Report

「王室教師ハイネ-THE MUSICAL Ⅱ-」。植田圭輔が“2.5次元界の金八先生”を目指し演じきるハイネの世界

「王室教師ハイネ-THE MUSICAL Ⅱ-」。植田圭輔が“2.5次元界の金八先生”を目指し演じきるハイネの世界

『王室教師ハイネ-THE MUSICAL Ⅱ-』の東京公演が東京ドームシティホールにて4月11日(木)~14日(日)に上演された。
月刊 『Gファンタジー』(スクウェア・エニックス刊)で人気連載中の赤井ヒガサによるコミックを原作としたミュージカル化作品。2017年にオンエアされたTVアニメと、同年9月に初演されたミュージカルにて、メインキャラクターを同じキャストが務めたことでも話題を集めた。
第2弾となるミュージカルも同キャストが続投。今年2月に公開された劇場版「王室教師ハイネ」に続く物語として、劇場版に登場したオリジナルキャラクター・双子王子 役の橋本祥平と阪本奨悟も出演。一層華やかでロイヤルなステージが繰り広げられた。
ハイネを演じる植田圭輔と、王子 役の安里勇哉、安達勇人、廣瀬大介、蒼井翔太の5名と双子王子の2名が参加した、キャスト7名による囲み取材のコメントと初日直前に行われたゲネプロの模様をレポートする。

取材・文・撮影 / 片桐ユウ

華やかなステージの中にある、たしかなメッセージが胸に残る

まずはゲネプロの模様をレポート。

「王室教師ハイネ」の舞台となるのはグランツライヒ王国。
ステージ左右には洋風の窓枠と重厚な赤カーテンが下がり、中央後方にはベランダ風の2階。そこから装飾が施された手すり付きの階段が左右に流れている。細かい柄の付いた壁紙や細部に設置されたランプに至るまで華麗な王宮内の趣だ。

開幕前からオーケストラの優雅な音が劇場空間に響いており、心地よい。そして高らかな鐘の音が“始業”の合図。

舞台中央に登場したハイネ(植田圭輔)が優雅に一礼してオープニングが始まる。総勢32名というグランドミュージカル並みの人数による歌とダンスはきらびやかでゴージャス。一気にロイヤルな世界へと誘われる。

現国王・ヴィクトール(藤重政孝)により、王子専属の家庭教師=“王室教師”として招聘されたハイネ(植田圭輔)。
ふたりの会話と回想によって、これまでのストーリーが歌に合わせて綴られていく。

第二王子・カイ(安里勇哉)、第三王子・ブルーノ(安達勇人)、第四王子・レオンハルト(廣瀬大介)、第五王子・リヒト(蒼井翔太)。それぞれ美形だがクセモノ揃いの王子たちとハイネが心を通わせていく過程と、ロマーノ王国からやってきた双子の王子、イヴァン(橋本祥平)とユージン(阪本奨悟)が、ハイネ・4王子と歩み寄るに至った合同授業の模様が綴られる。

舞踏会で王子たちがひとつとなって披露した合唱のシーンは、劇場版「王室教師ハイネ」の中で披露された曲と同じものなので、映画館で観た人には嬉しいリピートだ。そこに生ならではの迫力も加わり、その空気を通して彼らの喜びが伝わってくる感動の場面に仕上がっていた。

数々のエピソードが軽やかに明かされた場面展開のあとは、『王室教師ハイネ-THE MUSICAL Ⅱ-』のオリジナルストーリーが広がっていく。

キーとなるのは、グランツライヒ王国の元・王室教師であり、現在はロマーノ王国の王室教師を務めるヴェンヴィン(水谷あつし)の存在。 助手のチタデッタ(上杉 輝)を従えたヴェンヴィンは、グランツライヒ王国・第一王子の侍従長を務めるローゼンベルク伯爵(君沢ユウキ)と密かに手を組み、自分を侮辱した4王子たちに復讐を企てる。

