Interview

「やっぱり舞台が好き」と語る岡田将生が、シェイクスピア舞台『ハムレット』に念願の初挑戦

「やっぱり舞台が好き」と語る岡田将生が、シェイクスピア舞台『ハムレット』に念願の初挑戦

この年齢になって、ハムレットを演じている姿が想像できるようになった

すでに発表されたコメントで「この役を演じる意味、意義はすでに感じていてこの舞台で自分がさらに変化することを確信しています」とおっしゃっていますね。

この年齢になって、ハムレットを演じている自分の姿が想像できるようになったんです。それまでは、役のことを想像することはおろか、正直、初日を迎えるのが怖くて、できれば舞台に立ちたくないとさえ思っていたので(苦笑)。ようやく覚悟ができて、この作品は20代の僕の集大成だとも思っていますし、今の自分をお客様に見ていただきたいと思えるようになりました。それが映像作品ではなくて舞台なのもなんだか嬉しくて、「やっぱり舞台が好き」と思いました(笑)。

(笑)。ちなみに、黒木 華さんや青柳 翔さんといった共演者の印象はありますか。

黒木さんはテレビドラマ『リーガルハイ』(13)でご一緒させていただいてから、同い年なのにすごい方だと思って。口数は少ないけれど、俳優同士で繋がっている部分があるから彼女の気持ちもわかるし、またご一緒できるので楽しみです。青柳さんは、年上なんですけど、お会いしたらとても優しくて。レアーティーズ役で宿敵になりますから、息が合わないと難しい関係になるので、ヒロインのオフィーリアの黒木さんもですけど、コミュニケーションをしっかりとりたいと思いますし、決闘の場面は皆さんが目が離せなくなるぐらいに集中して盛り上げようと今からワクワクしています。村上虹郎くんは年齢は離れていますが、才能は豊かだし、彼が出ている映画は思わず観たくなってしまうという魅力的な方ですね。松雪泰子さんもご一緒するのは初めてですが、『ニンゲン御破算』を観にいらしたときにお話をさせていただいてとても柔和な方でした。皆さん頼もしいので、心置きなくお芝居ができそうです。

やはり興味があるのは、蜷川さんが岡田さんを舞台の世界、ひいてはシェイクスピアの世界に連れきたということですね。

舞台のことをほとんど知らなかったので、立ち方、喋り方、すべてを蜷川さんに教えていただいて、厳しい中にも優しい演出をされた記憶が残っています。なにより、舞台の面白さを教えてくださって、僕を舞台の虜にしてしまった(笑)。舞台は映像とは違う緊張感があって、役者として気持ちを奮い立たせながら、本番に向けてどんどん神経を研ぎ澄ますと、自分の持っていない、これまでの役者人生では生まれなかった感情や感覚を味わえるんです。それは蜷川さんとお会いしたからこそだと思います。

何かエピソードはありましたか。

『皆既食~Total Eclipse~』で覚えているのは、劇場に入るときに、何を持っていけばいいのかわからなくて。そうしたら、蜷川さんと共演者の生瀬勝久さんが「座布団を持ってきたか?」とおっしゃって。「どこに売っているんですか?」と30分ぐらい座布団のお話をしたんですけど、「座布団は嘘だ」ということに早く気づいて欲しいおふたりと、まったく気づかない僕とのなんとも言えないやりとりが、小屋入りの緊張感を解いてくれました(笑)。

(笑)。ここまで役者を続けてこられて舞台の魅力をどこに感じられますか。

お客様によってお芝居の雰囲気が変わるし、生のライブ感をどれだけ出せるのかが大切だと思います。舞台はとても不思議で、自分はお芝居がダメだったと感じたときにお褒めの言葉をいただいたり、逆に僕が良かったと思っているときに褒められなかったりする。映像は時間をかけて撮影をして編集されて最善の表現に仕上げますが、舞台はありのままの姿を見せないといけないのが魅力です。

今年はすっかり舞台『ハムレット』モード

岡田さんは、映像・テレビ・舞台に本当にたくさんの作品に出ていらっしゃいますね。

まだ役者だと胸を張って言えないのですが……(苦笑)。それでも、ずっとシェイクスピアに挑戦したいと思ってここまで歩んできて、こうやって『ハムレット』の取材を受けることのできる場所にこれて嬉しいです。今は、周りから求められているものをしっかり返していきたいと思っています。というのも、僕は16歳ぐらいからお芝居のお仕事をさせていただいていますが、今でも続けているとは思っていなかったので、それだけで驚いているし、改めて周りのサポートに感謝したいので。そして今年はすっかり『ハムレット』モードです(笑)。

(笑)。それでは、見どころをお願いいたします。

とことんやります(笑)。今まで見たことのない“岡田将生”の姿をお見せしたいですし、サイモンさん演出のもと、これまでにない『ハムレット』になると思います。観たことのない方も、すでに観たことがある方も、2019年版の『ハムレット』になるので期待してください。

最後に、岡田さんの役者として原動力になっているものはありますか。

今作のような作品に巡り合うことです。そのために、ひとつひとつの仕事を大切にしながら、自分を変えていくためにお芝居をしたいということと、素敵な方々との出会いが原動力になっています。

ヘアメイク / FUJIU JIMI
スタイリスト / 大石裕介

衣装 / カバーコート(NEEDLES)¥39,000
Tシャツ(FILPHIES)¥8,800
ベスト(ENGINEERED GARMENTS)¥49,000
オーバーオール(ENGINEERED GARMENTS)¥47,000
シューズ(NEPENTHES×TRICKER’S)¥79,000

Bunkamura30周年記念
シアターコクーン・オンレパートリー2019
DISCOVER WORLD THEATRE vol.6
『ハムレット』

東京公演:2019年5月9日(木)~6月2日(日)Bunkamuraシアターコクーン
大阪公演:2019年6月7日(金)~6月11日(火)森ノ宮ピロティホール

作:ウィリアム・シェイクスピア
翻訳:河合祥一郎
演出:サイモン・ゴドウィン
美術・衣裳:スートラ・ギルモア

出演:
岡田将生
黒木 華
青柳 翔
村上虹郎
竪山隼太
玉置孝匡
冨岡 弘
町田マリー
薄平広樹
内田靖子
永島敬三
穴田有里
遠山悠介
渡辺隼斗
秋本奈緒美
福井貴一
山崎 一
松雪泰子

オフィシャルサイト
Twitter(@Bunkamura_info)

岡田将生(おかだ・まさき)

1989年8月15日生まれ、東京都出身。2006年デビュー。以降、映画、テレビなど話題作へ次々と出演。2010年には映画『悪人』、『告白』で第34回日本アカデミー賞優秀助演男優賞を受賞。近年の主な出演作は【舞台】『ニンゲン御破算』、『ウーマン・イン・ブラック<黒い服の女>』、『皆既食~Total Eclipse~』【映画】『そらのレストラン』、『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』、『銀魂』、『何者』、『秘密 THE TOP SECRET』、『ストレイヤーズ・クロニクル』、『ST赤と白の捜査ファイル』、『想いのこし』【テレビドラマ】『昭和元禄落語心中』、『小さな巨人』、『ゆとりですがなにか』、『掟上今日子の備忘録』、『不便な便利屋』などがある。4月より放送されるNHKの連続テレビ小説『なつぞら』に出演。8月には舞台『ブラッケン・ムーア〜荒地の亡霊』に出演する。

PROFILE

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関連書籍:『ハムレット』
著者:シェイクスピア 翻訳:河合祥一郎 出版社:KADOKAWA / 角川書店
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