Interview

横山だいすけ 夢は紅白出場。ソロ歌手としての情熱と1stアルバムについて訊く。

横山だいすけ 夢は紅白出場。ソロ歌手としての情熱と1stアルバムについて訊く。

NHK「おかあさんといっしょ」の“歌のお兄さん”を卒業してから約2年半。ドラマ、舞台、声優、バラエティと幅広い分野で活躍してきた横山だいすけが待望のメジャー1stフルアルバムを完成させた。
タイトルは『歌袋』。「横山だいすけ流のエンタテインメントが詰め込まれている」という理由で名付けられた本作には、水野良樹(いきものがかり)や前山田健一、イワツボコーダイ、Jeff Miyaharaといった現在のJ-POPシーンで中心的役割を放っている豪華作家陣が参加している。横山だいすけの歌袋にはどんな楽曲が入っているのか。アルバムのレコーディングを終えたばかりの横山を直撃した。

取材・文 / 永堀アツオ 撮影 / 荻原大志


子どもたちが楽しめる曲から、思春期の子たちにも響くような内容の曲もあれば、「愛したいひと」と同じように大人が楽しめる曲もあります

横山だいすけ エンタメステーションインタビュー

アルバムの歌入れが今、全部終わったところだとお伺いしました。レコーディングを終えたばかりの心境を聞かせてください。

やはり自分自身にとっての歌手活動というのは、生きる中ですごく大きな存在なので、卒業してから一番最初に「映画くまのがっこう&ふうせんいぬティニー」の主題歌「さよならだよ、ミスター」を歌わせてもらって。そして、昨年の5月にメジャーデビューシングル「笑顔をあつめて」を出させてもらった時から、いつかアルバムも出したいって思っていた矢先に、ニューシングルと初のソロアルバムを出すっていうことが決まったんですね。この半年くらい、「あれも歌ってみたい」「こういうものもやってみたい」っていうものを、自分からもどんどん提示しながら、制作チームのみんなからもいろんなアイデアいただきながら、本当に何回も何回も話し合いを重ねて作ってきたので、1曲1曲思い入れがすごくあります。

どんな話し合いが行われてきたんですか?

ある時は「だいすけさん、食べ物何が好きですか?」「僕、チーズケーキ好きです。チーズが好きなので」「え、じゃあチーズの歌作っちゃいます?」みたいな(笑)。何でもない話から音楽につながっていって、アルバムに収録された「チーズばんざい」ができて。

あははは、そんなノリというか、遊び心から生まれた曲だったんですね。

あとは、「夏に出るからみんなで体を動かせる音頭いいんじゃないですかねー」とか。そういう、本当に何でもない話が楽曲につながっていって。これもいいねあれもいいねって、僕だけの意見じゃなくてみんなで作っていった作業がすごく楽しかったですね。曲のテイストも子どもたちが楽しめる曲から、思春期の子たちにも響くような内容の曲もあれば、「愛したいひと」と同じように大人が楽しめる曲もありますし。本当にこの1枚でいろんなテーマや味を楽しめるアルバムになってるんじゃないかと思います。

音楽をとおして元気になったり、もうちょっと頑張れるかもしれない、一歩踏み出せるかもしれない、みたいなアルバムになったら

横山だいすけ エンタメステーションインタビュー

だから、『歌袋』というタイトルなんですね。

そうですね。今の横山だいすけが全て詰まっているアルバム、横山だいすけの“今”のいろんな思いをすべて詰め込んでいる袋になっています。チーズ好きっていうのもそうですね(笑)。歌じゃなく、ただ好きっていうところから始まったりとか。音頭も、派手なお祭りの歌よりも、地元の小さいお祭りが好きだったので、そういう歌が作りたいなっていうところから生まれた曲があったりして。単純に歌っていうものだけではなくて、横山だいすけっていうものがいっぱいちりばめられているので、その曲から皆さんにお気に入りを見つけてもらえたら嬉しいですし、音楽をとおして元気になったり、もうちょっと頑張れるかもしれない、一歩踏み出せるかもしれない、みたいなアルバムになったらいいなと思います。

