Interview

和田琢磨&多和田任益が「舞台 PSYCHO-PASS サイコパス Virtue and Vice」で撃ち抜く人間の本質とは?

和田琢磨&多和田任益が「舞台 PSYCHO-PASS サイコパス Virtue and Vice」で撃ち抜く人間の本質とは?

4月18日(木)に日本青年館ホールから上演される、「舞台 PSYCHO-PASS サイコパス Virtue and Vice」。
原作「PSYCHO-PASS サイコパス」は、人間の心理状態を数値化する“シビュラシステム”が開発された近未来を舞台に、人間の潜在する意識が管理され、犯罪が起きる前に犯人を取り締まる刑事の活躍を描くアニメだ。2012年にテレビシリーズ第一期が放送され、2014年の第二期、2015年の『劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス』を経て、約4年ぶりとなる劇場版『PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System』3部作も公開されたばかり。
舞台版は、『PSYCHO-PASS サイコパス』シリーズの脚本家・深見 真が書き下ろした完全オリジナルのスピンオフストーリー。演出は、テレビシリーズ第一期、劇場版では総監督を務め、映画『踊る大捜査線』シリーズや映画『幕が上がる』でもメガホンを取った本広克行が務める。
そんな舞台で、捜査の指揮をとる監視官の嘉納火炉 役の和田琢磨と、執行官の蘭具雪也 役の多和田任益に、本作のことをどう想い、自身の役とどう向き合っていくのか、本作のテーマまでじっくり聞いた。

取材・文 / 竹下力 撮影 / 増田慶


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僕らが“PSYCHO-PASS サイコパス”の世界に寄っていく

“PSYCHO-PASS サイコパス”は2012年にテレビシリーズが始まり、2015年には映画化もされ、2019年には劇場版の3部作が上演、どれも大ヒットしています。原作をご覧になられた感想から聞かせてください。

和田琢磨 “近未来”で“刑事もの”の設定なので、男の子の心をくすぐる要素がたくさん入っている作品ですね。僕は2015年の映画から“PSYCHO-PASS サイコパス”に触れていますが、観やすくてストレスがない作品だと思いました。

多和田任益 現実に起こったとしても納得してしまうほど、物語に説得力があります。さらに、インターネットやロボットやAIが発達している社会で、ホログラムで部屋や服が変わったりするのですが、細かいところまでこだわりが表現されているのでスッと世界観に入り込めました。琢磨さんがおっしゃったように男の子の心をくすぐるだけでなく、女性も楽しめる作品だと思います。

和田琢磨

本作は舞台版のオリジナルストーリーですね。深見 真さんの脚本を読まれてはいかがですか。

和田 原作の世界観がそのまま投影されているので、無理に僕らの現実に引き込むのではなくて、僕らが“PSYCHO-PASS サイコパス”の世界に寄り添っていけば、舞台に新しい魅力が生まれると思います。

多和田 アニメと同じく人の命の大切さをモチーフにしながら、人が心の底に抱えている想いが詰まった、密度の濃い脚本になっています。

多和田任益

一歩一歩着実につくっている感覚がある

ここまでの稽古はいかがでしょう。

和田 まだ探り探りではありますが、今作は舞台装置がかなりつくり込まれていて、こんなに重厚な装置で演じたことはないので、本番のセットを楽しみにしながら稽古をしています。

多和田 原作に携わったチームが結集して舞台がつくられていますから、稽古をしていると舞台版ならではの面白さがきちんと表現されていることを実感します。もちろん、まだ稽古序盤で難しいこともありますが、一歩一歩着実につくっている感覚があるので、最終的にお客様にきちんと届けられる舞台にしたいです。これまでの稽古を経て、キャラクターが立ってきましたよね?

和田 そうだね。キャラクターが粒立ってきた。

多和田 稽古場では池田純矢さんがとても楽しそうにしています(笑)。稽古からアドリブを入れてくるので思わず笑ってしまいますね。

座組みの印象はいかがですか。

和田 今作は平均年齢が高くて、多和田くんが一番の年下になるよね。

多和田 はい。メインキャストで最年少ということは、なかなかないですね。

和田 大人な感じの座組みだね(笑)。

多和田 たしかに(笑)。ただ、僕は年下になりますが、稽古場は居心地がいいです。先輩方は口で語るよりも背中でお芝居を見せてくれるので、信頼できるし楽しいですね。

和田さんが演じる嘉納火炉(かのうひろ)と多和田さんが演じる蘭具雪也(らんぐゆきや)はどのような役どころですか。

和田 鈴木拡樹くんが演じる主人公の九泉晴人(くせんはると)と同じ公安局刑事課三係の監視官で、部下の執行官を束ねる役です。とても正義感が強く仲間想いで、誰もが羨むような監視官ではあるのですが、実は内に秘めた想いがある……役者としては演じがいのある美味しい役です(笑)。

多和田 蘭具は琢磨さんたち監視官の部下である執行官で、見た目や発言は冷静で、人のことに興味がないように見えますが、オタク気質な役です。と言っても、そういう傾向があるからこそ、蘭具ならではのひらめきで事件の解決策を見つけていきます。

説得力のある言葉を丁寧に伝えていきたい

原作は近未来SFのシリアスなお話なので、緊張感のある舞台になるような気がしますが、どのように臨んでいきますか。

和田 おっしゃるようにシリアスな話ではあるのですが、“PSYCHO-PASS サイコパス”に馴染みのないお客様もご覧になられると思うので、そういう方々にも世界観が伝わるように、まずは説得力のある言葉を丁寧に伝えていきたいと思います。現代社会に通じることがたくさん盛り込まれているので、舞台の世界を自分の生活に投影したり置き換えても感情移入できるようにしたいです。

多和田 アクションがあるのでバトルも見どころですが、そこに至るまでの普段の公安局の空気感を大事にしたいと思っていて。僕たち生身の人間が演じるわけで、事件が起きていないときの登場人物たちはどんな関係性なのかをお客様にきちんと届けたうえで、みんなで見せ場をつくることを心がけたいと思います。

たとえば、コメディやハートフルな舞台とどのように演じ分けていきますか。

和田 脚本が導いてくれるんですよね。必ずしも自分の台詞だけでキャラクターを表現するわけではないので。ほかの方が喋っているときの佇まいも含めたうえでのキャラクターづくりになるので、いろいろなヒントが脚本には散りばめられています。それを読み解けば自然と演じ分けられると思っていますね。

多和田 ストーリーもキャラクターもオリジナルなので、今作に関しては、僕たちのお芝居が正解になるわけですから、そこを追求していけば、演じ分ける必要はないと思っています。僕たちが「こうしませんか?」と演出の本広さんに意見を伝えれば、それを活かしてくださるので、原作のベースを大事にしつつ、自由にお芝居をしていきたいです。

本広克行さんの演出はいかがですか。

和田 舞台を生業としている方とは違う発想で演出してくださるので驚きの連続です。

多和田 思わず稽古場が近未来になったと感じる演出がありましたよね?

和田 そう。本広さんにしか見えていないビジョンがあるので、劇場に入って本物のセットが組まれたときには、たぶんびっくりすると思います。基本的には明るくて楽しい方で、大きい少年だよね(笑)。

多和田 (笑)。いつもニコニコしているので接しやすいですし、「自由になんでも言ってきてね」とフランクにおっしゃってくださって。優しい人柄ですし、何より“PSYCHO-PASS サイコパス”愛を感じます。

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