Interview

FTISLAND 最新アルバムにして、“入隊前最後”の作品。5人にファンへの思いとバンド愛に溢れる1枚について訊く。

FTISLAND 最新アルバムにして、“入隊前最後”の作品。5人にファンへの思いとバンド愛に溢れる1枚について訊く。

2008年、全員10代という若さで韓国から日本にやってきて、インディーズバンドとして活動を始めたFTISLAND。2010年にはメジャーデビューし、毎年アリーナでライブを行えるまでの人気を得た。若さ、経験不足、異文化の壁を乗り越えて韓国バンドの先駆者としてさまざまな道を切り開いてきたFTISLANDだが、今回のアルバム『EVERLASTING』とツアーが<入隊前最後>ということが伝えられている。しばらく5人で演奏する姿が見られなくなるが、彼らから発せられたのは「メソメソしてほしくない。明るくバイバイするのがFTISLAND流」、「俺らはまた必ず戻って来てライブをする」というポジティブなメッセージ。5人に<今>の気持ちを訊いた。

取材・文 / 坂本ゆかり

僕たちがいない間も、そしてその先もずっと聴き続けられるアルバムにしよう!」っていうのがメンバー全員の想いでした(ホンギ)

すでに発表されていますが、このアルバム『EVERLASTING』とツアーをもって、少しの間FTISLANDに会えなくなってしまうんですよね…。アルバム『EVERLASTING』に込めた想いを教えていただけますか?

ホンギ 今回のアルバムは入隊前の最後の日本アルバムになります。「もっとファンに寄り添った、僕たちがいない間も、そしてその先もずっと聴き続けられるアルバムにしよう!」っていうのがメンバー全員の想いでした。だから『EVERLASTING=永遠に』っていうタイトルにしたんです。でも、メソメソするような感傷的な意味じゃなくて、もっと前向きな意味というか…、「この先もこのアルバムをずっと聴き続けてほしい」「この先も俺たちはロックをぶちかますぜ!」っていう意味。それに…、これはちょっと俺が言うのは恥ずかしいんだけど、僕らとプリマドンナ(FTISLANDファン)の関係が永遠っていう意味もあるんですよね(笑)。

ミンファン うん、やっぱり僕たちが伝えたいこと、言いたいことを曲にしたいと思いました。『EVERLASTING』っていうのも、「どういうタイトルがふさわしいんだろう?」っていろいろ話し合って決めたものです。

「FTISLANDの音楽は永遠」ってことですね。ところで、個人的に「EVERLASTING(永遠)」なものって何ですか?

ホンギ ずっと続けるってことだよね…、それだったらゲーム! もう、これしかないね。今は、『Eternal Light』ってゲームにハマっています。

スンヒョン う~ん、永遠に大事にしなきゃいけないものは、自分の周りにいてくれる人。人を大事にすることだと思います。

ミンファン 僕は個人的なことじゃないんだけど、科学技術に発展し続けてほしいです。とりあえず早く「エアコンつけて」とか、「ラーメン作って」って命令するだけで、何でもやってくれる家ができるといいなぁ。

ジェジン 僕は、永遠にイ・ジェジンっていう名前を残したいんですよね。お金よりも名誉が欲しいというか。そんなことを最近、ずっと考えてます(笑)。音楽家としてでも俳優としてでも他のことでもいいんだけれど、名を残して死にたいんです。銅像になるような人になりたい!

「悲しいとか寂しいとか考えないで、元気でいてね!」っていう僕たちからのメッセージです(ジョンフン)

ジェジンさんの夢は、壮大ですね(笑)。このアルバムのリード曲の「God Bless You」はスピード感にあふれた明るい曲で、さっきホンギさんが言ってくれた「この先も俺たちはロックをぶちかますぜ!」という言葉がピッタリですね。

ジョンフン 「明るくバイバイ」がテーマだから。「God Bless You」は、FTISLANDの日本メジャーデビュー曲「Flower Rock」を意識して作ったんです。「Flower Rock」ってFTISLAND のイメージを作った曲だと思うんですよ。原点回帰じゃないけど、あのときのイメージでまたやってみようって思って。ギターフのレーズとか、けっこう「Flower Rock」を意識してアレンジしたんです。

ホンギ ファンのみんなが喜ぶ曲をアルバムに入れたくて。「みんなの喜ぶ曲って?」って考えた時に、「あっ! FTISLANDの曲じゃん!」って思ったんです。それで、ファンのみんなが好きなFTの曲を片っ端からリストアップして。で、「リード曲は「Flower Rock」みたいな曲がいいよね」ってことになったんです。

