esゲーム記事執筆陣が令和にも伝えたい【平成ベストゲーム3選】  vol. 4

Review

幻覚を見るほどやり込んだり……大事な相手と濃密に遊んだゲーム3選

幻覚を見るほどやり込んだり……大事な相手と濃密に遊んだゲーム3選

新元号の令和。いい、とてもいい。麗しさを含む響きでありながら、そこはかとなく中二っぽさも内包していてすごくいい。生まれてからの大半を平成で過ごした身として、平成が終わることに寂しさや名残惜しさがないと言ったらウソになるけれど、改元という時代の移り変わりを自分の身で経験できるのは本当に貴重な体験だと思う。
さて、今回の記事では過ぎ去りし平成を惜しみつつ、その平成の時代に私がプレイしたゲームをねっちり紹介させてもらうという機会をいただけた。と言っても、これまでプレイしてきたゲームタイトルすべてを挙げることは時間的な制約でも文字数的な制約でも無理なので、何らかのテーマを設けたいな……。
前提として、私は幼少期からひとつ上の兄が買ってプレイしていたゲームを当然のようにプレイしてきた。そのためか私のゲーム感の根底には、ゲームとは誰かがプレイしているのを見て「楽しそうだな」と思ってプレイし始めてみたり、いっしょにプレイしてみて「楽しい!」と思ったりするものだという考えがあった。まぁ、だいたいの人がそうでしょうけど(笑)。ゲームはつねに“人”ありき。らんらんと目を輝かせながら「これ面白いよ!」、「いっしょにやろう!」って言われたりしたら、どうにもこうにも手を出さなきゃ落ち着かなくなっちゃう。それでやっぱり、まんまと面白いのだ。
……おぉ、では今回のテーマはこれにしよう。平成にプレイしてきたゲームで、誰かといっしょにプレイして楽しんだ記憶があるゲーム。これでだいぶ絞れる……と思いきや、それでもまだまだたくさんのゲームタイトルが私の脳内を駆け巡る。
えーい、じゃああとはフィーリングだ。ずばり“いまの気分”。パッと思い浮かんだ3タイトルについて言及していくよ! なので、タイトルが挙がらなかったゲームが劣っているとか、「いっしょに遊んだあのゲームがない! 私とゲームするのはつまんなかったの!?」とか、そんなことはないので! よろしくお願いします!

文 / 大部美智子

[取材・執筆記事]

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2019.01.11


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1.幻覚を見るほどやり込んだ『ぷよぷよ~ん カーくんといっしょ』

セガゲームス / PlayStation®3、PlayStation®Portable、PlayStation®Vitaほか / パズル/1999年(平成11年)

『ぷよぷよ~ん カーくんといっしょ』オフィシャルサイト

1本目はこれ、落ち物パズルゲーム『ぷよぷよ』シリーズのひとつ、『ぷよぷよ~ん カーくんといっしょ』! もはやゲームの説明はいらないんじゃないかってくらい、多くの人たちで共通認識があるかもしれないけど念の為に説明するね。
ステージの上から降ってくるさまざまな色のぷよを同じ色で4つ以上集めると消える。ぷよを多く消したりすることで対戦相手におじゃまぷよを送ることができて、ステージいっぱいにぷよやおじゃまぷよが積み上がってしまったほうが負けという、一見シンプルに見えて無茶苦茶熱いゲームなのだ。ぷよをうまく組み上げることによって連続して消していく“連鎖”を長く続け、大量のおじゃまぷよを相手側に送り込めたときはもう快感。やめどきが見つからなくなるぐらいプレイし続けてしまう。プレイヤーによって戦略が違い、できるだけ連鎖が繋がるよう緻密に組み上げる人もいれば、序盤から少量のおじゃまぷよを送り込むことによって連鎖をうまく組めなくなるようにする人、とりあえず高速でぷよを積み上げて「うまく連鎖が続けばいいな」と運を天に任せる人など、プレイスタイルはさまざざま。

