Interview

山本舞香が『劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』を通じて深めた、家族に対する思いとは?

山本舞香が『劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』を通じて深めた、家族に対する思いとは?

いつしか会話のきっかけを失い、すれ違ってしまった息子と父。その溝をゲーム『ファイナルファンタジー』の世界を通じて埋めようと息子が計画、実践していった日々を綴り、累計アクセス数1000万を超えた人気ブログが、書籍化~ドラマ化を経て、ついに映画化された。ドラマ版からキャストも新たになった劇場版では、オリジナルキャラクターとして主人公の妹が新登場。ちょっと生意気ながらも、明るくて屈託のない末っ子・美樹役に、山本舞香が配された。ある家族の肖像を描く上で存在としてのリアリティーを体現した彼女に、現場でのエピソード、そして家族に対する思いを聞く。

取材・文 / 平田真人 撮影 / 増永彩子


お兄ちゃんがお父さんと並んでゲームのやり方を教えるシーンで、美樹がケータイで2人の写真を撮ったのはアドリブ

山本舞香 エンタメステーションインタビュー

個性の強い役が多い印象の山本さんですが、『劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』で演じた岩本美樹は、今どきのよくいる女の子という感じがしました。

原作にもドラマ版にもいなかった、劇場版オリジナルのキャラクターで、自由度の高い役をやらせていただいたんですけど、私としては本当にごく普通の、どこにでもいるような女の子を演じたいと思ったんです。ただ、“普通”っていうのは人それぞれなので、あくまで私の考える範囲ではあるんですけど…お兄ちゃん(坂口健太郎演じる主人公・岩本アキオ)をちょっと見下している妹として、肉づけをしていきました。率直に言って、演じていてすごく楽しかったです。坂口さんをはじめ、お父さん役の吉田鋼太郎さん、お母さん役の財前直見さんともすごく仲良く過ごさせていただいて。撮影初日の後半ぐらいから2日目には、すでに本当の家族みたいに自然な感じでお芝居していて、「これはお芝居なのかな!?」と思うくらい、ナチュラルでいられた現場でした。

『劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』

飲み物をとる時のちょっとした仕草だったり、本当に岩本家の日常を映していたような印象があります。

家の中のシーンは、野口照夫監督も私たちを信頼して自由な感じでお芝居させてくださったので、余計な力を入れることなく演じることができたのかな、と思います。あと、今回は自分が関わるシーン以外は、敢えて台本を読まなかったんです。美樹自身、お兄ちゃんとお父さんがオンライン上でどういうやりとりをしているのか知らないので、2人がゲームのセッティングをするところで美樹を介して会話をするシーンで、私が台本を読んで展開をわかってしまっていたら、セリフも不自然になってしまいそうだなって。「お兄ちゃん、お父さんが『○○って何だ?』って訊いてるよ」って伝言するのに変に意味づけとかしたら、ニュアンスが変わって聞こえちゃうかもしれない。そういう意図だったんですけど、自然なやりとりとして受け取っていただけたのなら、自分のアプローチが間違ってなかったんだなって。今、そんなふうに思っています(笑)。

そうだったんですね。そうやってリアリティーを追求していったと。

美樹がお父さんに怒るシーンも、気持ちをつくって演じているわけじゃなくて、自然と感情が高ぶっていったんです。私の場合、台本を深く読み込むんじゃなくて、状況を把握してセリフを入れるくらいの読み方なんですけど、それは現場で坂口さん、鋼太郎さん、財前さんとご一緒してみて沸き起こってくる感情だったり、実感することを大事にしたいからなんですよね。「あ、こういう時、美樹ならこうするんじゃないかな」って感じたことを素直に表現していったっていう──。

山本舞香 エンタメステーションインタビュー

では、山本さんの中でふくらんでいった美樹は、どんな人だったんでしょう?

お母さんとは普通に仲が良くて、お兄ちゃんのことはどことなくナメていて(笑)、お父さんとはそんなに会話するわけじゃないけど、話そうと思えば話せる……っていう、屈託のない末っ子ですかね(笑)。映画序盤に朝の食卓のシーンで、お兄ちゃんが後から起きてきますけど、美樹が「おはよう」って挨拶をするのは、台本にはなかったんですよ。でも、美樹なら言っても不自然じゃないなって。あと、お兄ちゃんがお父さんと並んで座ってゲームのやり方を教えるシーンで、「わ、珍しい」って言いながら美樹がケータイで2人の写真を撮るのもアドリブでした。

へぇ、そうだったんですね!

現場で思いついたので監督に提案して、「いいね、やってみよう」って採用してもらいました。そんなふうに、すごく自由な感じで演じさせてもらえたんです。

セリフの語尾とかちょっとしたニュアンスも、山本さんなりにアレンジしていたり?