ジョンフン そう。曲名の「God Bless You」には「幸運を!」とか「ご無事で!」、「またね!」って意味があるけど、「悲しいとか寂しいとか考えないで、元気でいてね!」っていう僕たちからのメッセージです。その想いを伝えるためにも、全員で作詞をしようってことになって、みんなで意見を出し合って歌詞を作り上げました。

ジェジン ジョンフンさんが「今回のアルバムは入隊前の最後の作品だから、全員で歌詞を作ろう」って切り出してくれて、みんなが出した意見をまとめて、歌詞にしてくれました。だから、誰がどの部分の歌詞を書いたって明確には分けられないんです。

テーマは「世界旅行」です(ジェジン)

ミュージックビデオも楽しい作品に仕上がっているし、「明るくバイバイ」っていう皆さんの想いが伝わりますね。そういえばこのビデオの撮影のために、ジョンフンさんが金髪にしたってききましたよ(笑)。

ジョンフン あ、そうそう。久々に金髪にしました(笑)。

ホンギ こいつ、金髪にできるのも最後だと思ってやったんだよ(笑)。

ジョンフン それもあるけど、金髪の方が若く見えるじゃん! そっちの方が大事な理由(笑)。

5人が別々の場所に旅立って、困難を乗り越えてまた集まって音楽をするっていうストーリーになってます(スンヒョン)

ミュージックビデオのコンセプトは?

ジェジン もうみんな見てると思うけど、すごく面白いでしょ? テーマは「世界旅行」です。

スンヒョン 5人が別々の場所に旅立って、困難を乗り越えてまた集まって音楽をするっていうストーリーになってます。「僕たちは必ず戻ってくる」ってことを言いたくて。それを象徴してるのが最後のポーズ。カッコいいよね。

ホンギ それ、面白いところやな。

スンヒョン 映画『ターミネーター』の“I’ll Be Back”のポーズね。

ホンギ 最後に去年のアルバム『PLANET BONDS』みたいなシーンもあるけど、俺たちはぐるっと回ってまた戻ってくる感じ。歌詞の中にもFTISLANDの昔の曲のタイトルが入っていたり、僕らのいろいろな思い出が入っている曲です。

なるほど。アルバム制作時のエピソードって何かありますか?

ホンギ ないな~。

ジェジン うん、順調だったから特にエピソードがないんです(笑)。でも、久々にミンファンとスンヒョンの歌を聴いた。

ジョンフン ミンファンの作った「I’m coming home」では、5人全員で歌ったんです。久しぶりだったよね。

ミンファン 5人で歌うっていうのは、ジョンフンさんのアイディアだったんです。曲を聴いたときに、「この曲は、みんなで歌ったらどうかな?」ってジョンフンさんが言ってくれて。パート割はみんなで相談しながら決めました。

みんな、歌も上手くなりましたよね。「もう入隊か~」って思って、ちょっと昔のことを思い出してみたんです。最初に日本でライブをやった10代のころと比べると、演奏もすっごく上手くなったし、歌も上手くなって。それに、みんな大人になったなーって(笑)。

ジョンフン なったねー、みんな、歌が上手くなった。俺も(笑)。

ホンギ 歌が上手くなっているのは、俺だ!

今回、ホンギさんのノドの調子がすごく良かったみたいですね。

ジョンフン そうそう、前と違うね。ぜんぜん声が出てる。楽に歌えてる感じ。上手くなったっていうより、コンディションがいい感じだよね。前はちょっと疲れると枯れた感じの声になったけど、今はすごくクリアな声が楽に出ている。

ホンギ 俺は個人的には、枯れてるほうが好きなんだけど。

ジョンフン 「God Bless You」は、楽に歌えてるよね。

ホンギ いや辛いよ、キーが高いから。

ジョンフン いやいや、ボーカルすごくいいよ。

曲作りも成長していますよね。2014年から自分たちの曲で勝負するようになって、今ではホンギさん、ジョンフンさん、ジェジンさんがFTISLANDのメイン作家になりました。それぞれのカラーも確立したし。

ホンギ ここ最近の僕たちはトレンドを追いながら、それを自分たちのロックに重ねた音楽を作ってきました。それは「Pretty Girl」もそうだし「Hold the moon」でもわかると思う。3人で曲を書くと、バリエーションもできるし。

『EVERLASTING』では、スンヒョンさんが作曲した曲も久々に登場して、5人それぞれが書いた曲が収録されているのも見逃せませんね。

ホンギ 5人が書く曲がぜんぜん違うからおもしろいよね。『EVERLASTING』は5人が曲を書いているっていうのも大きなポイントです。

いつも通りに「アルバムを楽しみにしてください」、「ツアーでたくさん遊んでください」って言うしかない(ミンファン)

