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映画の主人公になれる『ライアン・マークス リベンジミッション』VRアクションの醍醐味

映画の主人公になれる『ライアン・マークス リベンジミッション』VRアクションの醍醐味

スリル満点のヒーローアクションを体験できる『ライアン・マークス リベンジミッション』は、リアルな動作と臨場感のある画面、数々の謎を孕んだ先の気になるストーリー展開など、多くの人に受け入れられるキャッチーな魅力にあふれています。とんでもなく危険な状況に追い込まれた主人公が機転と身体能力を活かし、銃弾の雨をかいくぐりながら敵をせん滅し生き残る……。こんなシチュエーションを“男のロマン”なんて言うことがありますが、こういう状況に燃えるのは男性ばかりではありません! 映画の主人公になってひと暴れしてみたい老若男女のあなた、朗報です。この作品をプレイすることによって、それが必ず叶いますよ。まずはこちらの制作秘話トレーラー“VRテクノロジー篇”をご覧ください。

このトレーラーで開発者自ら、「本作に盛り込んだ要素のすべては、“アクションヒーロー体験のため”」だと語っています。そして、スリルと興奮のアクションのほかにも楽しめる要素が山盛りの本作。その魅力を前回記事に引き続きお伝えしていきます。

文 / 内藤ハサミ


物語が進むごとに盛り上がりが増す展開

本作は19のミッションで構成されています。当初は敵対勢力との単なる抗争だと思われたストーリーも真相を追っていくと、それだけではないことが判ってくるのです。いかにもワルという風体で登場し、今回の黒幕と思われたトニー・シャープという人物の小物ぶりと起きている悪事の大きさは、どうも不釣り合いだということが……。

『ライアン・マークス リベンジミッション』プレイ画像 エンタメステーションレビュー

▲ライアンを襲う敵は、トニーではなかったのでしょうか……?

ライアンの父の死、マークスファミリーの乗っ取りという一連の騒動はすべて、トニー・シャープが仕組んだことだったのでしょうか。それとも、裏に隠された大きな思惑と真の黒幕が存在するということなのでしょうか。巨悪の元を特定し叩きのめすため、ライアンはCIAのエージェント・カーソンと組み、真実を追ってさらに危険な敵地へと乗り込んでいきます。

『ライアン・マークス リベンジミッション』プレイ画像 エンタメステーションレビュー

▲ストーリー中盤からライアンの相棒となる、エージェント・カーソン。冷静沈着なデキる奴で、筆者のイチオシキャラです!

手段を選ばず攻めていくスタイルのライアンたちは、ドローンでの偵察、敵拠点へ変装をして潜入、コンピュータウイルスを敵地のシステムに感染させる……などなど、さまざまな方法を実行していくのですが、これらもまたゲーム中の動作に含まれています。本作のワクワクするアクションヒーロー体験は、こういった細かな動きをプレイヤー自身が行うことによって、説得力とリアリティを増すのです。

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▲ドローンでの偵察シーン。ドローンに内蔵された解像度の低いカメラから、敵地の様子を伺います。小型の偵察機を遠隔操作するというロマン……たまりませんね~

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▲立っているだけで膝がガクガクする高所ですね。もしかしてここから飛び降りるなんてことは……ないですよね……え、あるの? 高所からのリアルな落下体験は、VRゲームだからこそ味わえるスリルです

特にエンディング直前のミッションは、息もつかせぬ展開で休んでいる暇はありません! 次々と襲い掛かる難問・難敵を華麗な動作で見事クリアすれば、自分のヒーローっぷりに興奮できること請け合いです。

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▲VRの主観視点を撮影すると実際の視野よりもかなり範囲が狭くなってしまうため、わかりにくくて申し訳ないですが……。左手でワイヤーにぶら下がりながら、右手で背中のライフルを素早く取り出し、監視員を撃つというシーン。この流れるような動作に「今の私、めちゃくちゃかっこいい」と浸ってしまいます

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▲ヘリにいる狙撃手を撃ち落とす! こちらは生身でヘリと対峙しているという無茶っぷりですが、超人的な身体能力を持つライアンですから、勝てちゃうんです!(まあその、このミッションでは5回ほど失敗してやり直しましたが……)

そうそう、筆者はたいていのミッションをサブマシンガンかアサルトライフル連射で乗り切っているという連射狂なのですが、これらの武器も使い勝手を向上させるカスタマイズが可能です。ミッションを始めるまえに集うマークス家のアジトで持っている武器に塗装を施したり、パーツを取り付けたりできるんですよ。

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▲アジトに置いてある二連ショットガンを手に取って、台に置きます

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▲好きな塗料をエアブラシに取り付けます。これがなんとも本格的でたまりません。ひとつひとつの動作に手間をかけることが面白いのです

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▲そしてトリガーを引くと、ファサーっと霧状の塗料が吹き付けられ、美しい木目のショットガンに変身しました。何度でも塗り直してOK! だれにも咎められることはありませんから、自由に好きな仕上がりを追求しましょう

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▲改造パーツも各武器ごとに数種ずつ用意されています

塗料は当初から複数所持していますが、それ以外のカラーパターンは各ステージで収集物を集めてスターを獲得していくと順次入手できます。改造パーツは、ミッション中に条件を満たすことで手に入る“ミッションスター”を使って解除し、使用できるようになります。ストーリーミッションをすべてクリアすれば各ミッションへ個別にチャレンジできるようになるので、精度の高いプレイでミッションスターコンプリートを目指し、さらに強化された武器を手に入れましょう。筆者としては、アサルトライフルにグレネードランチャーを取り付けドッカーンと敵を蹴散らしたいのですが、これを解除するにはまだまだやり込みが足りないようです。

