Interview

postman 名古屋の注目4人組は、この1年間の成果をどんなふうに新作に結実させたのか?

postman 名古屋の注目4人組は、この1年間の成果をどんなふうに新作に結実させたのか?

「GOD」は演奏の技術がアップしたからこそできた曲。次回予告編みたいなイメージで、最後に入れることになったんです。

「紫陽花」という曲には“紫陽花”という言葉は出てこないんですが、どうしてこの曲のタイトルは「紫陽花」なんですか。

僕の誕生日は6月なんですけど、6月の花は紫陽花じゃないですか。紫陽花はきれいだけど、雨の中に咲く花ですよね。すごく限られた場面でしか輝けないというか、うまくきれいになれないその感じが、すごく僕らしいなと思って(笑)。

(笑)、なるほど。うまくきれいになれていない時期の状況を描いていることを象徴しているタイトルだということですね。1曲目の「(A)throb」はどういうふうに生まれた曲ですか。

今回は曲をみんなで詰めていくのに、最初は弾き語りで聴かせたりデモを作ったり、スタジオでセッションしたり、曲によって変えてみたんですけど、この曲は自分から出た言葉をそのまま伝えたいなと思って弾き語りで聴かせたんです。そこで、ドラムが泣いたんですよね(笑)。ちょうど仲のいい先輩のバンドが解散した時期にできた曲で、やめていったバンドもあるけど自分は絶対負けないっていう感じの歌詞だったんで。それに、この曲では音楽のことを歌いたかったんです。♪側にいつもは居れない/欲しい時に無いことがある♪というのは、音楽ってそういうものだし、♪遠ざかってしまうことも♪というのは、「あのバンドは変わっちゃったね」とか言われたりしますけど、音楽と人との距離感のことだし。それでも、音楽の力を信じたい歌なんですよね。

2曲目の「Flying wild dance」も1曲目と同じようにバスドラムが4つ打ちですが、1曲目の鼓動のようなテンポからさらにテンポアップしています。

これは、postmanが今までやってなかったことをやろうとした曲で、アレンジを凝るということがテーマでしたから、ギターやベースのソロを入れたり、2Aは歌がラップ調になるし、最後にはシンガロングを入れて、っていうふうにいろいろ詰め込みました。

いろいろ詰め込めこうとして、うまくまとめられないなあという場面はなかったですか。

僕らは、高校の頃からずっとアイデア先行で、技術の伴わないことをやってきたんです(笑)。無駄にブレイクが多かったりとか。だから、ライブで全然できないということがずっと続いたんですけど、去年ライブをめちゃくちゃたくさんやっていくなかでアレンジも学んで、だからそろそろこういう詰め込む曲をやっても大丈夫かなと思ったんです。実際、うまくまとめられて、いちばん成長を感じさせられる曲だと思いますね。

「夢と夢」は逆にシンプルな構成のロック・チューンです。

この曲は、僕が弾き語りライブでやってた曲で、メンバーも「いい曲だ」と言ってくれてたんですけど、でも「安易にバンドでバラードにしちゃうのも違うよね」という話もしてて。ところが、アルバムを作ることになった時期に、ノリでテンポアップしてバンドでやってみたら「すげえいいじゃん」ってなって(笑)。ただ、弾き語りのいいイメージがあったんで、バンド・サウンドだけどシンプルで王道の感じにしてみました。

今回のアルバムでいちばん驚きを与えるのは最後の「GOD」だと思います。この曲はいつ頃どんなふうに生まれた曲ですか。

これだけがセッションで作った曲なんですよ。歌詞も初めて後から書きました。昔はセッションで曲を作るなんてできなかったんですけど、演奏の技術がアップしたからこそできた曲ですね。