▲頭を使うのが苦手(オブラート)なので運を天に任せる派(※写真は、ゲーム機をデジタルカメラで撮影したものです)

▲個性派キャラクターたちが、これまた可愛い

歴史の長いこのシリーズは、最近では『ぷよぷよeスポーツ』というeスポーツ専用配信ゲームも登場し、全国各地で小学生から参加できる大会や優勝者に賞金が贈られるプロ大会が開催されていて、非常に夢があふれる展開を見せている。
さてさて、『ぷよぷよ~ん カーくんといっしょ』の発売は1999年、世はまさに世紀末。小学生のころから夏休みになると静岡の親戚宅に泊まりにいっていた私も中学生になっていた。親戚宅には私と同い年のA子のほかに4人の兄&姉がおり、ゲームや漫画が潤沢にあって毎年行くのがとても楽しみだった。
そしてある夏の日、親戚宅にはどの兄or姉が買ってくれたのかはわからないけど『ぷよぷよ~ん カーくんといっしょ』があった。出会った。出会ってしまったのだ! 運命のゲームと!

▲いまも各機種でプレイが可能。プレイを進めると「キキーモラでよく躓いたな」とか「そうそう、水中のステージだとぷよの落ちる速度が遅いんだよね」とどんどん思い出していった。懐かしさMAX(※写真は、ゲーム機をデジタルカメラで撮影したものです)

その日からA子と“ふたりでぷよぷよ”モードで熾烈な対戦をくり広げ、戦い合うことに疲れると“ひとりでぷよぷよ”のストーリーをふたりで追い、そして“カレーすと~り~”でカレーを作りまくった。
この“カレーすと~り~”は、主人公のアルルが友だちのカーくん(カーバンクル)のためにおいしいカレーを作るというストーリー。手元に材料がないので、行く先々でぷよぷよバトルをしながら材料を勝ち取っていくのだ。“短時間で勝つ”、“高得点を取る”などさまざまな条件があるので、「最高のカレーを作ってみよう」と試みたり、逆に「全部負けたらどうなる?」と負け続けてみたり、ほどほどに勝利を納めてみたり……さまざまな条件下で何度も何度もカレーを作っていった。……親戚家族の名誉のために言っておくけど、滞在中にバーベキューをしたり夏祭りや花火大会に連れて行ってもらったりもしている。本当にお世話になりましたぁー!

▲当時、シェゾ(画面右側)が好きだった。直球ドストライク(※写真は、ゲーム機をデジタルカメラで撮影したものです)

いったい何皿のカレーを作ったのか。夜遅く、黄色いはずのカーくんが真っ青になるほどカレーを作り続けた私とA子はさすがに疲れと睡魔に勝てなくなってきた。まだまだ徹夜なんてできる体力を持たない幼い我々は布団にもぐりこみ、翌日の為に英気を養う……のだが、頭をフル回転させてぷよと対峙していたのでなかなか寝つけない。眠りにつくために気を抜くと頭が勝手にぷよで連鎖を組んでいく。「いかんいかん、早く寝なくては」とふと天井を見上げると、格子状の壁紙が目に入る。よくある感じのシンプルな壁紙。でもその規則的なマスのなかに、あのぷよが降ってきては積み上がっていくではありませんか……! 私はぷよを画面のサイドに積み上げていくタイプなんだけど、壁紙に現れたぷよもちゃんと左右に積み上がっていく。目を閉じてもぷよ、目を開けてもぷよ。ぷよぷよ。

▲この記事を書くにあたってひさびさにカレーを作った結果がこれ。カーくんごめんね……(※写真は、ゲーム機をデジタルカメラで撮影したものです)

……幻覚が見えるほどゲームをしたのは後にも先にもこの1回のみ。夢中になって『ぷよぷよ』をやり続けた平成の夏の思い出。楽しかったなぁ。
翌日はたしかA子が和太鼓部の活動だったので、ひとりでカレーを作っていた。飽きないんだ、これが。悲しいのは、これだけプレイし続けたのに私は『ぷよぷよ』がヘタクソだってこと。悲しい。令和ではもうちょっとうまくなりたいものだ。

