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『戦国無双4 DX』いまだからこその”スタンダードな無双”の一騎当千を体験!

『戦国無双4 DX』いまだからこその”スタンダードな無双”の一騎当千を体験!

画面を埋め尽くすほどの敵を”一騎当千”の力を備えたキャラクターでなぎ倒す爽快感をウリに、さまざまなコンテンツをゲーム化。その結果、いまやアクションゲームを代表するひとつのジャンルにもなった感のある『無双』シリーズ。今回紹介するのは、今年で15周年を迎えた『戦国無双』シリーズの最新作、『戦国無双4 DX』。ベースになっている『戦国無双4』は約5年まえのタイトルだが、他の『無双』シリーズ(『真・三國無双8』、『無双OROCHI3』など)の変化を踏まえて本作をプレイすると、2019年のいまだからこそ感じられる魅力にあふれている。本稿ではそんな『戦国無双4 DX』が持つ、アクション面の魅力を中心に語っていきたい。

文 / マンモス丸谷


万人が思い描く『無双』のイメージを守るシリーズ

前述のとおり、本作は2014年にリリースされた『戦国無双4』のデラックス版。操作可能な武将(キャラクター)が55名という、『戦国無双4』の時点でシリーズ最大級の遊びごたえを備えていたところに、発売後に配信された150点以上のダウンロードコンテンツを封入。そのため、強力で便利な武装を使っての快適なプレイや、ネタ度強め&セクシーな衣装をまとって戦場を暴れ回るといった遊びが、ゲーム開始から間もない時点で行なえるのだ。

▲女性武将に用意された衣装のバリエーションは数ある『無双』のなかでも随一。そのすべてをゲーム開始時から選択できる

ボリュームたっぷりで『戦国無双』シリーズの決定版というべき内容となっている『戦国無双4 DX』だが、2019年のいま本作を遊んでみると、”極めてスタンダードな『無双』”であるという点があらためて大きな魅力として浮かび上がってくる。オープンワールド化して攻撃方法も変わった『真・三國無双8』や、神話の神々の力を使った新アクションがフィーチャーされている『無双OROCHI3』などに比べると、本作の攻撃アクションは『無双』シリーズのファンにとってはじつに慣れ親しんだもの。しかし、だからこそ「連打しているだけで気持ちいい!」という、『無双』シリーズが持つ最もシンプルな魅力をあらためて実感しやすい。「久々に『無双』シリーズで遊びたい」、「『無双』シリーズをプレイしたことがない」という人にとっては、この『戦国無双4 DX』がベストな『無双』になるはずだ。

▲通常攻撃、通常攻撃から派生するチャージ攻撃を敵兵の数や敵将の有無、または気分によって使い分けていくのが戦闘の基本

▲本作では武将のレベルのほかに、通常攻撃やチャージ攻撃といった攻撃アクション自体にもレベルが設定されており、使えば使うほど性能が向上。プレイヤーの戦闘スタイルによって成長の過程が変化する

『戦国無双』ならではのシステムを活用したアクション

現状で最もスタンダードな『無双』といえる作りになっている本作だが、『戦国無双』ならでは(もしくは『戦国無双』で導入され、その後他作品にも取り入れられた)のアクションも複数存在する。まず『戦国無双4』一番の発明ともいえるのが、”神速アクション”。チャージ1攻撃の代わりに導入されたこの神速アクションは高速移動しながら多数の敵を巻き込む攻撃をくり出せる、非常に便利なもの。武将相手には必ずガードされるという短所はあるものの(ほかの攻撃でのけぞっている状態なら神速アクションも当たる)、雑兵にはこれ1本でゴリ押せるほど強力で、「むしろ神速アクションこそが”通常攻撃”と言えるのでは?」というレベルで使い勝手がよく、また移動手段としても非常に優秀。体感的には通常移動はもちろん、乗馬状態よりもスピーディーに移動できる印象だった。その移動の”ついで”に撃破数やコンボ数も稼げたため、過去作以上にこれぞ一騎当千の武将といった感じの気持ちよさを感じることができた。