今のお話に出た「チーズばんざい」と「ぼんたかたっか ぼんぼん音頭」はどちらもヒャダインさんの楽曲ですね。

パンチありますよね!(笑)。「すっごい曲できちゃったなー」って、僕もびっくりしてます。だってもう、「チーズばんざい」とか、平和ですよね、ほんと(笑)。〈チーズ!ばんざい!/チーズ!ばんざい!〉って、本当に令和元年にぴったりの曲だなって。日本は明るいなって思えるような曲ですよね。新しい元号にぴったりの曲だなって思いました。ばんざい!っていうのも、周りにいた人たちと一緒にばんざーい! って言ってもらったりして。いろんな人を巻き込んで録ったら、それがまたいい味になっちゃって。聴いてる人たちもばんざい! って口ずさんじゃうかもしれないし、聴いたあとに家事をしながら『チーズ!ばんざい!』って言っちゃうかもしれない。そんな魔法がありそうな曲だなって思いましたね。まあ、単純に僕がチーズが好きっていうだけなんですけど、これを聴いたら毎日チーズを食べるようになっちゃうんじゃないかなって思ってます。

コール&レスポンスも入ってます。

そうそう。コール&レスポンスのコテコテな感じもまたいいなと思って(笑)。その2曲は今までのだいすけお兄さんに近いかなと思いますね。

横山だいのすけとか横山共和国とか(笑)。自分じゃとても思いつかないような楽しさっていうものをヒャダインさんが作ってくれて

この2曲は「横山」っていう名前が曲の中に入ってますね(笑)。

びっくりしました、僕も(笑)。でも、ただただめちゃくちゃ楽しかったです。そうやって楽しみながら作れるっていうのは幸せだなって思いました。横山だいのすけとか横山共和国とか(笑)。自分じゃとても思いつかないような楽しさっていうものをヒャダインさんが作ってくれて。最初に聴いた時に『ヒャダインさん面白いな~』って思いましたし、レコーディング中もみんながくすっと笑っちゃうような時間にできたっていうのは、聴いてくれてる人にも笑いとか楽しさみたいなものを届けられるんじゃないかなって思いましたね。

「Family」にはどんな思いが込められていますか。

聴いた瞬間に、これはいい曲だな! って思ったんですね。いい曲というか、家族をテーマにしているというところで、僕の中でのイメージは、幼稚園とか保育園とか小学校の卒業の時に歌ってもらえたら嬉しいなっていう曲でした。この曲を通して、周りの人たちに家族への感謝が伝わったらいいなって。僕、高いキーの歌はけっこう多いんですけど、この曲にかんしては少し低めなんです。なるべくたくさんの人に歌ってほしいなって思ったので。

この曲を好きになってもらえて、いつかこの子たちが大人になった時に、何かの拍子でこの曲を聴いた時に、はっとしたり

横山だいすけ エンタメステーションインタビュー

〈いつもの笑顔の一度の人生〉っていうのが、ちょっとドキッとしましたね。子どもたちが歌ってるイメージなのに、たった一度きりの人生なんだよっていうメッセージが入っているのはすごく大人っぽくも感じました。

