとも思っていたので、実現できたことがまず嬉しかったです。そして、完全オリジナル作品で、「Episode.1」と「Episode.2」もあるということで、「Episode.3」、「Episode.4」と続けられるような作品にしたいなと思って。目の前のことに集中することは大前提に、その先も見据えてやることも大切なのかな、と思って取り組みました。

次に繋がるように意識した部分も含め、どのように役づくりをしていったのでしょうか。

新宿歌舞伎町といったアンダーグラウンドな裏社会に生きる解決屋の社長なんですが、脚本を読んでも人間味がないというか、無機質で何を考えているかわからない、ミステリアスな人間という部分があって。でも、「少しは人間の心があるのかな? もしかしたら温かい部分もあるのでは?」と思えるような絶妙な匙加減を、演じるうえでは一番大切にしました。監督に「もし、黒斗っぽくない部分や人間味を出しすぎてしまっている部分があったら言ってください」と伝えて、撮り直したりもしましたね。

その微妙なところというのは、表情や仕草などですか?

ほかにも、台詞のニュアンスなどもとても意識しました。

難しいと感じたシーンは?

やっぱり依頼人と話すときは難しいなと感じました。黒斗は依頼を受けるときに、相手を助けたいと思って引き受けるのか、それとも金のための目的なのか、というところがとても繊細だなと思ったので。そこを観た人に「どっちなんだろう?」と考えてもらえるような奥行きのある人物でもありたかったし、その雰囲気を出したいと思ったので、一番難しかったです。

「Episode.1」はまだ謎めいたミステリアスな部分が多かったのですが、「Episode.2」を観るために「Episode.1」で注目しておくといいポイントを教えてください。

2作とも依頼人が異なるので、空気感なども変わってはくるんですけど、「Episode.2」では、より解決屋の3人が依頼人の依頼をチームワークで解決していくようになっていってると感じられると思います。だからその前に、「Episode.1」では3人の空気感や、黒斗と日菜はどうやって出会ったんだろうとか、黒斗と悠哉の関係ってどうやって繋がったんだろう、といったことが想像できるようなものになっていると思うので、そこを観てもらいたいですね。

今回、植田圭輔さんが悠哉という相棒的な存在で出演されていて、舞台『ノラガミ』(16年)以来の共演となりますが、撮影中はどんなやり取りがありましたか?

もう言わずとも、お互いのやることがわかっていて。お互いの役や場面についての話は多少なりともしましたけど、たくさん話し合ったかと言ったらそうでもなくて。「こういうことを考えているんだろうな」とか「植ちゃんがそう動くんだったら、自分はこう動くから」みたいな、その現場ごとに動いていくことが多かったです。そこは一回共演しているからこその信頼感を僕が勝手に寄せていました。

共演中に新たな発見はありましたか?

意外とムードメーカー! 前に共演した当時は、植ちゃんは3つくらい作品を掛け持ちしていて、稽古場でもあまり話すことがなかったから(笑)。もちろん会話はしてはいたけど、そこまで絡めていなかったので、今回ガッツリ話もできたら、「あ、ムードメーカーなんだ!」と思いました。くだらないゲームを提案してきたりとか、場を盛り上げてくれるタイプの人なんだというのが意外な発見でしたね。

『クロガラス』という作品を、音楽を通して感じてもらえるように

今回、主題歌「Re:quest」も担当されて、歌詞も崎山さんご自身で手がけられていますが、どんな思いが込められているのか教えてください。

まず、タイトルはその楽曲の顔でもあり、全体を表すものだといつも思っているので、この主題歌のタイトルが映画『クロガラス』のことも表す顔になったらいいなと考えました。“Request(リクエスト)”は日本語訳すると“依頼”なので、依頼人が来てそれを解決屋が解決するという意味と、繰り返す“Re:”、そして追求・探究心という意味の“Quest”(クエスト)、その3つの意味が合わさって、映画を観たときに「ああ、そういうことだったんだ」と思えるように「Re:quest」というタイトルを付けました。

歌詞自体も、一回脚本を読んだときに自分が思ったことを殴り書きで書いて、その後実際に演じてみて黒斗として思ったことや感じたこと、最初脚本を読んだときはこう思っていたけど実はこうだった、みたいなことをメモ書きして、撮影が終わったあとにそれらを見返して「でもここはこうだったかも」と改めて考えるという、3段階で言葉をまとめました。そこからまた音楽に乗せてみて、ちょっと違うなと思ったこところを書き直してと、何回も何回も塗り替えて作り上げていきましたね。でも一番は、映画の最後、エンドロールでこの主題歌が流れたときに、もう一度『クロガラス』という作品を、音楽を通して感じてもらえたり、楽しんでもらえる歌詞にしたかったので、1番が「Episode.1」で2番が「Episode.2」に沿う歌詞になっています。

そうなんですね! 今まで自分が演じた役柄をもとに歌を作ったことはあったのでしょうか?

ないです。今まで経験はなかったのですが、でもこういう書き方が僕には合っているのかなとも思いました。

何段階も経て歌詞を書き上げて、役への理解度もより深まったのでは?

そうですね。だから、作詞は崎山つばさなんですけど、やっぱり黒斗と一緒に書いたという感じはあります。

音楽活動も積極的に行われているイメージがありますが、昨年末は刀剣男士として『NHK紅白歌合戦』にも出演されました。ご自身にとってどんな経験になりましたか?

本当に夢のような場所だし、ずっと小さな頃から観ていた番組でもあったので、そこに出演できることは貴重なことだなと思いました。たくさんの大御所の方もいらっしゃったし、スタッフさんも多くて、そして“平成最後”の紅白歌合戦を盛り上げようと全員が思っているということがすごく刺激になったし、自分もそこに携われているという幸福感もあり、とても貴重な経験をさせていただいたと思っています。また、海外でも放送していたということもあって、ミュージカル『刀剣乱舞』を今まで知らなかった人たちにも観てもらえたこともすごく嬉しかったです。そんななか、また今、新作公演(「~三百年の子守唄~」)を行えていることも、僕にとってすごく意味のあることだなと思うし、改めてミュージカル『刀剣乱舞』が多くの人に見てもらえる奇跡の場だったなと思って、これからも大切にしたい体験になりました。

崎山さんはソロでの音楽活動もされていますが、今後の展開での希望や目標はありますか?

ドラマの主題歌とか!?(笑)できたらいいなと思います。

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