クリア後も追求できる楽しみの数々

すでに本作をクリアしてしまった筆者ですが、ラストまでプレイする過程でいくつか心残りだった点がありました。それは、ゲーム中で取り切れなかった本筋とは直接関係ない収集アイテムなどの存在です。引き出しのなかのものや棚に置いてあるものを自由に手に取ることができるというのが大きな面白さのひとつですが、マグカップ、ビールの空きビン、書類を挟んだバインダー、小さいオブジェなど手に取れる小物のなかには、コレクションアイテムとして設定されているものも含まれています。これらを手に取ればアジトにあるコレクション棚に収納されて、アジトにいるときには好きなときに眺めたり手に取ったりできるようになるのです。

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▲エンディングまでにいくつか白いオブジェを拾ったのですが、アジトの台座にはまだまだ空きがあります。いくつも見落としていたようですね。どこにあったんだろう……

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▲白いオブジェ以外にもロケット花火にホイッスルなど、コレクションアイテムはいろいろな種類があります。自分としてはくまなく探索したつもりでいたのに、棚はスカスカなんですよね。まだまだ隠されたコレクションアイテムがあるようです

ステージのいろいろな所に現れる白いターゲットを射撃するというやり込み要素もあります。下のスクリーンショットはかなりわかりやすい位置にあるターゲットですが、なかにはとてもわかりにくい位置にあったり、射撃のチャンスが一瞬しかないようなターゲットも存在します。初回のプレイでは目に入らなかったようなものを2回目以降のプレイで発見できると、新鮮な喜びがあります。また、コレクションをすべて集めるなどの目的だけでなく、初回のプレイでは対応しきれず不本意に終わったシーンをやり直したり、気に入っているシーンのミッションを何度もプレイしたり……。好きな映画のお気に入りのシーンを何度も観るように楽しめるのが大きな醍醐味ですね。

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▲ターゲット自体は白くクッキリしていて目につきやすいはずなのですが、ミッション選択画面で取得状況を見ると全然コンプリートできていなかったりするんです。「どこにあったというのだ~!」とムキになって、何度か同じステージをやり直すことも……

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▲ミッションスター、コレクションアイテム、射撃ターゲットの取得状況は、解除したミッションの選択画面から確認することができます。ちなみにコレクションアイテムと射撃ターゲットは、設定のないミッションもあります

クリア後に解放されてメニューから選ぶことができるようになる“チャレンジ”についても紹介しておきましょう。現時点でのチャレンジにはタイムアタックモードのみが実装されています。ステージに配置されたターゲットをすばやく破壊しタイム短縮を狙うというルールで、5つのステージを楽しむことができます。

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▲反応速度と精度の高い射撃技術が要求されます。プレイした感触は爽快ながらコンプリートを狙うとなるとけっこう難しいですから、チャレンジ心が刺激されます

チャレンジには、今後のアップデートにより追加となるモードがいくつかあるようです。内容が気になって仕方ないですが、今はタイムアタックで射撃の腕を磨きながら、実装される日を楽しみに待とうと思います。その他のやり込み要素として面白いのは、特定の動作をすることでゲットできるトロフィーの取得ですね。「えっ、こんなことをすると貰えるの?」というような、取得条件が面白いトロフィーもあるので、クリア後のプレイはそのあたりを意識してみてください。なかには、何度かミッションをプレイしないと取得できないものも……。

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▲一切攻略に関係ないような動作でも、トロフィーを貰えることがあります。ミッション内で妹のミシェルと電話中、手持ち無沙汰なので丸めた紙くずをゴミ箱に放っていると……?

筆者が本編のミッションクリアまでにかかった日数は3日。1時間~1時間半くらいのプレイのあとにたっぷり1時間ほどの休憩を挟みながら、合計8時間ほどのプレイ時間となりました。ゲーム内で得られる濃密な体験からするとかなりの満足度でしたが、ゲームとしてのボリュームはやや控えめと言えるかもしれません。しかし、本編だけにとどまらず、エンディングを迎えたあとでもやり込むことができるサービス精神がぎゅっと濃縮された内容には大満足で、ライアンになり切った多彩でハチャメチャなアクションを何度でも楽しみたいと、毎日ヘッドセットを付けてロンドンの町に旅立っています。

本作の元となった『The London Heist(ロンドン ハイスト)』から約3年、技術面だけではなくプレイヤーを楽しませるVRならではの仕掛け、魅力あるストーリーなどあらゆる面で確実に進化した『ライアン・マークス リベンジミッション』。本作が家庭用ゲーム機に登場して楽しめるようになったということに、VRファンのひとりとしてこのうえない喜びを感じました。きっと今後はこの作品を軸にして、もっともっとリアルなエンターテイメントを体験できるソフトが現れるのであろうという、PlayStation®VRの明るい未来を感じさせる一作。……というわけで、早くも次回作に期待している筆者です。ストーリーの最後も気になる終わりかただったので、きっと次の作品も企画されているだろうとひとりで盛り上がっているのですが……。

フォトギャラリー
『ライアン・マークス リベンジミッション』ロゴ エンタメステーションレビュー

■タイトル:ライアン・マークス リベンジミッション
■メーカー:ソニー・インタラクティブエンタテインメント
■対応ハード:PlayStation®4 ※PlayStation®VR必須
■ジャンル:VRシューティングアクション
■対象年齢:17歳以上
■発売日:発売中(2019年5月30日)
■価格:パッケージ版・ダウンロード版 4,900円+税


『ライアン・マークス リベンジミッション』オフィシャルサイト

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