Interview

藤木直人 メジャーデビュー20周年アルバム完成! 豪華作家陣と共に“これまで”と“これから”を表現した記念碑的作品

藤木直人 メジャーデビュー20周年アルバム完成! 豪華作家陣と共に“これまで”と“これから”を表現した記念碑的作品

音楽活動20周年を迎えた藤木直人が2009年の『∞ Octave』以来、約10年ぶりとなるオリジナル・フルアルバムをリリース。『20th-Grown Boy-』と題された本作には、デビュー当初から彼の音楽活動を支えてきた寺岡呼人、シライシ紗トリに加え、TAKURO(GLAY)、水野良樹(いきものがかり)、橋口洋平(wacci)などが楽曲を提供。ファンクラブの会員から募集したフレーズをもとに藤木自身が作曲を手がけた新曲「LOVE!」も収録されるなど、アニバーサリーイヤーを飾るにふさわしい作品に仕上がっている。
メジャーデビュー記念日の7月7日(日)からは全国ツアー〈Naohito Fujiki Live Tour ver12.0 〜20th-Grown Boy-みんなで叫ぼう!LOVE!!tour〜〉がスタート(全国10ヵ所11公演)。アルバムの制作とツアーの展望、音楽活動に対するモチベーションの変化などについて、藤木自身に語ってもらった。

取材・文 / 森朋之 撮影 / 冨田望


唯一、心残りなのは、岡崎体育さんに頼めなかったことですね(笑)

音楽活動20周年を記念したアルバム『20th-Grown Boy-』がリリースされます。オリジナルアルバムは約10年ぶりですが、豪華な作家陣の提供曲、藤木さん自身が制作に関わった曲も収録され、記念碑的なアルバムになりましたね。

僕自身もすごく満足できるアルバムに仕上がったと思ってます。シライシさん、寺岡呼人さんもそうですが、自分とファンにとって大事な曲を作ってくれた方々にお願いしたいという気持ちがまずあって。それ以外にも、「新たに(楽曲提供を)オファーしたいね」という話から、GLAYのTAKUROさん、いきものがかりの水野良樹くんなどにも、このタイミングでお願いして。唯一、心残りなのは、岡崎体育さんに頼めなかったことですね(笑)。

藤木直人 エンタメステーションインタビュー

(笑)。藤木さん、岡崎体育さんのさいたまスーパーアリーナ公演にサプライズ出演してましたよね。

はい(笑)。以前に「MUSIC VIDEO」のMVを観て衝撃を受けて大ファンなんですけど、シライシさんが岡崎さんの楽曲をアレンジすることになって。それが縁で「さいたまスーパーアリーナに警備員として紛れ込んで欲しい」というビックリのオファーをいただいたんですが(笑)、面白かったですね。

「水野くんと、TAKUROさんの曲もあるから、負けないような曲を書いて!」って(笑)

(笑)では、アルバムの話に戻って。楽曲を提供している方々と、「こういう曲をお願いします」という話はしていたんですか?

基本的にはお任せですね。こちらから細かいオーダーを伝えるのではなくて、今の僕に対して、皆さんが思うことを曲にして欲しいなと。例えばTAKUROさんは、かなり早い段階から「僕の中には(藤木に提供する)もう曲があります」とおっしゃってくれてたんです。最初にアコギでTAKUROさんが歌っているデモをいただいて、「これがどういう曲になるんだろう?」と思いながら、TAKUROさんのスタジオで仮歌を録って。「ちょっとキーが低かったね。じゃあ、こんなメロディーはどう?」という感じで、その場でどんどん変えていくんですよ。すでにあるメロディーを壊して、作り直して。すごく柔軟だし、クリエイティブでしたね。僕のほうから「こういうメロディーを入れてみたいです」というアイデアを言わせてもらったんですが、「いいよ。ボーカルが歌いやすいのが一番大事だから」って。TERUさんとの関係性もこんな感じなのかな、と思ったりもしましたね。

貴重な体験ですよね、それも。ギターのアレンジに関しては?