王子たちの合唱に心を動かされたロマーノ王国の国王(青木鉄仁)を揺り戻すように、強い理想を歌い上げるヴェンヴィンの場面は物々しく重厚で、王室らしい悪巧み感。

一方、再びの合同授業で双子王子たちとの再会を喜ぶ4王子たちは、等身大の少年らしい愛らしさとにぎやかさに満ちている。

ちょっとおバカだが剣の腕は立つ第四王子・レオンハルトと、チャラいがよく気がつく第五王子・リヒトとの掛け合い、第二王子・カイが無口な中にも見せる優しさなど、各王子の個性が輝く。双子王子の片割れ・ユージンもふんわりしたキャラクターと伸びやかな歌声が魅力的だ。

だが、王子としての成長に悩む第三王子・ブルーノや、ロマーノ王国の第一王子であるイヴァンの強い責任感など、彼らの不安がヴェンヴィンたちの企みに利用されてしまうことから、王子たちの間にも亀裂が生じてしまう……。

葛藤や孤独を抱いた相手に対して、周りが理解を示し、その悩みを共有してやわらげていくことが今回のドラマ。相手にきちんと向き合うことへ導くハイネは、みんなの教師と言える存在。

歌と演技、立ち回りと様々な見せ場があり、どの場面も見どころ。
ミュージカルらしい華やかなステージの中にある、たしかなメッセージが胸に残る物語だ。

“2.5次元界の金八先生”になってやろう

この後は、ゲネプロ前に行われた囲み取材のコメントを届ける。

囲み取材には、ハイネ 役の植田圭輔、カイ 役の安里勇哉、ブルーノ 役の安達勇人、レオンハルト 役の廣瀬大介、リヒト 役の蒼井翔太、イヴァン 役の橋本祥平、ユージン 役の阪本奨悟が登壇。見どころや意気込みを語った。

ハイネ 役・植田圭輔
「ハイネは一見子供のような外見ですが、道徳心に溢れた教師です。前作と比べると、立ち位置としては一歩引いたところでみんなのことを見守っておりますので、その視線や背中の押し方みたいなものを見ていただけたらいいなと思います。立ち上げの頃から考えたら、こんなに大きな劇場でやらせていただくとも、こんなに長く続くとも思っていなかったので、本当に応援してくださる皆様へ感謝の気持ちでいっぱいです。この作品で一番大事なことは、世界観や各登場人物への想いだと思っていますし、僕自身は“2.5次元界の金八先生”になってやろうと思いながらやっています(笑)。大人の方にも若い方にも楽しんでいただけるよう、しっかりと届けきりたいと思います。上質なミュージカル、演劇、素晴らしいダンスと歌をお届けすることが私たちの使命だと思っています。よろしくお願いします」

カイ 役・安里勇哉
「カイは目つきが鋭く無口で怖がられがちな“ジロリ王子”と呼ばれていますが、実はとても優しい男の子です。今回は少し成長した姿も見せられると思います。個性豊かなキャラクターがたくさん登場し、アンサンブルも前回の倍以上になり、すごく豪華なステージになっています。演出の吉谷光太郎さんが“某有名なテーマパークを超えるくらいの勢いで楽しい気持ちを”と稽古場で目標を掲げていたとおり、盛りだくさんでロイヤルな世界を届けていけたらと思っています。桜も散り始めていますが、劇場でまたキレイなお花をたくさん咲かせられたらいいなと思います」

ブルーノ 役・安達勇人
「ブルーノ王子は“高圧インテリ王子”と呼ばれていますが、今回はブルーノが葛藤や決断をする場面が多く、様々な表情を見せます。いい意味で劇場版を見た方々の期待を裏切るような展開もあると思いますし、ミュージカルだから見せられるものがたくさんあると思います。僕は「王室教師ハイネ」をどこにもない教科書だと思っていて、小さい頃にこの作品と出会っていたら、いろんなものが変わっていたんじゃないかと思うほどなんです。いろんなメッセージをお客さまに届けられたらと思っています」

