Interview

「最初の驚きがだんだん自信に」宮野真守、まさかの“アニメで全編ライブ”を成立させた劇場版「うた☆プリ」と主題歌制作を語る!

「最初の驚きがだんだん自信に」宮野真守、まさかの“アニメで全編ライブ”を成立させた劇場版「うた☆プリ」と主題歌制作を語る!

2010年6月にプレイステーション・ポータブル用ゲームとしてその歴史の幕を開けた『うたの☆プリンスさまっ♪』。その後ゲームもシリーズを重ね、2011年にTVアニメ『うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVE1000%』の放送がスタートし、現在までに『うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVE2000%』(2013年)、『うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEレボリューションズ』(2015年)、『うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEレジェンドスター』(2016年)と4期にわたって放送されている。

ゲーム発売当初から高い人気を誇った同シリーズだったが、アニメ化によりさらにその勢いを増し、2012年からはキャストによるライブ「マジLOVELIVE」を開催。現在までに6回を数え(グループ単体のライブは除く)、いつもプラチナチケットとなる人気ぶりだ。

その「うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVE」シリーズの最新作である『劇場版 うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEキングダム』が2019年6月14日から劇場公開される。TVシリーズでは、様々な課題に向き合いながら成長していくアイドルの姿を描いていたが、今作は全編ライブという、ほかに例を見ないアニメ作品となり、注目を集めている。

TVシリーズから引き続き今作でも主題歌を歌う宮野真守。一ノ瀬トキヤ役として出演もする彼が、上松範康(Elements Garden)とともに作り上げた主題歌「アンコール」はいかにして生まれたのか? ニューシングルのカップリングと開催中のライブへの意気込みとともに話を聞いた。

取材・文 / 生内清香(リスアニ!)


ライブだけの映画も「うた☆プリ」なら意味があるし、成立するだろうなと

まずは、「うたのプリンスさまっ♪ マジLOVE」シリーズ初の劇場版が、ストーリー仕立てではなく、全編ライブで構成されると聞いたときはいかがでしたか?

宮野真守 映画としてそういう作り方をするのは、今まで聞いたことがなかったですし、驚きました。ただ、長いシリーズになりましたし、たくさんの方に支えられながら、作品としていろいろなことを経験してきての劇場版ですので、「うた☆プリ」ならではだなという想いもありました。

作品自体に説得力があるというか、ライブのシーンをこれまでのアニメでも見せてきましたし、キャラクターを演じる声優たちも実際に数々のライブをやってきましたので、ライブだけの映画も「うた☆プリ」なら意味があるし、成立するだろうなと、最初の驚きがだんだん自信に変わっていくような感覚がありました。

実際に出来上がってみての感想はいかがですか?

宮野 ファンタジーすぎていないというか、アイドルたちが実際に広いステージでライブをしているという見せ方を追求していたので、そのリアルさが説得力になっていると感じました。

例えば、普通なら描かないワイヤーがちゃんと描かれていたり、ステージセットが本物と同じように描かれていたりとか。でも、そのなかでもちゃんと「アニメなんだな」と思わせてくれる華やかなエンタメ感もきっちり打ち出してあるんです。僕が演じる一ノ瀬トキヤが歌うシーンは、アニメならではの演出で会場を縦横無尽に動きまわっていますし、リアルとファンタジーの融合がすごく面白い作品になっていると思います。

TVシリーズを含めてすべての主題歌を宮野さんが担当されているわけですが、そのことに対してプレッシャーを感じることはありましたか?

宮野 まずは主題歌を担当させていただけることへの感謝があります。そして、いいものを作らなければという責任感はありますが、それは主題歌を担当することへのプレッシャーとは違うものかなと思います。

最初の「オルフェ」(第1期『マジLOVE1000%』)で、それまでの自分の楽曲にはなかったタイプのものにチャレンジさせていただいて、そこから僕自身の音楽活動の深みもどんどん広がっていったし、「うた☆プリ」という作品を通してたくさんの方に歌を聴いていただくことができたので、すごくありがたいと思っています。「うた☆プリ」がどんどん大きく羽ばたいていったことが、主題歌の可能性の広がりに繋がっていたところもあるんです。登場するアイドルたちが多種多様な曲を歌っていくことで、「こういう方向性もできるね」と上松(範康)さんと挑戦したのが「シャイン」(第3期『マジLOVEレボリューションズ』)だったり。

その流れのなかで、「まだ新しいことができるんだ」というものを今回の「アンコール」でも作れたと思います。これは、「全然違うことをしてやろう!」という打ち出し方で制作に取り掛かったわけではなく、曲が流れる場面に合わせてこの曲調にしたいと思い、それを伝えて上松さんと作っていきました。

上松さんと一緒にスタジオに入って作るのは、僕もすごく刺激を受けるし、こういう作り方ができるのはすごくありがたいです

上松さんとはどんなお話をしながら作っていきましたか?

宮野 上松さんにデモ曲をあげていただいた段階で一緒にスタジオに入ってセッションをしたんです。「宮野くんの中から出てくる衝動で、どんなふうに、どんな言葉で、どんなメロディで歌いたい?」と聞いていただいて、僕は曲のフィナーレに向けてメロディを崩して想いを乗せたかったのでそれをお伝えしたら、「宮野くんが歌いたいメロディでやろう」と言っていただいて。実際に僕がラララで歌ってみて、「じゃあそのラインで作ってみるよ」というやりとりがありました。

メロディ作りにも宮野さんが入っていったわけですね。

宮野 作曲というところまではいかないですが、歌い方という部分でセッションさせていただいた感じです。

「うた☆プリ」の主題歌はいつもそのような作り方を?

宮野 「オルフェ」と「カノン」(2期『マジLOVE200%』)は歌詞・曲共に提供していただいて、「シャイン」で作詞をさせていただき、「テンペスト」(第4期『マジLOVE レジェンドスター』)からセッションで作っています。

徐々に密な作り方になってきているわけですね。

宮野 僕自身が最初は音楽の知識が少なかったので。徐々に自分のライブを重ねていくなかで、ミュージシャンとしての知識だったり、意見が出てくるようになって、伝えられることも増えてきたなと思います。上松さんと一緒にスタジオに入って作るのは、僕もすごく刺激を受けるし、こういう作り方ができるのはすごくありがたいです。楽曲がどんどん自分の中で濃くなっていく感覚があります。

メールのやりとりなどでは生まれないものがありますよね。

宮野 そうなんです。実際に一緒に作業することで、上松さんも「宮野くんはそう思ってだんだ!」って驚いていたことがありましたし、僕も「テンペスト」のときに「上松さんはそういうふうに思っていたんだ!」という発見があったんですよね。そういう部分を話せてすごくよかったです。

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