©SEGA


2.人生をガラッと変えてくれた『ファイナルファンタジーXI』

スクウェア・エニックス / PC / MMORPG / 2002年(平成14年)

『ファイナルファンタジーXI』オフィシャルサイト

2本目は、今年5月で17周年を迎える『ファイナルファンタジーXI(以下、FFXI)』。おや、おかしいな。自称18歳の私がサービス開始年、16歳のころからプレイしている『FFXI』が17周年とな。時空が歪んでいる、宇宙の法則が乱れている。……とまぁ、それは置いておいて、『FF』シリーズ初のオンラインゲームであったり、コンシューマー機初のMMORPGであったり、多くの人々を今もなお魅了し続けているという以外にも数々の金字塔を打ち立てているこの『FFXI』。ついに平成から令和へとふたつの時代を歩むことになる。時代をまたぐオンラインゲーム……しゅごい、かっこいい。さすが最終幻想。

▲昨年、やっと醴泉島に上陸!

休止している期間もあるので、丸々17年ぶんの思い出があるわけではないけれど、それでも思い出はそのときどきでたくさんあった。
サービスが開始した2002年当時は高校2年生。プレイ開始日にばらつきはあるけれど、同級生4人で『FFXI』を始めた。私は後発組で、先発組がヒュームのモンク、エルヴァーンの戦士、タルタルの黒魔道士。「じゃあ白魔道士がいるとバランスがいいね」なんて言って、ヒュームの白魔道士がバストゥークに生まれた。しかし私が始めた8月にはレベル差が開きすぎていて、パーティを組むとのき3人はほかのジョブに変わっていた。バランス関係なかった。グフッ。

▲我がリンクシェル(以下、LS)ではエリアチェンジをする際、会話が表示されずに見逃してしまうのを防ぐために「移動」、「済み」と報告するルールがあったんだけど、もしかしてローカルルール?

中学で3年間続けていたテニス部を高校では1週間で辞め、仮入部した吹奏楽部もフェードアウトしてひとり帰宅部だった私は、まるで本当に存在しているかのような息遣いが感じられるヴァナ・ディールという世界にのめり込んでいった。そう、『FFXI』部になった。
2002年秋、毎日ログインしてきたのに修学旅行で数日間プレイできなくなることを嘆いた我々。しかし、誰かがPlayStation®2とHDDも持ってきていて、「IDとパスワードは体が覚えているから環境さえあればいつでもログインできるぜ……へへっ」、「俺だって覚えてるし!」などと言い合っていた。当時、IDとパスワードはランダムの英数字のままだったので覚えづらいのだけれど、毎度毎度プレイオンライン(POL)に打ち込んでいるからソラで言うことはできなくても体が覚えているんだぜ……という謎の自慢。アホすぎる。というか、なんでPlayStation®2とHDDを持ってきた。
結局、旅先でログインすることはかなわないのだけれど、北海道の雄大な大地のなかでもヴァナ・ディールのことを話していた。ちなみにIDとパスワードをメモにとるなんて、そんなトラブルの種を作る度胸がない高校生たちだった。
時は過ぎて高校を卒業。プレイの内容が違う我々4人は、それぞれ攻略メイン、レベル上げメイン、合成メインといった具合に活動していた。私はヴァナ・ディールをぷらぷらしながらチャットをし、気が向いたときに合成をする毎日。なので、4人とは別のLSにも参加していた。そんななかで私は、比較的居住エリアが近いLSメンと横浜のみなとみらいでオフ会を行った。きっとどのプレイヤーもそうなんじゃないかと思うけど、いつもLSで話している相手なのに実際に会うとなるとむちゃくちゃ緊張する。テンパりながら、ランドマークタワー内部の雰囲気がル・ルデの庭っぽいことを猛烈に紹介しながら案内したのを覚えている。
のちのち、オンラインゲーム専門誌の編集部に入ったときはご夫婦で『FFXI』をプレイされているLSのおふたり&娘ちゃんに会って直接インタビューをさせてもらったこともあった。奥さんは、「夫が『FFXI』ばっかやって育児してくれないの~」と旦那さんをつついていて「あらら……」なんて思っていたけど、子を持ったいまなら奥さんの気持ちがすごくよくわかる。/pokeなんてなまぬる……優しいなぁ。

