esゲーム記事執筆陣が令和にも伝えたい【平成ベストゲーム3選】  vol. 1

Review

10年ごとに夢中になった、プロレスとタクシーとゾンビ3選

10年ごとに夢中になった、プロレスとタクシーとゾンビ3選

平成に発売されたゲームから思い出の3本を振り返る……って、30年もあるし、そこから思い出の3本ってセレクトがチョー難しい。毎年2本以上はお気に入りがあったわけだし、トータルで50本とか100本もあるマイフェイバリットゲームからどう選んだらいいのか。『トライアルズ ライジング』をガチプレイしながら悩んだ結果、平成元年から10年ごとに区切りの年で1本ずつチョイスすることにした。自分自身がだいだい20歳、30歳、40歳ぐらいだったので人生においていろいろな節目だったような気がするし、各年で発売されたゲーム一覧をチェックしてみたところ、ちょうどいい感じでドハマリしたゲームがあった。当時を思い出しつつ、いかに(自分にとって)エポックメイキングだったかを語っていきたい。

文 / 松井ムネタツ

[取材・執筆記事]

2018年のゲーム業界を振り返る【前編】 堅調に拡大した1年

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2019.02.02


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1.親友と仲が悪くなるほど熱中! 『ファイヤープロレスリング コンビネーションタッグ』

ヒューマン / PCエンジン / プロレス / 1989年(平成元年)

プロレスが大好きな筆者が21歳のとき猛烈にハマったプロレスゲームが、この『ファイヤープロレスリング コンビネーションタッグ』(以下、『ファイプロ』)だ。

▲特定の誰かをモチーフにしたわけではないらしいが、プレイヤーはつい妄想してしまう
(※写真は、モニターをデジタルカメラで撮影したものです)

筆者は小学3年のころビューティ・ペアにハマり、中学2年でタイガーマスクにぞっこん、高校を卒業するころには週刊プロレスと週刊ゴングと週刊ファイトを毎週買うほどのプロレスファンになってしまったのは言うまでもない。なので当然、プロレスゲームが発売されれば速攻で遊んでいた。
とくに天竜革命と第2次UWFへ激しく傾倒して面倒くさいプロレスファンだった筆者が、ショータ・チョチョリビリの裏投げでKO負けしたアントニオ猪木のようにガツーンと衝撃を受けたのが、この『ファイプロ』だったのである。

▲見慣れた視点だが、当時は画期的だった
(※写真は、モニターをデジタルカメラで撮影したものです)

リングを斜め上から見下ろした画面が画期的で、これはプロレスゲーム史における大発明だと思っている。それまではどうしても2次元的な戦いになるゲームがほとんどだったのだが、この斜め上見下ろし画面によって立体的な……いや、4次元殺法が可能になったと言ってもいいだろう。
本作が発売されて以降、筆者と同じく大のプロレスファンで中学時代からの友人S君と一緒に、連日夜通しで『ファイプロ』を遊んだ。お互い面倒くさい……いや、熱心なプロレスファンだったので、最後はモデルとなった選手の必殺技できっちり決めるのが暗黙の了解となっていた。S君は冴刃明の大車輪キック、筆者はサンダー・龍のパワーボムで仕留めたいのだが、そこにいたるまでの流れも大事だ。観客は誰もいないが、少しでも盛り上がる試合をするよう心がけていた。
だが、やはり持ち主である筆者のほうがゲームの腕前は一枚上手で、実現しなかった夢の対決と言ってもいい冴刃vs龍は、パワーボムで筆者のサンダー・龍が勝利となる試合ばかり続いた。
そしてS君は、ついに禁断のセリフを言い放つ。
「俺が使ってるコントローラー、壊れているんじゃないのか?」
自分の腕前をゲームパッドのせいにし始めたのだ。そこまで言うならとパッドを交換してプレイを再開するも、結果は同じで筆者の勝利。
「おまえ(筆者)のほうが画面に近いからだ」
挙げ句、お互いの座り位置まで難癖をつけてきた。画面から目に届くまでの距離が筆者のほうが近いからそのぶん有利、と言い出したのである。自分の負けを腕前のせいではなく、他の何かに責任転換したかったのだろうが、それにしても、だ。

▲ロープに走る、コーナーに振るなど、スピーディーな試合展開はそれまでのプロレスゲームにはなかった。
(※写真は、モニターをデジタルカメラで撮影したものです)

結局、これが原因でしばらくのあいだS君とは絶縁となるのだが、久しぶりに連絡があったと思ったら「俺も『ファイプロ』を買ったから、今度うちでやろう」だった。このときはホームタウンディシジョンのせい(?)で、筆者が負けてばかり。以降、『ファイプロ』新作が出るたびにお互いの家を行き来しては対戦カードを作って徹夜で遊んだ。

1991年に発売されたスーパーファミコン版『スーパーファイヤープロレスリング』が発売されたころは、リアル世界ではUWF系は三派に分裂。それでもS君は頑なにU系レスラーを使い続け、キブアップやKO勝ちにこだわり、筆者が3カウントでフォール勝ちしても「試合には負けたけど勝負には負けていない」などともっともらしいことを言っては、「もう1回!」と朝までプレイ。いつのまにか「先に寝たほうが負け」という勝負になってしまったのはいい思い出だ。
そういえば最新作『ファイヤープロレスリング ワールド』はまだ一緒に遊んでなかったな。いつ決着つけようか?(とここで呼びかけておくぞ、S君!)


