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佐藤流司が出演。ミュージカル『刀剣乱舞』 加州清光 単騎出陣 アジアツアー。魅せる酔わせる圧倒的なパフォーマンス

佐藤流司が出演。ミュージカル『刀剣乱舞』 加州清光 単騎出陣 アジアツアー。魅せる酔わせる圧倒的なパフォーマンス

ミュージカル『刀剣乱舞』 加州清光 単騎出陣 アジアツアーが、5月7日(火)幕張メッセ国際展示場9・10ホールにてファイナルを迎えた。2017年にミュージカル『刀剣乱舞』初のソロライブ公演を成功させた刀剣男士・加州清光。翌年には新たな楽曲・ステージングで「加州清光 単騎出陣2018」を国内4都市で上演、今回初となるアジアツアーでは4月20日(土)の上海公演を皮切りに、バンコク、マカオとアジア3都市へ出陣した。
日本凱旋公演のステージとなった幕張メッセでは2公演で約1万6,000人を動員し、トップアーティストの仲間入りを果たしたと言っても過言ではないほどの人気ぶりを見せつけた加州清光。その魅惑のステージと、加州清光を演じた佐藤流司、全力のパフォーマンスをレポートする。

取材・文 / 片桐ユウ


「頑張れって言ってくれないと頑張れないなー」

「加州清光 単騎出陣2017」と「加州清光 単騎出陣2018」で、審神者(さにわ……刀剣男士たちの主)たちを魅了した内容を再構成して、さらに磨き上げた今回の「加州清光 単騎出陣 アジアツアー」。

アジア公演を経て日本に凱旋した加州清光の姿には、確実にアップデートされた輝きがあった。

マスコミ取材が入ったのは昼の部。スタート前の会場には静かな水の音が響いていた。これは「川の下の子、河原の子ってね」という加州清光の台詞にちなんだものなのか、海を渡ってきた今回のツアーだからなのか、それとも胎内を示しているのか。『刀剣乱舞』の世界は奥深いため、つい深読みしたくなる。

そして、そのささやかな水の音が耳を澄まさずとも聴こえるくらいに、開演前の幕張メッセは静けさに包まれていた。
会場を埋め尽くす審神者……もとい観客は、隣りの人と話すときもささやき声。以降はペンライトを握りしめて、始まる瞬間をジッと待っている。それは我が子の晴れ舞台を見守る保護者のようであり、神聖な儀式が始まる時を待つ人々の佇まいのようでもあった。

やがて水の音が風の音に変わり、舞台上にダンサーが登場。白手袋を揺らめかせながらバックダンサーの6人が踊り出す。 そしてステージ中央、椅子に腰掛けた加州清光が登場。

これまでの「単騎出陣」オープニングと同様、仮面を着けたミステリアスな姿だ。加州清光の存在をみとめた審神者たちのペンライトが次々と灯され、客席が瞬く間に赤へと染まる。

ダンサーに手を取られて椅子から立ち上がり、そのまま前方に歩み出てきた加州清光は軽く一礼。仮面をはずしてゆっくりと歌い出す。 指でリズムをとりながら、クールなテイストで始まった『Overture』。だが、加州清光が客席を見つめながら着けていた黒手袋の先を咥えてはずすと爆音が鳴り響く。それが合図となり、怒涛のライブパフォーマンスが始まった。

『星の彼方へ』『言の花』『kiss for all the world』。激しいダンスと熱唱の合間に、トランプのマジックを披露。そして観客へ呼びかけ、時には交差するダンサーとコミュニケーションをとることも忘れない。圧倒的なプロアーティストの立ち振る舞いである。

MCで「元気してたー?」と加州清光から呼びかけられた審神者たちは、ハッとしたかのように、食い入るようだった姿勢をあらためていた。それほどに魅入られるパフォーマンスなのだ。

『美しい悲劇』では、目隠しと赤いロープを巻き付けて倒錯的な演出で誘い込んだかと思えば、衣裳を赤いファーコートへとチェンジした『Run Time』の際は、とびきりの笑顔を浮かべる。

くるくると変わる表情とそのギャップで魅了しつつ、ステージの端から端まで駆け回ってアピール全開。

MCの最中、水を取りに行くため、という名目で中央の通路へたどり着き、その後はトロッコステージに乗って移動しながらの『Promise You』。
コートを脱いでタンクトップ姿となった加州清光からのお手振りと歌詞中の「好きだよ」の言葉に、客席からは大きな悲鳴が上がり、ペンライトを振って応えていた。

