Interview

またも名曲完成。美雲・ギンヌメールとは異なる形でめざした“歌姫”像とは? JUNNA「イルイミ」3つの新曲に秘めた思い

またも名曲完成。美雲・ギンヌメールとは異なる形でめざした“歌姫”像とは? JUNNA「イルイミ」3つの新曲に秘めた思い

TVアニメ『マクロスΔ(デルタ)』から誕生した戦術音楽ユニット・ワルキューレのエースボーカル、美雲・ギンヌメールの歌唱パートを担当して弱冠15歳でデビューを果たし、2017年のミニアルバム『Vai! Ya! Vai!』以降はソロ・アーティストとしても活躍するシンガー、JUNNA。彼女が2019年2作目となる最新シングル「イルイミ」を完成させた。

タイトル曲の「イルイミ」は、『妖怪人間ベム』の50周年を記念して放送中のTVアニメ『BEM』のEDテーマ。妖怪人間たちの気持ちに寄り添いながら、同時に誰もが探し続ける自分の「イルイミ」について歌った楽曲について、ソロ・デビュー以降の2年間について、本人に聞いた。

取材・文 / 杉山 仁 撮影 / 小島マサヒロ


Kj(Dragon Ash)プロデュースで切り拓いた新境地

JUNNAさんは6月21日で活動2周年を迎えていますね。これまでの活動についてはどんなふうに感じていますか?

JUNNA この2年間は本当にあっという間という感覚でした。ソロもやりながら、もちろんワルキューレとしても活動をしてきたので、濃い年月だったからこそ早く感じたのかな、というのが率直な気持ちです。これからも1年1年しっかりと成長していければいいな、と思います。

その中で変わったところ、変わっていないところはあると思いますか。

JUNNA まず、歌に対する気持ちは変わっていないんです。ずっと好きなものですし、この気持ちは持ち続けていきたいと思っていて。でも、ワルキューレでもソロでも色んな曲を歌わせていただくようになって、「いろんなジャンルの曲が歌えるような人になっていきたい」という気持ちに変わってきているように感じます。

自分の中での理想像が、この2年間で少しずつ変わってきているんですね。JUNNAさんの場合、ワルキューレでもソロでもどんどん難しい曲を歌うようになっていると思いますし、前のシングルにあたる「コノユビトマレ」も、ものすごく複雑な展開の楽曲でした。

JUNNA そうですね。確かに難しい曲が増えていると思うんですけど、歌いこなせないとかっこ悪いと感じてしまい逆に燃えますし、そうやって新しい挑戦ができる曲をどんどん歌う機会をいただけるからこそ、これまで色んなことを積み重ねてこられたのかな、とも思います。なので、これからも色んな曲に挑戦していきたいと思っています。

新しい挑戦という意味では、今回の最新シングル「イルイミ」は、Dragon AshのKjこと降谷建志さんが提供した楽曲になっていますね。

JUNNA Dragon Ashの楽曲や、降谷さんのソロの曲を色々と聴きながら、「どんな楽曲になるんだろう?」と思っていたんですけど、今回プロデュースいただいた「イルイミ」は降谷さんのソロの楽曲に近い雰囲気も感じますし、私にとってまったく新しい雰囲気の曲になりそうだな、と思いました。

今回、降谷さんが楽曲を作ってくださる際に「洋楽で好きなアーティストがいたら教えてください」と聞いてくださったので、クリスティーナ・アギレラやジャニス・ジョプリンをお伝えしました。私は緊張しやすいので、あまりお話はできなかったんですけど……(笑)。

(笑)。でも、ジャニス・ジョプリンはまさにJUNNAさんの歌声の魅力が伝わるような気がします。

JUNNA ジャニス・ジョプリンはもともとSuperflyさんがカバーをしていて知ったんですけど、私のルーツが分かるかな、と思って挙げさせていただきました。

「新たな引き出し」が増えていくボーカル・ディレクション

JUNNAさんのルーツに当たる音楽も、広がってきていると思いますか?

JUNNA そうですね。ルーツは、あまり変わらないかもしれません。ただ、最近は少しずつですが、色々と聴いています。ライブで色々な音楽に触れたりもすることもできるので、もっと色んな曲が聴けるようになってきたと思います。

色んな音楽を聴くと、歌い方の引き出しも広がっていきそうですね。

JUNNA そうですね。今回の楽曲は、最初は「私に歌えるかな」とも感じていました。私は裏声が苦手だと感じてしまうことがあって、今回のように裏声を効果的に歌唱するような挑戦はしたことがなかったので。でも、今回降谷さんがボーカル・ディレクションをしてくれたときに、「もっと力を抜いて歌った方がいいよ」と言ってくださったんです。最初は、曲の後ろで鳴っている楽器もロックっぽいので、「いつもの私のような歌声で、かっこよく歌ったら映えそうだな」と思って歌っていたんですけど、そう言ってもらってから裏声を使うようになりました。

なるほど、また新しい挑戦をしたということですね。今回の「イルイミ」は、いつものJUNNAさんらしいサビで力強くなる歌声とは違うタイプの歌声なのにもかかわらず、スケール感はとても大きな雰囲気になっているのが印象的でした。

JUNNA それはめちゃくちゃ意識していたというわけではなかったんですけど、「イルイミ」はすごく広いところで歌っているようなイメージが自然に感じられたので、歌うときにも自分の中でどこか意識した部分があったのかもしれないですね。

JUNNA エンタメステーションインタビュー

TVアニメ『BEM』は降谷さんがプロデュースしたJUNNAさんの「イルイミ」がEDテーマで、OPテーマは椎名林檎さんがプロデュースした坂本真綾さんの楽曲で……OP/EDともにとても豪華な方々が揃っていますね。

JUNNA 最初はOPテーマのことは知らされていなくて、椎名林檎さんが坂本真綾さんの楽曲をプロデュースされる聞いた時にそれは間違いなくいい曲になるはずだと思ったので、「OPテーマはすごくいいけど、EDテーマはよくないね、とは言われたくない……!」 「私もいい曲にできるように頑張ろう」と思いました。

TVアニメ『BEM』のEDテーマとして、作品に寄り添った部分もありますか?

JUNNA 今回、歌詞を作っていただく段階で、スタッフの方が「ベラの気持ちを歌詞にしてほしい」と降谷さんに伝えてくださっていたんですよ。今回のベラは、私と同じ高校生なので、同年代として気持ちがわかるんじゃないか、と思ってくださったそうで。実際に歌詞には女の子らしい部分を感じましたし、すごく歌いやすかったです。妖怪人間たちは、人間になりきれなくて、「人を助ければ自分たちも人間になれる」と信じているのに、その中で人の悪いところや裏の部分も見ることになりますよね。今回はその部分を表わしながらも、「それでも、イルイミはちゃんとあるよ」ということを表現しようと思っていました。

そもそも、「自分のイルイミを探す」というのは、妖怪人間だけでなく、すべての人々が共通して感じるテーマのひとつですよね。

JUNNA そうですね。この曲では、「イルイミを探すことは大事だけど、すぐにじゃなくても、ゆっくりと探せばいいよ」と伝えられたらいいな、と思っていました。

現時点で、シンガーとしてのJUNNAさんの「イルイミ」は見えてきているんですか?

JUNNA 私の場合は、やっぱり、ライブで来てくれるお客さんと会えることが、イルイミをダイレクトに感じる瞬間です。歌を歌い続けていくことは、聴いてくれる人がいなかったら成り立たないことなので、みんなが私の歌を聴いてくれて、好きでいてくれることが、「私のイルイミ」かなと思っています。

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