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敵は侵略者だけじゃない!? 『EDF:IR』の三つ巴の戦いが刺激的

敵は侵略者だけじゃない!? 『EDF:IR』の三つ巴の戦いが刺激的

“EDF(EARTH DEFENSE FORCE)”の隊員となって地球外からの侵略者と戦う大人気作品『地球防衛軍』の新シリーズである『EARTH DEFENSE FORCE: IRON RAIN』(以下、『EDF:IR』)。本作は、現在『5』まで発売されているナンバリングタイトルとは別の世界の地球で“EDF”の物語が展開。ベースとなる部分は過去のシリーズと変わらないが、新たなシステムが盛り込まれたりとさまざまな試みが見られる作品となっている。本稿では、注目の本作を紹介しつつ魅力について述べていこう。

文 / 長田雄太


人類の敵は人類!?

舞台となるのは、“アグレッサー”と呼ばれる地球外からの侵略者によって荒廃してしまった地球。侵略に来たこと以外まったくの謎に包まれたアグレッサーは、地球に巨大生物や兵器をばらまき、世界中に甚大な被害を与えた。人類はこれに対抗すべくEDFを結成。EDFに所属する主人公(プレイヤー)・クローサーは、大規模な作戦で敵の母船“ハイヴクラフト”を墜とすことに成功。しかし、母船の墜落に巻き込まれてダメージを受け、7年間の眠りにつくことになる。
そして7年後、目を覚ましたクローサーが目撃したのは、かつてばらまかれたアグレッサーの巨大生物が巣を作って増殖している地球だった。侵略兵器も残されており、依然として侵略者の脅威にさらされているなか、“ブラスト小隊”に配属されたクローサーは各地でアグレッサーと戦うことになる。

▲7年まえの作戦で母船ハイヴクラフトの撃墜に成功したEDFだが、その代償として戦力の大半を失ってしまった。そのため、残されたアグレッサーへの対処は後手に回ってしまっている

本作には複数のミッションが存在し、クリアしていくことで次の新たなミッションが解放。併せてストーリーも進行していく。各ミッションには対象の防衛などクリアのための条件があり、銃火器やアイテムなどを駆使して敵を倒しつつ条件を満たさなければならない。

▲アクションTPSゲームとなっており、クリア条件を満たしながら押し寄せてくる敵をせん滅するのが各ミッションの大まかな流れ。条件を満たせなかったり、敵の攻撃などでHPがゼロになったりすると、ミッションは失敗になる

シリーズの魅力でもある“巨大”な敵の“大群”と戦う絶望感、そしてそれらを自らの手で一掃できる爽快感はもちろん健在。ミッションごとに数十~数百メートルの多種多様な敵が四方八方からウヨウヨと湧いて出て、EDF隊員を容赦なく襲うその様はまさに地獄絵図だ。

▲巨大生物はアリやクモなど地球上の昆虫と同じ外見のものから、特撮映画に出てくる怪獣のような姿のものまでさまざま。大群で酸や糸を飛ばしてきたり、噛みついてきたりと数の暴力で襲い掛かって来る

▲巨大兵器も二足歩行ロボットや高速移動できる戦闘機まで多彩だ。なかには数百メートルの超巨大なものもあり、高火力のビームなどでEDFを圧倒してくる

そんな戦場でクローサーは戦うことになるのだが、敵はアグレッサーだけではない。7年まえの作戦後、EDFではクーデターが起こり精鋭部隊が離反。レジスタンス組織“カインドレッド・レべリオン”を名乗り戦場に乱入してくるのだ。侵略兵器と巨大生物が入り乱れる戦場……これだけでも厄介だというのに、さらに敵対する組織まで来るのだから混沌の極みとなる。しかし、シリーズを経験した筆者からすると、むしろこの混沌はシリーズの醍醐味。三つ巴の戦いという新たなご馳走をもらったような気分だ。人類vs侵略者の戦いから“人類vs侵略者vs人類”へと変化した本作は、シリーズファンにもウケること間違いなしだ。
また、アグレッサーと異なり意思の疎通が可能なカインドレッド・レべリオンとは、ときにやむを得ず共闘することも。戦闘中で見られる、マンガであるような敵対する両組織のやり取りなどにも注目してみると、より楽しむことができるだろう。

▲カインドレッド・レべリオンは、二足歩行の兵器・ウォーメックで戦場に乱入。ときには巨大生物を操って攻撃をしてくる

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