こういうのって子どもたちに、今この意味が全部わからなくてもいいと思うんですよね。この曲を好きになってもらえて、いつかこの子たちが大人になった時に、何かの拍子でこの曲を聴いた時に、はっとしたり。きっと解釈ってその時によって違うと思いますし、そういう曲を歌いたいなっていうのもありました。だから、この〈一度の人生〉っていうのは、子どもにとって漠然としていてわからないと思うんです。きっと周りの人たちも、はっ! って思うと思うんです。大人だから〈一度の人生〉って聞いて、そうだなって思う。今は今でしかないし、だから、大切にしなきゃなって気づくと思います。だから、お母さんお父さんが聴いて、『お母さんお父さんありがとう』って言われた時に、本当に子どもを持って家族を持ってよかったなって思えるんじゃないかなって。まだ僕は結婚もしてないし、子どももいないですけど、自分にも親はいますし、お母さんお父さんおじいちゃんおばあちゃん、友達、兄弟、自分にとっての大切な人たちにも届けたいなって思えるし、その人なりの楽しみ方があるんじゃないかなって思います。

一方で、「Hands」や「Sunshine」ではこれまでにない表情を見せてます。

そうですね。「Hands」は若い人たちにも響くんじゃないかなって思います。ありのままで、カッコ悪くてもいいんだよっていう。とにかく一歩踏み出す力っていうものがあの曲には込められているんじゃないかなって。そういう曲でありつつも、ちょっとコール&レスポンスみたいなニュアンスもあったりとか。でも、歌詞の内容やオケのテイストとはちょっと違う、魂の叫びみたいなものも入れてるので、また全然違う新しい曲になったなと思いますね。

「Hands」は鼓笛隊とか吹奏楽部とかと一緒に聴いてみたいですね。

そうなんですね。広い世代に響くような曲だなって思います。

「Suneshine」には口笛が入ってますが。

自分で口笛を録りました。この曲を一番最後に録ったんですけど、この曲のテーマは、今まで歌っていないようなテーマで行こうということになって。今までは、『まあ、そのままでいいんじゃない? ゆっくり行こうよ』みたいな、どちらかというと背中を支えて、もう一歩踏み出してみようよっていう、励ましながら一緒に歩んでいくっていうテーマが多かったんですけど、そうじゃないテーマ、『とりあえず何も考えなくていいんじゃない? ゆったりしようよ』っていうような違うアプローチの歌も歌いたいですねっていう話し合いから生まれた曲なんですね。だから、ゆったりとした気持ちになればいいなと思っていたんですけど、こういうハワイアンテイストな曲を僕が歌ったことがなくて。正直に言うと、これが一番難しかったんです。聴いてるぶんにはそんなに難しいように聴こえないんですけど、いざ歌ってみると、ゆったりとした音楽にするのってすごく難しくて。出来上がるまでに僕の中でけっこう試行錯誤があった曲でした。

実家の近くの海とか、いろんな海を思い浮かべながら歌いました

横山だいすけ エンタメステーションインタビュー

一番、肩の力が抜けていてリラックスしているように聴こえる曲ですよね。聞いてる分には、「チーズばんざい」の方が展開が激しくて、大変そうに感じますが。

そこは、みなさんと真逆の神経してるのかもしれないです(笑)。とにかく、僕はウクレレの軽いテイストに、海辺でフワーっと風が吹くようなイメージになればいいなって多いながら歌ってました。うちは実家が千葉で、海が近くにあるので、海が好きななんですね。だから、実家の近くの海とか、いろんな海を思い浮かべながら歌いました。

そして、「笑顔をあつめて」というシングル曲に加えて、「笑って」というカントリーポップも収録されていますが、横山だいすけさんにとって“笑顔”とはどんなキーワードになってますか?

笑顔と楽しさっていうのは僕にとっては永遠のテーマですね。自分に関わる人には笑顔を届けていけるような存在でありたい。ディズニーのミッキーマウスのような存在になれたらいいな、って思っていて。そういう人間が世の中に1人いてもいいんじゃないかなって思うので、そういう存在になれるように自分は笑顔とか楽しさを届けていきたいなって思ってます。とくに歌では、その歌を聴いて笑顔になってもらえるような、笑顔って言ってもニコッて笑う笑顔もあれば、クスって笑うような笑顔もあるでしょうし、その人なりの笑顔をたくさん届けられるような歌い手になりたいなっていうのがありますね。だから、この笑顔っていうのはこれからも僕にとって大きな大きなテーマだと思いますね。