もちろんTAKUROさんにお任せです。デモ音源でTAKUROさんに弾いてもらっていたから、「せっかくだから、このまま活かしたいです」と言ったら、わざわざスタジオで録り直してくれて。ありがたいですよね、ホントに。

藤木直人 エンタメステーションインタビュー

水野さんが手がけた「プライド」は、切ないメロディが印象的なミディアムバラード。

水野くんとは「どういう曲にしようか?」という話をしたんですよ。僕はスポーツをテーマにしたラジオ番組(TOKYO FM『TOYOTA Athlete Beat』)をやっているし、水野くんも(スポーツ専門誌)『Number』にエッセイ(「Who is a dreamer?」)を書いてることもあって、アスリートを応援するような曲もいいねという話になって。以前から「先輩風を吹かせて、よっちゃんに書いてもらいたいな(笑)」と思っていたから、実現して良かったです。

藤木さんと水野さんは、事務所の先輩・後輩の間柄ですからね。「夢の答え」を作詞・作曲した橋口洋平さん(wacci)も後輩ですよね。

はい。水野くんの曲がミディアムだったから、橋口くんにはアップテンポの曲を書いてもらいました。「水野くんと、TAKUROさんの曲もあるから、負けないような曲を書いて!」って(笑)。

川村結花さんのペンによるピアノバラード「僕の生きていたい世界」、本間昭光さんが作曲を担当したジャズテイストのナンバー「オピウム・ラヴァーズ」も印象的でした。

川村さんは以前からバラードを書いてくださることが多くて。「藤木くんのことはわかるの」とおっしゃってたみたいです(笑)。「僕の生きていたい世界」もすごい歌詞なんですよ。“最後のページにたどりつくまで”というドキッとする言葉もあるし、“君がいてくれるなら それが僕の生きていたい世界”というフレーズも素晴らしいなって。「オピウム・ラヴァーズ」はカバーなんですよ。(藤木が主演を務めた)音楽劇『魔都夜曲』のメインテーマで、自分のアルバムでもカバーしたいなと。シライシさんがアレンジしてくれて、原曲とは全然違う曲になりましたね。舞台では女性の出演者が歌っていた曲なので、僕自身も新鮮でした。

20周年について考えているときに、「T・レックスの『20th Century Boy』だ!」と思ったんですよね

寺岡呼人さんが作詞・作曲を担当した「Never end」についても聞かせてください。“まだ終わりじゃない”という歌詞をはじめ、前向きなパワーの溢れた楽曲だなと。

僕とは対極ですよね。僕はリアリストぶっている人間なんですけど、呼人さんはロマンティストだし、ポジティブなので。アルバムの最後の曲は「Never end」で、その後の「LOVE!」はおまけという位置付けなので、「Never end」は“ずっと終わらない”という意味を込めてフェードアウトにしているんです。

“続いていく”というメッセージをアレンジでも示している、と。

そうですね。あと、ディレクターが「藤木さんがギターを弾くのはどうでしょうね?」と呼人さんに言ったら、「いいんじゃない?」って答えが返ってきて。「え、俺が弾くんですか?」という感じだったんだけど(笑)、イントロのテーマとギターソロを自分で弾きました。

藤木直人 エンタメステーションインタビュー

ギターという楽器は藤木さんの音楽に欠かせないファクターですからね。

そうじゃない曲もいっぱいあるんですけど、ギターが好きっていうところから始まってますからね。胸を張って「これができます」と言えるのは、ギターとルービックキューブだけなので(笑)。

「レゾナンス・レジスタンス」(作詞・作曲・編曲:井出コウジ)には“ルービックキューブがピタリ揃うような 快感の余韻を味わいな”というフレーズもありますね。

そうなんですよ(笑)。ギターに関しては、もちろんプロのギタリストにはかないませんが、役者としてはうまいほうじゃないかと思っているので。それがないとステージに立てないところもあるかもしれないですね。これが自分の武器、じゃないですけど。

藤木直人 エンタメステーションインタビュー

アルバムのタイトル曲「20th-Grown Boy-」はシライシさんと藤木さんの共作ですが、この曲もギターが軸になっていて。

20周年について考えているときに、「T・レックスの『20th Century Boy』だ!」と思ったんですよね。あの曲をモチーフにした『20世紀少年』という映画に僕も出演しているし、堂々とやっていいかなと(笑)。まず「20th Century Boy」の雰囲気のリフを決めて簡単なデモを作って、サウンドのイメージを固めてから、シライシさんにお願いしたという感じですね。歌詞に関しては……今回のアルバムは20周年をテーマにした曲が多いんですよ。「20th-Grown Boy-」もそうなんですが、これまで歩んできた道、これから歩いていく道を歌詞にしているというか。普遍的なテーマだし、提供してくれたアーティストによって、言葉のチョイスやベクトルも違っているのも面白くて。

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