アレンジという意識でもなくて、現場で出てきたことを何も考えず素直にやったら、あのシーンになったという感じです。美樹に関して事前に定めていたのは、基本的に明るい性格なので声のトーンをふだんより高めにした、というくらいで、あとは現場に入ってみて感じたことを素直にアウトプットしていきました。

山本舞香 エンタメステーションインタビュー

なるほど。では、『ファイナルファンタジー』というゲームを媒介して家族の肖像を描く、という作品の構成については、何か思われることはありましたか?

私はゲームに関してはあまり詳しくはなかったんですけど、家族の描き方はリアルだなと思いました。ゲームを通じて、会話のなかったお父さんと心を通わせることができるんだなっていうところも良かったですし、単純にゲームのグラフィックがめちゃくちゃキレイなので、プレイしてみたいと思ってくださる人もいるんじゃないかなって。映画のタイトルにゲームの名前が立っているから、プレイしたことがないと「わかりづらいんじゃないかな」と思われそうなんですけど、「全然そんなことないです、ちゃんとわかる映画です」って、そこはちゃんと言っておきたくて(笑)。実は私も映画に影響されて、「プレステ4(プレイステーション4)」を買ったんです(笑)。『ファイナルファンタジーXIV』のカセット(=ソフト)をもらったのが直接のきっかけだったんですけど、集中しないといけない作品が続いて、まだ全然プレイできてなくて。早く遊びたいですし、ゲーム本体は買ってあるので、早くできる日が来ればいいなと思っています。

ゲームとか映画とか何かを通じて家族のことを考えている時間って、すごく豊かなものだなって思う。

山本舞香 エンタメステーションインタビュー

あくまでイメージなんですけど、山本さんはゲームをしそうにないなっていう印象があったので、プレステ4を買ったというのは驚きでした。

そう思いますよね(笑)。実際、私は外で遊ぶのが好きな小学生だったので、全然ゲームをしたことなかったです。でも、今はすっかりインドアなので、この機会にゲームもやってみようかなって思ったんです。

インドア派というのも、何か意外な感じがしました。アクションができる女優さんだから、と勝手に先入観を抱いているところもありますが…。

もう、すっかり出不精なんです(笑)。休みの日は、なるべく人に会わないようにしたいと思っていて。というのは、ふだんお仕事でたくさんの人と会って話をするので、すごくエネルギーを使うんですよね。なので、家では動かずしゃべらずチャージする、みたいな(笑)。だから、ゲーム好きな人たちが『ファイナルファンタジー』のオンラインの世界で饒舌になれるっていうのは、ちょっと羨ましかったりもします。

山本舞香 エンタメステーションインタビュー

オンラインで、この世界のどこかに実在する誰かと繋がれるという点で、ゲームの可能性というのはすごく広がったように、個人的には感じています。

本当に! 世界と繋がれるっていうのはスゴいと思います。もちろん、良いことだけはなくて、問題点もあるんだろうというのもわかるんですけど、ちゃんと一種のコミュニケーションとして成立しているというのは、素晴らしいことだなって。あと、ゲームを通じて英語を勉強する子だっているでしょうし、学べることがあるのもわかったので、いつか私が母親になって、子どもがゲームやりたいと言ってきたら、「いいよ」って言ってあげようと思います。あと、指先を使って脳を刺激するから、それこそ親にも勧めようかなぁ(笑)。

あ、いいかもしれませんね(笑)。ちなみに、山本さんの中で「ここはグッときた」というシチュエーションを挙げるとすれば?

ゲーム内のアバターは、それぞれキャラクターに合わせて声優さんがアフレコしていますけど、お父さんの“インディ”だけは鋼太郎さんが声を担当していらっしゃるじゃないですか。だからこそ、映画の後半で“インディ”があることを告白する時に泣けました。バーチャルなのに、リアルっていうのが良かったです。

家族絡みのところでグッときたわけですね。

極端なことを言うと、坂口さんも鋼太郎さんも財前さんも役では家族ですけど、実際は他人同士なわけで。佐藤隆太さん(が演じる吉井晋太郎)のセリフにもありましたけど、血が繋がっていても家族だって他人同士だから、お互いに何を考えているかは、本当のところわかっていなかったりもするし、本心で言っているのかもつかめなかったりすることもあるわけです。実際の家族でも本当の意味でわかり合えているのかどうか、ということを考えると、「1ヶ月くらいの撮影期間で家族を演じている者同士がわかり合えるのか?」って思ったりもしますけど、相手の俳優さんが自分のことを信じてお芝居してくださっているかどうかは、ちゃんと伝わってくるし、感じとることができるんですよ、不思議なことに。坂口さんも財前さんも鋼太郎さんも、本当にすっごく優しくて素敵だったので、今回の作品では“家族”に恵まれたなって思いました。

