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VRゲームの贅沢が詰まった『ライアン・マークス リベンジミッション』の魅力

VRゲームの贅沢が詰まった『ライアン・マークス リベンジミッション』の魅力

ロンドンを舞台に繰り広げられる、迫力のVRガンシューティングゲーム『ライアン・マークス リベンジミッション』は、PlayStation®VR ローンチタイトル『PlayStation®VR WORLDS』に収録されている『The London Heist(ロンドン ハイスト)』を進化させ、全く新しい主人公、新しい物語が楽しめるようにした作品です。まずは、トレーラー映像でその多彩なアクションを確認してみてください。

2016年夏、筆者が参加した銀座ソニーストアでのPlayStation®VR特別体験会で遊んだのが『The London Heist』でした。当時発売されたばかりのPlayStation®VRはかなりの品薄状態でしたが、体験会の参加者はプレイ後に予約購入ができるということだったので、筆者も勇んで参加の手続きをとり、銀座に出向いたのです。体験会でプレイした『The London Heist』の面白さは衝撃的で、スピード感とスリルたっぷりのガンアクションはもちろん、机の上のモノを手に取って自由に動かしたり、ゲーム内キャラクターのたばこに火をつけることができたりと、VRならではの自由な動きに大興奮。その感動のまま迷うことなくPlayStation®VRの購入予約をしました。それほど、本作の“VRでリアリティのある動きを楽しめる”というアピール力は凄いものだったのです。
さて、今回紹介する『ライアン・マークス リベンジミッション』は、それをさらに進化させた作品だというのですから期待せずにはいられません。プレイヤーはエリート特殊部隊員ライアン・マークスとなり、ロンドンの街を縦横無尽に駆け回ることになります。さっそくプレイを進め、その臨場感たっぷりの内容を紹介していきましょう。VR画面を撮影するとどうしてもゆがみや画面端の黒枠などが生じるため、臨場感をそのまま伝えることは難しいのですが、何卒ご容赦を。

文 / 内藤ハサミ


たっぷりの仕掛けを主人公になりきって楽しめる

主人公のライアン・マークスは、ギャング組織である“マークス・ファミリー”ボスの長男。そして、イギリス陸軍のエリート特殊部隊員でもあります。陸軍に入るときに隊員の身辺調査はないのかなあ、などと考えるのは野暮でしょうか……。とにかくライアンはボスである父の死をきっかけに、実家へ帰ることになります。

▲特殊部隊のライアンが紛争地帯で活躍している場面からゲームは始まります

基本動作のチュートリアルも兼ねたこのシーンは、砂埃や硝煙の香りが漂ってきそうなほどのリアルさ。頭上を爆撃機が通過するなどの演出もあり、ゲームだとわかっていながらもヒヤヒヤします。

▲その後、ライアンが飛行機に乗って帰省中……というプロローグムービーの一部。なんと、頭と手を動かせます! 窓から飛行機の外を見ることも、他の乗客を見渡すこともできるのです。本当に飛行機に乗っているようで、筆者はこのシーンが大好きです

▲空港で出迎えてくれた兄の車に乗って自宅へ。車内でも助手席のドア、窓、ダッシュボードの開閉ができるなど、自由に振る舞うことができます。筆者はむやみにハザードランプを点けたり消したりと、現実ではしないようなことを楽しみました。なお、この迷惑行為によって怒られたり車がクラッシュしたりということは一切ないのでご安心を!

ライアンが実家に帰るまでのいわば物語の導入部分であるにも関わらず、これでもかというほどのサービスが盛り込まれているオープニングムービー。見終わったころにはすっかり世界に入り込み、筆者はギャングの息子である特殊部隊員のライアン・マークスになりきっていました。さて、葬儀を終えたマークス家は父を失った悲しみに暮れる暇もなく、敵対勢力である“トニー・シャープ”の一味からの襲撃を受けてしまいます。なんとか逃げ出した一家。ここから復讐のために動き始めるのです。

▲兄妹や母親と一緒にアジトに隠れて、作戦を練るシーン

本作はDUALSHOCK®4コントローラー対応。PlayStation®Move モーションコントローラーの場合は2台必要です。両手にそれぞれ持ったコントローラーで操作をすることにより、完全にVRの世界へと入り込むことができるので、筆者はPlayStation®Moveの使用をおすすめします。
引き出しやミリタリートランクなどを開ける、置いてあるオブジェクトを手に取って自由に動かす、扉を開ける、梯子を登る、ロープにつかまって降りる、鉄骨の足場を雲梯のように渡る、ダクトに入り込み匍匐前進する、ツールを両手で操りピッキングをする、留められたネジを回して機械を分解する、爆弾を取り付ける、防犯カメラをハックしてターゲットを探すなど、パッと挙げられるだけでもこれほどバラエティに富んだ動作がゲーム中には盛り込まれていて、そのどれもが単体の動作として面白いのです。『The London Heist』をプレイしたときもゲームのなかで自由に振舞う感覚を味わったつもりでいたのですが、今作の多彩さは段違いでした。

▲特殊工作もお手の物……というライアンは、ツールセットを持ち歩いています。そこから適した道具を選び、ケーブルを切ったり回路を完成させたりなど、仕掛けに合った使いかたで次々に訪れる危機を乗り越えていきましょう

▲C4爆弾をセット。ツールセットから取り出し、組み立て、壁やテーブルのふちに貼り付けて赤いボタンで起動! 慣れると3秒くらいでできるようになりますよ。気分は手練れの特殊工作員です

▲動きに合わせて光が揺れる、現代的な美術を楽しめるシーンも!?