いつにも増して5人で作り上げた感のある『EVERLASTING』が入隊前最後のアルバムになるのですが、今、どんな心境なんでしょう。

ジョンフン 入隊ってことよりも、「『EVERLASTING』を聴いたみんなが、満足してくれるかな?」っていうのが今の気持ちかな。頑張って作ったから、みんなに受け入れてほしいよね、やっぱり。

ミンファン うん、入隊はまだ、実感できなくて。今は目の前にアルバムの発売とかツアーがあってやらなきゃならないことがたくさんあるから、その先のことまで考えられないのが現実。ツアーが終盤に入ったら実感が出てくるんじゃないかな…、今は正直わからないです。いつも通りに「アルバムを楽しみにしてください」、「ツアーでたくさん遊んでください」って言うしかない。

「あの時はこうだったな」ってFTISLANDとの思い出だけじゃなくて、自分の昔のことも思い出してほしい(ジョンフン)

4月4日から、約1ヶ月間のツアー『FTISLAND JAPAN LIVE TOUR 2019 -FIVE TREASURES-』が開催されます。このツアーも、入隊前最後のツアーになりますが。

ホンギ まだセットリストはできてないんだけれど、2008年から今までの歴史を振り返ろうと思っています。そう、インディーズ時代からの懐かしい曲もたくさんやろうかなって思って。だから『EVERLASTING』だけじゃなくて、昔のアルバムから全部、聴き直して来てください(笑)。

ジョンフン 意味のあるセットリストになると思うんですよね。曲は1曲1曲に意味があるし。僕は昔の曲を聴くと、リリースした当時のことを思い出すんですよ。きっと、ファンの皆さんも同じじゃない? 「あの時はこうだったな」ってFTISLANDとの思い出だけじゃなくて、自分の昔のことも思い出してほしい。「あ、この曲から私はプリマドンナになったんだな」とか。

しばらくFTISLANDに会えなくなると思うと、緊張しそうですけれど、ファンの皆さんにはどんな気持ちで来てほしいですか?

ホンギ それは、いつもと同じでいいでしょ。ただ来て、ただ楽しめばいいだけ。とにかく、最高傑作のライブにしますよ(笑)。

今と変わらずアルバムを出して、ライブをやるのがFTISLANDだと思うよ。俺は30代、40代の方が楽しくなると思ってる(ホンギ)

頼もしい! もちろん「God Bless You」のミュージックビデオみたいに、また5人がそろったら、ライブをやってくれますよね?

ホンギ 俺とジョンフンが先に曲作りをして待っていて、全員がそろったら新しいアルバムを出したいって思っているけど、アルバムを出すってことより、全員が納得のいく音楽を作るってことが大事だって話をしてる。でもきっと、今と変わらずアルバムを出して、ライブをやるのがFTISLANDだと思うよ。俺は30代、40代の方が楽しくなると思ってるから、この先を楽しみにしてる!

※取材は3月上旬に行われたものです。

その他のFTISLANDの作品はこちらへ。

FTISLAND JAPAN LIVE TOUR 2019 -FIVE TREASURES-

4月4日(木) 【東京】豊洲PIT
4月5日(金) 【東京】豊洲PIT
4月11日(木) 【新潟】新潟県民会館 大ホール
4月13日(土) 【宮城】仙台サンプラザホール
4月17日(水) 【大阪】Zepp Osaka Bayside
4月18日(木) 【大阪】Zepp Osaka Bayside
4月20日 (土) 【広島】広島文化学園HBGホール
4月22日(月) 【愛知】Zepp Nagoya
4月23日(火) 【愛知】Zepp Nagoya
4月25日(木) 【福岡】Zepp Fukuoka
4月30日(火) 【東京】日本武道館   
5月4日(土) 【兵庫】ワールド記念ホール(神戸ポートアイランドホール)
5月5日(日) 【兵庫】ワールド記念ホール(神戸ポートアイランドホール)

*詳細はオフィシャルサイトで

FTISLAND

2007年、現役高校生バンドとして韓国で結成された5人組バンド「FTISLAND」。
10代の圧倒的な支持を得てゴールデンディスク新人賞を獲得するなど、韓国の各音楽新人賞を総なめ。
近隣諸国を駆け巡り精力的にツアーを行いながら、アジア圏で名を轟かせる。
日本では2008年にインディーズデビュー。インディーズ期にはBLITZ、AX、ZEPPを満員にし、オリコンチャートTOP10入りを果たしている。
2010年、J-POPをも凌駕するといわれるK-POPブームの最中一際異彩を放つバンドというスタイルを武器に堂々の日本メジャーデビュー。
メジャーデビュー以降、毎年アルバム発売・ライブツアーを重ね、バンドとして進化を遂げている。

オフィシャルサイトhttp://ftisland-official.jp