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『ディビジョン2』遊びきれない大ボリュームコンテンツでワシントンD.C.を救う!

『ディビジョン2』遊びきれない大ボリュームコンテンツでワシントンD.C.を救う!

普段は一般市民、けれども有事の際にはその卓越した能力でアメリカの秩序を守る。それが、ディビジョンエージェント! バイオテロによってまき散らされたドルインフルという伝染病により、崩壊に向かっているアメリカ。『ディビジョン2』は、ワシントンD.C.の支配権を狙うさまざまな勢力から街と市民を守る、隠れた精鋭であるエージェントの物語です。発売まえに行われたオープンベータテストには筆者も参加しました。スコンと抜けるようなワシントンD.C.の美しい青空と、エージェントの無骨な装備やものものしいバリケードの対比が印象的でしたが、開発陣が“1:1 Washington D.C. ”にこだわって作ったというフィールドマップ、特にホワイトハウスのリアリティには一番驚かされました。最も筆者はワシントンD.C.もホワイトハウスも訪れたことがないので、テレビやインターネットで見る限りの知識しかありませんが……。.
さて本作はどういうゲームかというと、RPG要素の加わったオンライン専用のサードパーソン・シューティング(TPS)ということになります。キャンペーンモードが充実しているのはもちろんのこと、他プレイヤーと一緒にミッションや探索を行える協力プレイができたり、他プレイヤーに攻撃ができる“ダークゾーン”という危険なエリアで熾烈な戦いを展開することも可能です。とにかくできることがたくさんあって初めから目移りしてしまう本作ですが、本稿ではその盛りだくさんな面白さについて、まずはゲーム内容を説明したトレーラーを見ていただいたうえで具体的に紹介していきます。

文 / 内藤ハサミ


ワシントンD.C.で繰り広げられる激しい戦い

まずは、プレイヤーキャラの性別や容姿を決めます。服装以外の要素はあとから変更ができないので、お気に入りのキャラクターができるまでじっくり作りました。本作のキャラメイクは複雑すぎず単純でもないバランスのスライダーにより、各顔パーツのカスタムが調うまで狙った容姿が作りやすいのではないでしょうか。筆者はキリッとした女性のエージェントを作成しました。無造作なショートヘアーにフェイスペイント、タトゥーもダイナミックに施してみました。

▲映画『マッドマックス 怒りのデス・ロード』に登場する戦士、フュリオサをイメージして作ってみました。かっこいいでしょ?

キャラメイクが終わると、物語はさっそく動き出します。エージェントたちが使用していた通信システム“SHDネットワーク”のダウンにより、各地で反政府組織と戦っていたエージェントたちと連絡が取れなくなりました。主人公は単身で、救難信号を頼りに危機的状況に陥っているワシントンD.C.へ向かうことになります。

▲かつてはホワイトハウス周辺に石畳や噴水があって緑も豊かで、さぞ綺麗だったんだろう……と在りし日に思いを馳せる暇もなく、ホワイトハウスへの道に立ちふさがる敵対勢力にマシンガンを叩き込みます

ワシントン周辺エリアの探索で外に繰り出せば、目を覆わんばかりの悲惨な光景が目の前に広がっていました。壊された車、簡易的に作られたバリケード、ごみの散乱する並木道……。作り込まれた重厚な建築物との対比がショッキングですが、このゴミだらけの道を歩く「ザッザッ!」という足音は、世界に浸れて最高です。そこらに落ちているゴミや無残に割れたショーウィンドウのなかも作り込まれ、街中の情報量がとても多いので適当に歩き回るだけでも楽しめます。丸腰で歩いていると敵対勢力に襲われることもあるのでのんびり観光できるわけではないのですが、見て回るだけで飽きません。

▲ダンボールのバリケード、壊された建造物や砂埃の奥に広がるビル群……どこを見てもめちゃくちゃに荒れています

ストーリーをある程度進めて自由に探索ができるようになると、できることの多さに圧倒されるかもしれません。正直筆者も、このゲームに盛り込まれたたくさんの要素を理解するのに多少時間を要しました。基本的にはメインミッションを進めていくことがこのゲームの本流ではあるのですが、豊富なサブミッションも用意されています。序盤でも各地に点在する敵対勢力支配の“コントロールポイント”を占拠すればいいアイテムが手に入るうえ、ファストトラベル地点として使えるようになります。マップに突如現れる“賞金首”を倒していい装備などの報酬を手にすること、周辺を探索して食料や素材を集めること、パーク(特殊なアビリティ)を解放するためのアイテムである“SHDテック”を見つけることなど、すぐにできるコンテンツがたくさんあるのです。

▲ミッションやコントロールポイントの位置など、アクティビティの発生場所についてはマップで確認できます。攻略に適したレベルも一目で確認することができます

どのコンテンツから手をつけていくかは、完全にプレイヤーの自由です。ミッションを進めるまえにコントロールポイントを次々に解放してファストトラベルの環境を整えるのもいいですし、メインミッションをどんどんプレイしていくプレイヤーもいるでしょう。オンラインマルチプレイで、他人のミッションを手伝うことに生きがいを見出している人もいるのではないでしょうか。とりあえず筆者は、メインミッションを意識しつつ、フィールドをぶらついて見かけた事件、マップを確認して見つけた面白そうなコンテンツを気分で選びプレイするという、エージェントとしてはなんとも不良な遊びかたをしています。
また、本作はマルチプレイが面白い! メインシナリオ、PvP(対人戦)など通常のひとりプレイで遊べるコンテンツは、すべてマルチプレイでも遊ぶことができるのです。フレンドと一緒に戦うこともできますが、マッチメイキングでオンラインのプレイヤーを募ることもできます。筆者はもっぱら、マッチメイキングで仲間を集めています

▲他のプレイヤーにマッチメイキングで助けを求め、一緒にミッションを進めます。ひとりよりも断然有利に戦いを進められるでしょう

▲砂埃で視界の悪い場所も。青天、どしゃぶりなどの天候や、昼夜の違いでも驚くほどフィールドは表情を変えます

ちょっとそこらへんをブラブラしているだけでも何かしら楽しめることを見つけられるのは、テーマパークをアイス片手にぶらついているような楽しさです。ですから、プレイのやめ時を見つけるのはとても大変。「あのポイントを解放してから寝よう」と思っていても、達成したときにマップで近くにアイテムがあることを確認し、「ちょっとあのアイテムだけ取ってから、ついでに拠点で装備を整えて……あれ、面白そうなアクティビティがあるぞ」なんて、気がつくと時間がだいぶオーバーしていることもしばしば。すぐに楽しめる寄り道コンテンツがたくさんちりばめられていることは、本作における大きな魅力のひとつです。

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