▲過去のサンドリアで会えるマイ天使・エグセニミルたん

そもそもオンラインゲーム専門誌の編集部に応募したのは、就職試験に落ちたのがきっかけ。面接で頭が真っ白になったうえ、やや圧迫面接的なところもあったのでべっこべこにヘコんで、「誰かの力になりたいと思ってがんばっていたけど、そんなもん知らん。もう自分の好きなことのために生きる」と決意した。若い。
そのとき、いつも見ていた『FFXI』のファンサイト“FINAL FANTASY XI マイケルサイト:A Little Goblin’s Adventureを応援するサイト”(通称:マイケルサイト)に、「雑誌でスタッフを募集しているらしいですよ」とアップされた。ダッシュで本屋に行き雑誌を購入。ふんすふんすと鼻息荒く読んでみるとプレイヤーに焦点を当てた雑誌だったので、「こりゃ応募するっきゃない」と履歴書をポストに叩き込んだのだった。編集者の応募はたしか数百文字の論文が必須だったので、それが必要ないアルバイトで応募したのはここだけの秘密。ペロッ。運良く採用され編集部に在籍することになったけど、あのとき就職試験で落ちていて本当によかったといまは思う。おかげで寝ても覚めても『FFXI』にまつわる何かに触れていることができた。
編集部に入ってからも先述のようなインタビューでいろいろな人に会ったり、私が大好きな“みすらのしっぽ”というサイトを運営されていた漫画家のはるぅさんに会ってまさかの担当編集をさせてもらったり、雑誌をきっかけにSNSで繋がることができた人たちとオフ会ならぬオン会を催してヴァナ・ディールで鬼ごっこやマラソンをして遊んだり……『FFXI』には本当にたくさんの人との縁を繋いでもらった。

▲自分のワールドに来てくれたフレンドとクラブに乗ってパシャリ。為為~

近年では、とある企画で『FFXI』のプレイ動画の配信や生放送をする機会があった。書けば書くほど『FFXI』の思い出が出てきて、自分の人生の軸に刺さっているんだな、むしろ人生の軸なんじゃないかなと感じる。
自身やゲームを取り巻く環境が刻々と変わっていくなかで、さまざまな角度からそのときどきの『FFXI』の魅力を再確認していった。いっしょに肩を並べて冒険に出なくても、ヴァナ・ディールのことを語るだけで誰かとキャッキャできることが楽しい。そんな素敵な世界を生み出し、いまも世界を創り続けてくれている開発陣やスタッフのみなさん、そして冒険者たちに感謝の気持ちを伝えたい……!

いまは仕事と育児の合間にちょこちょことミッションを進めてはチワワの如く心を震わせている。フェイスという、冒険者がよく知るNPCたちが冒険をサポートしてくれシステムがあるので、レベル上げもミッションもソロで楽しむことができるのだ……と言いつつ私の悪い癖で、クリアしてしまうのが怖くていつもクリア一歩手前で止めてしまうのだけど、物語の結末をしっかり見届けたい気持ちもあって、その間でゆらゆらしながらヴァナ・ディールを走りまわっている。
そうそう、長く続くこの『FFXI』。一方で、「いつまで続いてくれるのかな?」と心配する声も挙がるけれど、先日公式からアナウンスがあったようにいま現在では、20周年までのサービスは確約されているのでご安心を! これは20周年で終わるという意味ではなく、20周年までは確実にヴァナ・ディールを駆けまわることができるという意味。
20周年を迎えたとき、「30周年まで確約するよ!」という声が公式からまたもやアナウンスされるのを夢見ながら、これからも冒険を楽しんでいたいと思う私なのでした。まる。