2.一周できた感動はいまでも鮮明に! 『クレイジータクシー』

セガ(現セガ・インタラクティブ) / アーケード / ドライビングアクション / 1999年(平成11年)

『クレイジータクシー』製品情報

1999年に登場した『クレイジータクシー』は、筆者がファミ通ドリームキャスト編集部で働き始めたころにゲームセンターで大人気なゲームだった。ゲームセンターではアップライト筐体(立ったままプレイ)で目立っていたこともあって、「ほほう、セガの新作ドライブゲームか」くらいに軽い気持ちで遊んでみた。レースゲームかと思っていたらどうやら違う。タクシーという設定を活かし、マップ上に配置された客を目的地まで乗せていくという、どちらかといえばアクション性の高いドライブゲームとなっている。タイトルの『クレイジータクシー』という名前のとおり、派手な動きで街中をゴリゴリに突っ走っていくのだが、とにかくこれが気持ちいい!

▲ゲームを始めるとまずはキャラクターセレクト。性能差はないので、見た目で気に入ったものを選ぶ

ある程度プレイに慣れてくると、客とその目的地の配置がマップ全体をぐるーっと一周するようになっているのがわかってくる。テキトーにランダムであちこち走り回れるわけではなく、街を観光するように街全体を一周する感じで遊べるようになっているのだ。

▲お客の目的地は、画面上の緑矢印の方角にある。ショートカットコースを知っているなら、矢印の方角を無視してもいい

これがわかってくると、じゃあどの客を乗せていくのが効率よく一周することができるだろうかという目標ができて、さらに面白さが増す。客の配置は同じなので、どの客をピックアップするか自分だけの攻略パターンを作ったりショートカットできる道を見つけたりと、アーケードゲームならではのやり込みがとんでもなく楽しかった。
そんなやり込みの結果、一周できたときのうれしさたるや! 『クレイジータクシー』をやり込んでいた友人のアドバイスもあったが、どうにか一周できたときは思わず両手を挙げて、「やったー!」と叫んでしまった。

▲ジャンプ台のようなところを利用すれば、アクションゲーム並みにタクシーが激しく飛び上がる。これがまた気持ちいい!

ドリームキャストをはじめさまざまな機種に移植され、続編となる『2』や『3』もリリースされたが、現行機で遊べるのは1作目のみ。新作だなんて贅沢は言わないので、全部セットになった移植版が現行機でほしい。さらについでにお願いすると、できればそのときはオリジナル版同様にThe Offspringの楽曲をBGMにしてほしい。権利の関係か、Xbox 360/PlayStation®3版は『All I Want』が流れないので本当に残念。なので、The Offspring込みで移植してくれたら一生セガについていくから、マジお願い!(セガがある大崎方面に土下座しながら)

©SEGA


3.走るゾンビは協力プレイの楽しさを教えてくれた 『Left 4 Dead』

エレクトロニック・アーツ、Valve / Xbox 360、PC / FPS / 2009年(平成21年)

『Left 4 Dead』オフィシャルサイト

そして、10年後の2009年。Xbox 360専門誌・ファミ通Xbox 360の編集長をやっていた時期で、もちろんXboxは大好きなハードだったのだが、どこか”仕事”として接していた部分もあった。そんなとき、公私共に筆者を”ゲーマー”に戻してくれたのが『Left 4 Dead』だった。

ジャンルとしてはFPSで、題材は定番のひとつとも言うべきソンビ。何が斬新だったかというと、敵がいわゆる”走るゾンビ”だったのである。映画『28日後』や『ドーン・オブ・ザ・デッド』以降、ゾンビ界隈ではそれまでのイメージとは違って”走る”がトレンドになったのだが、それがゲームにもやってきた。『Left 4 Dead』のゾンビはプレイヤーの存在に気がつくと、「生きているのかよ!」と突っ込みたくなるほど全力疾走して近づいてくる。これがまた怖いのなんのって!

▲警報器を慣らしてしまうと、大量のゾンビがダッシュで押し寄せてくる!!

本作の楽しさは協力プレイにあった。最大4人でゾンビのいる街をサバイバルし、そこから脱出するというキャンペーンがとにかく楽しい。協力しないと進めない仕掛けがあるのはもちろん、傷を治してあげたり武器を交換したりと、単に”一緒にゾンビを倒す”以上の協力感があった。同僚やライター、友人らと本作を遊びまくって、「ああ、ゲームって面白い!」、「Xbox 360って楽しい!」という気持ちを大きく膨らませてくれたのは今でも感謝している。

▲スタート地点やセーフルームなどで、武器や救急キットなど装備品を整える

▲全力で走ってくるなら、こちらも全力で撃ちまくる。同士撃ちには気をつけて!

今をときめく日本人女子のWWEスーパースター・ASUKA選手は、当時ファミ通Xbox 360でゲームライターとして活動しており、一緒に『Left 4 Dead』を遊んだりもした。あまりに筆者がヘタクソなので、「ホント足手まといですね」、「ムネタツじゃなくて、このヘタタツ!」などとたいそう罵られたのだが、おかげで新たな癖が開眼してしまったのはここだけの話にしておく。

© 2019 Valve Corporation.All rights reserved.


というわけで、平成30年間におけるマイゲーム史を振り返ってみたわけだが、『ファイプロ』は昨年新作が出たからいいとして、『クレイジータクシー』と『Left 4 Dead』はシリーズが途絶えてしまっている。元号も令和になる今こそ、語り継いでいくべきゲームなんじゃないの? と真剣に思ったりしている。
正当な続編ではなくとも、当時の開発スタッフが関わった精神的続編でもいいから『クレイジータクシー』と『Left 4 Dead』の新作が遊びたいなあ。HDリマスター的な移植でもいいけど。あ、参考までにお知らせしておくと、『Left 4 Dead』(および『~2』)はXbox One X + 4Kテレビで遊ぶと超キレイ(Xbox One X Enhanced対応)になるのでマジおすすめ。


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