レオンハルト 役・廣瀬大介
「レオンハルトはとても“頭がよくない子”なんですけども(笑)、今回はアクションシーンも多く、いっぱい頑張りました! ステージ上ではいろんなところでお芝居をやっています。実はそこに物語が展開するきっかけや伏線が隠れていたりしますので、大きな会場ですが、そんなところにも注目していただけたら。皆さんに届けられるよう一生懸命頑張りますので、余すことなく楽しんでいただけたら幸いです」

リヒト 役・蒼井翔太
「リヒトは女の子やカフェが大好きで、とても可愛いムードメイカーの王子です。ロングヘアの髪さばきにもご注目いただきたいです(笑)。劇場版ではみんな横一列に並んでアフレコをしていましたが、舞台ではお互い向き合ったり触れ合ったりして作品の中で生きられるので、すごく楽しいです。会場をミュージカル「王室教師ハイネ」の世界に変えていきたいと思っていますので、皆さんもぜひ王国の住人のひとりとして楽しんでいただけたら嬉しいです! 本当に盛りだくさんでございますので、一秒一秒繰り広げられる世界観を目や耳で感じ取っていただいて、ぜひ何かを持って帰っていただけたらと思います」

イヴァン 役・橋本祥平
「僕が演じるイヴァンは“ジャックナイフ王子”と呼ばれる非常にまじめで、父上の言うことは絶対と思って育ってきた王子です。劇場版でイヴァンの声を担当させていただいてから、長い時間をイヴァンと共に歩んできました。ユージンと一緒に新たな風を吹かせられたらと思います。ロマーノ王国側のキャラクターも登場しますので、今までとは少し違うミュージカル「王室教師ハイネ」を楽しみにしていただきたいですし、僕らもまっとうできるように頑張ります! 舞台では生の魅力で皆さんを「王室教師ハイネ」の世界に誘いたいと思いますので、ご期待ください」

ユージン 役・阪本奨悟
「ネガティブ思考で“ダークサイド王子”と呼ばれる王子・ユージンを演じます。TVアニメの主題歌を歌わせていただいていたので、今回、ユージン 役として参加できたことが本当に嬉しいです。オリジナルキャラクターである双子王子がミュージカル「王室教師ハイネ」に参加することで、どれだけストーリーをかき乱していけるか、一生懸命、自分なりにトライしていきたいと思っています。ご観劇の皆様には隅から隅までロイヤルな世界を堪能していただき、そして観劇を終えて家に帰ったらこの舞台を思い出しながら、美味しいごはんを“もしゃり”してください」

ミュージカル『王室教師ハイネ-THE MUSICAL Ⅱ-』

東京公演:2019年4月11日(木)~4月14日(日)東京ドームシティホール
兵庫公演:2019年4月27日(土)~4月28日(日)神戸国際会館こくさいホール

原作:赤井ヒガサ(掲載 月刊「Gファンタジー」スクウェア・エニックス刊)/劇場版「王室教師ハイネ」製作委員会
脚本:谷碧仁
演出:吉谷光太郎
音楽:tak
振付:MAMORU

出演:
ハイネ 役:植田圭輔
カイ王子 役:安里勇哉
ブルーノ王子 役:安達勇人
レオンハルト王子 役:廣瀬大介
リヒト王子 役:蒼井翔太
イヴァン王子 役:橋本祥平
ユージン王子 役:阪本奨悟

マクシミリアン 役:星 達磨
ルートヴィヒ 役:宇田川宰
チタデッタ 役(ミュージカルオリジナルキャラクター):上杉 輝
ロマーノ国王 役:青木鉄仁

ローゼンベルク 役:君沢ユウキ
ヴィクトール 役:藤重政孝

ヴェンヴィン 役(ミュージカルオリジナルキャラクター):水谷あつし
ほか

主催:ミュージカル「王室教師ハイネ」製作委員会

オフィシャルサイト
オフィシャルTwitter(@heine_musical)

©赤井ヒガサ/ SQUARE ENIX・劇場版「王室教師ハイネ」製作委員会
©ミュージカル「王室教師ハイネ」製作委員会