まず観る!アニメ1話無料  vol. 1

Column

「例の紐」だけじゃない! アニメ『ダンまち』1話はヒロインと主人公の独特すぎる関係に注目

「例の紐」だけじゃない!  アニメ『ダンまち』1話はヒロインと主人公の独特すぎる関係に注目

毎クール30本~40本の新作が放映されるとも言われるTVアニメ。「今期は不作か……」などと言う前に、観逃していたアニメがあるのでは? 幸い、現在は多種多様な配信サービスがある。まずは第1話を観て、今期を「豊作クール」にカスタマイズしちゃえばいいじゃない!

文 / エンタメステーション編集部


ということで始まりました、「まず観る!アニメ1話無料」。このコーナーは各種配信サービスで「1話無料」となっている、その時点では未視聴の作品を「まずは観て」みて、その感想や関連作品に関するウンチク、ときに2話以降の展開予想を勝手に(!)行ったりするものです。

記念すべき第一回目の作品は……これだ!

『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』

(AbemaTVにて1話無料配信中)

この7月から第2クールが始まるということで選んでみました。2015年に放送され、2017年には外伝の『ソード・オラトリア』もアニメ化されています。しれっと「アニメ化」と書きましたが、これがライトノベル原作だということは筆者も知っております(特有の長文タイトル!)。ダンジョンというくらいだから、ファンタジーものなのだろうということも。あとはヒロインのコスチュームのデザインがちょっと話題になって、「例の紐」なんて騒がれていたっけ……というわけで、とにもかくにも「まずは観て」みましょう。

なるほど、ファンタジーものとは言っても、明確な倒すべき敵(魔王とか)がいるわけじゃないんですね。「冒険者」と呼ばれる人たち(ゲームでいうプレイヤーみたいなものでしょうか)は常日頃からダンジョンに潜って、そこでモンスターを倒したり鉱物を採集したりしているようです。これは『ドラゴンクエスト』とかより、どっちかというと『モンスターハンター』とかに近い世界観なのかもしれない。戦いというより、日常に根差した「狩り」……とは言え死の危険とは隣り合わせなわけで、半人前の冒険者である主人公・ベルくんがダンジョンにてモンスターに襲われていたところ、それを救ってくれた女性冒険者とお近づきになるべく冒険者としての鍛錬を積んでいく……というのがストーリーの主軸のようです。

「ベルくん」と書きましたがこれはヒロインの彼に対する呼び名で、このヒロインというのが「例の紐」コスチュームで話題になった「ヘスティア」という名の神様……らしい。らしい、というのは彼女に神々しい感じは一切なく、ベルくんと一緒に粗末な暮らしをしているようだから。この世界の神様というのはどういうわけか下界に降りてきて、「ファミリア」と呼ばれる冒険者パーティを束ねているものらしいのです。「ヘスティア・ファミリア」にはベルくんひとりしかメンバーがおらず、二人は廃墟になった教会の地下で寝泊まりしています。第1話の段階ではなんでこの二人が出会ったのか……などは不明。それもこれから明らかになっていくのでしょう。子供っぽく背丈も小さいヘスティア(一人称が「僕」)と純朴な性格のベルくんの間には、恋人とも友人とも主従とも言えない……あえていうなら「家族(ファミリア)」のような温かい空気が流れております。

個人的に一番面白いと思ったのは、ダンジョンから帰ってきたベルくんの経験値を、ヘスティアが攻撃力やら魔力やらのパラメータに割り振るというシーン。言わばゲームにおいて僕たちプレイヤーが操作キャラクターに対してやっていることを、神様であるヘスティアが実際に画面の中でやっているということなんですね。こういうのって、いかにも「ゲーム的な表現を取り入れてみました!」って感じに普通なりやすいと思うんですが、文字のデザインやその空中に浮かび上がるエフェクトとかが凝っていて、このファンタジー世界における自然なことなんだろうな、というのがすんなり受け入れられるようになっています。この映像表現のためだけでも、1話を観るべき価値はあると思いました!

スタッフクレジットを見てみると、監督は山川吉樹、制作会社はJ.C.STAFFということで『キルミーベイベー』『リトルバスターズ!』の布陣だなと。かたや四コマ原作アニメ(「きらら系」)の中でもシュールで尖った作風、かたや恋愛ゲームブランド・Keyの中でも友情をテーマにした異色作のアニメ化でしたが、どちらも随所で原作のじんわりとするエピソードを拾いつつ、キャラクターの絆をていねいに描いておりました。そんなところがベルくんとヘスティアの空気感にも表れているような気がしました。
役者陣に目を向ければ、数々のライトノベル原作アニメで主人公を務めてきた松岡禎丞の、ヒーロー感を抑えた等身大な演技もいいし、どちらかというと儚げなヒロインを演じることが多い印象の水瀬いのりの、表情のコロコロ変わる無邪気なヘスティアの演技もいい。こうした演技面に注目して、2人の主要キャラクターの関係性の変化(あるいは変化しなさ?)を追っていくのも楽しそうです。

……と思ったら、今度始まる第2期は別の監督(橘 秀樹)が担当されるんですね。キービジュアルを見ると、より今回は過酷な冒険に挑んでいくような雰囲気があるし、そういったストーリー展開を踏まえてのスタッフ変更なのかも。外伝『ソード・オラトリア』もまた別の監督(鈴木洋平)が担当していますし、シリーズ3作品を比較してみるのも面白いかもしれないですね。

それではまた次回!

今回ご紹介した作品を「1話無料」で観るならこちら!

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか – 第1話「冒険者(ベル・クラネル)」 【Abemaビデオ】

https://abema.tv/video/episode/174-3_s0_p1

【STAFF】
原作:大森藤ノ(GA文庫/SBクリエイティブ刊)
キャラクター原案:ヤスダスズヒト
監督:山川吉樹
シリーズ構成:白根秀樹
キャラクターデザイン:木本茂樹
美術監督:水谷利春(ムーンフラワー)
色彩設計:安藤智美
撮影監督:福世晋吾
編集:坪根健太郎(REAL-T)
音響監督:明田川 仁
音楽:井内啓二
プロデュース:GENCO
アニメーション制作:J.C.STAFF
製作:ダンまち製作委員会

【CAST】
ベル・クラネル:松岡禎丞
ヘスティア:水瀬いのり
アイズ・ヴァレンシュタイン:大西沙織
リリルカ・アーデ:内田真礼
エイナ・チュール:戸松遥
シル・フローヴァ:石上静香
フレイヤ:日笠陽子
ロキ:久保ユリカ
ベート・ローガ:岡本信彦
リュー・リオン:早見沙織
ヴェルフ・クロッゾ:細谷佳正

©大森藤ノ・SBクリエイティブ/ダンまち製作委員会

原作小説

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか

連載「まず観る!アニメ1話無料」
次回の更新は7月8日(月)予定です。

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