esゲーム記事執筆陣が令和にも伝えたい【平成ベストゲーム3選】  vol. 2

Review

もはや良質な音ゲー!? 耳でも楽しんだアクションRPG3選

もはや良質な音ゲー!? 耳でも楽しんだアクションRPG3選

いきなり平成ではなく昭和の話からになってしまいますが、映画『マトリックス』の世界よろしく、黒い画面に緑色の文字しか表示されないモニターで遊んだゲーム。たしか“*”(アスタリスク)をキャラクターとして動かしていたような記憶がうっすらあります。このタイトルすら思い出せないゲームが、筆者と(コンピュータ)ゲームをつないだ初めての瞬間でした。それから数年、ファミリーコンピュータやPCエンジンといった家庭用ゲーム機だけでなく、PC-8801やPC-9801といったパソコンにも恵まれ、筆者のゲームシーンは途切れることなく紡がれていき、現在に至ります。
今回は平成のゲームからベストを3選ということで、家族や狩友と絆を深め、初めてライターとして原稿を書いた思い出深いタイトル『モンスターハンターポータブル 2nd』(カプコン)は殿堂入りとして、日頃仕事でもプライベートでもBGMとして流していることが多いゲームサントラにヒントを得て、“耳でも楽しんだ平成アクションRPG ”というくくりで3本を選んでみました。

文 / wodnet

[取材・執筆記事]

浜村通信に訊く 「eスポーツをおもしろがる秘訣」

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2018.11.17


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1.“さらに上がある”神曲のオンパレード 『Wanderers From Ys(イースⅢ)』

日本ファルコム / PC-8801ほか / 横スクロールアクションRPG / 1989年(平成元年)

イース ポータルサイトサイト

たしかPC-8801だったと思いますが、5インチのフロッピーディスクを幾度もディスクチェンジしながら、黙々と遊んでいたのがこの『イースⅢ』でした。

▲こちらはPC-9801版のオープニングシーンより。赤髪のアドル・クリスティンといっしょにいるのは相棒のドギ。本作は『イース』シリーズ初の横スクロールアクションRPGだった

発売はなんと平成元年。当時はゲーム用のコントローラーどころかマウスもなく、キーボードの右側にあるテンキー(数字)で移動して、キーボードの左側のZXCやスペースキーを駆使して攻撃などのアクションをしていた気がします。
いまでこそゲームコントローラーの十字キー(ボタン)は左側にありますし、キーボードでもWASDキーを用いて移動したりしますが、左右反転の右手でキャラクターを移動させる感覚は、この当時ならではの稀な経験だったと改めて感じます。
さて、“バレスタイン城”という城の名前を聞いたことはありませんか? なんだか実際に存在しそうな荘厳な城の名前ですよね。でもこれは、本作に出てくる架空の城。しかも、最終局面へつながる重要なステージの名称でもあります。
そんなバレスタイン城ですが、インターネットで検索すると“曲名”でヒットすることが多いのは、『イース』ファンの間では周知のことと思います。それはつまり石川三恵子さんの作った曲が名曲……いえ、神曲だからにほかなりません。正直なところ、「聴いてもらえばわかる」のひと言に尽きるのですが、あえてひと言付け加えるなら、『イース』の神曲には“さらに上がある”、というのが筆者の持論です。

▲イルバーンズの遺跡のワンシーン。このステージのBGMも負けず劣らずの名曲。多彩なギミックやステージ構成と曲のリズム・テンポが合わさることで、プレイヤーに緊張感と興奮をもたらす

どんな楽曲にも「おそらくココがこの曲の最高潮だよね」と感じる部分があると思うのですが、『イース』の神曲はどれも、その最高潮を一段階超えてきます。すでにアクセル全開なのに「ブーストボタンが隠されてたよっ!」。そんな驚きと興奮が訪れる瞬間があります。

▲本作は、ただ走り抜けるだけで敵も一切出てこない“イントロダクション的シーン”が各ステージの最初に存在する。写真は、ティグレー採掘場というステージのイントロ。このイントロ部分で必ず流れる神曲が『翼を持った少年』だ

そんな神曲を聴きながら駆け抜けるだけでも気持ちよく、さらに、楽曲に合わせてボタンをリズミカルに連打して敵を薙ぎ払うのも『イース』シリーズの醍醐味。もはや音ゲーと言ってもいいくらい、音楽とアクションが融合していきます。今年発売予定の新作『イースⅨ –Monstrum NOX-』で新たな神曲に出会う日が、いまから楽しみでしかたありません。

©1989 Nihon Falcom Corporation. All rights reserved.


2.“声”をその身に刻め 『ヴァルキリープロファイル』

スクウェア・エニックス / PlayStation®、PlayStation®Portable、IOS・Android / ファンタジーRPG / 1999年(平成11年)

『ヴァルキリープロファイル』オフィシャルサイト

じつは、声優事典なるものを買っていたほど、昔からアニメや声優のファンでもあります。そんな筆者にとって、本作は夢を叶えられるタイトルのひとつでした。

▲個性的なキャラクターたちによる会話シーンはフルボイスで展開

冬馬由美さん演じる主人公のレナス・ヴァルキュリアが、さまざまなキャラクターと運命的に出会っていく本作は、“死”をテーマとする重厚な物語が丹念に描かれていきます。レナスは、仲間となるキャラクターたちとひとりずつ向き合っていくので、特定の人物を深掘りするドラマティックな展開が多く、声優陣の見せ場が随所に散りばめられているのです。さらに戦闘では、桜庭統さんの荘厳かつダイナミックなBGMを聴きながら、最大4人のキャラクターを操作でき、まぁとにかくしゃべりまくります。この戦闘システム、声を楽しむことと相性がよすぎるのです。