ちなみに蝶ネクタイは……。

いや、それは僕が意識したわけじゃないんです。『おかあさんといっしょ』の時は蝶ネクタイを常にしていたわけではないんですけど、気が付いたらアイコンのひとつになっていて。これからは、尊敬しているミッキーがつけてるからって言っていこうかなって思いました。いただきました、それ(笑)。

自分自身が歌ってる時に楽しいって思えたものは、きっと聴いてくれる人にもその楽しさが伝わるんじゃないかな思います

(笑)10曲揃って、ご自身にとってはどんな一枚になりましたか。

歌を録り終わった時点で、ものすごくウキウキしてますし、歌っている間も『本当に僕は歌が好きなんだな』って思えたので、僕にとっては大切な一枚になったなって思います。自分自身が歌ってる時に楽しいって思えたものは、きっと聴いてくれる人にもその楽しさが伝わるんじゃないかな思いますし、伝わってほしいなっていう願いも込めてます。このアルバムに横山だいすけのすべてをつぎ込んだので、ぜひぜひ、ひとりでも多くの方に聴いていただきたいなと思います。聴いていただくことで何かが見えてくるんじゃないかなって思います。

横山だいすけとして紅白に出ることが、今の僕の大きな夢のひとつですね

横山だいすけ エンタメステーションインタビュー

活動の場は広がっていますが、ソロの歌手として歌うことというのはずっと続けていくんでしょうか。

続けていきたいですね。それが僕の生き方だと思います。

ソロの歌手としての今後の夢はありますか。

これからはやはり歌手として紅白に出るというのが夢ですね。

歌のお兄さんとしてではなく。

はい。すごく大きな夢ですけど、夢を持つことは自由だし、大きな夢だから持っちゃいけないってことじゃないと思うんです。だから、僕はやはり、歌手の皆さんの憧れである舞台に立ちたいと思ってます。横山だいすけとして紅白に出ることが、今の僕の大きな夢のひとつですね。

その他の横山だいすけの作品はこちらへ。

ライブ情報

「Family Live 2019@舞浜アンフィシアター横山だいすけ×小林よしひさ」
横山だいすけ×小林よしひさ~歴代最長コンビ 夢のタッグ!!~

<公演概要>
日程
8月24日(土)①10:30~②13:45~③17:00~
8月25日(日)①10:30~②13:45~③17:00~
8月26日(月)①10:30~②13:45~ 全8回

会場
舞浜アンフィシアター

オフィシャルサイト
https://www.daisuke-live.com/


電子書籍ストア「Reader Store」の無料配信音楽雑誌『Reader Store Music』Vol.09の表紙&特集に横山だいすけが登場!
Reader Store Music表紙

「Reader Store」の月刊ミュージュクマガジン『Reader Store Music』第9号。今回は1stアルバム『歌袋』をリリースした横山だいすけをフィーチャー。初のオリジナルアルバムに込められた想いや先行シングル「ハレルヤルーヤ」制作秘話をお届します。また本誌だけのスペシャルQ&Aも掲載! さらに横山だいすけ本人の音声コメントを聴くこともできます。2019年7月末ごろに配信開始予定です。お楽しみに!!

横山だいすけ

千葉県出身。2006年に国立音楽大学音楽学部声楽学科を卒業。 幼い頃から歌が大好きで、小学校3年生から大学卒業まで合唱を続ける。 劇団四季時代は「ライオンキング」等の舞台に出演。NHK Eテレの幼児番組『おかあさんといっしょ』では、番組史上歴代最長となる9年間“歌のお兄さん”を務める。2017年4月に卒業後、ドラマ、バラエティ、CM出演、舞台、声優、CDソロデビューと活躍の場を広げている。

オフィシャルサイト
https://yokoyamadaisuke.com

フォトギャラリー