その他、直接戦闘に関係がないような仕掛けもたくさんあります。紙くずをゴミ箱に投げ入れる、DJブースで音楽を鳴らす、ペイントガンでペンキを撃ちまくる、そして現代アートにスプレーで落書きまでできる!? どこにそんなシーンがあるのか不思議に思われるかもしれませんが、そういうコミカルなシーンもところどころに挿入されているのが、肩の力を抜いて楽しめるひとつの要素かもしれません。

迫力のガンアクションも多彩

基本的なバトルは、一人称視点のガンシューティング(FPS)で、PlayStation®Move モーションコントローラーであれば両手にひとつずつ持ち、画面内のライアンの両手として使います。おそらく、多くの人が考える以上にこの操作には一体感があり、直感的な動きができることに驚くでしょう。銃をホルスターから出して撃ち、ときには持ち替え、胸に括り付けた弾倉を取り出しリロードして……という動きを繰り返していると、本当に自分が銃を操っているかのような感覚になります。

▲目のまえに迫る敵に焦りながら、ショットガンのリロード中

▲ハンドガン二丁持ち! 筆者はどうしても片方の操作に気を取られ、もう片方の操作が疎かになってしまいますが、上手な人であれば瞬殺が可能でしょう

武器はアジトから持ち出せるものもありますし、ステージ攻略中に拾うこともできます。ハンドガン、ショットガン、マシンガン、ライフルなど特徴的な武器が数種存在し、好みに合わせて持つことができます。スナイパーライフルのような両手で持つ武器以外はすべて左右の手に一丁ずつ持って使うこともでき、両手に銃を持っていてもそのまま弾倉を掴んで問題なくリロード可能なので煩わしさはありません。筆者は途中まで右手にマシンガン、左手にショットガンを持ってプレイしていましたが、リロードのしやすさからマシンガンの一丁持ちスタイルに変えました。比較的ガンアクション自体の難度は低いので、武器も気分で変えられる気軽さがありますね。

遮蔽物ごしの射撃、見張りから隠れつつ進むなどカッコよく決められるシーンも多数あり、まるで映画の主人公になったような気持ちのいい感覚を味わうことができます。敵に囲まれるなどピンチになったら“スローモーション”を発動させて自分以外の時間を遅くし、その間に敵を片付けてしまいましょう。便利なシステムですが効果時間は数秒ほどで、一度使うとクールタイムが発生します。スローモーションは連続で使えないので、発動のタイミングを多少考える必要があります。

▲足場の上から撃たれ続けてピンチだったので、スローモーションをかけて敵を一掃しました。危なかった

▲廃墟のあちこちから現れる敵を撃ちまくる!

▲逃げ場のない狭い通路で敵が! 速やかに倒さなければ……

通常は、あらかじめ設定されている移動可能ポイントへボタン操作で動くという移動方法ですが、脱出や車中などのシーンでは自動的に移動する最中での射撃となり、このスピード感もまた趣の違った楽しさがあります。シューティングパート自体は敵を撃って倒すだけとシンプルですが、この敵をバンバン倒してスッキリできる感覚は、前項で触れた多彩な仕掛けを解くパートとのバランスがとれていて、ゲームの流れを損なわない良さだと感じました。

▲お母さん救出シーンも。さすがギャングの妻、捕まっていたというのに余裕の表情です

トニー・シャープへの復讐のためライアンは次々と危険な戦場に飛び込んでいくことになるのですが、新たなる相棒の登場、そしてこの戦いの陰に潜む謎の存在も匂わされ、物語は思わぬ方向に走り出し、どんどん面白くなっていきます。この話の結末は、ぜひぜひVRの世界で見届けてくださいね。
思わずハッとするような高画質というわけではないけれど、VRならではの仕掛けが細かい動きにまで効果的に機能し、プレイヤーに新鮮な驚きとリアリティを提供する『ライアン・マークス リベンジミッション』。プレイを始めるまでは、「ガンアクションを楽しむことが主体のゲームなのだろう」と思っていたのですが、実際は“ライアン・マークスになりきった主人公体験ができるゲーム”でした。ガンアクションだけでなく、ねじを回すような細かい動作から爆弾を投げるような大きな動作まですべてのアクションが楽しめる、VRならではの楽しみを味わえる一作です。

フォトギャラリー

■タイトル:ライアン・マークス リベンジミッション
■メーカー:ソニー・インタラクティブエンタテインメント
■対応ハード:PlayStation®4 ※PlayStation®VR必須
■ジャンル:VRシューティングアクション
■対象年齢:17歳以上
■発売日:発売中(2019年5月30日)
■価格:パッケージ版・ダウンロード版 4,900円+税


『ライアン・マークス リベンジミッション』オフィシャルサイト

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