Report

谷水 力&永田聖一朗&小南光司らと“青春”しませんか? 舞台『俺たちマジ校デストロイ』上演中!

谷水 力&永田聖一朗&小南光司らと“青春”しませんか? 舞台『俺たちマジ校デストロイ』上演中!

3月21日(木・祝)からシアター1010にて上演中の舞台『俺たちマジ校デストロイ』。同名の原作漫画は、熱狂的なファンを生んでいる人気作で、Web漫画総選挙2018にもノミネートされている。
「アイドルは時代遅れ」という近未来の時代を生きる高校生たちが、アプリ“アイドルネオ”に登録して本物のアイドルを目指すストーリー。脚本・演出は、KPR/開幕ペナントレースの村井 雄、劇中歌プロデュースはAstroNoteSと豪華なタッグが実現した舞台となっている。 初日前に行われた公開ゲネプロと、谷水 力、野口稜介、熊谷魁人、永田聖一朗、小南光司、堀海 登、大橋典之、横井翔二郎、神永圭佑が登壇した囲み取材の模様をレポートする。

取材・文・撮影(囲み取材のみ) / 竹下力

「見たことのない景色」が誰にでも待っている

ティーンの男子の“青春”なんて目も当てられないほど野暮で“不純な動機”に満ちている。髪を染めたい! ピアスをしたい! お金が欲しい! とにかくみんなからチヤホヤされたい! 女の子にモテたい! と例を挙げればきりがないけれど、そんな男の子のはち切れんばかりの“青春”を真空パッケージにしたような舞台だった。

“アイドルは時代遅れ”となった近未来。麻嶋北(まじまきた)男子高等学校……略して“マジ校”に、「女子におモテになりてぇ……」という不純な理由から、スマートフォンのアプリを使って“ネオアイドル”になったトモ(谷水 力)、ニーナ(野口稜介)、メグ(熊谷魁人)の3人の男子高校生がいた。彼らは、ネオアイドルグループ“マジ校デストロイ”を結成。同じ学校のキスケ(永田聖一朗)、ミユ(小南光司)、ジュン(堀海 登)、ユッキー(大橋典之)を仲間に引き込み、“Prince-One”という京条 竜(横井翔二郎)、相良辰生(神永圭佑)の先輩アイドルユニットの背中を追いかけながらアイドル街道を驀進していく。

とにかく、10代の無鉄砲さや無邪気さがこれでもかと舞台上で再現され、全速力で生きていくティーンの姿が感動的に描かれている。観ながら思わず笑ってしまうし泣いてしまう。女の子にモテたくてNUMBER GIRL(祝再結成!?)やくるり、THEE MICHELLE GUN ELEPHANTをコピーしていたティーンの頃を思い出した。だからといって、この舞台からノスタルジーを感じさせないのは、登場人物たちが、どこの誰にでも当てはまる“青春”を現在進行形に生きていたからだ。

キャラクターは原作を忠実にしながらも、脚本の村井 雄によって、当て書きに近い、役者たちの等身大に近い役どころに仕立て上げられていた。アイドルユニット“Prince-One”を演じる横井翔二郎や神永圭佑は様々な舞台の経験を活かし、アイドルとして存在するだけではなく、物語を引っ掻き回す役も引き受け、縦横無尽の活躍を見せたし、初舞台の野口稜介も、チャラ男が似合う熊谷魁人も、どこかスレた表情が魅力的な堀海 登も、自分の存在意義をかけて熱演した大橋典之も、皆、与えられたキャラクターを思いっきり演じていて爽快だった。

ぶりっ子なキャラクターの鈴城御由 役の小南光司は、中性的な佇まいが板について可愛かった。“マジ校デストロイ”の作詞・作曲担当、コンポーザーである矢野喜助 役の永田聖一朗は、少し影のある役を達者な台詞回しで演じ、いつ観てもその演技に引き込まると唸らされる。これだけ男の子が集まると男子高特有の“ムサさ”とか“暑苦しさ”を感じるかと思いきや、AstroNoteSのかっこいい劇伴のおかげもあって、誰でも引きこまれてしまうパワーがあるので、男女問わずに楽しむことができるだろう。

この舞台では登場人物それぞれが思い悩んでいる。それは大人から見れば些細なことかもしれない。でも、当人にとってはとても大切なことだ。本人が抱えている悩みは、本人にとってみれば世界で一番大事な悩みだし、それを解決するのは自分でしかない。他人を気にすることなく自己の在り様をしっかり受け止めようという、他人の目線をどうしても気にしてしまう現代っ子へのちょっとしたアドバイスも感じさせる。