この曲をこのアルバムに入れるかどうかで意見が分かれたりはしなかったですか。

それは、無いですね。1曲目にしたいなと思ってたくらいです(笑)。前作はpostmanらしさに寄せた感じだったから、2枚目はもうそれを壊したいという気持ちにみんななってたんで。ただ、作っていくなかで、“それはpostmanらしさのイメージをもうちょっとちゃんと確立してからだろう”という考えになってきて、それで「GOD」は次回予告編みたいなイメージで、最後に入れることになったんです。

インタールードを入れることはどの段階で生まれたアイデアですか。

あれは元々「(A)throb」のイントロだったんですけど、マスタリングしてる時に「夜明けを待たずに」の前に入れることを思いついて、試しにやってみたらばっちりだし、「夜明けを待たずに」は「(A)throb」のアンサーソングなので、その意味でもいいなと思って。それで、そのイントロ部分をインタールードで入れることにして曲順が決まって、その時にタイトルも決めました。

そのタイトルも、前作が漢字の硬いイメージが強いタイトルだったのに対して、今回は英語になりましたね。

最初は「ナイトブルーマー」だったんですけど、英語表記のほうが“どんな音楽なんだろう?”という期待がもっと膨らむかなと思って。従来の枠組みを壊したり、イメージを裏切るようなことをどんどんしていきたいし、それは今回のコンセプトではなくて、常にそうしていきたいと思っているんですよね。

(ツアーを終える頃には)“夜を越える”という意味を持ったバンドとして、ちゃんと成り立っていたいですね。

6月には全国ツアーが決定していますが、やはり今回のアルバムからの曲が中心になりますか。

今回のアルバムの曲はもうライブでやってるんです。「今のpostmanはこんな感じだ」というのをどんどん知らせたいんで。ただ、今はまだお客さんが曲を知らないわけですけど、ツアーではCDを聴いてもらってからやれるんで、すごく楽しみです。

そのツアーを終えた時に、どういう感触があればいいなと思いますか。

このアルバムで歌っているような、“夜を越える”という意味を持ったバンドとして、ちゃんと成り立っていたいですね。今は出来上がったイメージを裏切ろうとしているわけですけど、それだけじゃなくてちゃんと乗り越えて、その上でしっかり評価されるバンドになりたいです。

では、1年後、来年の春にはどういうバンドになっていたいですか。

楽しみなバンド、というか…。お客さんが「postmanは次、何やるんだろう?」という期待を常に膨らませていられるようなバンドになっていたいですね。

その他のpostmanの作品はこちらへ。

ライブ情報

2nd Mini Album『Night bloomer』Release Tour
“NIGHT BLOOMERS HIGH TOUR 2019”

6月10日(月)愛知・名古屋APOLLO BASE
6月17日(月)福岡・福岡Early Believers
6月19日(水)大阪・大阪LIVE SQUARE 2nd LINE
6月21日(金)京都・京都MOJO
6月28日(金)東京・下北沢CLUB Que

postman

寺本颯輝(Vo&Gt)、兼本恵太朗(Gt)、岩崎圭汰(Ba)、いわたんばりん(Dr)。
寺本颯輝の綴る美しい詩的な歌詞と透明感のあるハイトーンボイスを武器に、名古屋を拠点とし、「届ける」をコンセプトに活動中。
2010年寺本(Vo.Gt)を中心に愛知県の少年野球チームの友人と前身バンドを結成。14年8月、いわたんばりん(Dr)が加入し、バンド名を「postman」と改め、名古屋を拠点にライブ活動を始める。15年、初の音源「夏の声.ep」を発売(現在廃盤)。16年3月、自主制作音源『青い魔法.ep』を発売。同年8月、10代アーティスト限定フェス”未確認フェスティバル2016”のファイナリストとして、新木場STUDIO COASTにてライブを行う。17年3月、自主制作音源『月前の夢.ep』を発売。18年4月、ミニアルバム『干天の慈雨』でRX-RECORDS/UK.PROJECTよりデビュー。

オフィシャルサイト
https://postman.amebaownd.com/

フォトギャラリー
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