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3.息子の成長を感じた『マインクラフト』

日本マイクロソフト / Nintendo Switch™ほか / アクション・アドベンチャー・ストラテジー・シミュレーション / 2009年(平成21年)

『マインクラフト』オフィシャルサイト

平成のマイベストゲーム3本目は、6歳の息子がプレイを楽しんでいる世界的に有名なサンドボックスゲーム『マインクラフト』。ブロックを積み上げて建造物を作ったり、栽培や牧畜に精を出したり、採取した素材から武器や防具を作り出して冒険に赴いたり……ゲームの目標を自分で定めて自由に動き回ることができる。また、レッドストーンというアイテムを利用するとさまざまな装置を作ることができ、この仕組みがいわゆるプログラムを組むことに酷似していて、いま世界中で注目されて学校の授業に取り入れている国も多数ある。日本でも2020年から小学校でのプログラミング教育が必修化する関係で、あらためて注目を集めているゲームなのだ。

▲息子氏が初めてプレイしたとき。手あたり次第に物を拾っていくスタイル

さてさて、そんな背景を知ってか知らずか、我が家にもNintendo Switch™版の『マインクラフト』(以下、『マイクラ』)が導入された。というか私が導入した。
新しいゲームに早速飛びついた息子だったけれど、何の説明もなく草原に放り出され、何をしたらいいかわからない様子。しばらくは地面や山肌に穴を空けてはモンスターに倒されるだけの日々に満足しており、1日あたり10分~20分だけのプレイだった。
そこから徐々にプレイ時間が伸びるのだけれど、息子が『マイクラ』にハマった最初のきっかけは剣の作りかたを教えたとき。それまでは木を木材にし、そこから作った棒で喜んでいた。いや、拾った羽を手に持って振り回して「剣~♪」と喜んでいるレベルで、細長ければすべて剣という考えだった。守備範囲広すぎ。いやしかし、息子はおせっかいに感じるかもしれないけれど、母としてやはり過酷な世界でも強く生き抜いてほしい! あと本物の剣を使わせてやりたい……! と、マルチプレイであーだこーだ言い合いながらサバイバル生活を送ることになった。Nintendo Switch™ではコントローラーとアカウントがあれば、すぐにマルチプレイができる。超便利。

▲自分のブログにも描いた、羽を剣にする息子氏のイラスト

木の剣や石の剣の作りかたを教えると、喜んで野生動物やモンスターに突撃していった。私はさらに攻撃力の高い鉄の剣を作るべく、地中深くを掘り進めて鉄鉱石掘りに精を出す日々。
息子は野生の動物たちを追い回すのに飽きると地下に来て、「オレ(※オにアクセント)もやるー」と掘り始める。最初はたいまつを作るのに不可欠な石炭を見つけては喜んでいた。楽しいよね、わかるわかる。私が鉄鉱石や金鉱石、ラピスラズリ、レッドストーン、ダイヤモンドなど希少な鉱石を見つけたときは、「ここにあるよ!」と言うとすっ飛んできて掘るようになった。次第に何も言ってなくても私が掘り当てた鉱脈を勝手に掘っていくようになったので、「それは違うだろ」と大人げなくケンカしたりした。本当に大人げないけど私も掘りたい。ぷんすこ。
マルチプレイをしていくうえで、「人のチェストに入っているものを勝手に取ってはいけない。欲しければひと言声をかけること」とか「よく歩く道をめちゃくちゃに掘ってガタガタにしない」とか「アリの巣状に掘らない。帰り道が解るように掘り進める」とか……細かい社会ルールを学んでいった息子。この春から小学生。学校では早くも『マイクラ』フレンドができた模様。目頭が熱くなる。

