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見逃すべからず!『メカニックデザイナー 大河原邦男展』でロボットアニメの歴史を知る

見逃すべからず!『メカニックデザイナー 大河原邦男展』でロボットアニメの歴史を知る

メカニックデザイナー・大河原邦男の魅力はガンダムやボトムズだけではない! 上野の森美術館で開催中の『メカニックデザイナー 大河原邦男展』ではロボットアニメの歴史において、大河原さんが手がけてきた重要な原画や見逃せないイラスト原画に出会える。

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上野の森美術館の壁面では大河原さんが生み出したキャラクターが背比べ。やっぱりゴーダムはデカイ

今年、メカニックデザイナー歴43年を迎えた大河原邦男さんはまさにアニメーションの世界におけるメカニックデザインを確立したロボットアニメの第一人者だ。本展では43年の大河原さんが手がけたロボットアニメの歴史を網羅し、年代ごとに紹介している。その中に監修者の五十嵐浩司さんがまさに執念のごとく、集めてきた貴重な資料の数々を目の当たりにできる。

「第1章 1972〜1977年」では大河原さんのメカニックデザイナーとしてのデビュー作「科学忍者隊ガッチャマン」をはじめとするタツノコプロ作品が紹介されている。とりわけ注目したいのは、巨大ロボット、ゴーダムをはじめすべてのメカを手がけた「ゴワッパー5ゴーダム」。タイムボカンやヤッターマンなどのコミカルなキャラクターをロボットにあたえた先駆けといえる作品だ。

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「ゴワッパー5ゴーダム」の設定資料

    「第2章 1978〜1989年」は “ロボットもの” 全盛期の時代、「機動戦士ガンダム」の登場だ。数多くの番組に関わっているこの時代に、大河原さんはメカデザインのみならず、イラストレーターとしての才能も発揮している。「機動戦士ガンダム」や「装甲騎兵ボトムズ」のイラスト原画をはじめ、「太陽の牙ダグラム」や「銀河漂流バイファム」の行方不明だったイラストなどさまざまな作品が展示されている。

ここで見逃せないのは、ロボットヒーローもののイメージが強い大河原さんが「ドラえもん」を手がけていることだろう。映画ドラえもんの第2作となった「ドラえもん のび太の宇宙開拓史」(1981年)において、ゲストキャラクターのロップルが乗るフレンドシップ号と、ギラーミンのブルトレインを手がけている。先頭車両にツノがついた列車と言えば、記憶のある方も多いのではないだろうか?

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だれもが一度は目にしたことがある、あの頭、片腕なしのガンダムのイラストレーション。 「劇場版 機動戦士ガンダムⅢ めぐりあい宇宙編」より

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ガンダムを描いた線画をバックライトで強調した展示

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「装甲騎兵ボトムズ」のイラスト原画の数々

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大河原さんが「ドラえもん」に関わっていたことにびっくり。「ドラえもん のび太の宇宙開拓史」より

「第3章 1990〜2000年」ではサンライズ制作の「勇者シリーズ」や「ガンダムシリーズ」を中心に紹介、「機動戦士ガンダムF91」の未公開資料も展示されている。「第4章 2001〜2015年」ではガンダム史に刻まれる大ヒットとなった「機動戦士ガンダムSEED」をはじめ、新世紀のガンダムを手がけた時代。

ここで見逃せないのは、幻のテレビアニメ「鉄の惑星 ランディフォース Metal Jacket`s Squadron」。大河原さんは車が変形するビークルがメインメカを描いており、ダグラム、ボトムズの高橋良輔監督で2002年に放送開始予定だったが、当時の国際情勢が影響し、制作中止となった。これまで未公開だった資料の数々が初公開されている。

このほか、大河原さんが手がけた食玩のおもちゃや大河原さんの仕事の様子がのぞける映像など、ここでしか見ることができない貴重な展示など、盛り沢山だ。

取材・撮影:チバヒデトシ

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大河原さんがデザインしたプラモデル「オモロイド タペット」(日東科学)

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タイムボカン、ヤッターマンのコーナーには、ヤッターキングが

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大河原さんの仕事の様子を映像で

 

メカニックデザイナー 大河原邦男展

開催概要
会場:上野の森美術館(上野)
会期:2015年8月8日(土)〜 9月27日(日)※会期中無休
開館時間:午前10時〜午後5時(入館は閉館の30分前まで)※9月4日、11日、18〜27日は開館時間を午後7時まで延長
お問い合わせ:上野の森美術館 03-3833-4191
入場料・当日券:一般1,500円 高大生1,200円 小中生500円

オフィシャルサイトhttp://www.okawara-ten.com