坂口さんには本当のお兄ちゃんみたいに接していただきましたし、鋼太郎さんとは撮影期間中にお店で偶然会って、そこで話が弾んだというのも大きかったです。その日はもう眠くなって、そろそろ帰ろうかなと思ってお店を出ようと思ったらバッタリ鉢合わせて、引き留められちゃったんですけど、それがあったからこそ、さらに関係性が深まった気がしています。財前さんも喉にいいお薬をくださったり、いろいろと優しくしていただいて。お子さんのことを考えて九州を拠点に活動なさっているのを知って、母親ってすごいな、かっこいいなと感じました。

『劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』

自分は父親目線で見ていたんですけど、息子や娘の視点で見た家族のあり方という点で、あらためて気付いたことも多かったです。

映画やドラマの面白さって、その視点の変化だと思うんです。「自分が子どものころはこうだったけど、今の子どもってこう考えているんだ」といったことだったり、「あ、お父さんってこんなふうに考えているんだ」とか、ふだんの自分とは異なる視線で物事を見つめることができたりするじゃないですか。そういう世界の広がり方をしていくところが、素敵だなって。しかも、『~光のお父さん』はゲームも要素として加わっているから、男の子からすると理解が速いし深まるのかな、と。私も映画を見ていく中で、アキオと暁がゲームを通じてわかりあっていく姿に泣きました。

そういう意味では、年ごろの娘さんとどうコミュニケーションをとっていいか戸惑っているお父さんが見ても、何か得られるものがありそうですね。

そうですね、可能性はゼロじゃないと思います(笑)。『ファイナルファンタジー』に限らず、ゲームとか映画とか…何でもいいと思うんですけど、何かを通じて家族や親、子どものことを考えている時間って、すごく豊かなものだなって。私もふだんから自分の母や家族が一番の味方だなって思っていますけど、支えられているし、支えたいなっていう思いがさらに強まりました。

ヘアメイク / MAKI(LINX)
スタイリスト / 阿井 真理


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山本舞香

1997年、鳥取県生まれ。主な出演作品に映画「暗殺教室」シリーズ(15・16)、『未成年だけどコドモじゃない』(17)、『SUNNY 強い気持ち・強い愛』(18)、ドラマ『チアダン』(18/TBS)、『やれたかも委員会』(18/ MBS ・TBS)などがある。2019年は、本作のほか、映画『東京喰種 トーキョーグール【S】』(7月19日公開)にも出演。そのほか『王様のブランチ』にレギュラー出演中。

オフィシャルサイト
http://www.incent.jp/incent/talent/yamamoto_maika/index.html
オフィシャルブログ
https://lineblog.me/yamamotomaika/
オフィシャルTwitter
@maika_style

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『劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』

6月21日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開

『劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』

【STORY】
この人が死んだとき、泣いたりするんだろうか──自分が子供の頃から、何を考えているのか全く分からなかった父の背中を見て、心の中でそうつぶやくアキオ(坂口健太郎)。仕事一筋で単身赴任中だった父(吉田鋼太郎)が、突然会社を辞めて家に帰って来たのだ。母と妹も一日中ボーっとテレビを見ている父を、遠巻きに眺めている。父の本音を知りたい、そんな願いに突き動かされたアキオに、ある計画が閃く。アキオの得意なオンラインゲーム「ファイナルファンタジーXIV」の世界に父を誘導し、自分は正体を隠して、共に冒険に出るのだ。その名も〈光のお父さん計画〉!アキオは顔も本名も知らないゲーム仲間たちに協力を呼び掛け、励まされる。だが、この時のアキオは思いもしなかった。父に家族も知らない意外な顔があるとは──。

監督:野口照夫(実写パート)、山本清史(ゲームパート)
脚本:吹原幸太
出演:アキオ:坂口健太郎、アキオの父暁:吉田鋼太郎、アキオの会社の同僚:佐久間由衣、アキオの妹:山本舞香、アキオの会社の先輩:佐藤隆太、アキオの母親:財前直見
声の出演:マイディー役(アキオのゲームキャラ):南條愛乃、あるちゃん役(ゲーム内フレンド):寿 美菜子、きりんちゃん役(ゲーム内フレンド):悠木 碧
原作:「ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん」マイディー
配給:ギャガ
©2019「劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん」製作委員会
©マイディー/スクウェア・エニックス

『ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』原作

『劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』オフィシャルサイト
https://gaga.ne.jp/hikarinootosan/

『ファイナルファンタジーXIV』オフィシャルサイト
https://jp.finalfantasyxiv.com/