▲素手でも勇敢に戦う息子氏

土造りの小さな家を作ったり、それを2階建てにしたり、自分の家を作ったのにわざわざ私の部屋にベッドを3つ並べて、「とーたん(父)とかーくん(母)とオレのベッド~♪ 妹ちゃんはまだ赤ちゃんだからかーくんと寝てね」とウキウキしたり、私が牧場や畑を作れば息子もそれに倣って独創的な牧場と畑を作ったり、地図が欲しいから材料となるサトウキビを探しに遠征したり、ジャングルにいるというヤマネコを探しに行ったり……派手なプレイはないけれど、慎ましくも素朴で、楽しくにぎやかな生活を送っていた。攻略本を手に入れると自分で読んで知識を吸収していき、息子のなかで『マイクラ』熱がますます高まっていくのが傍から見ていてもよくわかった。
ある日、「オレ、空飛びたい」と言い出した息子。詳しく話を聞いてみると、同い年の友人が『マイクラ』で空を飛んで移動していたという。それはクリエイティブモードという、その名のとおり創作に特化したモードのスキルで、Aボタンを2回押すことで空を飛べるというもの。高所の作業もスイスイなのだ。ガラス張りの”お肉屋さん”やチェストに囲まれた”チェスト屋さん”を作り始めていた息子はこれまでサバイバルモードでやってきたけれど、建造物に興味があるいま、「それは楽しいかもね」と何も考えずにクリエイティブモードにしてしまった。
これがいけなかった。
クリエイティブモードは創作に特化したモードなので、まずモンスターが襲って来なくなる。それはいいのだけど、あらゆる素材、道具が使い放題なのだ。貴重なダイヤモンドもすぐに使える。モンスターの卵も無限にあって、卵を投げるとポコポコとモンスターが生まれてくる。まだ見たことがなかったあんなモンスターやこんなモンスターがいとも簡単に出現する。
あっという間に拠点がモンスターまみれになった。牧場にもニワトリがひしめき合って大変なことになっていた。地下の採掘場まで引いたトロッコのレールは、金鉱石が不足して作れなかったはずの加速レールで整備され、足場は見たことのない素材で補修された跡があった。

▲クリエイティブモードで素敵に装飾された我が家

▲マグマや大量の水、TNTで空けた巨大な穴が点在するカオスな地になった拠点

……うおおおおおーん! 心のなかで泣いた。正直、息子にはまだ自分の手で努力して手に入れる喜びを味わっていてほしかった。親のエゴかもしれないけれど。あと、なにより私のなかのモチベーションがなくなってしまった。「何でも手に入れられるじゃん」、「自分で手に入れるのが楽しかったのに」と。さらに、ひしめき合うモンスターたちのせいで処理速度も遅くなり、満足にゲームができない状況で私はすねた。大人げない。けれど気持ちの整理がつかず、心を切り替えられずにいた。そんな大人げない私に困った息子。いや、もう本当に申し訳ない。でも、それでも息子は「じゃあ、もう1個ワールドを作って、そっちをサバイバルモードにするのはどう?」と聞いてきた。
……神なの?
まだまだ子どもだと思っていたけど、ちゃんと自分で考えて、みんなが楽しめる環境を模索して解決する力が備わっていた。私よりもずっとずっと大人だった。あかん、目頭が……うぐぐ。あいにく、最近の息子は友人宅でゲームをすることが多くて、いっしょにプレイする機会が少なくなっている。残念だけど、これも成長の形なのかもしれない。寂しいけど我慢します。はい。

▲最近、夫氏と息子氏が作っている家。謎の漏水に悩まされている

© 2019 Mojang AB and Mojang Synergies AB. Minecraft and Mojang are trademarks of Mojang Synergies AB.


と、こんな具合で今回3作品に絞って書かせていただいたけど、誰かといっしょに楽しんだゲーム自体はまだまだたくさんあって、それぞれに思い出があるので際限がない。いつか自分のゲームプレイ年表を作ったら楽しそうだな。それと、これからの令和をどんなゲームをプレイして過ごそうか。遠い未来で、過去年表を見ながら自分の人生と深く結びついたゲームを思い出してほくそ笑むのがいまの夢。
老後はどんなハードになっているのか、どんなソフトが出ているのか、どんな人たちといっしょにゲームができるのか……いまから楽しみでわくわくしちゃう。老人ホームでも誰かとゲームをしていたいなー!


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