▲4つのボタンに4人のキャラクターが対応しており、ボタンを押すタイミングで攻撃をくり出す。それぞれのキャラクターの特徴や武器を把握することで攻撃をつなげられ、アクションゲームのコンボのような連携を生み出せる

戦闘中は、ボタンを押すとキャラクターが動き出します。つまり、好きなキャラクターを自分の好きなタイミングでしゃべらせることができる、ということ。しかも、特定の条件を満たすことで、4人のうちひとりの決め技(必殺技)を発動できます。この決め技がまた、声優好きにはたまらないご褒美となっているのです。

▲レナス・ヴァルキュリアの決め技。「その身に刻め。神技、ニーベルン・ヴァレスティ!」と台詞を放って終わりではなく、「貴様に救いの道など無い」と締めのひと言を添える演出。こうした一連のセリフがすべてのプレイアブルキャラクターに用意されている

なかでも筆者が個人的に好きなのは、魔法系キャラクターのみ使える大魔法(決め技)の詠唱です。12種類存在し、それぞれ長めの異なる詠唱台詞が用意されています。たしか9人いる魔法系キャラクターと12種類の大魔法の組み合わせ(108通り)を味わえるだけでなく、おなじ大魔法を複数のキャラクターにセットして、唱えかたの違いまで堪能できてしまう。豪華声優陣の声をこの身にトコトン刻めて幸せなタイトルでした。

©1999,2018 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.
Original version developed by tri-Ace Inc./Character design : PRODUCTION I.G


3.声も音も楽曲も全方位で満喫 『NieR:Automata』

スクウェア・エニックス / PlayStation®4 / アクションRPG / 2017年(平成29年)

『NieR:Automata』オフィシャルサイト

筆者がPlayStation®4(PS4)を起動すると、こんなテーマが表示されます。

▲本作のキャラクター“2B”と彼女の搭乗機体をモチーフにしたPS4テーマNieR:Automata Ho229 Type-B。ほかに“9S”をモチーフにしたNieR:Automata Ho229 Type-Sもあり、この2種類はホーム画面で流れるBGMが異なる。いずれも無料でダウンロード可能

このPS4のテーマは、どちらも本作の楽曲がひたすら流れ続けるという逸品。筆者が使っているType-Bはしっとりとした曲で、Type-Sのほうは比較的アップテンポな曲になっています。さらに、カーソルを動かす際の効果音も本作とおなじ仕様で、ホーム画面に戻ってくるたびに本作の楽曲と効果音が筆者を出迎えてくれて幸せです。もちろんゲーム本編の楽曲も素晴らしく、どれかひとつを選ぶのは悩ましすぎるのですが、あえて選ぶなら筆者はこのシーンで流れていた曲です。

▲タイトルは『美シキ歌』。いわゆる中ボス戦で流れるBGM。Emi EvansさんとJ’Nique Nicoleさんの歌声も合わさり、荘厳かつ壮絶な調べが紡がれる。NieR:Automata Orchestral Arrangement Albumにもオーケストラバージョンが収録されており必聴

前作『NieR Gestalt/RepliCant』(Xbox 360/PlayStation®3)の楽曲も名曲揃いなのですが、本作ではそのアレンジバージョンも多数流れ、前作ファン感涙モノだったりします。そんななか筆者が選んだ楽曲は、帆足圭吾さんが作った本作オリジナル曲。もちろん岡部啓一さんの曲も大好きで、このおふたりの楽曲を意識して比べたりするのも本作の見どころならぬ聴きどころです。そんな楽曲たちに惚れ込んだ結果、筆者はふたつのコンサートに足を運んでしまいました。

▲2017年4月15日(土)に練馬文化センターで行われたモント・トレーネン・フィルハルモニカー演奏会 -古の記憶 魂の調べ-(※ファンの有志による演奏会)と、2018年9月17日(月)にパシフィコ横浜で行われたNieR Orchestra Concert 12018

人形達ノ記憶 NieR Music Concertは、残念ながらチケットが外れてニコニコ動画で視聴しました。楽曲の素晴らしさにオリジナル朗読劇で声優陣の声の魅力もプラスされ、『NieR:Automata』の世界がさらに拡張していくのを感じました。

▲本作のメインキャラクター2B。そのキャラクターの美しさ、かっこよさにも惹かれまくった。筆者は槍が好きで、□ボタンのスピードアタックに槍を割り当てることが多かった

見どころ満載のムービーシーンや爽快感抜群のアクションといったゲームの面白さも然ることながら、繊細かつ豊かな声と音と楽曲が心にまで響き渡る『NieR:Automata』の世界を、さまざまな角度から満喫させてもらいました。本当に、本当にありがとうございました。

©2017 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.
Developed by PlatinumGames Inc.


以上が筆者の平成ベストゲーム3選でした。正直なところ、何か縛りを設けないと3本に絞るなんて難易度が高すぎですね。でもそのおかげで、ゲームにとって“音や声や音楽”が大切な要素であることを再確認できたように思います。これからの令和時代も、たくさんのゲームと出会っていくと思いますが、目や身体だけでなく、耳でもゲームを楽しむことを忘れないようにしていきたいです。


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