Interview

南條愛乃、殺し屋の美女を演じた『グリザイア』を語る。“知れば知るほど辛くなる”ED楽曲にこめられた深い意味

南條愛乃、殺し屋の美女を演じた『グリザイア』を語る。“知れば知るほど辛くなる”ED楽曲にこめられた深い意味

2019年3月15日から劇場上映される『グリザイア:ファントムトリガー THE ANIMATION』、そのEDテーマ「サヨナラの惑星」をリリースする南條愛乃(なんじょうよしの)。本作ではマキ役で声優としても参加している彼女は、『グリザイア』シリーズでは4曲目の楽曲となる「サヨナラの惑星」に、どのような思いを込めたのか。また5月から始まる47都道府県を廻るアコースティックツアーに込めた想いなども語ってもらった。

取材・文 / 塚越淳一


マキは演じがいのあるキャラクター

シングルの「サヨナラの惑星」は、『グリザイア:ファントムトリガー THE ANIMATION』のEDテーマになっています。

南條愛乃 これまでもTVアニメの『グリザイア』シリーズの楽曲は歌わせていただいていたので、シリーズの楽曲が増えるということはうれしいことだし、このシリーズは、いつも曲自体が難しかったりするんですよ。息が続くかどうかとか(笑)。レコーディングでもライブでも試されるので、そういう自分が試されているような試練の曲が増えるのはうれしいですね。

それに、これまでキャストとしては出演していなかったんですけど、今シリーズの『グリザイア:ファントムトリガー』では役も演じられているので、逆輸入のような感覚もあるんですよね。曲だけで参加していたシリーズに、自分が出演して、さらにEDテーマを歌えるということで、これまでより濃厚に関われてすごくうれしいです。

まず、アニメ作品のことから伺いたいのですが、『グリザイア:ファントムトリガー THE ANIMATION』には、どのような魅力があると感じてますか?

南條 今回はゲームに出てくるシナリオを追っていくストーリーなんですけど、劇場上映のアニメとして作っているので動きもダイナミックだし、『グリザイア』シリーズは戦闘シーンが見せ場のひとつになっていると思うんですけど、すごくかっこいいんです! 私は劇場でまだ観れてないんですけど、早く劇場で観たいなって思いました。

演じているマキについてはどうですか?

南條 マキの声のトーンが新鮮だったようで、私としてはそれほど特殊なことをやっているつもりはなかったんですけど、アニメを観た方は、「今までにない役ですね」とか「南條さんとわかりながら聞いていてもわかりませんでした」と言ってくれる方もいて新鮮でした。

私としては自分の中にある引き出しを出したつもりだったんですけど、あまり表立って見せてきてはいなかった引き出しだったみたいです。でもうれしいですね。ただ、口が悪いという意味では、これまででナンバーワンではありますけど(笑)。

口が悪いという特徴以外には、どんなところがあるのですか?

南條 元々繊細で女の子らしい女の子として育っていく子だったと思うんですね。血は繋がっていないけど、レナというお姉さんがいて、レナは見た目は女の子っぽいんですけど、中身がサバサバしていて、殺し屋向きだったりするんです。

そのレナに面倒を見てもらうことになったマキは、今でこそ口が悪いし、外見も強そうなんですけど、幼い頃は不遇な環境にいて、殺し屋になるか娼婦になるかを選ばなきゃいけないなんて時もあったんです。「娼婦向き」だと言われるくらい自分で決められない、おとなしい女の子だったんですけど、結局殺し屋になることを選び、自ら過酷な状況に身をおいて、精神を武装しているんですよね。ただ、ふとした瞬間に繊細さとか、推しに弱いところが見えてくる。それをどこまでにじませるかというのは、演じながら結構考えていました。

キャラクターの過去とかバックボーンとかが、深い作品ですもんね。

南條 マキが本来持っている性質と、成長しながら作り上げてきた、マキが思っているマキの性格。そこのギャップですよね。マキ自身は認識してないけど、演じている私は知っているわけなので、そのさじ加減は難しいし、演じ甲斐がありました。

いびつなキャラクターたちの関係性も、観ていて面白いと思います

では、作品の魅力というとどこでしょう? 先程アクションというのもありましたが。

南條 みんなキャラクターが立っているので、観ていて面白いと思います。みんな完璧じゃないというか。いびつな女の子たちが集まっているし、その子たちを統べるハルトという男の子も、やっぱりいびつなので、そんな子たちが集まった結果、バランスが取れているというのも、観ていてすごく危うくて、やっぱりいびつなんですよね。

殺しをやらせたらすごい子たちなんだけど、一般生活においては不安定なところで生きているキャラクターなので、会話のやり取りだったり、表立っては見せていないけど感じている信頼関係だったりは、観ていて面白いと思うし、目が離せない感じがあります。

となると、ほぼすべてが見どころになりますね(笑)。たぶんガンマニアの方とかも面白いでしょうし。

南條 私は銃のことは全然わからないんですけどね。ゲームには詳しい説明がありましたけど、呪文のようで(笑)。でも、銃ごとの特性だったり持ち味とかも出てきたので、好きな人はたまらないんだろうなって思います。それもわかってくると、もう一歩楽しくなるような気がしますね。

南條さん的に、どのキャラが好きとかはありますか?

南條 みんなそれぞれに好きなところがあるので難しいですけど、口調とかはムラサキが好きですね。私、種ちゃん(種﨑敦美)が演じているキャラクターが好きで、ついつい追いかけてしまうんですよね。あとはハルトは飄々としていてつかめないところがあるので、そこも結構好きです。

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