Interview

初の日本武道館ワンマンライブ決定。「愛」と「祭り」のangela革命

初の日本武道館ワンマンライブ決定。「愛」と「祭り」のangela革命

最新作『LOVE & CARNIVAL』をめぐる、「angelaらしさ」の追求。自由と狂気が生む珠玉の一枚が誕生!

8月31日、8thアルバム『LOVE & CARNIVAL』のリリースと同時に、初の日本武道館ワンマンライブ公演を発表したangela。一歩一歩着実に歩を進め、メジャーの舞台で14年という月日を過ごしてきた彼らの魂は、今作『LOVE & CARNIVAL』にどう現れたのだろう。10月には大阪城野外音楽堂、日比谷野外大音楽堂からなる野外ライブツアーも控えるなか、制作を終えたばかりのふたりに話を聞いた。

取材・文 / 西原史顕


無責任な動機(!?)で作られた『LOVE & CARNIVAL』。 angelaが求めた「自由」とは?

まずは日本武道館ワンマンライブ開催決定(2017年3月4日)、おめでとうございます!

atsuko そうなんですよ、どうしましょう(笑)。

現在のレーベルでメジャーデビューしてから14年目。感慨深いものがあるのでは?

KATSU 実はそうでもないんですよね。気持ちとしては武道館を通過点にしたいなと思っていて。ただ会場が大きくなった分、今までやれなかったことをたくさんやってやろうとは思っていて、そこにどういうオチをつけるのかを今悩んでいるところです。やっぱり中身は大サーカスになるのかな(※angelaが毎年開催しているライブ“ミュージック・ワンダー☆大サーカス”)。

atsuko 普通にお客さんがいっぱい来て満員になればいいなって思っています。今、アニソンに限らずアイドルでもJ-POPの業界でも、結構簡単に日本武道館でのワンマンライブをやるじゃないですか。そんななかangelaは14年もかかってあの舞台に立つわけですけど、それって逆に夢のある話だなって思うんです。

そうですよね。当日は祝福ムードでいっぱいになると思います。

atsuko なので「このライブをangelaの集大成にしてやる!」みたいな暑苦しい気持ちはなくて、むしろこれだけ長くやってきたというのにまだ新しいことができる喜び、初めての舞台でライブができる幸せのほうが勝っているんですよね。

とはいえ、日本武道館ですよ。プレッシャーはないのでしょうか?

atsuko angelaって、14年も続けてきたのにまだ新人感があるというか、「いえいえ、我々はまだまだですから」ってスタンスでやってきたんですけど、最近は自分たちが思う以上の評価をいただけているのを感じます。そういう意味ではもうちょっと自信を持ってというか、「ウチのライブはちょっと変だけど楽しいよ!」って宣言することも大事なのかな。でも、今はやっぱりプレッシャーというよりは、「みんなに遊びに来てほしい!」という気持ちしかないですね。

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それでは、おそらくその武道館はもちろん、10月から始まる野外ライブツアーにおいても重要な役割を果たすであろう最新アルバム『LOVE & CARNIVAL』について、お話を伺っていいですか?

atsuko テーマはタイトルのまんま、「愛」と「祭り」です。今回は前作、前々作と較べてアニメタイアップの曲が少なかったので、新曲をつくるためのテーマを設けようという話になって。私は「祭りにしたい」と声を大にして言いました。世間は今、祭りを求めているんです。

KATSU もうひとつの「愛」については、タイアップの曲に「愛、ひと欠片」(劇場版『シドニアの騎士』主題歌)と「愛すること」(TVアニメ『蒼穹のファフナー EXODUS』第17話エンディング曲)があったので、「じゃあ、新曲でもラブな曲を作ろっか」となり。

atsuko 今回のアルバムって、すごく自由なんですよ。基本的な動機は「やりたいから」とか「楽しそう」とか「この楽器を使いたいから」とか、そういう無責任なところから来ていて(笑)。タイアップの曲はもちろん、作品に対しての責任があるのでアニメに沿った音楽になっていますけど、新曲のほうはもう、無茶苦茶に遊んでいます。

KATSU 『蒼穹のファフナー』や『K』、『シドニアの騎士』をきっかけにangelaを知ってくれた皆さんに、「本当のangelaはこれだ!」と攻めていく作品にしたいと思っていました。今のangelaが、タイアップ以外の新曲でもカッコいい系の曲を作るのは、逃げなんですよ。むしろタイアップ曲とはかけ離れた曲を作って、「angelaってここまでできるんだ」といい意味で裏切るというか。元々僕らがライブやフェスでやっているような自由さを、改めて感じてもらえたらなと思います。

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おっしゃるとおり、新曲では様々なサウンドが鳴らされていますよね。例えばM2「Come on」はすぐにでもパラパラを踊り出せそうなダンスミュージック。

KATSU ユーロビートですね。ちょっとトラックを減らすとEDMになるんですけど(笑)。「ギターを使わないアレンジをやってみよう」と作った一曲です。

atsuko パーリーピーポーですね。なんか、何も考えなくてもいい曲を作りたかったんですよ。どうしても、曲を作るときって意味を持たせようとか辻褄が合うようにとか、難しいことを考えがちじゃないですか。でも「Come on」は、「今日は盛り上がっていこうぜ!」ってひと言だけですべてが片付きます。

M3「是、夏祭り」は和のイメージ。三線や和太鼓が効いていますね。

KATSU atsukoが以前からずっと和のサウンドをやりたいと言っていて。近年は海外のアニソンイベンドで歌う機会がすごく増えたんですが、あちらの人たちって、アニメだけでなく日本のこと自体が好きなんですよね。寺とかそういう具体的なものではなく、“和の雰囲気”そのものがいいんですって。じゃあその“和”とはなんだろうと考えたときに、この和太鼓のビートこそ日本だろう、と。三線に関しては僕の趣味です。今回のレコーディングを機に一丁作ったんですけど、ちゃんとピックアップとペグをつけて、ギターのようにチューニングできる仕様にしています。

atsuko すでにライブでも使っていますけど、経費で落としたんですよ、この人。

KATSU 思いっきり作ってやりました(笑)。材質も縞黒という木を使っていて、これが軽すぎずめっちゃいい感じなんですよ。

M8の「Jump up!」。こっちは70年代風のブラスロックですね。少し大人の雰囲気が漂う一曲に仕上がっています。

atsuko 懐かしいけどわかりやすくて突き抜けてる感じ。この曲はもう、ライブ中にみんなと一緒にジャンプすることを想像しながら作りました。

“Hey! 1 2 3ッ”のくだりは延々と繰り返すことができそうですね。

atsuko ここは延ばせますね〜。

KATSU 20分くらいいけますよ。X JAPANの「ENDLESS RAIN」ばりにやれる(笑)。

atsuko 最近の盛り上がる系の曲って、テンポの速さばかりに寄っているのではないかと思っていたんですよね。なのでこういう70年代風のラインで観客を盛り上げるっていうのも面白いかな、と。

KATSU サウンド的にはこの70年代の雰囲気を出すために、念願だったNEVE1073というミキサーのモジュールの1チャンネルだけを手に入れて。

atsuko きたよ、マニアックな話が(苦笑)。

KATSU NEVEは70年代のヴィンテージ機材の王様なんですよ。これを使うとゴミみたいなシンセも音楽的に聴こえると言われているんですけど(笑)、とにかく高いんですよね。車が一台買える値段。で、今回はこれも買ってもらっちゃいました。

本当に、今回のアルバムは「自由」だったんですね。

KATSU もっと細かい話をすると、電源ケーブルが……。

atsuko いいよもう、その話。次にいこうよ。