ステージに戻るときも、わざわざ客席後方を通るといったサービスを欠かさない加州清光。かと思えば、そのまま倒れ込んで、ステージに落ちていた花びらをいじりながら「頑張れって言ってくれないと頑張れないなー」と呟いてみせる。加州清光の甘え上手っぷり、恐るべしだ。

ミュージカル本公演2部のライブや『真剣乱舞祭』でも恒例となっている和太鼓が登場し、腹の底に響くような音を鳴らし始めれば、盛り上がり必至の楽曲『獣』の合図。

「実は前半で“立ってー!”って言っていたんだ。でもこの会場じゃ聞こえなかったね(笑)」と苦笑していた加州清光。MCの合間にそのエピソードを明かしたため、後半戦は審神者たちも立ち上がっての出陣だ。

スクリーンに映し出された真っ赤な背景に加州清光のシルエットが浮かぶと、客席から黄色い声が上がる。ステージにも炎が上がり、打ち鳴らされる太鼓とポイの演出、鋭い眼差しで爪を立てる加州清光のポーズに、会場の熱気は最高潮に達した。

後半は趣きが変わり、戦闘衣裳に身を包んだ加州清光が無垢な表情で登場。ミュージカル本公演の1部、ミュージカルの劇中曲を歌いながら、時間遡行軍との殺陣を繰り広げる。

声援をおねだりするために倒れ込んでみせることはあっても、実際のナンバーでは息切れもせず、一流のアイドル、あるいはトップアーティストとしてのスタイルで魅せてきた前半とは打って変わり、ここでの加州清光は顕現(けんげん……刀剣男士の姿として世に現れること)したばかりの刀剣男士のようだ。

しかし、シリーズのメインテーマ曲である『刀剣乱舞 ~加州清光 単騎出陣~』では再び強さを取り戻し、花びらが舞い散るなかで美しく歌い踊り、その姿を審神者たちの目に焼き付けてみせた。

少しの暗転を挟んだアンコールも本編並みのボリューム。
『mistake』から再スタートを切り、「単騎出陣」ならではの楽曲が次々と展開する。ドレス風の衣裳に身を包んだ加州清光が優雅だ。ラストは『解けない魔法』で再びマジックを成功させ、しっかりと審神者に“魔法”をかけて去っていった。

「俺が言われたからやる、なんて闘い方をすると思う?」という、加州清光の言葉どおりのパフォーマンスを見せるのが、加州清光 役の佐藤流司。
彼の姿勢は、つねに前向きで上昇エネルギーに満ちている。加州清光を演じるのが、佐藤流司というポテンシャルに満ち溢れた役者だからこそ描けた軌跡が、この「単騎出陣」というステージだと感じた。

“彼ら”の次なるステージ、目指す先がさらに楽しみだ。

日本凱旋公演を収録した「加州清光 単騎出陣 アジアツアー」Blu-ray&DVDは8月4日(日)まで予約受付中。加州清光2枚目のソロCD『Promise You』(全4曲)は5月15日(水)に発売されている。

ミュージカル『刀剣乱舞』加州清光 単騎出陣 アジアツアー

上海公演:2019年4月20日(土)~4月21日(日)上海大寧劇院
バンコク公演:2019年4月24日(水)KBank Siam Pic-Ganesha Theatre
マカオ公演:2019年4月28日(日)The Parisian Theatre
日本凱旋公演:2019年5月7日(火)幕張メッセ国際展示場9・10ホール

原案:「刀剣乱舞-ONLINE-」より(DMM GAMES/Nitroplus)
構成・演出・振付:本山新之助

キャスト:
加州清光 役:佐藤流司

バックダンサー:
金子直行
大野涼太
村上雅貴
杉山諒二
山口敬太
佐々木幸希

日本凱旋公演主催:ミュージカル『刀剣乱舞』製作委員会(ネルケプランニング ニトロプラス DMM GAMES ユークリッド・エージェンシー) 上海・バンコク・マカオ公演主催:NelkeChina

オフィシャルサイト

©ミュージカル『刀剣乱舞』製作委員会

「加州清光 単騎出陣 アジアツアー」Blu-ray&DVD発売

発売日:2019年予定
公式通販3社予約期間:2019年8月4日(日)23:59まで
販売価格:Blu-ray ¥7,500(税別) DVD ¥6,500(税別)

加州清光シングルCD発売

タイトル:『Promise You』
アーティスト名:刀剣男士 加州清光
発売日:5月15日(水)
販売価格:プレス限定盤A(CD+DVD)¥1,800(税別) プレス限定盤B(CD+舞台写真フォトブック)¥1,800(税別)