それを具現化している理想の男の子が皆瀬 友になるのだろう。谷水 力は、飽きっぽい性格だけれど、自分のしたいことをする、自分のことを肯定する皆瀬 という役を颯爽と好演していた。“自分とは何か”と悩みがちな10代の道しるべとなるべく、悩みなんてどこ吹く風で、仲間の悩みさえも吹き飛ばすといったエンジン全開の演技を見せ、まさにみんなの“アイドル”になっていた。原作のたなかマルメロは理想の男子像を描きたかったのかもしれない。それを掬い取った村井 雄にも、そんな役を演じた谷水 力にも、原作を余すことなく再現したカンパニーにも大きな喝采を送りたくなる。

演出の村井 雄は、甘酸っぱい青春を巧みに表現しながら、セットや小道具を使ってギャグをかましたり、役者が予想を裏切るような言動や行動をする“スカシ”を絶妙なタイミングでぶち込み、客席を巻き込む怒涛の仕掛けで観客の感情を揺さぶりながら“マジ校”の世界にトリップさせる。

本作はストーリーパートとライブパートの2部構成になっている。ライブパートでは“マジ校デストロイ”による「マージナルデイズ・デストロイ!」や「MAGIC CALL!!」など6曲が披露されたけれど、バッキバキのエレクトロニックな曲が次々と投下されてウキウキすること間違いなしだ。

“青春”はイタいしサブいものかもしれないけれど、誰にとってもかけがえのないも。それを経たから、今の自分がある。つらくて、苦しくて、時には泣くことさえあるけれど、誰かと笑いあったこともあるはずだ。全力で生き続けていれば、彼らがよく発していた「見たことのない景色」が誰にでも待っている。そう教えてくれる、優しくて愛おしい、最後には壮大なカタルシスが待っている作品だった。

日頃の鬱憤や不満を“デストロイ”して

このゲネプロの前に囲み取材が行われ、谷水 力、野口稜介、熊谷魁人、永田聖一朗、小南光司、堀海 登、大橋典之、横井翔二郎、神永圭佑が登壇した。

まず見どころを聞かれ、皆瀬 友(トモ)役の谷水 力は「舞台から高校生らしさを感じてもらって、日頃の鬱憤や不満を“デストロイ”してください」と語り、新名裕輝(ニーナ)役の野口稜介は「今作の稽古で初めて芝居に触れ、共演者から様々なことを教えてもらいました。今は高まる感情を抑えるので必死です」と笑った。

三栗 俊(メグ)役の熊谷魁人は「原作ファンを含め、期待値の高い作品ですので、その期待に応えられるように千秋楽まで頑張ります」と述べると、矢野喜助(キスケ)役の永田聖一朗は「フレッシュでパワーもあって、エネルギーに満ちた舞台になっていると思います」と語った。

鈴城御由(ミユ)役の小南光司は「この舞台はひとりひとりにフォーカスが当たって、みんながそれぞれ成長していくステージだと思います」と語り、芹沢 純(ジュン)役の堀海 登は「キャストとアンサンブルとスタッフ、そしてお客様と一緒に青春ストーリーを作り上げたいと思います」と意気込み、加賀幸彦(ユッキー)役の大橋典之は「座組みは仲が良かったですし、高校生のワイワイ感を出せるように頑張ってきました」と稽古を振り返った。

京条 竜 役の横井翔二郎は「舞台版では原作で描かれていないシーンを、命をかけて埋めていきます」と述べ、相良辰生 役の神永圭佑は「若いカンパニーなので若さ溢れるキャストでいっぱいです」と語った。

最後に谷水は「ストーリーとライブが地続きになっているので、お芝居の熱量をそのままライブでも味わっていただければ嬉しいです」と締め括った。

公演は3月30日(土)までシアター1010にて上演される。また、7月26日(金)には、本公演のBlu-rayとDVDとCDも発売される。8月25日(日)には、リリースイベントが開催され、キャストによるトークやハイタッチ会が行われる予定。詳しくはホームページをチェックしよう。

舞台『俺たちマジ校デストロイ』

2019年3月21日(木・祝)~3月30日(土) シアター1010

原作:たなかマルメロ
演出・脚本:村井 雄
劇中歌プロデュース:AstroNoteS
制作:Office ENDLESS
主催:エイベックス・ピクチャーズ

出演:
皆瀬 友(トモ)役:谷水 力
新名裕輝(ニーナ)役:野口稜介
三栗 俊(メグ)役:熊谷魁人
矢野喜助(キスケ)役:永田聖一朗
鈴城御由(ミユ)役:小南光司
芹沢 純(ジュン)役:堀海 登
加賀幸彦(ユッキー)役:大橋典之
京条 竜 役:横井翔二郎
相良辰生 役:神永圭佑

アンサンブル:
吉田哲也、澤田圭佑、渡邊太喜、本間優太、深澤悠斗、桐木健輔

オフィシャルサイト
Twitter(@majiko_stage)

関連書籍:漫画『俺たちマジ校 デストロイ』
著者:たなかマルメロ 出版社:KADOKAWA/エンターブレイン