▲広範囲を攻撃しながら移動する神速アクションのおかげで、コンボ表示が途切れるケースが激減したのも印象的。敵との距離や数を考えずに神速アクションを出し続けているだけでも、楽に1000コンボ超えを達成できる

一方で神速アクションが通用しない武将相手には、”影技”が有効。通常攻撃後の入力で発生する影技にはガード中の敵をよろめかせる効果があるため、敵武将を計画的に崩して戦局を打開することが可能。通常攻撃をガードされてもいいので当てる→影技→チャージ攻撃をからめたコンボ→ダウンしたところに通常攻撃を重ねる……というパターンに持ち込めば、過去作よりもいくぶん難度が上がった対武将戦も、スムーズにこなせるようになっている。対峙している敵の種類や状態によって攻撃を使い分けることでステージ攻略の速度が目に見えて変わるのも、『戦国無双4』の特徴といえるだろう。加えて個人的には、ガードを固めた武将を背後から斬りにいかず、正面から崩せるようになったのもうれしいポイント。神速アクションの追加と併せて(移動でアクションが途切れない)、絵的に武将がかっこ悪く映る瞬間が減っているのは、武将のキャラクター性を立てる側面から見てもグッドと言えるだろう。

▲敵に囲まれている際は広範囲を攻撃できるチャージ3攻撃を多用、敵将がいる場合は影技やチャージ2攻撃でガードを崩してから追撃……などの使い分けができると、より快適に敵をなぎ倒していける

アクションの使い分け以上にステージ攻略に大きく影響するのが、操作武将をリアルタイムで切り替えられるシステムの活用。ふたりの操作武将を選んで出撃する形式になった『戦国無双4』では、プレイヤーが操作していない状態の武将に対して”方針設定”を行なうことで、攻撃対象や移動先を指示できる。これをうまく活用すると、過去作では失敗しやすかった進軍方向と逆に現れた伏兵の処理、遠方で孤立した味方武将の救援、特定の人物の護衛などのミッションにスマートに対応可能。1度のプレイで達成できなかったミッションに再挑戦する際はもちろん、戦国時代の知識がある人ならば裏切るとわかっている味方武将の近くに操作可能なキャラクターを配置しておき、寝返りイベントが発生した瞬間に殲滅……なんてこともできるはずだ。

▲方針設定を使うと、多方面から大将を狙って進軍してくる増援への対処や、マップ内の複数の場所を制圧するようなミッションへの対応が格段に楽になる

▲回復アイテムの効果を最大限に活かしやすい、無双最終奥義が使えるなど、操作可能な武将をともに行動させることにもメリットはある

便利な新アクションや新システムが追加されたほか、一部敵将の強さやミッション達成の難易度を”上げる”ことで、無双演武(ストーリーモード)全体がヌルくなりすぎないように調整を施しているのも個人的にはうれしかった。難易度”地獄”が尋常でない歯ごたえを備えているのは通常営業どおりといった感じだが、難易度”難しい”や”普通”でも(武器や武将のレベルが低いと)一部ステージの本多忠勝や真田幸村に瞬殺されたり、ミッション達成に前のめりになりすぎて総大将がいつの間にか敗走してゲームオーバー……といった不測の事態は何度か起こった。『戦国無双3』までの『戦国無双』や『真・三國無双7』あたりまでの『真・三國無双』が“簡単すぎて”シリーズを敬遠していた人にとっても、本作は適度な難度を持ったアクションゲームとしておすすめできる(もともと難易度”地獄”が簡単という人はそうそういないと思うが……)。

▲本作が他の『無双』シリーズより難しいと感じて苦戦している人は、操作武将の切り替えを意識してプレイするといい。方針設定で動かした武将と強敵を遭遇させての足止めができると、味方総大将の突然死はグッと減らせる。持ち込みアイテムを惜しまず使うのも有効だ

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